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May 25, 2007

帰ってきたウルトラマンたち 『ウルトラマンメビウス』

20070525205337これも書こう書こうと思いつつ、気がつけば放映終了から二ヶ月が経っております。現段階でのウルトラシリーズ最新作です。

いまから二十年以上前、地球は「怪獣頻出期」という時代にあり、人々は週代わりでやってくる宇宙人や怪獣たちに、大変迷惑しておりました。そんな時さっそうと現れ、人類を助けてくれたのが、銀色の巨人・ウルトラマンとそのご兄弟たち。彼らの活躍で、地球は一時の平和を取り戻したのでした。
それから月日は流れ、二十一世紀に入った日本に、久々に怪獣が出現。防衛軍はあっけなく壊滅し、もうダメだと思われたそのとき、新たなウルトラマンが地球に降臨します(ただしまだ見習い)。

ライダーでもガンダムでも、そしてこの「ウルトラ」でも、シリーズを重ねていくといつしか過去の設定が足かせになったり、できればなかったことにしたい珍作ができてしまったりするものです。そこで最近では作品ごとに世界観を一新し、「前のことは関係ないよ」とするのが通例です。
しかしこの『メビウス』ではできるだけ過去の遺産を有効活用しよう、という路線で作られています。つまり「ウルトラ=子供向け」の印象を強くした、「ウルトラ兄弟」の設定を復活させたのです。
そんなわけで、作中には時折セブンやタロウといった昔懐かしのウルトラマンたちが登場し、画面に彩りを添えていました。私自身、子供のころ親しんでいた「ウルトラマン80」が、二十ウン年ぶりにブラウン管に登場したときには心が躍りました。

さらに『メビウス』の特長としてあげられるのは、「異人種間のコミュニケーション」をテーマとしていること。それが顕著に表れたのが、中盤のあるエピソード。ある事情からメビウス=ヒビノ・ミライは、なんと戦友である防衛チーム・GUYSの面々に、自分の正体をカミングアウトしてしまいます。考えてみりゃ正体隠しておいて、本当の信頼も何もないわけで。以後はさらに緊密なウルトラマンとの共同作業や、「知っていても」あるいは「知っているがゆえに」生じてしまうコミュニケーション・ギャップなども描かれました。

前半メビウスのライバルとなる「ハンターナイトツルギ」を巡る一連のストーリーや、個性的なGUYSのメンバーたちもこの作品を印象深いものとしています。基本的に一話完結ものは途中で飽きてしまうわたしが、『メビウス』に関しては一年ずっとつきあえた理由は、「ウルトラ兄弟総出演」という話題性もさることながら、ライターたちの「生真面目さ」が反映されたレベルの高い脚本にあるような気がします。

20070525205539この『メビウス』をもって、また『ウルトラ』はしばらくお休みに入るようです。どちらかといえばライダー派のわたしですが、そのジャンルというのはいろんなものがってこそ活性化すると思うので、ウルトラ、もしくは円谷ヒーローの早い復帰を願っております(あとできたら『ネクサス』の続編も・・・・)


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