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June 02, 2008

「みなとみらい」よ、永遠に 羽海野チカ 『ハチミツとクローバー』 クローバー編

20080602122302はじめに断っておきますけど、今日はくっさいこと書きますんで(笑) まー前回も、大概イタかったですけど

そんなわけで、全十巻の中から印象に残ったシーンをあげていきます。いうまでもなく完全ネタバレなんで、どうぞご了承のほど。

・一巻冒頭のバカ百連発。コロッケの山や「コロボックル発見!」も捨てがたいけど、一番うけたのはモーゼ状態の森田くん
それにしても下宿生活って洋画だとハイソな感じなのに、日本のマンガでやるとどうしてこう貧乏臭ばかりが際立つのだろう

・二巻135Pあたり。唐突に最終回のような流れになってドキッとしたが、つまりここで一度掲載誌がつぶれたということらしい。野原で四葉のクローバーを探す面々。
「どうしよう、なかったよ」「そんなの、どこにも」
この最初のラストシーンが、真のラストで大きな意味を持ってくるという憎い構成

・五巻の終盤あたり。ほぼ二巻近く姿を消していた森田くんが衝撃の再登場を果たす。しかもそのあとに、さらにオチが二つつく。丹下先生の叙情的なモノローグも木っ端ミジンコ(笑)

・六巻76Pあたり。野宮氏が真山くんについて語るあたり 「もう見たくもない学生時代のアルバムを 無理矢理鼻先見せられているような」「こう青春再放送?みたいな・・・・」「で、何がもうイヤかって」「オレが苦労して何年もかけて脱ぎ捨ててきた もう見たくない恥ずかしいモノを あんのやろう、全部ひっさげて目の前をウロウロしやがるんだよ!」
数年前の自分に目の前をウロチョロされたら、そりゃーきっとハズカシーだろーなー
いけすかない野宮氏だったが、この辺から少し親近感UP

・んで、そのもうちょっと後からえんえんと続く竹本くんの自分探しの旅。一巻冒頭を別にすれば、このあたりが読んでいて一番楽しかったかな。ただひたすら自転車をこぎ、当然金もなく、行き倒れた先には新たな出会いがあり・・・
なんとなく『進め! 電波少年』とかがオーバーラップしてしまわないでもないが、それはそれで良し

・毎回楽しいおまけコーナー。特に七巻ラストの「ニャンざぶろう伝説」はバカウケでした。わたしもローマイヤ先輩に抱かれてみたい・・・・heart04

・九巻の74・75P ここで掲載誌二度目の休刊(笑) 強風に翻弄されるはぐちゃんに押し迫る不幸の予感
「終わりの始まりの幕を上げよう」の文句に、つい「デビルマンかよ!」とつっこんでしまうオレ

・九巻chapter.58 「どだい想像力のある人間に残酷な復讐なんて無理なんです」
優しさ、とは想像力のことであると思う。こうしたら相手がどう思うか、とか、どんなことを言ったら相手は傷つくか、とかその程度の想像力。ただ、そういった想像力をもっていてもなお(あるいはもっているがゆえに?)、人は人を傷つけてしまうことがり、そうした時、人は壊れてしまうのかもしれない

・そのすぐ次のくだり。野宮に諭されてはぐちゃんのところに戻る山田。その背中には急ごしらえで作ったケープの
羽が
「とらなくたっていいよ だって 天使みたい だもの」
にくいぜ・・・ 羽海野チカ・・・
30男をいたずらに泣かせるんじゃない!crying

・10巻アタマ。「生きてくれればいい 一緒にいられればいい」「オレはもう それだけでいい」
そう語りかける森田にはぐちゃんは言う 「どうしたの? なにかあったの?」
自分に余裕がある時に人に優しくするのはたやすい。でも自分がギリギリの時にそうできる人間は稀だ。そしてはぐちゃんはそういう女の子だったということです

・そのすぐ後 「いいよ・・・・」「返さなくていいよ」「全部やるよ」
アニメ版のCVは野原ヒロシこと藤原啓治氏だったそうだが、彼の声で言われたら俺も惚れるかもしれない

・ラストシーン。このマンガのタイトルはスピッツとスガシカオの曲から取られたそうだが、個人的にはこの場面にはスピッツの『楓』が似合うと思う
果たして彼らは今後また一同に会すことがあるのだろうか。できればあってほしい。ただ少し前の「二度となかった」というモノローグを思うと、次に集まる時は誰か死んでるのでは・・・なんてイヤなことを思ってしまう
が、このお話はこれで終わったわけではなく、今後何回か後日談が発表される予定だそうで。
今年の春に『コーラス』にて掲載されたものをある手段(笑)で目を通したところ、相変わらずのほのぼのぶりでなんか安心した。お話を象徴する観覧車と同じように、彼らもまためぐりめぐってまた出会うのだろう

20080602122327このマンガを読んでいたら、わたしにもそれなりに甘じょっぱい青春のメモリーがあったことを思い出した。ついでに書いてしまおうかとも思ったが、あまりにも恥ずかしいのでやめます。おしまい。

PS.Sさん、資料提供まことにありがとうございました。

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Comments

こんばんはshine

9巻アタマくらいから、はぐちゃんが妙にオトナっぽいビジュアルになったなーと思ったら、急速に悲劇的な展開に・・・
映画もドラマもアニメもぜんぜん観てなくて、どんなお話か知らなかったのでビックリしました。
アニメはかなり評判良いみたいですね。

