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September 15, 2007

スポーツマンキンタロス 『仮面ライダー電王』を語る③

20070915135109強敵ガオウとの戦いを経て、それなりに息のあってきた良太郎=電王と、侑人=ゼロノス。ウラタロスたちが消えそうになってしまうというアクシデントもあったものの、強化形態「クライマックスフォーム」も会得し、ことは順風満帆に行っているかに見えた。だが戦いが続くうちに、侑人は変身のキーであるカードを全て消費してしまい、ゼロノスになることができなくなってしまう。さらに良太郎を電王へと導いたヒロイン、ハナの身にも異変が・・・・

劇場版を終え、折り返し地点も過ぎた『電王』。今回はメインライター小林靖子女史の印象と、作品に見られる石ノ森コミックとのリンクについて語ります。

某ヒーローの創作脚本を東映に送ったことがきっかけで、脚本家となった小林さん。1993年『特捜ロボジャンパーソン』でデビュー。以後東映ヒーローを中心にアニメ・特撮畑で活躍しつづけ、2000年の『未来戦隊タイムレンジャー』で特に高い評判を得ます。平成ライダーでは『龍騎』でメインライターを務めておられました。
彼女の脚本で目をひくのは、「モノのはかなさ」がよく表れている、というところでしょうか。小林作品では「いずれ消えてしまうかもしれない」というモチーフが多数登場します。それはキャラクターだったり、誰かの記憶だったり、あるいは一つの世界であったり。男性ライター以上に男くさいセリフを書く一方で、こういう「脆い存在」をいつくしむような視点は、「女性ならでは」と言えると思います。
その特長は彼女の多くの作品が「世界がリセットされて」終了してる点に表れています。それが自分でもわかっていて開き直ったのか、『電王』は毎エピソードごとに「リセット落ち」を繰り返すという荒業に出ました(笑)。果たしてその「やりなおし」の積み重ねの果てに待つものとは、一体なんなんでしょう。『電王』だけにあまり悲惨な結末にはならんとは思いますが。

もう一点は「石ノ森マンガ」との共通項について。
暗く重苦しいものが多い石ノ森ヒーロー作品。しかし「スラップスティック・ヒーローもの」においても、御大は先駆者でありました。その例が『秘密戦隊ゴレンジャー(ごっこ)』と、『がんばれ! ロボコン』。後者では人間と異生物(ロボット)の間でのコミュニケーション・ギャップも描かれています。
時間・空間をテーマにしたものとしては、『リュウの道』『原始少年リュウ』『番長惑星』の三作からなる「リュウ三部作」があげられます。それぞれ未来・過去・異世界における少年リュウの活躍を描いた作品。各タイトルにおけるリュウくんは一応みんな別人なんですが、名前も顔も一緒だし、先生の中では同じキャラだったんじゃないかなあ。
ついでに言うと「リュウ」+「章太郎」で「良太郎」となったんじゃ・・・というのがわたしの説。っていうか妄想。
そして本作品における石ノ森マンガとの最も大きな共通項が、「姉萌え」。先生のSF/ヒーロー漫画には大抵の場合、「しっかりしたお姉さんキャラ」がヒロインを務めております。代表例は『サイボーグ009』の003、『人造人間キカイダー』のミツコなど。彼女らは凛とした強さを持ちながら、いずれ来る不幸を逃れられない、儚げなキャラクターとして描かれます。
なぜ先生はそういうヒロインを好んだのか。それはぶっちゃけ先生に、若くして亡くなった美しいお姉さんがいたからにほかなりません。
『電王』の愛理さんもまた、しっかりしているようで精神的に危うい部分を持っている。そんなところに時を越えた「石ノ森マンガ」の「姉萌え」を見るわけです。

20070909215827キャラクターソング二枚が余裕でオリコントップテンに入るほどの勢いがあるのに、なぜか視聴率的には厳しいらしい『電王』。
応援してますんで、スタッフのみなさん、引き続きがんばっていいものを作ってください。


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Comments

>キャラクターソング二枚が余裕でオリコントップテンに入るほどの勢いがあるのに

AVEXの「売り方」っていうのがあるもんで。あと、声優さん個人の人気。

Posted by: おじゃら | September 16, 2007 at 03:10 PM

>おじゃら様

参考意見ありがとうございます

Posted by: SGA屋伍一 | September 17, 2007 at 07:49 AM

こんばんは☆

電王大好きだけど、もはや石ノ森先生の作品とはずいぶんかけ離れちゃってるよなぁ~とは常々思っていたんですが・・・
ちゃんと共通点があるもんですね!さすがSGAさん目の付け所が鋭いわぁ~

話が飛んじゃいますが、女性的といえばデネブとゆうとの関係に
女の子の大好きなBL系の匂いを感じるのは私だけでしょうか?
デネブは全然ボーイじゃないけど・・・
すごいサイテー発言だったらごめんなさい・・・

Posted by: kenko | September 17, 2007 at 08:21 PM

kenkoさま、こんばんは。毎度強引な解釈をほめてくださってありがとうございます
わたしらが子供のころ(『ジャンプ』黄金時代以前)は「ヒーローマンガ」といえば石(ノ)森章太郎、もしくは永井豪だったような気がします

>デネブとゆうとの関係に
女の子の大好きなBL系の匂いを感じるのは私だけでしょうか?

う~ん。どうでしょう(^^;)
わたしとしてはデネブさんがあまりにも「おかあさん」なせいか、あまりそういう印象はありません。一応あの二人は「義経と弁慶」がモデルなんだそうですが

最近のゼロコンビでいうと、「この程度なんだよ!」とカードをブン投げたあと、二人で一生懸命川をさらっている場面が最高でした(笑)

Posted by: SGA屋伍一 | September 18, 2007 at 10:38 PM

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