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December 19, 2008

塀の中の凝り性な面々2008 ポール・W・S・アンダーソン 『デス・レース』

20071207183710景気はやばくなってきたけれど、ガソリンの値段はだいぶ落ち着いてきた今日この頃。「今夜は自慢のマシンで久しぶりに峠でも攻めてみるか・・・・」
そんなあなたにオススメなのが、この映画。いまハリウッドで最も略し辛い名前のポール・W・S・アンダーソン最新作『デス・レース』デス。

「そのレースに名を連ねた者は、死ぬ」
大不況のため、犯罪が急増した近未来の米国。刑務所は囚人でオーバーヒート状態に(シャレにならん設定だ・・・)。手に負えなくなった政府は、その運営を民間企業に委ねます。企業は収益を上げるため、囚人たちに戦争まがいのレースをやらせて見世物にしておりました。それが『デス・レース』。
妨害・銃撃大歓迎。どうせドライバーは極悪人なんだし、死んだって別に問題なし(シドい・・・)。
その代わり見事レースで五回優勝したものには、晴れて無罪放免の栄誉が与えられます。法律はいったいどうなってるんでしょう? その辺がアメリカン・ドリームってヤツなんでしょうか?

無実の罪を着せられた主人公(元レーサー)は、愛する娘との平穏な暮らしを取り戻すべく、このレースに参加することを決めます。しかし彼が気をつけなければならないのは、凶暴なライバルたちだけではなかったのデスた・・・

この映画の特色はやっぱしこの「デス・レース」のけったいなルールデスね。道路上にボタンがあって、踏むと攻撃が可能になったり、煙幕が張れたり、おだてブタが飛び出てきたりします。
さらにレースがちんたらしていると、署長自ら秘密兵器を繰り出してレーサーたちにハッパをかけます。

監督のPWSA・・・もう「プゥサ」んでいいですね? は、これまでに『バイオハザード』(第一作)、『エイリアンVSプレデター』(第一作)、といった作品でヒットを飛ばした方。どちらもゲーム性と残酷風味の強いお話でありました。
今回は冒頭の描写などから「おっ 珍しく社会派テーマも盛り込むのか?」と思いましたが、そういうのは本当に最初だけでした(笑)

あと、この三作品、いずれも「一施設内で話が進んでいく」という点でも共通しております。んでその施設というのが入り口から出口までほぼトラップで埋め尽くされてまして、脱出率は約0.0000001%(さすがにおおげさか)。まあ主人公に限っては、その確率もぐーんと上がったりするんですけど。え~と、70%くらい?(差がありすぎ)。
きっとプゥサんは子供が箱庭でもこしらえるような感覚でもって、「ここはこうなっててね、ここにはこんな仕掛け作ってね」なんて無邪気に楽しみながら舞台をこしらえてるに違いありません。そういった様子を想像すると、まことに微笑ましい。ただ出来たフィルムは血飛沫ビショビショドバドバグチャグチャだったりして、「無邪気」にはほど遠かったりします

ともあれ、この舞台の「徹底したいじり具合」がこの監督の特色だと思います。『バイオハ』も『AVP』(アダルトビデオ専用プレーヤーではない)も、監督を変えて続編が作られましたが、どちらもスケールが広がった(一都市)分、「仕掛けのこだわり」みたいなものは薄味になってしまいました。この『デス・レース』もやや大味な続編が作られそうな予感が・・・・ まあこの『デス・レース』自体以前作られた『デス・レース2000』という作品(未見)のリメイクなんですけど。自分で一から考えるのではなく、自分の好きな映画・ゲームを好きなように作り直す、というのもプゥサんの特色ですね。

わたしがこの映画でもひとつ好きだったのはジェイソン・ステイサム演じる主人公のキャラクター。この男、服役前はそれなりにごく普通の一般人だったと思うんですけど、ワナにはめられてからは凶暴極まりない人格に一変いたします。といって、狂犬のようにギャアギャアわめきたてるわけではなく、一度狙いを定めたら、「何があっても必ずそいつを仕留める」そんな狼のような残酷さ。「おねがいだよ~ 見逃してくれよ~」と言われても微塵も容赦しません。
その反面、愛する娘の写真にはとろけるような笑顔を見せたりします。そして「オレはいい父親になれると思う」と信じて疑わない(笑)。そんなアンバランスなところが魅力的でした。

