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July 30, 2007

日曜ナンセンス劇場 特急デンライナー殺人事件

第一幕

20070730183500ある日曜の朝、その惨劇は起きた


「カメ公が・・・・死んでる!」
「カメ吉! なんでこないな姿に!」
「体が冷たい・・・ 
死んでから、ざっと一時間は経ってるね」


20070730183539「この部屋はカギがかかっとった・・・・
つまり密室殺人や!」
「部屋の合鍵を持ってるのは、たしか僕ら三人だけだよね?」
「つまりこの中に犯人がいるってことか! アリバイのないヤツはいるか!」
「そういえば・・・ ボクとクマちゃんはずっと一緒にいたよね?」
「墓穴を掘ったな、モモ! お前が犯人や!」


2007073018385720070730183942「ちょっと待て!

おれは昨日までロンドンに行っていて、ついさっき戻ってきたばっかりなんだぜ!
証人だっている!

こいつが死んだ時間にここにいるのは、まず不可能ってもんだろうぜ~」


20070730184015「ふふふ・・・
甘いですよ、先輩

デンライナーを使えば時空を越えることができるんです。
そんな小手先のアリバイなど、何の意味もない

ズバリ言いましょう。あなたが犯人です!」


20070730184249「すごいや、カメちゃん。名推理だ。
これで事件は一件落着だね♪」
「やっぱお前やったんか!
キリキリあるけ! 追放処分や!」

「ちょっと待て!
お前らなんかおかしいとは思わんのか!」


第二幕

20070730184357こうして事件は解決したかに見えた
だがそれをあざ笑うかのように、第二の惨劇が起きる!

「ああ! 今度はクマちゃんが!

犯人は逮捕されたはずなのに・・・
一体誰が?」


20070730184513「いや、これは単に寝ているだけでしょう」

んご~っ んごご~っ

「あ、ホントだ」


劇場版公開まで、あと5日

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July 27, 2007

ハンサム王子の逆襲 クリス・ミラー 『シュレック3』

20070727123415昨年から日本を蝕んでいる「王子ブーム」。そんな世相に叛旗を翻す!(のか?)
本日はドリームワークスのドル箱シリーズ最新作、『シュレック3』を紹介いたします。

いろいろあって「遠い遠い国」の国王代理を務めることになった怪物シュレック。しかしエレガンスな公務の数々を毎日果たしていくのは、ワイルドな彼にとって大変な苦痛であった。いずれ本物の国王にされるであろう気配を察したシュレックは、真っ平ゴメンとばかりに別の王位継承者を探す旅に出る。仇敵と赤子という二つの脅威が迫っていることも知らずに・・・・

まず前二作のおさらいを。第一作では「外見」という問題を乗り越えて、シュレックとヒロイン・フィオナが結ばれるまでが、第二作では周囲の無理解の中、二人が真実の愛を貫いていく様子が描かれました。こうやって書くと別の話みたいですけど、まちがってはいないですよね?

実はわたし第一作にはあまりいい印象がなくて。『トイ・ストーリー』『モンスターズ・インク』といったピクサーの傑作に比べると、どうも「皮肉っぽさ」ばかりが目についてしまって。「今度のコレはすげえぜ!」と公開前に期待をあおられまくったせいもあります。
しかし先日限りなくまっさらなキモチで第二作を観てみたら、けっこう面白かったのですよ。特に巨大クッキーマンが城壁をバリバリと引き剥がしている中、細木数子みたいなおばはんが『スクール☆ウォーズ』の主題歌を熱唱してるシーンには悶絶させられました。
で、勢いで最新作も観にいってしまったわけです。

今回、「外見」という問題はほぼクリアーされてしまっているので、また少し違った形のメッセージが語られています。
「自分がなりたい自分」と「いま現在の自分」。このふたつがピッタンコであればこんなに素晴らしいことはありません。けれど「出自」とか「周囲からの期待・レッテル」とか「もって生まれた性格」などに妨げられて、なかなかそうはいかないことも多い。だけどそれでも「あなたの夢をあきらめないで」「全てはココロの決めたマイウェイ」というテーマが、時に高らかに、時に下品に訴えてられております。

えー、ただ面白かったかというと、「微妙」 この一言に尽きます(笑)。
個々のギャグは本当に面白い。クッキーマン(またか)が見るメチャクチャな走馬灯とか。入れ替わってしまうロバとネコとか。しかしそれらをトータルすると、どうしてこう「微妙」になってしまうのか。いやあ、映画って、本当に不思議なものですね! クライマックスの弾けっぷりも前作と比べて、いまひとつおとなしめでしたし。

それにね、アタシ思うの。やっぱり世の中はキレイな方が勝ちって。だからみんなもっとキレイにならなきゃだめ! オトコだってオンナだって、オカマだってきっとそうよ!
え? アタシのキレイ度? そうね、道行く人がみんな顔を赤らめてうつむいちゃうくらい? えへ♪(←それはズボンのチャックが開けっ放しだからジャナイノカ?)

20070727123438それにしてもアメリカの人ってどうしてこう緑の化けモンが好きなんでしょうね。シュレックにハルクにマスクにマーズ・アタック!に毒々モンスターに・・・・ あれ? みんな「ク」が付くな。なんでだろ?

シリーズの今後としては、バイプレイヤーである「長靴をはいたネコ」のスピンオフが予定されているとのこと。やっぱミッ○ー(ネズミ)を食うならネコだよね!

