最近(2007.4~9)のアニメについて② 『地球へ・・・』『DARKER THAN BLACK ~黒の契約者』
それでは予告どおり最近のアニメレビュー第二弾をば。最近話題作を連発している竹田靑滋氏プロデュースによる「超能力者もの」二題です。
☆ヤマサキオサム 『地球へ・・・』
はるか未来、遠く宇宙まで根を張り伸ばした人類は、DS体制と呼ばれる強固な管理社会の下で生活していた。その社会に、いつしかミュウと呼ばれる異端の存在が生まれ始める。体の障害とひきかえに人知を超えた能力を有するミュウを、体制側は激しく迫害する。ミュウの長ソルジャー・ブルーからリーダーの座を譲られた少年ジョミーは、仲間たちとともに人類の故郷、地球(テラ)へと向かう。そこに希望があると信じて・・・・
原作は竹宮恵子の名作コミック。読んだことはありませんが、1980年に製作された劇場版は観たことがあります。「壮絶」という言葉がぴったりあてはまるようなそのストーリーは、幼心に強い衝撃を残しました。
で、今回のテレビ版。序盤はけっこう熱中して見てたんですが、お話の中盤にさしかかったあたりから、(わたしの)テンションが段々と下がっていってしまいました。たぶんそれはジョミーと、その対となるキャラ・キースが、早々と「大人」になってしまったからだと思います。自分、どうも序盤の二人が感情をもてあまして右往左往する展開が好きだったみたいです。ところが10話を越したあたりから、ジョミーもキースもすっかり自分を捨てて達観したようなキャラになってしまいました。あんだけ大きな責任をゆだねられりゃ、そりゃいつまでもわがまま言ってられないでしょうし。これはもう個人的な嗜好の問題なんで作品は悪くありません。
あと作品全体のペース配分もも少しなんとかならなかったかな、と思いましたが、全体的には「良心作」というにふさわしいアニメでした。
☆岡村天斎 『DARKER THAN BLACK ~黒の契約者』
近未来、謎の現象により「契約者」と呼ばれる超能力者が世界に多数出現。その発生と大きな関わりがあるらしい「新宿」を舞台に、とある秘密組織の命を受け暗躍する契約者「黒(ヘイ)」と、彼に関った者たちの物語。
それぞれ個性的な能力を有する「契約者」は『X-MEN』のミュータントか、あるいは「忍法帖」の忍者を彷彿とさせますが、感情が乏しい代りにある種の欲求だけが特化するという独特な設定もあります。
こちらは序盤惰性で見ていたものの、話数が進むにつれひきつけられていった作品。作家の大沢在昌氏は「ハードボイルドとはムードやスタイルではなく、無関係だった二人がつかの間のひと時出会い、そして別れていく物語」というようなことを言っていましたが、その線でいくならばこの『DARKER~』こそはまさしく「ハードボイルド」を地で行く作品だったと思います。
キャラクターでは肉体を失ってしまい猫の体を借りている「猫(マオ)」がめちゃくちゃツボでした。可愛い顔してオヤジ声でしゃべるんです。こいつ。あと日中関係が微妙な中(笑)、主人公が中国人というのも特筆に価します。
そんなわけで気に入った順に四作品紹介して来ましたが、先のシーズンで一番はまったのは『天元突破グレンラガン』というアニメ。これに関しては一本の記事でじっくり書きたいと思います。
Comments
大変ご無沙汰です。自分のホームページもほったらかしだし・・・。実生活に追われて漫画のほうが手付かずで2年たってしまいました。
二話ほどリイド社に送り完成しましたので報告させていただきました。掲載は来年になると思います。その二話と前送っていたのとで三話預けてますのでそのうち載るとは思います。どんどん描こうかなと思ってましたがリイド社の方から4コマ漫画のほうを描いてはと云われました・・・。
別な話ですが、今年の5月ごろから、コミックヨシモトという本が出てました、実はそれに載る予定でしたが3ヶ月で休刊になりました(笑)担当の人が八角軍団を読んでいて話が早く編集部でも支持してもらってました。かなりこん詰めて作品を作ってたのに、その案も海の藻屑と消えました。でも見切りが早いのはさすがヨシモト、と思います。僕的には「笑いの本拠地ヨシモト」の編集部がおもしろいと云ってくれたことがちょっと自信を取り戻すきっかけとなってよかったです・・・。
よかったらメルアド教えてくださいね。(僕のは教えていませんでしたっけ?)活火山さんには教えて・・・というかメルアド公表されてますから。
とりあえず、じゃあホットメイルのほう貼り付けておきますね。
Posted by: 藤井 栄香 | October 18, 2007 08:03 AM
>栄香先生
こちらこそご無沙汰していてスイマセンです。かげながら心配しておりました(白々しいなあ)
コミックヨシモトに関しては前から「大丈夫かなあ、これ」と思っておりましたが、栄香先生の新作が載るかも知れなかったとは・・・・ せめて載ってから休刊になればよかったのに・・・・ 残念です
でも「自信を取り戻せた」のは良かったですね。『乱』の方での再登場を楽しみにしております
メアドですが、たしか頂いたと思ったのですが先代のパソコンがクラッシュした折に消えてしまいました。まことに申し訳ありません
とりあえずこちらのアドレスぼちぼち送ります。よろしく~
Posted by: SGA屋伍一 | October 19, 2007 05:53 PM
>黒(ヘイ)タクシー
最初宝来部長は黒幕じゃなかったそうなんですが、いつのまにか
なっていたそうです。つじつま合わせにいい位置にいますからね。
パトレイバーの太田が公安部長になれる訳がないですもんねw
このアニメの公安は外事4課ですが、たしか外事は3課までしか
なかったような?
ウワサの竹田Pがいるのでダーカー~は世界にギアスを
持ってる人がうじゃうじゃいたらどうなるか?って話だったのでしょう。
SGA様はXMENですか。
私はアンバーがCCに見えて仕方がありませんでしたw
いつピザを食べるものかと。
Posted by: 犬塚志乃 | October 28, 2007 10:20 PM
>犬塚志乃さま
公安のことはよくわかんないっす。以前逢坂剛という人が書かれた「公安警察もの」を何冊か読みましたが、面白かったにも関らず、こまかいところは全部忘れました
『コードギアス』とのつながりでいうと・・・ なんだろ。主人公が妹萌えとかお姉キャラに頭があがらないこととか
Posted by: SGA屋伍一 | October 28, 2007 11:19 PM