あと強烈だったのが、黒幕である女署長のワルっぷり。わたしもわかりやすい映画色々見てますから、ちょっとやそっとのワルにはそんなに驚かなくなってますけど、この女署長には身震いさせられました。強面なおっさんではなく、美しい(トシはいってますが)キャリアウーマンだからこそ、その極悪さがひきたつのでしょうか。こんな女にズタズタのボロボロにされたいものデス。&ぜひナチのイルサさまと対決してほしいデス。
それにしても「刑務所での見世物レース」なんて、あんまりアラフォー世代の女性は興味を示さないものだと思うけど、明らかにノリノリでレースを演出してるあたり、「このヒトも変わりもんだなあ」と思わずにはいられません。

20080720195234そんな『デス・レース』デスが、公開三週目にして早くも公開縮小気味。まあこんな血みどろアクションが大ヒットしてしまったら社会的に問題だと思うので、ちょっとホッとしないでもありません。
日本もこの映画みたくなってしまったら怖いので、麻生さん、ぜひ景気対策のほうなんとかしてください!

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Comments

こんにちわ。


『デス』にこだわった文章作り、大変素敵です。
こういうのを拝見すると、『SAW』シリーズを観るたびに記事が「ソウ」だらけになってしまう不特定多数のブロガーさんたちが頭をよぎります。
あ・・・でも、ソウいう私もソウのタイプデスた。わはは。


≫『AVP』(アダルトビデオ専用プレーヤーではない)


補足しなければ別に気づかないのに・・・・(涙)
SGA屋ったら、律儀な人なんだから。


ステイサムさん、現在『トランスポーター3』と『アドレナリン2』が
控えているソウです。(もう米国では公開中かなあ~?)
日本公開は来年あたりかなあ~?面白ソウだなあ。楽しみだなあ。


ソウいうわけで、SGA屋さん、またねえ~

Posted by: 睦月 | December 19, 2008 05:56 PM

>睦月さま

毎度素早いお返しありがとうございますm(_ _)m

ベタベタな文章にお褒めの言葉いただき、恐縮デス
というか、僕たちベタベタ仲間と思っていいんデスかね? ソウデスよね?
ソウいえば『ソウ』はまだ一度も見てないデス。第一作がビデオテープに眠ったままデス・・・

>SGA屋ったら、律儀な人なんだから

自分、サムライのつもりなんで・・・ 腹は自分で切ります。墓穴も自分で掘ります
この品、秋葉原に行けば普通に売ってる気がします。今年の初めには「2」も発売されたような・・・

>ステイサムさん、現在『トランスポーター3』と『アドレナリン2』が
控えているソウです

ソウデスか(←負けない)
全部見てるわけじゃないけど、このヒト、なんかしょうもないことで困ってるような役が多いデスよね~ 『デス・レース』はソウじゃなかったけど
『トランスポーター』は2を見てないので予習しておきたいデス

今年中にも一回くらいお邪魔するような気がします(笑) またよろしくデス!


Posted by: SGA屋伍一 | December 19, 2008 09:41 PM

こんにちは~♪
今日はポカポカ陽気ですね~
犬の散歩日和だワン(と、そっと外を見やる私・・・)←意味なし・笑

内容はなかったですね(笑)だけど、残酷レースにちょっとだけ興奮したりして。
何が何でもレーサーを死に追いやる女署長の情熱にほだされました(笑)フフンって感じの笑い方が良かったわ~
で、、、本作を観たSGA屋伍一さんの意外な一面にも驚き。『こんな女にズタズタのボロボロにされたいものデス』そ・そうだったんですか?!そんな一面が

Posted by: 由香 | December 20, 2008 02:39 PM

SGAさん、こんにちは。

>最も略し辛い名前のポール・W・S・アンダーソン
エッ?最初から、略してるじゃん。。。何を言っているのやら?と思いきや、
それは序章だったんデスね!
PWSA→プゥサん
と続くなんて、思うだにしませんデスた!おお、さすが!

正直言うと、この作品のようなタイプのB級アクション映画、SGAさんがご覧になるなんて、意外でした(笑)
・・・と思ったんですが、『アポカリプト』が好きだったんですよね!
そっかー、じゃあ意外とこういうの好きかもしれない?
で、いかがでしたか?面白かったでしょうか?
コロセー!と思わずコブシを挙げてノリノリ鑑賞でしたでしょうか?

Posted by: とらねこ | December 20, 2008 03:19 PM

>由香さま

こんばんワン お返しありがとうございます
行ってきましたよ~ コ○ナまで。一時間車走らせて。もう先週の話ですが(笑)
明後日は『WALL・E』と『地球が静止~』をハシゴする予定でしたが、急に仕事になっちゃいまして 『WALL・E』だけでも見たいナー

>内容はなかったですね(笑)

そんなことはないですよ! 機械油と躍動するエンジンと、男のもえたぎるような闘志があったじゃないですかあ!
・・・・まあどれもレディにはなかなか興味の向かなそうな代物かもしれませんね・・・

>『こんな女にズタズタのボロボロにされたいものデス』そ・そうだったんですか?!