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July 25, 2007

突然ですがお詫びです

昨夜から今日昼にかけて、ココログさんでメンテナンスが行なわれており、コメント&トラックバックが受け付けられない状態だったのですが、うっかり事前に告知を出すのを忘れておりました

本当にボクの↓
20070306185640
というわけで、もしその間コメ&TBくださった方、いらっしゃいましたら大変申し訳ありませんでした

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コント山本くんと武田くん⑪ 猛将回天編  ~大河ドラマ『風林火山』より

武田 「(ポクポク、チーン) チャン・ドンゴンです」
山本 「(ポクポク、チーン) 山本カンスケでGot you!っす」
武田 「うう、う、板垣、なぜ死んだ・・・」
山本 「いっとくけど、ありゃ殿が悪いんですよ。『村上なんて知名度の低いヤツ、ラクショーラクショー♪』なんて言ってるから」
武田 「お前だって『村上水軍は舟戦が得意』とか、トンチンカンな情報仕入れて来ただろうが! うう・・・ 許せ板垣。あの人でなしのクソじじいが実の父だったわたしにとって、お前こそが真の父親だったのかもしれん・・・」

トゥルルルル(着信音)

武田 「はいハルハルです」
信虎 「いまワシの悪口を言っておったなあ!」
武田 「(プチ)」
山本 「そういえばそれがし、板垣殿より生前封書を言付かっておりました。自分に何かあった時は、これを開くようにと」
武田 「なんと書いてある? 読んでみせい!」
山本 「は。『板垣死すともサニーは死せず』と」
武田 「・・・・。サニーって何じゃ?」
山本 「日産の車のことじゃないでごいすか? もう一個なんか書いてありますね。『一試合完全燃焼』」
武田 「それはドラマ版『アストロ球団』を観てないとわからないネタだなあ」
山本 「板垣殿の代わりに、日曜劇場のガッキー、こっちへ来ませんかねえ」
武田 「♪マゴギャル コギャル パッパパッパ 来るわけねーだろ!」
山本 「あれ観てると、織田信長とやらも大したことなさそうですな。なんかオカマみたいだし」
武田 「そういえばバイセクだとかフタナリだとかいう噂もあったな」
山本 「ところで殿、今回、もう一人誰か死んでませんでしたっけ?」
武田 「いや~ 今回は一人二人だけじゃなくて、たくさん死なせちゃったからなあ(照れ笑い)」
山本 「いや、エキストラとかそんなんじゃなくて、スタッフロールにちゃんと名前が出る人で」
武田 「そういえば誰かいたような気も・・・ ノコリじゃなくってツマリじゃなくって」
山本 「雨漏りじゃくって固まりじゃくって・・・ ああ! 思い出した!」
武田 「おお! 誰じゃ!?」
山本 「高遠くんだ!」

ヒュ~ ドロドロ

甘利 「おま~えら~ ゆ~る~さ~ん~」
武田 「なんか急に涼しげになってきたの! やっぱ夏はこれじゃな!」
山本 「おお、これはタモリどの(←違)。一体どのような御用向きで」
甘利 「いや~ 恥ずかしながら忘れ物を取りに参りました~」
武田 「もう! ちゃんと終業式のときに確認しないとダメでしょ!」
山本 「皆様もよい夏休みを~」
20070725174046

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July 23, 2007

ポター・ウォーズ エピソード5 デヴィッド・イェーツ 『ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団』

20070722202323早いもので『ハリポ』劇場版ももう5作目ですよ。この分なら最後までいけそうですね。
4作目までをおおざっぱにまとめた記事はこちら
http://sga851.cocolog-izu.com/sga/2006/02/jk_55f7.html

「名前が放送禁止の『あの』暗黒卿、よみがえる!」
その報せに震撼するホグワーツ共和国。だがパニックを恐れた議会は事実の隠蔽を図り、ホグワーツへと監察官を送って、ネチネチと圧力をかける。
事態を危惧した若き次代(ジダイ)の騎士、ハリー・スッカリオッキクナッチャッターと仲間たちは、上層部に叛旗を翻して、学園の一室にたてこもる。そして日米安保条約に対し「断固反対」を訴え続けるのだが・・・・

このあらすじからわかるように(・・・・)、今回のテーマは「学園紛争」。「体育祭」が舞台だった前作と比べますと、いかんせん重苦しい空気が漂っております。
そんでハリーの当面の敵となるのが、校則で生徒を締め上げるオバちゃん教師。「ピンクの電話」の声の甲高い方を太らせたら、こんな感じになるんじゃないでしょうか。
そんな一見地味くさい印象の『不死鳥の騎士団』、わたしは意外に面白く観られました。昔、理不尽な校則や高圧的な先生にむかついたことのある君たちなら、そして卒業式にお礼参りをしたビー・バップ・ハイスクールなあなたなら、きっと楽しめることと思います。

ネタバレにならん程度に目立った点を幾つか。
まずハリーの仲間の新顔に、ルーナという女子が加わります。言うことがいちいちトンチンカンな不思議ちゃんで、雰囲気とか顔立ちが千秋にそっくり。っていうか、これ、千秋ですね。こないだ『のび太の新魔界大冒険』にも出てたし。

物語の合間に、ハリーの初恋の模様も描かれます。そのお相手は中国系のチョウというお嬢さん。すっかりオトナっぽくなったハーマイオニーを見送って、どうしてヨンピルに手を出してしまうのか? まったく理解しかねます。まあ人の好みはそれぞれですけど。

そしてやっとこ復活したらしいヴォル・デ・モードさんも大暴れいたします。これまでは評判のわりにはどこかしょぼくさかった彼ですが、今回にいたってようやくラスボスらしい風格が出てまいりました。ただ、まだ復活したてでお肌が弱いのかどうかしりませんが、「顔にパック貼りっぱなし」というのはいかがなものでしょう。

不満な点を一個。実はわたしが『ハリポ』で一番楽しみにしているのは、「怪獣バトル」だったりします。今回も怪獣が出てくることは出てくるんですが、これがどうにもまあ、覇気の乏しいヤツでして。特に戦うわけでもないし。ただ「怪獣バトル」自体はクライマックスで意外な形で出てきたので、それでガマンすることにしました。本当にちょびっとだけでしたけどね・・・・