これ会社で回ってて、読んだあとはしばし初恋あんど片思い談義で盛り上がりましたよー
そして私もあまじょっぱい青春メモリーをうっすらと思い出しましたcoldsweats01

Posted by: kenko | June 03, 2008 at 08:47 PM

>kenkoさま

おっ そちらもすでに読了されましたかgood
本当に一巻からは予想もつかない悲劇的展開でしたよね

>はぐちゃんが妙にオトナっぽいビジュアルになったなーと思った

そうでしたねー 背丈は変わんないんだけど(笑)

アニメはわたしがヒイキにしている黒田洋介氏が脚本書いてたようです。んで、スピッツ&スガシカオのナンバーをふんだんに使うという凝りようだったとか

>読んだあとはしばし初恋あんど片思い談義で盛り上がりましたよー

あはは。やっぱり誰にでもあるんですね。そんで初恋つーのはほとんど実らんものなのですねcrying
それにしても楽しそうな職場でいいなあ

Posted by: SGA屋伍一 | June 03, 2008 at 09:52 PM

えー、うちはマンガを読まないで、たまたまアニメの最終回だけ見ちゃったのですが、ヒロシのそのセリフは、あまりにかっちょよくて「うわー、ヒロシのくせにー」と突っ込みました。

おそらく、ストーリーがわかってて見てる人にはたまらんのではないかと思います。

Posted by: やまわき | June 03, 2008 at 10:36 PM

お疲れさまでした。
この絵柄の作品に手を出すのは勇気が要ったでしょう(笑)
「青春スーツ」とか「ホームステイ」とか、ふだん少女マンガを読まない人でも押さえておくべき名ギャグワードは満載ですよね。
私の最初の爆笑ポイントは「恋ゴコロの読み込みが10年前のMac並みに遅い竹本くん」でした。

>天使の羽
ほ〜っ、そこですか〜。SGA屋さんの泣かせポイントは。
それはちょっと意外でした。
私はオトメなので、SGA屋さんが「恥ずかしい」とおっしゃっていたあゆのモノローグ(特に折れたシソのエピソードとか、カツ丼大盛り平らげた後の「自分で気付け、バーカ」とか)で号泣しましたが。

山盛りコロッケとか、ハムとか食べたくなりませんでしたか(笑)?
私はこれを読んで以来、「黄色い甘いたくあん」と魚肉ソーセージにハマってしまいました。

でも、先日の『コーラス』に載ったスピンオフは、私は不満でしたよ!
だってだって、竹本くんが出てこないんだもん!!

Posted by: シュウ | June 04, 2008 at 01:04 AM

>やまわきさま

おはよっす
629プロジェクト、もりあがってきてますねー
引き続きお体に気をつけつつ励まれてください

>マンガを読まないで、たまたまアニメの最終回だけ見ちゃった

ははは。それとは少しちゃいますけど、自分も『寄生獣』は雑誌で最終回を最初に見て、そっから全巻そろえたクチです(笑)

藤原さんはけっこういろんなとこで渋い役を演じてらっしゃるのですが、彼がやっているとみんな「ヒロシ」というあだ名がついてしまうのが、なんともお気の毒ですcoldsweats01

Posted by: SGA屋伍一 | June 04, 2008 at 07:43 AM

>シュウさま

おはよっす。お疲れどころか、とっても楽しかったですよ~
時々切ねえ場面もありましたが・・・weep

レジに持っていったりマンガ喫茶で読むには勇気がいりますが、お家でゆっくり読めたので大変助かりましたhappy01

ギャグワードは数えきれないくらいありましたね~ ネームでは森田くんのモカデミー賞のスピーチとか美和子さん・山崎さん関連がツボでした

>ほ〜っ、そこですか〜。SGA屋さんの泣かせポイントは

ああっ なんだかとっても恥ずかしいぞ!!impact

そしてシュウさんの泣かせポイントは・・・ ふんふん(笑)
あなたには、「永遠のオトメ」の称号を差し上げますわ・・・shine

山盛りコロッケはうまそうでしたね~ そうそう、お話のそこかしこに、何かと食べ物が出てきましたよね
あとがきの作者の食糧事情のあたりを読みながら、「きっと『こんなん食いて~』と思いながら書いてたんだろうな~」とほくそえんでおりました(笑)

>スピンオフ

そうですねー 竹本くんの元気な姿を見たかったですね
あと野宮さんはこのままだと一生飼い殺しだと思いました(笑)

Posted by: SGA屋伍一 | June 04, 2008 at 07:55 AM

おお~、読まれていたのですね。

「三月のライオン」もそうですが、この人の漫画、絵が可愛いし、料理がよくよくでてきますね。結構、美味しそう~。山盛コロッケと魚肉ソーセージとか。下町風なんですね。下宿描写もほのぼのだし。

ドラマは月9でやってましたが、全部観れなかったです。アニメもあったんですね。なるほど、初恋談義、大学生活懐かしくなる漫画ですね。

Posted by: 天羽鈴 | March 22, 2011 at 08:23 PM

>天羽鈴さん

おお、こちらにまでありがとうございます。ひさしぶりに思い出してきました・・・ 山盛りコロッケ(笑) あとはぐちゃんと山田が縁日で何を買うか真剣に悩んでるシーンとか
羽海野さんは一昨年~昨年にかけて『東のエデン』というアニメのキャラデザもされていたのですが、『ハチクロ』と微妙に顔がかぶってるキャラが幾人か出てきて楽しかったです

大学生活・・・ さすがに遠くなりにけりですね。今の大学生は就活が大変そうです

Posted by: SGA屋伍一 | March 23, 2011 at 07:30 AM

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