北極あたりに針路を取れ クリス・ワイツ 『ライラの冒険 黄金の羅針盤』
お若い人は知らないだろうけど、これはアリス(谷村新司)の『チャンピオン』 っていう有名な曲なんだぜ~
エー、この春一番の話題作、『ライラの冒険 黄金の羅針盤』いってみましょうか。
舞台は無限に広がるパラレルワールドのひとつ。その世界では人々はみなダイモンと呼ばれる動物の形をした分身を持ち、マジステリアンというエリートたちによって支配されていた。
オックスフォード大学に住む勝気な少女ライラは、マジステリアンの支配を脅かす「真理を示す羅針盤」を手にしたために、彼らから追われる身となる。
一方そのころとある北酒場では、一人の熊八が飲んだくれていた。彼の名はイオレク・バーニソン。かつてはポーラ級世界チャンピオンと目されながらも、対戦相手の汚い手口にひっかかって惨敗。それがきっかけで身を持ち崩したた彼は、妻子にも去られ、いまやただの酔っ払いへと転落してしまっていた(ただし一応定職にはついているので、プーさんではない)。
逃亡の旅を続けていたライラは、イオレクと運命の出会いを果たす。
「イオレク・・・ あなたは強い人(?)よ! もう一度戦って!」
その言葉に心を動かされたイオレクは、酒とバラの日々に別れを告げ、もう一度野獣たちのひしめくリンク(北極なんで)に戻る決意をする・・・・
この映画、半年前からばんばか宣伝流してた割りに、いざふたをあけてみると総じて評判があまりよくなく(笑)、その時点でわたしは無理やりにでもほめてあげようと心に決めていました。が、実際に見てみたら普通に素直に面白いじゃあーりませんか。
ライラ世界の特色を二つほどあげてみましょう。まず文明レベルはぱっと見19世紀か20世紀頭くらい。電子機器のたぐいはあまり見当たらず、帆船や飛行船といった一昔前の乗り物が幅をきかせています。ただそれらの乗り物のメイン動力は、謎の青い球体から発生しているようで、もしかしたら魔法に近い力で動かされているのかもしれません。
あとこの世界の特色はなんといってもダイモン。自分の魂の一部が肉体の外で具象化したものということですが・・・ それって要するに「幽体離脱」みたいなもんでしょうか?
・・・・・・
きっとこの世界ではコウノトリが誕生祝にペットを一匹サービスで付けてくれるんですよ! そういうことにいたしましょう!
このダイモン、何が便利かといえば、どんなボケにも必ずツッコミを入れてくれます。わたしがしばしば経験することですが、ボケを放置されるというアレは・・・ 非常に切ないものがあります・・・![]()
でもダイモンさえあれば、そんなさびしい思いとももうさよなら! あー、本当にどっかに売ってませんかねえ。
ちなみにわれらがライラのポケモンはパンタライモンと言います。パンダなのかライオンなのかどっちかはっきりしてほしいところですが、ぶっちゃけどっちにも似てません。
さて、こうした独特の世界観も興味深いところですが、この映画の何が素晴らしいと言えば、それはクマ! クマと少女の友情! それに尽きます。
夢破れ放蕩の生活を送っていた男が、少女の言葉に勇気付けられて掃き溜めから這い上がっていく・・・ そういう話に、わたし弱いんです。
イオレクの対戦相手ラグナー(原作ではイオファー)は強面のくせに「お人形遊びが大好き」という要注意人物、もとい動物。そんなオトメンが相手ではありますが、イオレクはブランクが長かったこともあり、ラウンドが長引くにつれ多くのパンチを浴び、次第に誰の目にも敗色が明らかになっていきます。何度も何度も倒れ、しかしその度に立ち上がるイオレク。わたしの脳内では『燃えよドラゴン』と『ロッキー』のテーマが同時に鳴り響いておりました。
「イオレクもうやめて! あなたはもう十分戦ったわ!
」
「いいか、お嬢ちゃん・・・・ 絶対にタオルを投げるんじゃないぞ・・・・ こいつは、ライラ、お前が始めた戦いなんだぜ!?
」
(注:こんなセリフはありません)
問題はこのクマバトルがあまりにスバラシすぎて、その後何があったのかもうあんまり思い出せないことですね(笑) なんかサリーちゃんの大群とかショッカーの秘密基地とか出てきたような気がします。まああんまし書いてもネタバレになるしね。
実はこの作品、三部からなる第一部なんですが、まだ続編を作るかどうかは正式に決まっていないみたいです。主演のダッコちゃん自ら「続編をやるなら出ると思う」とか頼りない発言をしておりました。続きができるかどうかは今後の世界での成績次第というところでしょうか。