20070722202420ではちょっと早いですけど、次回作の予告をば。

ヴォル  「ハリー、わたしの味方になれ! 暗黒魔法の力は素晴らしいぞ!」
ハリー  「イヤだ! お前はぼくの父を殺した!」
執事   「ハリー様、残念ながらあの傷はお父さまご自身のグライダーによるものです」
ハリー  「ああもう! わけわかんねー!」


タイトルは『ハリー・ポッターと魔法のプリンセス』だそうで。ミンキーモモとか出てくるかもよ(信じないように)

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July 20, 2007

適当掲示板50&4月から6月に観た映画を振り返る

数少ないお客様方、毎度ありがとうございます。ご意見その他ありましたらこちらに書き込んでくだせえまし。

さて、ここのところ振り返ってばかりで、カミナの兄貴に申し訳が立たんのでございますが、「わたしの記憶は、三ヶ月くらしかもたない・・・」というわけで、4月から6月に観た映画を思い起こしてみます。

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20070511184817_1・『デジャヴ』(エンターティメント)・・・・標準よりややいい感じの○ +わき見運転に注意
・『東京タワー オカンとボクと、時々、オトン』(マジメ)・・・・極めて標準的な○ +マザコン万歳
・『ブラッド・ダイヤモンド』(マジメ)・・・・かなり◎に近い感じの○ +「そうだな、ちょびっと考えたよ」
・『バッテリー』(マジメ)・・・・ギリギリで◎ +ハンパツ王子
・『バベル』(アート)・・・・×にけっこう近い△ +パンツちゃんとはけ


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・『ロッキー・ザ・ファイナル』(マジメ・エンターテイメント)・・・・普通に○ 「エイドリアーン!!」
・『スパイダーマン3』(バカ・エンタ)・・・・ひいき目の◎ 「あれが最後のベノムとは思えない・・・」
・『パイレーツ・オブ・カリビアン/ワールド・エンド』(バカ・エンタ)・・・・一応◎ 「その子は一体!?」「ごめ~ん、ジャックと再婚しちゃったの♪」
・『ザ・シューター/極大射程』(エンタ)・・・・おまけして△ 続編ではゴルゴと対決(ウソ)


20070611121407_120070615183103_120070620200944_120070629173130_1


20070702173517_1・『大日本人』(バカ)・・・・ど真ん中の× 「是非!」
・『300』(バカ・アート)・・・・○に近い◎ ビリーも真っ青
・『プレステージ』(バカ・エンタ)・・・・○に近い◎ 「開演前」ではない
・『アポカリプト』(バカ・エンタ)・・・・かなり◎ ××はまずそう
・『ゾディアック』(マジメ)・・・・○ 「ハリーにまかしとけ!」


このシーズンで一番のめりこんで観たのは、“すきっとさわやか”『アポカリプェット』ですかね。あと百点満点とはいきませんけれど、『スパイダーマンさん』はわたしにとって特別な映画です。

いよいよ夏も本番。しかし予定という予定も特になく。また普通に映画でも観にいくくらいでしょうか(笑) 『トランスフォーマー』とか『仮面ライダー電王』とか『レミーの微妙なレストラン』とか(キッズムービー月間?)
あと『アポカリプト』に触発されたわけではないけれど、上野の『インカ・マヤ・アステカ展』は「是非!」行ってみたいと思います。


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July 18, 2007

山田風太郎に関しては色々言わせてもらいたい⑳ 『おれは不知火』

20070718193355 ほんとーに久方ぶりの山風コーナー。本日は河出文庫より「山田風太郎コレクション」と銘打って刊行されたシリーズの第二巻、『おれは不知火』を紹介いたします(絶版ですが・・・)。ちなみに第一巻は今年二月に紹介した『伝馬町より今晩は』。第一巻が「幕末」を中心にした短編集であるのに対し、第二巻は「維新」のあたりが舞台となるお話が集められております。


☆首
誰もが知ってる幕末の大事件「桜田門外の変」をモチーフとした作品。悲願かなって井伊大老の首を討ち取った水戸浪士たち。だが彼らが持ち去ったはずの「首」は、様々なものたちの思惑により、あっちこっちにリレーさせられるはめに。果たして首の落ち着く先はどこなのか。
山風がまだ推理小説を書いていた時代の作品。このころの山風ってやたら暗くて救いようのない話が多いんですが、こちらは趣味が悪いながらも首をめぐって右往左往する群像を、かなりユーモラスに描いております。終わりにはちらっとホラー風味も追加。
「桜田門外の変」に関しては司馬遼太郎がタイトルそのまんまの短編を、筒井康隆が『万延元年のラグビー』(笑)という作品を書いておられます。後者は『首』をさらにバカバカしくした内容。新潮文庫の「ユーモア短編集①」に収録されていました(まだ出ていればの話ですが・・・)

☆笊ノ目万兵衛門外へ
幕末の混乱期、内外の問題に対し辣腕を奮った老中安藤信正。その配下に笊ノ目万兵衛という男がいた。同心として、己の職務を誠実に果たし続ける万兵衛。だが時代の波は、彼に対しあまりにも苛酷な運命を用意していた。
誰もが知ってる(略)「桜田門外の変」。しかしその後安藤信正なる人物が井伊大老の後を次ぎ、彼もまた「坂下門外」という場所で襲撃されたことを知ってる人は、どれほどいるでしょう。もちろんわたしは知りませんでした(笑)。そのまた影に、大義を掲げた連中の無法のせいで、人生を狂わされた男がいた・・・という話。
主人公笊ノ目万兵衛は、たぶん架空の人物。つーか、こんな話が実際にあったとしたらあまりにもやりきれません。警察にせよ軍隊にせよ、「前線に立つ者はいつも虫けら扱い」ということが痛烈に皮肉られております。

