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November 28, 2008

最近始まったアニメについて 『鉄のラインバレル』『キャシャーンSins』

081128_174101本日は最近チェックしているアニメについてダラダラと語ってみます。

一本目はTBSで放映中の『鉄のラインバレル』。異世界からやってきたロボットに踏み潰されたことにより、ロボットの一部「ファクター」となってしまった少年の成長物語。言ってみりゃ「逆ド根性ガエル」みたいなもんでしょうか
原作は『チャンピオンRED』に連載中のコミック。ストーリーラインは概ね原作に準拠していますが、アニメ独自のアレンジもかなり利いています。
このアニメ(コミック)の特徴は「主人公が積極的にひねくれている」というところ。「どうせぼくなんか・・・」「なんでぼくが・・・」と消極的にひねくれているロボット操縦者は今まで何人かおりましたが、この『ラインバレル』のような例は『Zガンダム』のカミーユ・ビダンくらいでしょうか。

主人公早瀬浩一はそれまでいじめられっ子でしたが、突如として巨大な力を得たことにより有頂天になります。町に攻めてくる怪ロボットと戦うのも、人々のためというより、自分の力を誇示したいがため。そのために街がぶっ壊れようとも全然気にしていません。また周囲の人々がそのことで彼をいさめても、「おれが正義だ文句があるか」とまるで耳を貸そうとしません。視聴者の共感を得ることをハナから諦めたようなキャラ造形です。

そんな彼でしたが、親友矢島のある行動をきっかけに、少しずつ巨大な力を持つことの責任を理解していくようになります。この辺りが第4回あたり。正直それまではやや惰性でみてましたが、その回より俄然話にひきこまれるようになりました。やはりアニメは5話くらいまで見ないと真価がわからないものです。

「クリエイティブプロデューサー」というよくわからないポジションに、谷口悟朗氏が参加しておられます。この人、こういうの好きそうだもんね(笑)


もう一本はテレビ神奈川で放映中の『キャシャーンSins』。1973年に作られたアニメ『新造人間キャシャーン』のリメイク作品。幼少時オリジナルに親しみ、紀里谷和明氏の実写劇場版に涙した者としては、見ないわけにはいきません。
かつてルナと呼ばれる女性の力により調和が保たれていた、ロボットたちの世界。だが
「キャシャーン」と呼ばれる青年が彼女を殺したため、世界とロボットたちは徐々に朽ちていく運命に。
そんな退廃した世界を一人さまようキャシャーン。自分は何者なのか。なぜルナを殺したのか。その答えを知るために彼は旅を続ける。

『ラインバレル』がサービス精神旺盛なのに対し、こちらは見事に作り手の趣味が現れた作品。まずほとんどロボットしか出てこない、というところがすごい。さらに画面にあふれている終末ムード。そして「自分を殺してくれ」とうめき続ける主人公・・・・ この乾いた暗さ、やはりマッドハウス制作の『テクノライズ』というアニメを思い出します。あれも4話くらいまで主人公が「あああ」か「ううう」しか言わない相当突き抜けたアニメでした。
しかしそうしたムードゆえか、非常に詩情豊かな作品となっています。

惜しむらくは一話完結で脚本家も複数いるせいか、お話の出来に多少のばらつきがあること。できれば小林靖子さんに全部書いて欲しかったけど。
081128_174121今期はもちろん『ガンダム00』もおっかけています。それに関してはいずれまた。

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Comments

>『キャシャーンSins』

ほんと、唖然とする位、救いのない終末ぶりですねーtyphoon
観ていて何回「ええぇ~また死んじゃったよぅ」と呟いたことか。
でもその、暗っっっらい設定故に、ほんの小さな光が胸に染むんですね
ちょっとした優しさや、滅びの瞬間を、仲間や恋人と一緒に迎えたいと願う気持ちとか。
私もこの作品を観ながら 叙情 という言葉をよく思い浮かべます
なんだか『嗤う伊右衛門』も思い出します

Posted by: ほーりぃ | December 01, 2008 at 12:51 PM

>ほーりぃさま

ほーりぃさんも『キャシャーン新s』ご覧になってましたか! ほんとに暗いですよねー、この話(笑)
でもほーりぃさんもおっしゃるように、「ほんの小さな光」がなんとも言えない作品です
『嗤う伊右衛門』かあ。そういえばほーりぃさん、あの小説大好きでしたよね

これまでの中ではロボットたちのコミュニティを描いた第二話と、珍しく人間の出てくる第三話、あと鐘を作っているお姉さんの話が特に印象に残っています
。スガシカオ調の主題歌もいいですねgood


Posted by: SGA屋伍一 | December 02, 2008 at 07:30 AM

>ガンダムライセンス入手条件
 または正しいロボットアニメ

1、「俺がガンダムだ」と宣言する

2、キュピーン!と何かを感じ、「誰だ私を呼ぶのは?」と夜中に出撃

3、乗り物を運転するとき、「葵せきな、○○で出撃します!」と発進する

4、「戦争を止めてください!」と訴えながら、武力行使

5、思いつきませんでした by byどスケベ×どスケベの石踏より


 だそうです。

Posted by: 犬塚志乃 | December 02, 2008 at 08:43 PM

>犬塚志乃さま

ガンダムのライセンスですか・・・
歴代の主人公の8割は明らかに無免許っぽかったですが
『W』と『00』の連中は「殺しのライセンス」なら持ってると思います

Posted by: SGA屋伍一 | December 02, 2008 at 09:44 PM

 キャシャーンよ、ルナは生きているぞ!!
裁きの谷で待っているんだからね(`、´X)
 怒ってなんかいないってば!!
 ぷん(`◇´*)
 来てくれるって信じてるからねnote

