明るい海賊計画 ゴア・ヴァービンスキー 『パイレーツ・オブ・カリビアン ワールド・エンド』(ってだから長)
ジョニーは船上で言った。「ぶっ飛んでると言ってくれ!」
そんなトンだ海賊を描いた『パイカリ』シリーズ。いよいよ完結です。
前作『デッドマンズ・チェスト』のレビューはこちら
http://sga851.cocolog-izu.com/sga/2006/08/post_2bfb.html
身を挺して仲間をかばい?海のモズクと消えたジャック・スパロウ。ウィルとエリザベスは彼を復活させようと、魔女ティア・ダルマの導きの元、死者の住まう「この世の果て」へ向かう。
一方英国海軍提督ベケットは、タコ怪人デイビー・ジョーンズ(意外とロマンチスト)を従え、海賊殲滅のための陣営を、着々と築きつつあった。海賊たちはこの危機に対処するため、秘密の要塞において「海賊首長会議」を開催する。果たして海賊たちに明日はあるのか?
どう考えても死んでるジャック・スパロウを、どうやって復活させるのかと思っていたら、「あの世まで迎えに行く」という思い切り直接的な方法でした。いやあ、この発想、コロンブスですね(笑)
これが丸きりの異世界ならいいんですけど、一応舞台は我々の世界と地続きになってるもんで、ちょっとアタマを柔らかくする必要があります。まあそこは「ディズニーランド」なんで、固いことは抜きにしていきましょう。
やっぱり至近距離での大砲の撃ち合いってのは、理屈ぬきで燃えるものがあります。船の横っちょが「パカッ」と開いて、砲台がガコンガコンとせり出してくる時の、あの緊張感。あれこそが海賊モノの醍醐味ってやつじゃないでしょうか。
さらに『スパイダーマン』を意識したかのような多彩なロープアクションもありますし、クライマックスにおいては映画史上かつてなかった状況下での、ダイナミックバトルが展開されます。わたしはあれ、巨大な○○機を連想してしまったんですが・・・
他に印象に残った点としては、前二作以上にオヤジ連が目立っていたこと。タコオヤジに壁オヤジ、チャイナオヤジにオヤジのオヤジ・・・・ オヤジのオンパレードでございました。しかもその大半が風呂に入ってない! 歯も磨いてない!! まさに「お好きな方にはたまらない」状態(おええええ)。
考えてみりゃジャックの中の人だってもういいオヤジですしね。そのジャックさん、今回明らかにラリッております。彼が見るシュールな幻覚、お子さんにはわかりづらいでしょうが、泥酔して前後不覚になった経験のある方だったら「あるある」とヒザを打たれるんではないでしょうか。
そうそう、若い二人のロマンスもありましたね(と、まるでオマケのように)。わたしはこの二人、「実は兄妹だった」ってオチじゃないかと睨んでいたんですが・・・・ さて、どうだったでしょう?