☆大谷刑部は幕末に死ぬ
嘉永三年末に、磔にされた一人の男がいた。彼の遺児で僧見習いの千乗は、浪人沢田正三郎にそそのかれ、世のために討幕運動へと身を投げ出していく。
タイトルにある大谷某とは戦国末期の人物ですが、もちろん彼がタイムスリップして・・・・という話ではありません。もともとビッグネームを背負っていた主人公が、あることから大谷刑部の名前も継ぐことになったゆえに、こういう題となっています。
これまた「天狗党の乱」の影に隠れた「出流天狗」という事件に材を得たエピソード。「こんな人・事件、よく見つけてくるよなあ」という作者の着眼点にはほとほと感心するものの、「最後に得をするのは一番悪いヤツ」という結末に、限りなくフラストレーションが高まる一編。

☆おれは不知火
表題作。幕末の傑物・佐久間象山を暗殺し、「人斬り」と恐れられた河上彦斎。その彦斎を父の仇とつけねらう象山の遺児・格二郎。ふたりの長年に渡る奇妙な運命の交錯を描いたエピソード。
河上彦斎といえば、マンガ『るろうに剣心』のモデルとなった人物。実際は美形というわけでもなかったようですが、「微笑をたやさず」「女のようにやさしい声を出す」というあたりが、和月信宏氏の創作意欲を刺激したのかもしれません。
この話もちょっと「救われない」タイプの筋ではあるのですが(そんなんばっかしや・・・)、彦斎のキャラクターがあまりにも突き抜けていて、一種爽快ですらあります。
対して「凡人」格二郎の方は煮え切らないこと甚だしい(笑)。この人、新撰組に入っていたこともあるそうで、その辺もなかなか面白かったです。

☆絞首刑第一番
江戸が明治となりまして、処刑もぐっと近代的な「絞首刑」へと改まる。その第一回に秘められた、ある哀れな兄妹と、彰義隊の残党の物語。
これまた山風のキャリアの中では、かなり初期に書かれた作品。実在の人物がほとんど出てこないあたり、普通の時代小説にかなり近い印象。それでも「日本最初の絞首刑」なんてものを題材してしまうところは、やはり山風でしょうか。「純粋さ」と「邪心」の対比や、魔性の女にいいように操られてしまうバカ男なども、後に繰り返し使われているモチーフであります。

20070718194923どちらかといえば前の巻のほうがバラエティに富んでいたかな・・・ でもこちらでも山風ならではの、他ではお目にかかれない様々な題材、ストーリーを堪能させてもらいました。できれば第三巻『明治忠臣蔵』も年内には読みたいところ。
第一巻『伝馬町より今晩は』のレビューはこちら
http://sga851.cocolog-izu.com/sga/2007/02/post_cbbc.html 

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July 17, 2007

1997年に観た映画を振り返る

20070716144439旬の映画ネタも尽きたので、どうでもいい自分語りなどひとつ。1997年に観た映画など振り返ってみたいと思います。なぜ1997年かと申しますと、「ちょうど十年前」ということもありますが、わたしが足しげく劇場に通うことになったのがこの年からだからです。
それ以前、わたしが映画館に足を運ぶのは一年に一回か二回程度でした。観たい映画がかかっていても、「どうせすぐレンタルで観られるだろ」 レンタルで出ると、「どうせその内テレビでやるだろ」という感じで。シブチンなのは昔から一緒だったんですねえ。
が、この年の初め、弟が大学に受かったお祝いに、前年から公開されていた『インデペンデンス・デイ』を一緒に観にいきまして。そこで例のケタ外れの円盤の大迫力に圧倒され、スクリーンのすごさというものを改めて思い知ったんですわ。
「・・・・大きいって、いいことだなあ」
というわけで、以後はすっかり「大スクリーン派」になってしまいました。「遅い時間だと安く観られる」ということを知ったせいもありますw
こんなところからもわかるように、わたしが映画を図る基準はハッタリ一番、内容二番。よっぽど面白そうな場合は別として、未だに人間がチマチマ動いてるだけの映画は観にいく気がしません。

この年は幸いなことにこうした「ハッタリ映画」の当たり年でした。『ロング・キス・グッドナイト』『ロスト・ワールド』『スピード2』『バットマン&ロビン』『コン・エアー』『メン・イン・ブラック』『エア・フォース・ワン』・・・・
さすがに駄作もありましたが、どれもそれなりに楽しませてもらいました。
夏にはハッタリ映画の元祖ともいうべき『スター・ウォーズ』の特別版が、三つ続けて上映されました。もちろん全部行きました。『スター・ウォーズ』はそれまでテレビで何度か観ていましたが、これまた大スクリーンだとずいぶん違って見えるもんだなあ、ということを実感させられました。

この年一番話題になっていたのは、やはり夏に公開されていた『ロスト・ワールド』と『もののけ姫』。「どっちが勝つか!?」みたいなことが噂されてましたけど、いざフタをあけてみると、『もののけ姫』の圧勝。『もののけ』はそのまま日本での歴代興業収入一位を記録。洋画に押されっぱなしだった日本映画が、復興の兆しを見せた最初の出来事ではなかったでしょうか。(翌年あっさり『タイタニック』に塗り替えられてしまうんですが・・・)

けれどわたしが『ID4』とならんで一番印象的だったのは、春と夏にあった『エヴァンゲリオン』の劇場版。第1話からリアルで観ていて、あの最終回に脱力した身としては、真の最終回を観られることが本当に待ち遠しかったんです。まあこちらはこちらで釈然としないものがありましたが(笑)、それでも決着が着いたことで、二年近く抱えていたモヤモヤが、やっとすっきりしたのでございました。