 ブライキングボスより

Posted by: 犬塚志乃 | December 02, 2008 at 11:15 PM

>犬塚志乃さま

ツンデレは萌え系の美少女だけに許された特権です

声がセンベエさんのごついオヤジがやると、国から処罰されると思います

Posted by: SGA屋伍一 | December 03, 2008 at 07:32 AM

>珍しく人間の出てくる第三話

フッと出てきてすみやかにフェイドアウトなさってましたが
彼の背景には膨大なドラマが隠されている感じ、しますね。
この人をメインに据えてDVD1本作れますよきっと。

>4話くらいまで主人公が「あああ」か「ううう」しか言わない相当突き抜けたアニメ

この箇所を昼ごはん食べながら読んでいたら、吹きそうになりましたsmileヤバスupup

Posted by: ほーりぃ | December 04, 2008 at 12:41 PM

>ほーりぃさま

おはよっすー

むかしあんなやさぐれたオヤジが生身でロボット群と戦うような、ハードボイルドなお話を考えたことがありました(^^; っていうか、それ普通に『コブラ』だ

>この箇所を昼ごはん食べながら読んでいたら、吹きそうになりました

下ネタはなるたけ前もって警告しておくけど、ここまでは責任もてませんなあ(笑)
『テクノ』はのっけから主人公が片腕切り落とされたり、下水路で迷って死に掛けたり・・・とまあすごいアニメでした

Posted by: SGA屋伍一 | December 05, 2008 at 07:50 AM

>4話くらいまで主人公が「あああ」か「ううう」しか言わない相当突き抜けたアニメ
>『テクノ』はのっけから主人公が片腕切り落とされたり、下水路で迷って死に掛けたり・・・とまあすごいアニメでした

 小中千昭氏はそういうネタスキですねkey
下水とか薬とかmist
 OAV版『鉄腕バーディー』とか『アミテージ』、
『デジモンテイマーズ』とかでもやってましたね。

>むかしあんなやさぐれたオヤジが生身でロボット群と戦うような、ハードボイルドなお話を考えたことがありました(^^; 
 
 ZOEとかコヨーテラグタイムショーを連想しました cute
そういう話を考えていると、ふと気づいて周りの視線を気にしたり
しませんでしたか?経験アリ search

 まずオヤジで考えるんですかね?
『フルメタルパニック』の賀東招二先生も企画で
『オヤジメビウス』というサイレントメビウスのオヤジバージョン
のようなのを出したそうですねmobaq

 
 百合で♀同士でラブコメしてる作品がもっと増えて欲しいですheart01heart04

 今期の目玉アニメの喰霊のCDが「百合-ムコロッケ」
と聞いて大変興奮しておりますupheart01heart03heart04
 あと話の構成がガングレイヴ的なんですよ、
3話辺りから過去編で、シリーズ構成が高山カツヒコ氏…
いろいろ、話の作り方が面白いです。

Posted by: 犬塚志乃 | December 07, 2008 at 11:40 PM

>犬塚志乃さま

>小中千昭

あー、好きなんですか。そういうの
わたしには平成ウルトラで馴染み深い人・・・って前にも言ったかな、この話
宇宙人ネタからめるのも好きですね。『テクノ』ではなかったけど

>まずオヤジで考えるんですかね?

やっぱしハードボイルドといったら、普通は若え男よかやさぐれオヤジでしょう
『スピードグラファー』が好きでした。『ZOE』も良かったですね
『AWOL』は地味だったなー

>話の構成がガングレイヴ的なんですよ

『ベルセルク』以降こういうのが時々出てきますね
作り手が話によほど自信がないとできない構成だと思います

Posted by: SGA屋伍一 | December 08, 2008 at 09:07 PM

>親友矢島のある行動をきっかけに、少しずつ巨大な力を持つことの責任を理解していくようになります
 
 井上敏樹さん、がよくやる、
「ホラ、こいつこんな良いところもあるんだよ」な
演出ですよね。

 逆がデスノートで肝心なところで、
「ほ~らコイツはこんなに悪い奴なんだよ」
とつき落としていましたね。

>『チャンピオンRED』
 なんかマニア臭が強いですよねw

Posted by: 犬塚志乃 | December 10, 2008 at 11:22 PM

>犬塚志乃さま

>井上敏樹さん、がよくやる、
「ホラ、こいつこんな良いところもあるんだよ」な
演出ですよね。

思いつくのは『仮面ライダー555』くらいかなあ。彼の作品は特撮以外はほとんど見てないんで
でも確かに『ラインバレル』の主人公はいかにも井上さんが好きそうなキャラクターです

>なんかマニア臭が強いですよねw

まあ最近はそんな雑誌、たくさんありますからー

Posted by: SGA屋伍一 | December 11, 2008 at 07:20 AM

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