一応今回でシリーズは完結ということですが、『スパイダーマン』同様、続編のウワサもささやかれております。
その案としましては次のようなものがあるそうです。
①ある港町に流れ着いたジャック・スパロウ。そこには身分違いの恋に悩む二人の男女がいた。それにゴムのように体が伸びる変な少年が絡み・・・・
②時代を遡って、「靴ひものビル」の少年時代が描かれる。母親思いの優しい少年だったビルが、次第に悪の道に引き込まれていき・・・・
↑信頼度5%くらいでお読みください。
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エンドロールの後、僕の後方に座ってた大学生らしきグループから
そんな声が上がり、「僕だけじゃなかったんだな。」とちょっと安心(笑)
「カリブの海賊」という、ディズニーランドのアトラクションから生まれた
映画という事で、「呪われた海賊たち」「デッドマンズ・チェスト」は、
まさに「観るアトラクション」といった印象で、手放しの面白さでした。
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DVDでお馴染みの声だと、やっぱり集中できます。
そして直前には、「呪われた海賊たち」「デッドマンズ・チェスト」を
もう一度予習しました(笑)
そこで気付いたんですが、「テコの原理」って言葉が、
「呪われた海賊たち」「ワールド・エンド」で、出てきてますよね。
最初に口にしたのは、ウィル(オーランド・ブルーム)で、
ジャック・スパロウ(ジョニー・デップ)を、牢獄から脱出させようと、
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Tracked on December 29, 2007 11:18 PM
Comments
SGA屋伍一さんこんばんわ♪TB有難うございました♪
個人的には続編とか作らないで、今流行り(?)の3部作でジ・エンドにしてもらいたい所ですけど、実はスターウォーズよろしく6部作とか噂されてますし、ジョニー・デップもまだやる気満々と言いますから、続編の可能性は捨て切れないですね。
靴ヒモのビルの少年時代とか、ダッチマン号でタコオヤジにコキ使われていたアナザーストーリーも観たいですけど、この間本屋さんにジャック・スパロウの若き日の活躍を描いた小説があったんですよね。
ひょっとしたらインディ・ジョーンズやハンニバルのように、『ヤング』とか付いてしまう可能性・・・・・・じゃなかった危険性もあります。
Posted by: メビウス | May 31, 2007 12:12 AM
メビウスさま、お返事ありがとうございます
そちらの記事にありましたけど、タッコングのあの扱いはないですよねー。あれに匹敵する怪獣がでてこなかったのが不満でした
で、続編があるとするなら、冷静に考えて「靴ひもビル」の話だとえらい地味で辛気臭い映画になりそうなんで、ここはやはりヤング・ジャックでいった方がいいかもしれません(オリジナル小説、わたしも見たことあります。確か児童書だったような・・・)
まあ『パイカリ』シリーズにこだわらずとも、こういう「帆船アクション」をまた作って欲しいと思います。他は『カットスロート・アイランド』や『マスター・アンド・コマンダー』くらいしか思いあたらないので
Posted by: SGA屋伍一 | May 31, 2007 07:33 AM
こんばんわ!
TB&コメントありがとうございます!
このシリーズに続編があるとしたら、スピンオフらしいです。
ジョニーががすでに契約にサインしたという話も出ているみたい。
スパロウのスピンオフじゃん!って完璧にネタバレ気味ですね。
スパロウの増殖注意報には笑いました。
私もあの程度の幻覚症状なら経験があるのでよく理解できます。
さすがにニワトリのマネはしませんでしたが・・・
酔って階段から落ちて倒れているところを、自分に助けられたという
幻覚をみたことはありますよ。
この作品、スパイダーマン3の興行成績を大幅に上回ったみたいです。
ジョニーが「僕にはスパイダーマンは出来ないね。あんなタイツを
履くのはごめんだよ」と宣戦布告した甲斐があったというものです。
Posted by: 睦月 | May 31, 2007 11:03 PM
睦月さま、毎度お忙しいところお返しありがとうございます
>このシリーズに続編があるとしたら、スピンオフらしいです。
ですか。しかしジャックが主役だとすると、スピンオフというかまるきりスピンインのような気が・・・
ファンにとっては複雑な心境かもしれませんが、ジョニーさんはすっかジャックさんがお気に入りのようですね
