なんてったってクリスタル スティーブン・スピルバーグ 『インディ・ジョーンズ クリスタル・スカルの王国』
はるか昔の第二次世界大戦中、ナチスドイツにたった一本のムチで立ち向かったタフな男がいた。彼の名はインディ・ジョーンズ。その超人的な活躍によってナチスドイツは崩壊。世界には平和が訪れた。
それから二十年後。スーパーヒーローを引退し、今やごく普通の教師として穏やかに暮らしているインディは謎の集団に襲われる。新たな敵、ソビエト連邦が世界征服に乗り出したのだ。
「もうこの年ではアクションは無理だ・・・」 そう思い込んでいたインディだったが、ロッキーやランボーやマクレーン刑事らの「俺たちだってまだまだやれるぜ!」という励ましを受け、再び戦場に戻る決意をする。
ソ連に狙われたE・Tと出会ったインディは、彼を故郷に返してあげるために宇宙船の発着場へ向かう。その発着場とは神秘のベールに包まれた土地・南米であった・・・
もうさすがに少し冷め始めてますが、インディの復活がこんなに熱狂的に歓迎されるとは正直驚きました。ここのところ往年のヒーローたちの新作が幾つか発表されていますが、その中でも特に喜ばれている気がします。考えてみりゃ不在の19年の間にインディを越えるような冒険ヒーローが誕生したかといえば、ちょっとこころあたりがないですからねえ。
一年に1,2回しか劇場に行かないような人から、すれっからしの映画ファンまで虜にしてしまうインディ。日陰者のわたしとしては少々それがねたましかったりします(笑) マスクもマントもない薄汚れたおっさんが、どうしてこれほどまでに多くの人の心をとらえるのでしょう
・・・・ま、考えてみたらその「よれよれ」「くたくた」なところが素朴でひたむきに見えて、逆に魅力なのかもしれませんね。そして扱う武器がムチというのがなんともまた。ムチですよムチ。マシンガン持った連中にムチです(笑)。普通ならまずかなうわけないんですけど、その絶妙なムチさばきで悪者たちをビシビシうちのめす様は確かに爽快です。
ただ主演のハリソン・フォード、当然ですが前三作と比べると、すっかり白髪とシワが目立つようになってしまいました。それでも老骨にムチ打ってがんばってハードアクションをこなされております。そんな彼を見ていると、思い出すのは生涯現役だった名レスラー・ジャイアント馬場氏。「いけ! そこだ! 16文だ!」と全日ファンのような暖かなまなざしで見守ってあげることにしましょう。
で、今回はさすがにハリソン・フォードの風貌にあわせて、前作から19年後という設定になっております。鉤十字の紋章は姿を消し、代わりにインディを脅かすのは例の赤い国旗。ただ、悪く描かれてるのはソ連だけでなく、「赤狩り」に血道をあげているFBIもなんだか秘密警察のよう。そんな60年代の描写がこれまでと違って目を引くのですが、それも序盤まで(笑)。謎を追い、お宝を求めて南米に飛んで以降は、すっかりいつもの『インディ』です。
メインの舞台は南米。ヨーロッパや中東と違って、キリスト教が伝えられたのが比較的最近の土地であります。アマゾン、ピラミッド、水晶のドクロ、黄金都市伝説といった中南米を彩るモチーフが多数登場。一昨年のナスカ展や昨年のマヤ・アステカ・インカ展に行った者としては色々楽しませてもらいました。
さて、この『インディ』シリーズの魅力は、なんといっても「あとをひかない」ところだと思います。見終わったあと、もう、何にも残らない、みたいな。スタッフロールが流れ出した瞬間に全て忘れてしまう、みたいな。夏のかんかん照りの時に一気にのどに流し込むアサヒスーパードライのように、とてつもなくのど越しさわやか(笑)
だからこそ『インディ』は何度も見ても楽しめるんですよね。この『クリスタル・スカルの王国』も、思わずもう一回続けて見ちゃおうかと思ったくらいです。
そんなですから、今までの作品もほとんど覚えておりません(笑)。辛うじて覚えている箇所をあげるとするなら
☆『失われた聖櫃』・・・・でかい岩がごろごろころがってた。クライマックスがえぐかった
☆『魔宮の伝説』・・・・ヒロインがやかましかった。トロッコがガンガン走ってた
☆『最後の聖戦』・・・・お父さんといっしょ。ペトラ遺跡でウルトラクイズ
・・・・こんなところでしょうか![]()
あとこの作品の重要なモチーフである「水晶のドクロ」について少々。「夢を壊すな!」という方はこっから先は読まないでください。
オーパーツの代表的な例とされてきたこの「水晶のドクロ」、人力でコツコツみがいて作ると軽く300年はかかるため、「古代の超技術?」「エイリアンの遺物?」といわれ続けてきました。ですが少なくともルーブル美術館においてあるブツは、少し前に調査の結果「表面に機械を使用した跡が判明。ブラジル産の石を使って1867~86年にドイツ南部の工房で制作された」ことが明らかになってしまいました。
・・・・・・・
そんな紛らわしいことをしやがったやつは、どこのドイツだーっ!!(自爆どかーん
)
ただ世界には他にも十個以上のクリスタル・スカルがあるそうなので、その内のどれかは本当にアステカから出土したものかも・・・ わたしはそう信じます。信じればきっと夢はかなうよね! インディ!


