おーい、オオカミガル次狼 『仮面ライダーキバ』を語る②
熾烈さを増すファンガイアとの戦い。だがキバもまた新たなる力を得て、それに対抗していく。一方「素晴らしき青空の会」は対モンスター用の特殊スーツ「イクサ」の最新ヴァージョンを完成。装着者に選ばれた名護啓介は、ファンガイアを倒すことよりも、キバを倒すことに執着する。
そこから遡ること22年前、「素晴らしき青空の会」に次狼と名乗る謎の男が加わる。ゆりに接近する次狼を快く思わない音也。ある時彼は偶然次狼の正体を見てしまう。次狼もまたファンガイアと同じく人ならぬ存在であり、胸のうちに恐ろしい野望を秘めていたのだ・・・
現在までに17話を消化した『キバ』。今回は現段階でお話をひっぱっている四人のキャラクターを紹介いたします。
まず以前にも紹介した2008年パートの主人公、紅渡。開始当初は半ばひきこもりの上対人恐怖症という、「こいつ大丈夫なんかな」的キャラクターでありましたが、この17話で驚くほど成長いたしました。人とも物怖じせず話せるようになったし、一応友達も出来たし、それなりに正義感らしきものも芽生えてきたし。
ただ彼がファンガイアと戦うのは、本能というか「刷り込み」に近いものがあるため、最近では自分はなぜ彼らと戦わねばならないのか・・・ということに疑問を抱き始めた様子。この時期でこういう展開、『555』を思い出しますねえ。
んで2008年のもう一人のライダー、『イクサ』である名護啓介。名うてのバウンティ・ハンターであり、「素晴らしき青空の会」のホープでもある男。キバ打倒に異常なまでの熱意を示しますが、その力の差を見せ付けられる度に、彼の心は次第に壊れていきます。
登場時こそ少しは人格者らしい一面もあり、渡も尊敬していたわけですが、最近ではかなり壊れっぷりが著しく、メインキャラの中では一番いやなヤツに成り果ててしまっています。
果たして彼に人気回復&名誉挽回のチャンスは訪れるのか?
三人目は1986年パートの主人公で渡の父・紅音也。いまのところ一応普通の人間。ヴァイオリンの腕は一流ですけど、美女に目のない軽薄者。とはいえたまーに情熱的な一面を示すこともないでもないです。「青空の会」の一員であるゆりに気があるため、ファンガイアとちょくちょく関わることになります。
そして1986年と2008年をつなぐキャラである狼男ガルルこと次狼。ファンガイアに仲間をすべて滅ぼされたため、ファンガイアへの復讐と、自身の一族の繁栄を悲願としております。人間の命なぞ屁とも思っていない危険極まりない男ですが、現在ではいかなる理由かキャッスルドランに幽閉の身。その謎はおいおい明らかになっていくことでしょう。
前回心配していた「二重構造」、なんとかまだ続いております(笑)。いまのところ2008パートが割かしまっとうなヒーロー譚であるのに比べ、1986パートではヒーロー的なムードをことごとく否定しているのが面白いですね。こちらで話をひっぱってるのが上に紹介した音也とガルルなんですが、音也は戦闘力はゼロに等しいため、未だにファンガイアを一人も撃退できてません(笑)。もう一人のガルルは時々人間食べちゃってるし・・・・ 考えてみりゃすごい話だなあ。
ただ前回「不気味なほどに安定している」と書いた視聴率、ゆっくりと下がってまいりました うーん。わたし、普通に面白いんですけど。こういう「過去と現在のミッシング・リンクが少しずつ明らかになっていく」という流れが、なんだか『スターウォーズ』の新旧三部作みたいで。そういえば『スターウォーズ』もある意味、親と子のそこはかとない絆を描いた作品でしたねえ。
いまのところ残っている重要な謎を整理してみます。
・キバとキバットバット三世、そしてキャッスルドランとはいかなる存在なのか
・ガルル・バッシャー・ドッガの三匹は、なぜキャッスルドランに幽閉されることになったのか
・どうやらファンガイアらしい渡の母親は一体誰なのか
・2008年時点で行方不明らしき紅音也は、一体どうなってしまったのか
・2008年時点で死亡している麻生ゆりに、いかなる運命がふりかかったのか
・1986年に一度眠りについたらしいファンガイアたち。いかなる経緯でそうなったのか
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