恐らくシリーズ化が実現するなら、第二部は熊八が我々の世界でロッキーと対戦し、完結編では平行宇宙統一王座に挑戦する話になるかと思われます。こいつは何とかして見てみたいものですが・・・・
♪ライラライラライ ラライラライ ~(←しつこい)



Comments
SGA屋伍一さん、こんにちは。
そうですね~
この作品、黄金のメロンパンとか劇場で販売しちゃっている割には
作品もメロンパンもどちらもイマイチ売り上げがよくないみたいですね。
スワロなんてすぐに仕事を辞めたくなるのに、
不満を感じつつもあの仕事をやり続けているイオレク・・・
結構エライなぁ・・・
Posted by: swallow tail | March 08, 2008 03:06 PM
>swallow tailさま
こんばんは。コメントありがとう
そういえば記念品のメロンパン食い逃した・・・
これ、なんでメロンパンなんだろうね。形的に羅針盤に似てるからだろうか?
そんなずれたタイアップが、バカらしくもあり微笑ましくもあり
>結構エライなぁ・・・
それはどうだろう。だってアレ、明らかに「酒のため」だったでしょ
。こっちは割りと気楽な仕事だけど(でももうからない・笑)
ま、とりあえずお互い仕事がんばろうぜ~
Posted by: SGA屋伍一 | March 08, 2008 08:14 PM
SAG屋伍一さん☆
こんにちは、TBコメをありがとう


どうやらわたしは動物が喋る系とかCGの大作とかってあんまりニガテみたいです(笑)
ニコールとかダニエルクレイグ(ちょっとだったケド)
の出演にひかれて観たけど、いじわるママのニコールよかったです♪
でも続きあるならなんだかんだいって観ちゃいそうー
ほんとにこれでオワリならかなり中途半端ですよね〜
Posted by: mig | March 09, 2008 11:53 AM
>migさま
毎度お返しのコメントとTBありがとうございました
わたしは動物が喋っていても全然OKです
特に一昨年の『ナルニア』の狼はかっこよかった・・・(声・遠藤憲一)
緒方拳さんのイオレクもなかなかのものでしたよ
>いじわるママの二コール
あのハイヒールで踏まれたらちょっと気持ちいいかもしれません
結局本当の○○だったんでしょうか?
顔を手で覆っているところが最後の場面だったので、続編が出たらお顔に醜い傷を負っているやも・・・・
ケイト・ブランシェットもそうだけど、二コール・キッドマンも本当に同性からの支持が多い女優ですね~
Posted by: SGA屋伍一 | March 09, 2008 09:15 PM
そう普通には楽しめるんです。
やはり原作物は勝手に期待が高まるから、そういう意味では普通の映画よりも高いハードルが要求されるのかもしれません。
原作読んでない人の方がジェットコースタームービーの感覚で楽しめるのかも。
Posted by: ノラネコ | March 10, 2008 03:20 PM
こんばんは!

面白いよ・・・多分(汗)
主婦としてはそろそろお夕飯の支度をしなければいけませんが、、、お邪魔します
なかなか気に入れらたようで良かったです。
私も結構面白かったんですよ~
何といっても世界観が好きだなぁ~よくは分からなかったんだけど、とにかく好き~
『乗り物のメイン動力は、謎の青い球体から発生しているようで』-これこれ!!スッゴク気になって感想に書こうと思ったんだけど、今の今まで忘れていたわ~何だかロマンがありましたよね~青って色もいいじゃーないですか。
それからダイモンが可愛かったなぁ~
SGA屋伍一さんはご自分のダイモンを調べられましたか?
そんなアホなこと・・・と思われずに是非公式ホームページにアクセスして下さい
鎧グマの戦いは意外に燃えました
最後に何か吹っ飛んだでしょ?あれが衝撃的で・・・ググッと胸に迫りました・・・・・・・
続編があるといいですね~続きが気になります♪
Posted by: 由香 | March 10, 2008 06:39 PM
>「イオレクもうやめて! あなたはもう十分戦ったわ!」
「いいか、お嬢ちゃん・・・・ 絶対にタオルを投げるんじゃないぞ・・・・ こいつは、ライラ、お前が始めた戦いなんだぜ!?」
(注:こんなセリフはありません)
ロックオン「ソレスタルビーイングは全ての紛争に介入する。
もういいんだ
」
もういい、お前はよく戦った
Posted by: 犬塚志乃 | March 10, 2008 10:14 PM
>ノラネコさま
お返しのコメント・TBありがとうございます
「原作もの」には熱心なファンの不満が付き物ですよね
ただこれの原作って日本では明らかに『ハリポ』『指輪』より浸透してないので、そういう点ではやや有利なはずなんですが・・・
わたしはおっしゃるとおり「ジェットコースター」のノリで楽しみました
Posted by: SGA屋伍一 | March 11, 2008 07:46 AM
>由香さま
コメント・TBありがとうございます。