Comments
こんにちは☆
まさにインディ・ジョーンズでしたね(笑)
>この『インディ』シリーズの魅力は、なんといっても「あとをひかない」ところだと思います。見終わったあと、もう、何にも残らない
本当にそうだと思います。過去3作も、SGA屋伍一さんが上記されたようなことしか私も記憶になかったです・・・(汗)
まあ何も残らないけれど、楽しめたことは事実です。
Posted by: dai | July 09, 2008 08:51 AM
>daiさま
はじめまして。ご来訪ありがとうございます
普通こんだけ何も残らないとむなしくなったりするのですが(笑)、なぜか一汗かいたような爽快感を覚えるのがインディシリーズの不思議なところです
前三作もまた見たくなってきたなー 地上波でやってたの録画しておけばよかった・・・
Posted by: SGA屋伍一 | July 09, 2008 07:50 PM
まいどです。
相変わらずコンビニの『カンフーパンダ』のポスター見て
SGA屋風に料理したらと想像してます・・・・・・・。
>日本ver
懐かしきかな太一・キートン
浦沢センセの作品はこれ以降まともに読んでないくらい
気に入ってます。そういえばこの作品もそのテイストか
>ジョ-ンズ
個人的にハリソンフォードは好きな俳優でして
インディーは「スターウォーズ」の
ソロ船長ぐらい気に入ってます。
ジョーンズのムチとソロ船長の
ミレニアムファルコン号は割と好き
>辛うじて覚えている
>『失われた聖櫃』
見て無いですけど石転がるCMが強烈だった(爆
>『魔宮の伝説』
何となく一通りは覚えてるけど
魔王の「ガニマー(だったっけ)」と言う雄叫びが
耳に残ってます。
勿論トロッコとヒロイン(ウィリーと言ったっけ?)もな。
>『最後の聖戦』
お父さん役のショーンコネリーがいい味出していました。
インディーの足引っ張ってはピンチになったり
思わぬところで援護しちゃったりと(笑)。
ではでは。
Posted by: まさとし3055 | July 09, 2008 10:56 PM
>まさとしさま
おばんです~
そうか。まさとしさんも直撃世代ですもんね
自分は『キートン』の前の『パイナップルARMY』で浦沢直樹に開眼いたしました。キートン先生はマジでインディがネタ元だと思ってます。なんか最近手に入りにくいそうで・・・
ハリソン・フォードは他にも『ブレードランナ-』『刑事ジョン・ブック』なんかが思い出深いですな。これらに比べるとハン・ソロだけなんかナンパで違和感を覚えるんですよね
まさとしさんの感想読みますと、結局一番印象に残ったのは『最後の聖戦』ということですかね(笑) 自分もあれが一番バラエティに富んでて好きです。果たしてインディのパパはどうなったのか? 4作目序盤で明らかになります(笑)
Posted by: SGA屋伍一 | July 10, 2008 10:06 PM
SGAさんこんばんわ♪TB有難うございました♪
80年代のオヤジヒーローたちが相次いでカムバックして頑張ってるのを見せられてしまうと、インディも渋々ながら重い腰を上げて頑張らないといけませんしね~wロッキーやダイハードな人達が出てこなければ、この作品ももう少し後になってかも?
※でも数あるオーパーツの中で水晶ドクロは自分にとっても凄い魅力溢れる産物だったのですが、やっぱりバッタモンも紛れ込んでるんですねー・・。この間ローソンで『世界のオーパーツ』とかいう本を夢中になって読んでたんですが、その本にも水晶ドクロの事が大袈裟に描いてあったんですけどね~(^^;)
SGAさんのおかげで夢が1つ壊れたかな?(笑
Posted by: メビウス | July 10, 2008 10:54 PM
>メビウスさま
お勉強で忙しいところ、コメントくださりありがとうございます
この記事書いたあとに知ったんですが、前妻に財産をほとんどもってかれてしまったハリソンさんが、「まとまったお金がほしい」ということでインディ製作を熱望したという噂があるそうです
・・・・・・
ま、みんな喜んでんだからそれでいっか
>SGAさんのおかげで夢が1つ壊れたかな?(笑
メビウスくん、これが現実だよ・・・
だがしかし、それでもなお、夢を信じることを忘れないでほしい
それがわたしの、最後の願いだ(ウルトラマンA風に)
ちなみにクリスカの存在は漫画『スプリガン』で初めて知りました
13個そろえたら世界が滅亡する、なんつー伝説もあったそうですね
Posted by: SGA屋伍一 | July 11, 2008 08:00 AM
こんにちは!