他にマイベストであげておきたいものは『ロング・キス・グッドナイト』『バットマン&ロビン Mr.フリーズの逆襲!』『メン・イン・ブラック』『セブンイヤーズ・イン・チベット』など。『コンタクト』もまあまあよかった。
ワーストは『マーズ・アタック!』 ・・・・これはですねえ、期待値が大きすぎたのと、ギャグの波長が合わなかったのが、よくなかったんだと思います。

20070716144510そういうわけで1997年は世間的には『ロスト・ワールド』『もののけ姫』の年、わたし的には『ID4』『スター・ウォーズ』『エヴァ劇場版』の年であります。


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July 13, 2007

未来警察ウラタロス 『仮面ライダー電王』を語る②

良太郎の前に次々と現れ、憑依する奇妙なイマジンたち。そのたびにてんてこまいだけれど、どうにか「時の運行を守る」仕事も板についてきた。そんな良太郎=電王の前に、心騒がせる一人の男が現れる。姉の婚約者だった男と同じ名の青年、桜井侑人だ。
「いいか野上、時の運行を守るっていうのは、人助けとは違うんだ」
もう一人の仮面ライダー、ゼロノスへと変身し、圧倒的な力を見せ付ける侑人。
果たして彼が良太郎に近づく狙いとは。

早くも半分近くまできた『電王』。今日は電王の一部となる四体のイマジンの分析と、「『電王』はなぜ「電車」なのか」語ってみたいと思います。

20070713174846最初は第1話から登場している「モモタロス」。汎用戦闘形態である「ソードフォーム」の素体となるイマジン。モチーフは「桃太郎」の鬼から。キメ台詞は「オレ、参上!」「クライマックスだぜ!」
性格は直情径行で、戦いに対する意欲は人?一倍。ただしやる気が空回りしてドジを踏むこともしばしば。
ピッチャーでいうと、一回から剛速球をバンバン放り込み、途中でへばるも意地でも完投したがるタイプ。
似たキャラクターは『西遊記』の孫悟空、もしくは『スラムダンク』の桜木花道。好きな音楽はロック(たぶん)。

20070713174913続いては第五話から登場した「ウラタロス」。ミドルレンジでの戦闘形態「ロッドフォーム」の素体となるイマジン。モチーフは「浦島太郎」のカメ。キメ台詞は「ボクに釣られてみない?」
性格は冷静沈着・頭脳明晰で、戦いよりも女子のお尻を追っかけることの方が好き。
ピッチャーでいうと、巧みな配球とコントロールで、ソツなく火消しを務めるタイプ。
似たキャラクターは『シティハンター』の冴羽僚。好きな音楽はポップス(恐らく)。

20070713174942三番手は第9話から登場の「キンタロス」。クロスレンジでの戦闘形態「アックスフォーム」の素体となるイマジン。モチーフは「金太郎」のクマ。キメ台詞は「ワイの強さは・・・泣けるで!」
情に篤く、涙もろい性格。可哀相な人をみるとなんとかしてあげようと奮闘するが、ありがた迷惑になることもしょっちゅう。
ピッチャーでいうと、中継ぎでベテランらしい落ち着いた投球を見せるタイプ。監督から「お前だけが頼り」とか言われると、どんな場面だろうと喜んでマウンドに向かっていく(笑)
似たキャラクターは『巨人の星』の番宙太。好きな音楽は演歌(オンチの可能性あり)。

20070729204518最後は13話から登場の「リュウタロス」。ロングレンジでの戦闘形態「ガンフォーム」の素体となるイマジン。モチーフは単に「ドラゴン」だそうで。たぶんヤマタノオロチとかリヴァイアサンとかそのあたり。キメ台詞は「いいよね? 答えは聞いてない!」
童子のごとき無邪気さと残酷さを併せ持つ。小動物など、可愛いものが大好き。
ピッチャーでいうと、多彩な変化球を駆使して打者を翻弄するタイプ。ファイトに火がつくと恐ろしいまでの実力を発揮するが、一度テンションが下がると自分からマウンドを降りてしまう。
似たキャラクターは・・・ちょっと思いつかない。好きな音楽はヒップホップ(確定)。

さて今回はもう一点、「『電王』はなぜ「電車」(というか「列車」)なのか?」ということを考えてみましょう。
その答えはズバリ 
①子供は電車が好きだから ②いま鉄道ブーム(らしい)だから です。 終了

・・・・じゃ寂しいので、当店おなじみの妄想モードに突入します(笑)。
『電王』も主なテーマの一つに「時間」ということがありますが、電車って一番てっとりばやいタイムマシンなんじゃないでしょうかね。そこそこ銭さえあれば誰だって乗ることができますし、何より大幅に時間を短縮させることができる。歩きで何日もかかる場所へ、たった一日で行けることを可能にする乗り物・・・・ 汽車が発明された当時は、それこそ「魔法の機械」だったのでは、と思います。
その一方で、この機関は他のどの乗り物よりも融通が利きません。決まった場所しか通れないし、決まった場所にしか止まれない。進行方向も常に一定。そして決まった時間を守らないと、後のダイヤに大きな乱れが生じてしまう・・・ そんな多くのルールに縛られているところが、「時間」の象徴と言えるのではないでしょうか。
「タイムトンネル」という用語や、アインシュタインがすれ違う汽車を見て相対性理論を思いついた・・・なんて逸話も、列車と時間の関連性を思い出させます。

列車をモチーフにしたファンタジーといえば、これまでも『銀河鉄道』『ジム・ボタン』『ポーラー・エクスプレス』などがありましたが、『電王』もぜひこれらに続く名作となってほしいものです。
劇場版『モモタロスの夏休み』も、もうじき公開。こっちもクライマックスでよろしく!