そちらから来ていただいた上に夕食の支度を遅らせてしまってすいません。お詫びに今度ご馳走にうかがいます
気になりますよね。あの青い球体。ああいうスチームパンクっぽい世界に、微妙に魔法っぽいものが混じってるところが良かったです。漫画でいうと『鋼の錬金術師』みたいな・・・ 知らないかな
ライラと薄幸少年が屋敷の上で語らってるところも好きなシーンです
ダイモンはまだ調べてません。こういうのでいい結果が出た試しがないんですよ
「ノミ」とか出てきたらショックで寝込みそうです・・・
>最後に何か吹っ飛んだでしょ?
あんな演出なにかで観たことがあるんですが・・・ 思い出せません。気のせいかな?
「盾は重い・・・」「兜は視界をふさぐ・・・」も微妙に違いますしね
Posted by: SGA屋伍一 | March 11, 2008 07:53 AM
こんばんは、SGAさま。
お話にはさっぱりついていけませんでしたが
ってだけでそこそこ楽しめました。
動物がいっぱい
あとなんと言っても熊八(笑)
飲んだくれて少女に叱られる熊八が良かったです。
あっさり立ち直っちゃったけど、もうちょっと
グデングデンなとこ見たかったなー
ちょこっとしか映らなかった乗り物系も
インパクト抜群のデザインでしたね
「スチームボーイ」を思い出しました。
Posted by: kenko | March 11, 2008 10:16 PM
>犬塚志乃さま
武力介入がマイブームなのでしょうか
ガン○ムデュナメスの精密射撃なら熊狩りもお手のものでしょう
Posted by: SGA屋伍一 | March 12, 2008 01:28 PM
>kenkoさま
コメント・TBありがとうございます
先にお邪魔しようと思ってたんですが、最近鼻水の出すぎですぐ眠くなってしまって・・・ 昨日も記事書きながら寝てしまいました
で、北といったらやっぱり動物王国ですよね(閉鎖されたんだっけ?)
子供プラス小動物というアイデアは「カルピス(ハウス)名作劇場」で育った世代としては非常になじみやすいものですが、あんだけうじゃうじゃいると流石に壮観でしたね(笑)
>もうちょっと
グデングデンなとこ見たかったなー
そうですね。「立ち直った」と言いながら、未練がましく「酒飲てー」と愚痴るイオレクも面白かったかもしれません
>『スチームボーイ』
ネジや歯車が好きな人にはたまらないアニメでしたね~。そういえばこれも「続編やる」といって、その後どうなったんだろ
Posted by: SGA屋伍一 | March 12, 2008 01:49 PM
こんにちはっすー



TB&コメントありがとうございました。
この作品、本当に評判がイマイチですよねぇぇぇ
ちょっと悲しくなりました。
『ロード・オブ・ザ・リング』を引き合いに出す宣伝もハードルを上げてしまっただろうし。
最近はファンタジーものが多いから、それが更にハードルを上げてしまうんでしょうね。
超傑作とまではいかなくても、なかなか健闘していると思いました。
って、こちらでそんなに持ち上げなくても大丈夫ですよね
パンタライモン、可愛かったですね。


ネコさんの姿でイオレクに怯えている場面とか、ライラにしがみついている場面とか大好きでした。
ニャンコ先生とはキャラが全然違いますかね
ところで、私の気のせいかもしれないけれど。