ハリソンは、ちょっと年とっていましたが、それでもインディそのものでしたね~
大好きなシリーズだったので、またインディに会えただけで嬉しかったです♪
まさかSF展開になるとは思っていませんでしたが、インディなんだし何でもアリですね(笑)
考えたら、、、
アークでは箱から幽霊みたいなものが飛び出してきたし、魔宮では、手づかみで心臓を抉り出していたし、聖戦では700歳以上の騎士が出てきましたもの~
それでも後味スッキリ爽やか気分で楽し~く鑑賞を終えられる・・・極上の冒険活劇だわん。
インディ最高♪続編があったら嬉しいな
Posted by: 由香 | July 11, 2008 08:57 AM
>由香さま
お返しありがとうございます
実はわたしインディにはそれほど思い入れがない方なんですが、今回見ていて、純真だった少年時代を思い出しました。そうそう、あのころは小遣いも少なくて映画館なんてそうそう行けなかったよなあ・・・
ま、そんなことはおいといて
わたしの友人などは「神様の力も宇○人のパワーも同じようなもんだろ」と、相当バチアタリなことを申しておりましたが、宇○人が出てくるとどうしても「B級」と感じてしまう方が多いようですね
今回は敵方がソ連に代わったので、彼らが興味を持ちそうなお宝は・・・・ということで、宇○人の登場とあいなったのでは
Posted by: SGA屋伍一 | July 11, 2008 08:45 PM
こんにちは。
おかげさまで、よれよれ・くたくたの虜になってます(笑)
スカルの正体がアレには賛否が飛び交ってますが、そんな気にならないくらい、よれよれ・くたくたは魅力的だと思っておりますw
ところで、絵はキートンでしょうか?考古学者モドキ?つながり???(笑)
Posted by: たいむ | July 12, 2008 03:25 PM
おお~,ご覧になったのですね!
)
で,相変わらず,ユニークでとってもおもしろく,ツボを抑えまくりの感想記事ですね~~(敬服!
このシリーズをのど越しサワヤカなビールに例えたのは,すばらしい。
ほんとに,「何も残らない」というか「爽快感」のみが残るんですよね。
まさにストレス解消にうってつけの,極上のエンタメ作品ですわ。
よれよれの服装のインディ,若いころはそのよれよれがキマッてたけど
本人も老いぼれてよれっとしてきたせいか,ちと憐れも誘いましたけど。
Posted by: なな | July 12, 2008 09:27 PM
>たいむさま
こんばんはー 来訪ありがとうございます
「よれよれ」「くたくた」のとりこですか(笑) たいむさんは前三作もきっちり復習されてましたもんね
「よれよれ」スタイルがかっこいいヒーローというと、ほかに椿三十郎やたそがれ清兵衛などが思い浮かびます
>絵はキートンでしょうか?
この似てないカットでわかってくださりありがとうございます

考古学者は数あれど、「戦える考古学者」となると彼とインディくらいではないかと
「本当に講師?」「パートタイム!」のやり取りはマジで「キートンみたい」と思いました
Posted by: SGA屋伍一 | July 12, 2008 09:36 PM
>ななさま
おっとニアミス(笑) ご来訪ありがとうございます
やっぱり夏のビールほどさわやかなものはありませんよね。実は今もちょっとほろ酔いだったりして・・・・
どうもすいません・・・
>本人も老いぼれてよれっとしてきたせいか,ちと憐れも誘いましたけど。
そうですね。若いころは殴り合いでも「どうせ最後には勝つだろ」と安心して見られましたが、今作では「ああ! もっとお年寄りを大切に!」と本気で心配になりました(笑)
最近「じじい」ががんばる話に弱いです。『世界最速のインディアン』とか
Posted by: SGA屋伍一 | July 12, 2008 09:43 PM
おスガさん、こんにちは。
暑いっすね~
バテてないですか??
スワロはマックのアイスコーヒーをがぶ飲みしたい気分。
インディのお祭り騒ぎ、あっという間に冷めちゃいましたね・・・
なんか・・・先行上映あたりが一番盛り上がっていた気がする(苦笑)
インディ、作品同様後腐れなくさっぱりした野郎だぜ!!
あのSF風のラストは古代ロマンを愛するスワロとしては
受け入れがたい部分があるのね。
でも、内容を忘れかけてきているからそろそろもう一回見ごろかもしれない!!
Posted by: swallow tail | July 15, 2008 08:01 AM
こんばんは!