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July 09, 2007

あの男、最近どう? レン・ワイズマン 『ダイ・ハード4.0』

20070709173452いまやありとあらゆるところに張り巡らされているコンピューター・ネットワーク。そのシステムが突如としてオールダウンしたなら社会はどうなるのか・・・

三流ハッカーたちを狙った奇妙な連続爆殺事件。それは米国政府に対する不敵なサイバー・テロの前触れであった。
そのころ不遇の英雄ジョン・マクレーン刑事は、一人の青年を署まで連行するよう命令を受ける。たやすい任務のはずだったが、その青年がテロ組織の重大な手がかりを握っていたため、マクレーンはまたしても修羅場のただ中で孤軍奮闘するはめに・・・・

いやー、気がつけば『ダイ・ハード』シリーズも、もう40作目ですよ。確か一作目公開が1988年ですから、ほぼ一年に二作のペースで作られ続けているわけで。『男はつらいよ』にも匹敵するほどの長寿シリーズになってしまいました。
二作目が公開されたころ、わたしはまだ高校生で、友人たちと連れ立って観にいった記憶があります。あのころから比べると、わたしもそれなりに歳をとり、腹が出て、ウィリスの頭髪は完全に消滅しました。時の流れは悲しいですね。

わたしとしては、やはり初期2作の方が思いいれがあるんですよね。みんなが楽しくお祝いしてるクリスマスの夜に、「なんでオレだけこんなことを」と愚痴りながら、狭苦しいエアダクトをあくせくと這い回るマクレーン。
それでも傷だらけになってなんとか事件を解決すると、愛妻の暖かい抱擁が待っている・・・・ そんなところが好きでした。
お話が高層ビルや空港内のように、狭すぎず広すぎないエリアの中だけで進行していくというスタイルも、当時のアクション映画としては、なかなか斬新でした。
ですが三作目以降からは奥さんは家を出て行っちゃうし、活躍する範囲もどどーんと拡大してしまって、「なんだか普通のよくあるドンパチ・ムービーになってしまったなあ」という感じで。それからも未来に行ったり宇宙に行ったり魔界に行ったり・・・・ いろいろありました。でもまあ曲りなりにもここまで続いてきたのは、やはりマクレーンという魅力的かつ等身大のキャラクターが、人々の心をがっちりつかんでいるからなんでしょう。

そしてとうとう40作目となった今回の作品。全体的には三作目以降の雰囲気に近いんですけど、初期二作のテイストも取り入れられていて、その点は嬉しかったです。あれだけ事件を解決してるのに、相変わらずヒラ刑事のマクレーンに、涙を誘われます。26作目で「サイボーグに改造された」という設定は、どうやらなかったことにされた模様。
敵役に、正体不明のサイバーテロリスト。白人中心の顔ぶれは(中華も一名混じってますが)、恐らく政治的な誤解を回避するための配慮かと思われます。32作目ではもろにアルカ○ダをモデルとした悪役が出てきて、けっこうひんしゅく買いましたからね。
また、今回相棒を務めるのは、不潔感あふれるITオタク青年。この青年がウチの同僚によく似てて、ちょっと親近感もてました(笑) ちなみに彼も最初はとっつきにくいけど、根はいいヤツです。マクレーンのパートナーも、これまで本当にいろんな人たちがいましたね。わたしは6作目の「幽霊の見える少年」が特に気に入っています。

それなりに筋立てもありますが、基本的には頭をあまり使わない、ポップコーン・ムービーの王道を行く作品となっておりました。日ごろのウサとかは一切忘れて、素直に爆笑一歩手前の無茶苦茶アクションを楽しみましょう。もしかしたら翌日には内容のほとんどを忘れているかもしれませんが、見ている間・見た直後はとっても爽快。そんな夏の生ビールのような映画です。それでこそ『ダイ・ハード』ってもんじゃないでしょうか。

さて、50歳を過ぎてもまだまだ元気とやる気に満ちているブルース・ウィリス。シリーズ継続は恐らく確実でしょう。果たして『ダイ・ハード』の真の完結編はどのようなものになるのか? わたしとしてはすれ違いが続いている元奥さんと再婚して「めでたしめでたし」になればいいなあ、と思ってるんですが、今回名前しか出てこなかったところを見ると、実現する可能性は薄そう。
「死ににくい男」が死んで終り・・・という線も考えられますが、既に10作目と30作目でデッド・エンドはやってるんですよね。そのたびに「実は生きていた!」ということで続編ができてますから、これも考えにくいですね。もはや『ダイ・ハード』というより、『ダイ・インポッシブル』です。

20070709173557でもまあこうなったら、ジョン・マクレーン=ブルース・ウィリスには、ぜひ50作目、100作目までがんばっていただきたいと思います。

「めざせ! ジャイアント馬場!」


え? 小数点?


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July 08, 2007

残酷なパンダのテーゼ 第6節

そのいち 梅雨のパン太くん

20070708191058 梅
 雨
 前
 線
 異
 常
 有


そのに 刻を越えて

2007070819221720070414183752_120070708191151 ツ
 ノ
 増
 え
 て
 ま
 す


そのさん トランスフォーム

20070708191217200707081912412007070819133520070708191350 い
 ま
 は
 動
 け
 な
 い


そのよん 梅雨のパン太くん(屋内編)

200707081914152007070819142720070708191448 湿
 気
 に
 は
 要
 注
 意


そのご プレゼント

2007070819150620070708191536 食
 中
 毒
 も
 要
 注
 意


そのろく 梅雨のブラックパン太くん

20070522184855_1 い
 ま
 だ
 変
 化
 ナ
 シ


ジメジメした天気も、たぶんあと少し(だといいなあ)