まあ美形にありがちな破滅願望とでもいいましょうか
・・・・ナニ言ってるんだ、オレ。すいません。年末進行で少し疲れてるんです・・・

>何が何でもレーサーを死に追いやる女署長の情熱にほだされました(笑)

そんな由香さんにズタズタのボロボロにされてみたい!
いいんです! もう僕なんてどうなっても!

Posted by: SGA屋伍一 | December 20, 2008 08:37 PM

>とらねこさま

こんばんは お返しありがとうございます~

>エッ?最初から、略してるじゃん。。。

いいツッコミだ・・・ 略語さえ略そうとする。現代の若者の困ったところですね(もう若者じゃないじゃん、というツッコミには聞こえないフリ)

お褒めいただき恐縮デスが、さすがにこの略は自分でも強引すぎだと思いました(笑)

>じゃあ意外とこういうの好きかもしれない?

B級アクションでも没個性的なものにはあんまし興味湧きませんけど、『デス・レース』は個性バリバリだったので大好きです
あと自分、「ワナをしかけてドンピシャリ」とか「生き残り大競争」みたいな話に弱いんです。だからこの映画のドクロボタンとか、脱出装置を使った戦法なんかは超ツボでした

>『アポカリプト』が好きだったんですよね!

よくぞ覚えていてくださいました
けっこう『ポカリ』もこの映画に近いものがありますよ。まだ見てなかったらどうぞご覧ください!
あとあちらのレスですいませんが、『ローラー』じゃなくて『マーダーボウル』はマーダー見てません。いずれ鑑賞したいものです
ところで『ローラー』より『マーダー』の方が過激なタイトルデスよね


Posted by: SGA屋伍一 | December 20, 2008 09:01 PM

こんばんは。
TB&コメントありがとうございました。
あら、知りませんでした。
伍一さんにマゾッ気があったなんて゜.+:。(*´v`*)゜.+:。
署長さん、強烈でしたよね。
エリート風な佇まいがまた威圧感があって。
ジョアン・アレンって、もともと好きな女優さんの一人なので。
こういったB級アクションに登場するなんて意外でしたが、浮いてしまうどころか、いい具合に存在感を放っていたような・・・。
冒頭のイラストを見て思い出しました。
来年は「13日の金曜日」がリメイクされるんでしたよね。
多分、観に行くことでしょう( ̄ー ̄)ニヤリ

Posted by: となひょう | December 22, 2008 09:31 PM

>となひょうさま

お返しありがとうございます

マゾか知りませんけど、殴るか殴られるか、といったら殴られる方です
あと冒頭で囚人が「極悪人のお出ましだ・・・」「ほれてるのか?」「うん」
という会話を交わしてましたが、なんとなく彼の気持ちがわかっちゃいました

ジョアンさんは最近では『ボーン』シリーズでの好演が印象的でした。あっちでも完結編では絶対悪役になるとおもったけどなー(笑)

>来年は「13日の金曜日」がリメイクされるんでしたよね。

そ、そうなんですか・・・ バットマンといい『ハロウィン』といい、オリジンからやりなおすのが最近流行ってるんでしょうか

わたしは怖がりなんでたぶん行けませんι(´Д`υ)

Posted by: SGA屋伍一 | December 23, 2008 07:59 AM

 この映画を見て、なんでもかんでも民営化してはいけない、
と思いました。

>こんな女にズタズタのボロボロにされたいものデス
 
 イスに縛り付けられてムチを持った所長がSGA様に近づいて、
「今夜は楽しい夜になりそうね」というプレイをお望みですか
 それなら、所長に眼を付けられる、と良いですね。
祈っております。
 あ、政府の陰謀に巻き込まれるという手もあります。
 そうすればアイランドに行けます。

Posted by: 犬塚志乃 | December 24, 2008 09:34 PM

>犬塚志乃さま

>この映画を見て、なんでもかんでも民営化してはいけない、
と思いました。

そういうことは小泉さんに言わないと。・・・・もう遅いけど

>それなら、所長に眼を付けられる、と良いですね

とりあえずレースの腕をみがいて、アメリカ国籍を取得して、ケチな犯罪でもやって・・・・ 道は険しいなあ

Posted by: SGA屋伍一 | December 25, 2008 03:14 PM

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