オコジョの姿をしていたパンが、コールター夫人がライラを北へと誘うテーブルにて「北って寒いの?」と問いながら身体が白くなったような気がしたのですが・・・・
そんなところは拾ってないでしょか
Posted by: となひょう | March 13, 2008 10:49 PM
>となひょうさま
オンラインや玄人筋からは不評が目立ちますが、一般客や子供たちはまあまあ楽しんでるんじゃないでしょうか。そういう点も含めて一昨年の『ナルニア国物語 第一章』を思い出しました
そういや『第一章』の時は『ライラ』並みに宣伝流してたけど、『第二章』はやけにおとなしいっすね
>パンタライモン
がとなひょうさんのツボだったようですね。確かに可愛かったけど、せっかく色々変身できるんだから、その点をもっと活用して役にたってほしかったなあ
吹き替えの成海璃子ちゃん、なかなか上手に演じてましたよ
ニャンコ先生にも彼くらいの「しおらしさ」がほしい・・・・
>「北って寒いの?」と問いながら身体が白くなったような気がしたのですが・・・・
よく覚えてますね~ わたしもなんとなくそうだったような気がしてきました。確信はありませんが・・・・
Posted by: SGA屋伍一 | March 14, 2008 08:51 PM
SGAさん、こんにちは!
SGAさんもヨロイグマのところ、楽しまれたのですね。良かったです。
この映画、本当にみなさんおっしゃってますが、評判悪いんですね。・・・悲しいです。
私は、ファンタジー好きなので、結構面白かったんだけどなあ~
>きっとこの世界ではコウノトリが誕生祝にペットを一匹サービスで付けてくれるんですよ! そういうことにいたしましょう
おおっ!なるほど、なるほど。
しかし、「ボケを拾ってくれるからありがたい存在」とは!
ライラたちや、この映画を作った人達は、まさかそういう風にダイモンが思われているとは想像だにしていないと思います(爆)
そころで、私もとなひょうさんと同じく、パンに一番ハマりましたね~♪
フェレットもかわいいですが、猫になったりね、本当キュートでした!
私も、ツッコミ役のダイモン欲しいなあ。出来れば、形が定着しないで変身して欲しいです。
Posted by: とらねこ | March 15, 2008 01:09 PM
>とらねこさま
おお! こちらとらねこさんの合格点に達しましたか! そいつは心強い!
確かに評判は決してよくないけど、「クマ(だけ)は良かった」という意見もけっこう多いです。やったな、クマ!
ダイモンは面白かったですね。でもあんなのが実際にいたら、わたし絶対に踏んでしまうと思う(笑) きっと虫のダイモン持ってるひとなんか、うっかり自分で踏んづけて死んじゃったりしてるんじゃないかと
パンくんもなかなか可愛くはあったけど、全編通して何か役に立ってたかといえば、それこそ「つっこみ」くらいしか思い当たらないんですよね~
わたしは最後に出てくる狼軍団がちょっとかっこいいかなと。ニコールのおサルはむかついたり、羨ましかったり
Posted by: SGA屋伍一 | March 15, 2008 08:05 PM
こんにちわ。
私もクマの活躍しか覚えてません。
「ガオー」って吠えたときに、糸を引くヨダレとかは
特に鮮明に覚えています。
なので、クマバトルのシーンは大好き♪
興行成績によって続編を作るかどうかって話ですけれど。
「旅は始まったばっかり・・・」だなんてファンタジーお決まりのセリフを
最後に吐いておきながら、続編がないってのは反則ですね。
社会人としてマナーがなさすぎます。
私は続編を劇場で観るかどうかは分かりませんけれど(苦笑)、
期待されている皆様のためにぜひ最後まで頑張って製作してほしい
と思っております。
Posted by: 睦月 | March 16, 2008 12:34 PM
>睦月さま
お返しのコメント・TBありがとうございます
やはりタイトル変えた方がいいかもしれませんね
『ライラの冒険 白熊の王子様』とか
クマバトル良かったですよね。冷静に考えてあんなふうに全力疾走で激突たら、カブトしてても脳震盪を起こすと思うんですけど、その辺は気合でなんとかしたのでしょうか
「さあこれからが本番だぞ!」なんて言っておいて、そのままEND・・・
こういう例、漫画やシリーズものの小説ではわりとありますよね
ああ、いろいろと悔しい思い出がよみがえってきた・・・
まあ『ライラ』の場合は最悪でも原作読めば続きがわかる、というのが救いです
Posted by: SGA屋伍一 | March 16, 2008 07:32 PM