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July 07, 2007

仮面ライアーBlack 谷口悟郎 『コードギアス 反逆のルルーシュ』 未来予定図編

20070706184714今日はオタクらしくアニメの記事を書きます。
本放送が終って、はや三ヶ月が経つ『コードギアス 反逆のルルーシュ』、「今後の展開について予想する」と書きましたが、すっかり忘れておりました。おさらいも含めてやってみようかと思います。

ちなみに「入門編」の記事はこちら
http://sga851.cocolog-izu.com/sga/2007/03/comers_544c.html
「解読編」はこちら
http://sga851.cocolog-izu.com/sga/2007/04/post_4f8c.html

では23話までのストーリーを(ネタバレ注意!)。

「行政特区日本」の設立により、和解するかにみえたイレブンとブリタニア。しかしルルーシュ君痛恨のうっかりミスにより、式典の会場は一転して血の海に。「特区」の提唱者だった皇女ユーフェミアは、その混乱の最中命を落とす。
「こなりゃヤケだ」とばかりに、手勢を率いて東京へ進軍するルルーシュ。幸い状況が味方して、黒の騎士団は全体的に押せ押せムード。そしてブリタニア軍の本拠地にまさに攻め入らんとした時、ルルーシュのもとに一本の電話がかかってくる。親友のスザクからだった。「いまからボクは人を殺す」
かくして崩壊する城壁を前に、ゼロ=ルルーシュの駆るガウェインと、スザクの愛機ランスロットは激しく火花を散らすことに・・・・(と、最高に盛り上がったところで、「続きは今夏放映予定!」ですと。なめてんのか)

放映中、『天保異聞』と明らかに人気が反比例していく様子を見ていて、「どうしてこっちを土6に回さなかったんだろう」と思ってましたが、22話ラストを見て分かりました。こりゃちょっと夕方にかけられる内容じゃありませんね。
いままでにも「虐殺」を描いたアニメはそれなりにありましたが、こうまであからさまに見せ付けた例といったら、それこそ『イデオン』くらいでしょうか。放映当日・翌日は当然のように、ネットのあちこちで賛否両論が巻き起こっておりました。
作り手の意図は、恐らく「現代の世界のありようを、ごまかすことなく描きたかった」ということなんでしょう。実際「人種が違う」ということだけで殺されてしまう人は、今日も世界のどこかにいることでしょうし、ささいなことが引き金となって大量殺戮が始まってしまうという例も、ままあることです。
しかしそれまでエンターテイメントの王道を突っ走っていた『コードギアス』でそういうことを言われても、面食らってしまうのも確か。果たして第二部はいかなる方向へ転がっていくことになるのでしょうか。

まず主人公のルルーシュ。これまでは悪党を気取るわりに、どこか甘っちょろいところもありましたが、さすがに虐殺の引き金を引いてしまったのが堪えたのか、完全にふっきれてしまった模様。もはや行くところまで行ってしまった感があります。
これ以上の変化があまりなさそうなことを考えると、もしかして彼は第二シリーズでは主人公を降りる・・・受け手に回ってしまうのかもしれません。強大な力を持つ「敵」として、新たな主人公の前にたちはだかることになりそう。
ではその「新たな主人公」とは誰かというと、たぶんこれまでサブ的な主役であったスザク君。彼にはまだ成長の余地がありますし、片付けねばならない問題も山積みです。「ギアス能力」に加えナイトメア「ガウェイン」まで手に入れたルルーシュと対するには、やや不利なような気もしますが、「V.V」といういかにもなキャラが出てましたから、たぶんそいつから「ギアス」をもらって対等の存在になるんじゃないでしょうか。
そういうことを考えますと、たぶん第二シリーズのタイトルは『コードギアス ○○のスザク』なんてタイトルになるかと予測しております。

ここまで最悪の状況を作ってしまうと、一見この先は欝エンドしか残されていないように見えます。しかし谷口監督は、キャラクターを一回絶望のどん底に追いやってから、また日の差すところへ這い上がらせていく人。完全に断ち切られたと思えた絆が、また再生していく様子を描く作家。ですからこの『コードギアス』も、第二部はそういう流れになっていくと思います。っていうか、そうなって欲しいです。

20070706184743「予想する!」とか大見得切ったわりに、あんまし大したこと書いてないですね。お恥ずかしい。
約10年前、『エヴァンゲリオン』が大ブームを巻きこして以降、いまだにそれを越えるアニメは世に出ていません。しかし『コードギアス』には、この引っ張り具合など、「もしかして『エヴァ』に肉薄するかも・・・」という潜在力が確かに感じられます。その予想が当たるかどうか。とりあえず夏の第一部最終回を待ちたいと思います。


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July 02, 2007

コード十二宮 デビッド・フィンチャー 『ゾディアック』

200707021734401960年代から70年代にかけて、アメリカで実際に起きた連続殺人事件を、奇才・デビッド・フィンチャーが映画化。
今回はちょっとマジメにいくぜ~(ムチャよ!)

1968年12月20日、サンフランシスコで一組の男女の他殺死体が発見される。それは「ゾディアック」と名乗る謎の男の最初の犯行であった。翌年の独立記念日には第二の事件が。ゾディアックは新聞社に暗号を用いた犯行声明を送りつけ、自分の凶行を高らかに誇示する。
新聞記者ポール・エイブリーと、風刺漫画家のロバート・グレイスミス、そしてシスコ警察の刑事デイブ・トースキーらは、ゾディアックの正体を暴くべく懸命に推理をめぐらせ、捜査を続ける。だがその手がかりは杳としてつかめない。事件に関った三人の男たちは、次第に精神の安定を欠いていく。

デビッド・フィンチャーについては、「ゲーム」と「狂気」・・・その連鎖を描く作家、という印象があります。最初は関係ないから、あるいはゲームだからと気楽な気分でいたら、いつの間にやら自分にも狂気が伝染し、のっぴきならない状況に追い込まれる・・・・ そんなイヤーな話が多いですね。こちらは初のノンフィクションですが、やはりそんなお話でした。

