仮面ライアーBlack 谷口悟郎 『コードギアス 反逆のルルーシュ』 未来予定図編
今日はオタクらしくアニメの記事を書きます。
本放送が終って、はや三ヶ月が経つ『コードギアス 反逆のルルーシュ』、「今後の展開について予想する」と書きましたが、すっかり忘れておりました。おさらいも含めてやってみようかと思います。
ちなみに「入門編」の記事はこちら
http://sga851.cocolog-izu.com/sga/2007/03/comers_544c.html
「解読編」はこちら
http://sga851.cocolog-izu.com/sga/2007/04/post_4f8c.html
では23話までのストーリーを(ネタバレ注意!)。
「行政特区日本」の設立により、和解するかにみえたイレブンとブリタニア。しかしルルーシュ君痛恨のうっかりミスにより、式典の会場は一転して血の海に。「特区」の提唱者だった皇女ユーフェミアは、その混乱の最中命を落とす。
「こなりゃヤケだ」とばかりに、手勢を率いて東京へ進軍するルルーシュ。幸い状況が味方して、黒の騎士団は全体的に押せ押せムード。そしてブリタニア軍の本拠地にまさに攻め入らんとした時、ルルーシュのもとに一本の電話がかかってくる。親友のスザクからだった。「いまからボクは人を殺す」
かくして崩壊する城壁を前に、ゼロ=ルルーシュの駆るガウェインと、スザクの愛機ランスロットは激しく火花を散らすことに・・・・(と、最高に盛り上がったところで、「続きは今夏放映予定!」ですと。なめてんのか)
放映中、『天保異聞』と明らかに人気が反比例していく様子を見ていて、「どうしてこっちを土6に回さなかったんだろう」と思ってましたが、22話ラストを見て分かりました。こりゃちょっと夕方にかけられる内容じゃありませんね。
いままでにも「虐殺」を描いたアニメはそれなりにありましたが、こうまであからさまに見せ付けた例といったら、それこそ『イデオン』くらいでしょうか。放映当日・翌日は当然のように、ネットのあちこちで賛否両論が巻き起こっておりました。
作り手の意図は、恐らく「現代の世界のありようを、ごまかすことなく描きたかった」ということなんでしょう。実際「人種が違う」ということだけで殺されてしまう人は、今日も世界のどこかにいることでしょうし、ささいなことが引き金となって大量殺戮が始まってしまうという例も、ままあることです。
しかしそれまでエンターテイメントの王道を突っ走っていた『コードギアス』でそういうことを言われても、面食らってしまうのも確か。果たして第二部はいかなる方向へ転がっていくことになるのでしょうか。
まず主人公のルルーシュ。これまでは悪党を気取るわりに、どこか甘っちょろいところもありましたが、さすがに虐殺の引き金を引いてしまったのが堪えたのか、完全にふっきれてしまった模様。もはや行くところまで行ってしまった感があります。
これ以上の変化があまりなさそうなことを考えると、もしかして彼は第二シリーズでは主人公を降りる・・・受け手に回ってしまうのかもしれません。強大な力を持つ「敵」として、新たな主人公の前にたちはだかることになりそう。
ではその「新たな主人公」とは誰かというと、たぶんこれまでサブ的な主役であったスザク君。彼にはまだ成長の余地がありますし、片付けねばならない問題も山積みです。「ギアス能力」に加えナイトメア「ガウェイン」まで手に入れたルルーシュと対するには、やや不利なような気もしますが、「V.V」といういかにもなキャラが出てましたから、たぶんそいつから「ギアス」をもらって対等の存在になるんじゃないでしょうか。
そういうことを考えますと、たぶん第二シリーズのタイトルは『コードギアス ○○のスザク』なんてタイトルになるかと予測しております。
ここまで最悪の状況を作ってしまうと、一見この先は欝エンドしか残されていないように見えます。しかし谷口監督は、キャラクターを一回絶望のどん底に追いやってから、また日の差すところへ這い上がらせていく人。完全に断ち切られたと思えた絆が、また再生していく様子を描く作家。ですからこの『コードギアス』も、第二部はそういう流れになっていくと思います。っていうか、そうなって欲しいです。
「予想する!」とか大見得切ったわりに、あんまし大したこと書いてないですね。お恥ずかしい。
約10年前、『エヴァンゲリオン』が大ブームを巻きこして以降、いまだにそれを越えるアニメは世に出ていません。しかし『コードギアス』には、この引っ張り具合など、「もしかして『エヴァ』に肉薄するかも・・・」という潜在力が確かに感じられます。その予想が当たるかどうか。とりあえず夏の第一部最終回を待ちたいと思います。
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