こちらへお邪魔するのがすっかり遅ればせました
キートン!
確かに日本版インディだわ〜
実は最近ちまちま集めているのですが、なかなか売ってないんですよね〜
インディにはむちゃくちゃ思い入れがある方なのですが
映画館で観たのって「最後の聖戦」だけだと思います。
インディシリーズに対する私のこの熱い想いは、
主にテレビの洋画劇場でつちかわれたもの・・・
ランボーやマクレーン、それからバックトゥザフューチャーなんかも
そうだなぁ。あとターミネーターも!
なので、普段は字幕派ですが、これらの作品に関しては
吹き替えもアリだったりします。
もう一回インディ観るなら吹き替え♪って思ってたんだけど
聞き慣れた村井国夫さんのお声ではないことが分かり、ちょっとショック
とにかく、インディ復活は手放しで楽しむことができました♪
Posted by: kenko | July 15, 2008 09:04 PM
>swallow tailさま
おばんです
暑いですよね 昼間からビールが飲みたくてたまらない毎日です
>インディのお祭り騒ぎ、あっという間に冷めちゃいましたね・・
今週すでに『花より男子ファイナル』に抜かれてました
そして世間の関心はいま『ポニョ』一色です
でもまあ19年のブランクを考えればかなり健闘したほうではないでしょうか
「後腐れなくさっぱり」男子たるものそうありたいものです
>あのSF風のラストは古代ロマンを愛するスワロとしては
受け入れがたい部分があるのね。
え・・・・なんで?
だってピラミッドだってモアイだってナスカの地上絵だってみんな宇○人が作ったんだよ? ボクはそう信じてるよ?
Posted by: SGA屋伍一 | July 15, 2008 09:21 PM
>kenkoさま
こんばんは。ここのところご多忙だったのでしょうか? 暑い日が続いてますんで、どうぞお気をつけて
>実は最近ちまちま集めているのですが、なかなか売ってないんですよね〜
なんでも原作者の名前を小さくするかどうかでもめたとか。そんで再販しにくくなったとか。名作だけになんとかしてほしいですよね
>映画館で観たのって「最後の聖戦」だけだと思います。
わたしは今回初めてでした。なんせ『レイダース』なんて物心ついたかどうかのころですからねえ。今年35になるわたしがですよ?
そう考えると今回の復活、やはり感慨深いものがあります
>普段は字幕派ですが、これらの作品に関しては
吹き替えもアリだったりします。
なるほどマクレーン=野沢那智 ターミネーター=玄田哲章 ランボー=羽佐間道夫というところでしょうか
自分の脳内では、クリント・イーストウッドは未だに山田康夫さんの声でしゃべっておられます
Posted by: SGA屋伍一 | July 15, 2008 09:36 PM
伍一すわん、こんにちは。



と一人で盛り上がっているところでした。
TB&コメントありがとうございます。
確かに、盛り上がりがアッと言う間に冷めちゃった気がしますね
私は、「ああ~っ、今年も夏がきたなぁぁぁぁ」と思いました。
フラワーよりボーイズ なんてーのは、ドラマを1度も見たことがないので全く興味がありませんが
これからやってくるヒーロー達は、どこまで健闘できるのかなぁ
実は、ハルクさんのジャパン・プレミア試写会に当選して
ひょっとして生ノートン君を拝めるの
ハリソンさん、さすがに年をとりましたねー

ハリソンさんを「ダーリン」と呼んで慕っている友人がいるんですよ。
現在のパートナーであるキャリスタ・フロックハートより遥かに年上のハリソンさんですが。
「そんなに年が離れているのなら、この際私でもいいじゃない?」
とまで言われて、私はウフフと微笑するのみ。
ここまで熱烈なファンがいるハリソンさんですもの。
更に続編もあり得る
期待を抱かせるエンディングでしたよね。
Posted by: となひょう | July 17, 2008 11:13 PM
>となひょうさま
お返しありがとうございまするー
となひょうさんもそちらのレスに書いておられましたが、インディもフラワーボーイズもわたしひいきの(涙)『スピードレーサー』もハルクもハプニングも、全て「ポニョ津波」に飲み込まれてしまいそうな気がします
今でさえ「ポニョの歌」が止まらなくなってる人もいるみたいですし・・・ ♪ぽーにょぽーにょぽにょふしぎなこー
って俺もじゃん!
辛うじて持ちこたえられるのは『カンフーパンダ』くらいでしょうか・・・・
スワロさんもそうみたいなんですけど、ハリソンさんってけっこう若い女性に人気なんですよねー
ね、ねたましい・・・・
でもまあ、あんな風にいくつになってもさわやかでいられたらナア、と思います
Posted by: SGA屋伍一 | July 18, 2008 07:29 PM