人は不可解かつ恐ろしい事件を知ると、その答えを求めるものです。「だれが」「なぜ」「どうやってやったのか」 その代表的な例がいわゆる「殺人事件」。特にこの「ゾディアック」事件はわからないことだらけなので、多くの人々の恐怖を煽り、同時に探究心をも刺激しました。しかし恐ろしい謎に深入りしてしまうと、追う側の人間たちとて、無傷ではいられなくなるようです。

それは底に何があるのか見極めようとして、深い池の底を覗き込むのと似ています。夢中になるあまり、身を乗り出しすぎたなら、池の中にドボン、ということになるでしょう。しかしずぶぬれになりながらも、何かを見つけることができたなら・・・まがりなりにも答えを得ることができたなら、そのとき人は狂気から解放されるのかもしれません。

事件解決のためにもっとも情熱を傾けるグレイスミス。他の二人は「仕事だから」ということでまだわかりますが、直接関係ない彼が、なぜそこまでして「ゾディアック」にこだわるのか、映画は明快な答えを出してくれません。自分なりに思い当たるフシはありますが、この辺は観客一人一人が自分なりの答えを見つけるべきなのでしょう。

「映画」としての感想を少々。前半の幾つかの流血シーンは、「実際にあった」ということが頭にあるせいか、半端なホラーよりよっぽどショッキングでした。後半に入るとその手の描写は控えめになりますが、今度は遅々として進まない捜査にイライラが募ります(これまた現実がそうだったから仕方ないんですけど)。恐らく登場人物の心情に同調させようという、監督の狙いかと思われます。
そういうわけで「最後まで画面から目が離せない」という映画では決してありません。でも「人の狂気」を考える上では、なかなかいい勉強になりました。

20070702173517それにしても今年の六月は、えらい殺伐とした映画が多かったですね・・・ 自分のチョイスにも問題あるんだけど。
『レミーのおいしいレストラン』とか、早く見たくなってきたSGAでありました。

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July 01, 2007

コント山本くんと武田くん⑩ 群雄咆哮編  ~大河ドラマ『風林火山』より

武田 「ハンサム王子です」
山本 「山本カンスケで、ゴーイングっす!(おぎゃー) あーよちよち
    殿! ラブコメにうつつを抜かしてる間に、周辺諸国がきな臭くなってまいりましたぞ!
    気を引き締めていかねば! (おぎゃー) いいこちゃんでちゅねー ばぶばぶー」
武田 「カンスケ、おめえ言ってることとやってることが見事に空中分解しとるぞ
     でもそうだな。この辺で周りの勢力分布でもおさらいしとくか」
山本 「べろべろ~ はっ! まず近いところで大きな勢力と申しますと、やはり今川と北条ですな」
武田 「今川のボンボンにはこないだ会ってきたぞ。お前の言うとおり、腹の底からむかつく野郎だったな」
山本 「あばば~ まったくでごいす。しかしまあ、去年いきなり死んでたくらいでごいすから、大したことはありますまい」
武田 「だな。恐れるべきはむしろ北条か。あそこの殿さん。一見善人そうで、なかなかの腹黒じゃからの。河越 でのあの騙しっぷり、まったく舌をまいたわい」
山本 「びろびろ-ん まああれは上杉の殿さんがあまりにおバカだった、ってこともあったでごいすが。あと、噂に名高い『風魔の小次郎』の働きぶりも見事でごいした」
武田 「バカ! そりゃ小次郎じゃなくて小太郎だろが!」
山本 「『風林火山よ・・・・ 今一度我が手の元に・・・・』でごいす」
武田 「あれさあ、なんで風魔の忍者がそんな名前の刀持ってるわけ?」
山本 「車田マンガにそんなまっとうなツッコミいれられても、困るでごいす!」
武田 「・・・・ったく。それはともかく、ワシんとこにも使える忍者の集団が欲しいところじゃ」
山本 「べろべろ~ ご安心ください。先日スカウトした真田さんの配下に、猿飛とか霧隠とか、いかにもってヤツラがいるそうでごいす」
武田 「なんか現実味の薄い名前だなあ。まあいいや。そいつらに期待してみるか。他に警戒すべき勢力はあるか?」
山本 「はっ 信濃に村上義清なる武将が」
武田 「大丈夫だよ。そんな教科書にも名前のってないようなヤツ」
山本 「ぶーばぶー 殿、言いたかないですけど、最近みんな言ってるでごいすよ。『最近あいつ、調子乗ってて感じ悪い』って」
武田 「こんなに才能も美貌もありあまっておるのじゃ! 少しくらい天狗になったとて仕方なかろう! それより真に警戒すべきは長尾景寅じゃ。異名を『えちごのりゅう』とかいう・・・」
山本 「そんな・・・ 殿。子供のいる前で『エッチの理由』だなんて・・・ ぽっ」
武田 「このドアホウ! 『越後の竜』じゃ! でも、こいつ、いやらしいくらいの美形キャラなんだよ~ このままじゃわしについてた女性ファンがごっそりあいつに持ってかれそうで、夜も眠れんのじゃ!」
山本 「あばばばー ご安心なさりませ、殿。そんなもの始めッからいやしませんから」
武田 「きいいい! わたしだってねえ、わたしだってねえ、女形はらせたら若手ナンバーワンだったのよ!」
山本 「その話は前にも聞いたでごいす。あーよかったでちゅねー ばぶばぶー」
武田 「絶対キレイになってやる!」
山本 「いい子ちゃんでちゅねー、がんばるんでちゅよー ・・・・育児しながらの仕事って、本当大変だわ・・・」
20070701192218

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