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October 05, 2007

平成ライダーの六年間を振り返る 響鬼編④

20071005185656『響鬼』編4回は本作品のタイトルでもある「ヒビキさん」について少々語るであります。

高寺成紀氏が作ったいま一人のライダーに『クウガ』の五代雄介がおりますが、彼のモデルって実は『男はつらいよ』の「寅さん」では・・・というのがわたしの妄説。風来坊だし、しっかり者の妹がいるし、どこへ行ってもすぐ人気者になってしまうし。
じゃあ本編の主人公たる「ヒビキさん」のモデルは誰か? それはたぶん「スーダラ節」でおなじみの植木等さんではないでしょうか(そこ、怒らないで)。
ヒビキさんのことをよく知らない人の目には、彼ってかなりいい加減な人間に映ることと思います。戦いに赴く時だって鼻歌交じりで、倒すべき魔化魍に対してもなあなあ口調で話しかけたりする。その姿からは「真剣味」というものがおおよそ感じられません。
ところがそんな「無責任男」のヒビキさんが、歴戦の鬼たちでさえてこずるような難敵を、次々と退治していきます。見かけと実績が著しくかけ離れている。そんなところがまさしく植木氏演じる「平均(たいらひとし)」を連想させます。あと彼、楽器も扱えますし、何より本名は「ヒトシ」さんというそうですから(笑)。その線でいくなら、イブキやトドロキといったほかの鬼は、クレージーキャッツの他のメンバーということになるでしょう。
たぶん胸の底には熱いものを持ってるんでしょうけど、そうした感情・・・怒りは決して面に出さない。だから中盤までのわたしのヒビキさんに対する印象は、「鬼でありながら仏のような男」というものでした。
しかし終盤に来て、初めてヒビキさんは「怒り」に近い感情をあらわにします。それは意外なことに敵である魔化魍に対してではなく、年下の友人であり弟子となった明日夢くんに対して向けられたものでした。

物語を通じてあった謎のひとつに、「なぜヒビキさんは弟子取りに消極的だったのか」というものがあります。キャリアからすればもうとっくに弟子を取っていていいはずなのに、「ガラじゃないから」ということでそれを断り続けるヒビキさん。終盤で「彼自身が師匠についたことがなかったから」という理由が明かされましたが、わたしはそれだけではないような気がします。

中島らもさんの著書にこんな言葉があります。「人に上に立つものは、人を怒れないとだめだ」(そのあと、「だからわたしはなるべく誰かの上に立とうとしなかった」と続きます・笑) これは師匠と弟子に関してもあてはまると思います。真に弟子のことを思うなら、心を鬼にして叱らなければならない時もあるでしょう。そして弟子のためを思ってしたことなのに、逆に恨まれることもあるかもしれません。
ヒビキさんはそういう風に「誰かを怒らねばならない」ことがイヤだったんではないでしょうか。まして親しい友である明日夢くんを弟子にしたら、せっかく築いていた「いい関係」が壊れてしまうかもしれません。しかしヒビキさんは結局明日夢くんともう一人の少年の熱意にほだされ、初めて弟子を持ちます。そして人生の岐路に悩む明日夢少年に、厳しい言葉を言わねばならなくなります。けれどもそうしたヒビキさんの叱責が、結果的には少年をさらなる成長へと導くことになったのでした。

昔寝ながら聞いていた「教育原理」という授業で、こんなことを学びました。「教育の理想とは、教師が生徒を一方的に成長させるだけではなく、教えることによって教師もまた成長していくこと」なんだそうです。
明日夢くんを弟子とすることによって、彼を次の段階へ導くだけでなく、ヒビキさんもまた一人の大人としてレベルアップを果たしたことでしょう。本作品でいう「響きあう」ってのは、つまりはそういうことなんでは、と考えております。

20071005190120『響鬼』編ラストについては、本当にどうでもいいことを書きます(苦笑)。乞えないご期待。


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Comments

響鬼ネタに食いつく!
ナニワの艶女・HARRYがやってきました(*´∀`)

私が思うには、響鬼自身が自信が無かったこと。そんな自分が、若い彼らの人生を左右してしまうことが怖かったのでは?って思いました。

中島らもさんは私も大好きです♪

Posted by: HARRY | October 09, 2007 at 03:25 PM

>HARRYさま

義母さんの接待やら運動会やらお疲れ様でした
ご意見ありがとうございます
誰かを教えていくこと、育てることって、考えてみれば大変な責任ですもんね。でもその分喜びも大きいんではないかなと
わたしが後の世代に教えられるものといったら・・・・ オタク知識くらいかな・・・

>中島らもさん

一時期けっこう読み漁ってたのです。『ガダラの豚』とか『こらっ!』とか『たまらん人々』とか『超老伝』とか
リリー・フランキーさんの芸風って、彼とけっこう似てるなーと思うのです

Posted by: SGA屋伍一 | October 09, 2007 at 09:47 PM

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