>酔って階段から落ちて倒れているところを、自分に助けられたという
幻覚をみたことはありますよ
すごいや。離れ業ですね(笑)
肩に小人さんがのっかってあれこれ囁いてくる、あの幻覚はアル中の人の経験談で読んだことがありました
お互い無茶飲みには気をつけましょう
>この作品、スパイダーマン3の興行成績を大幅に上回ったみたいです。
らしいですね。でも北米では「『スパイダーマン3』が樹立した公開後3日間の史上最高記録(1億5112万ドル)には届かず、歴代5位にとどまった」とのことです
http://www.jiji.com/jc/c?g=int_30&k=2007052800064
タイツを舐めたらいかんということです(一応クモ派)
Posted by: SGA屋伍一 | June 01, 2007 07:54 AM
(*´∀`)はじめまして!・・・といっても、TBだけさせていただきながら、コメント入れるのを忘れてしまってて、ごめんなさい!<(_ _)>
睦月さんのところからこちらに辿り着き、イラストがキュートで記事も面白いので目に留まりました。
カテゴリーの多彩さがなんとなく、似たもの同士?なんて勝手に思ってしまいました。相互リンクをお願いしたいのですが・・・?(*´∀`)
Posted by: HARRY | June 05, 2007 11:10 PM
HARRYさま、コメントありがとうございます
へっぽこな記事とイラスト誉めてくださりありがとうございます
映画、マンガ、小説・・・と、媒体にこだわらず「お話」の魅力を語れればなー、とちょぼちょぼ記事書いてますが、毎度文章を書くことの難しさに四苦八苦しております
>相互リンク
構いませんよー
どうぞよろしゅう
HARRYさまのところも大阪らしいはっちゃけぶり(偏見?)が楽しいブログですね。そのうちまたお邪魔します
Posted by: SGA屋伍一 | June 06, 2007 07:31 AM
こちらのシリーズはこれまでスルーし続けてきたくせに
今回はなんだかとっても観てみたくなって行ってきました。
(ぶっちゃけ睦月さんの影響♪)
オヤジ満載でしたねー
別にオヤジフェチではないですけど、この映画の海賊オヤジどもは
結構好きなので楽しかったです。特にタコが。
ただしスクリーンの中限定。やっぱりお風呂にはちゃんと入った方がいいと思うし、
歯も磨かないとね。
至近距離での大砲の撃ち合いを見るたび、お互い逃げ場もないのになんと無謀な・・・と思うんだけどやっぱり燃えますね。
ベケット卿の哀れな最期が良かったです。
Posted by: kenko | June 06, 2007 12:00 PM
>kenkoさま
楽しめたようですね♪ 海賊ムービー
キライな人もいるみたいだけど、このはっちゃけぶりは大したものだと思うのですよ
タコオヤジに萌えましたか。やっぱ男は顔じゃないですね
確かにあの触手でピアノをポロンポロン弾いているところは、それなりに可愛らしかったかも
>至近距離での大砲の撃ち合い
敵船を見事に粉砕してましたが、あれ絶対貫通して味方の船にもあたっちゃってると思うんですが・・・ 野暮は言いっこなしですね
これから暑くなりそうなので、自分も海賊さんたちみたくならないよう、マメに風呂に入ろうと思いました(笑)
Posted by: SGA屋伍一 | June 06, 2007 08:24 PM
こんばんは。
先日は、コメントありがとうございました。
今、2回目の鑑賞で記事を書きつつあるので、
またTBさせていただくかもしれません。
>「あの世まで迎えに行く」という思い切り直接的な方法でした。
そうそう。何が可能で、何が不可能なのか、
この映画の世界観のわからないところです。
何なら、デイヴィ・ジョーンズだって、生き返ってしまいそう(笑)
>しかもその大半が風呂に入ってない!
さすがにエリザベスは、そんなに汚れてなかったのが
救いですね。
その他、妥協のない汚れ具合が、妙にカッコよかったです。
Posted by: SHINGO。 | June 13, 2007 09:51 PM
>SHINGO。さま
返信ありがとうございます
>何が可能で、何が不可能なのか、
この映画の世界観のわからないところです
ですね。というか不可能なことはほとんどないのでは・・・(笑)
そういえばスワン嬢がお父上を助けようとして、みんなから「それは無理だ」と言われてましたが・・・・あれ? たった今ジャックさん連れ帰ってきたばっかりじゃん?みたいな
「海賊長」ならそういうズルもありなんでしょうか。まあつっこんだら負けですね(笑)
>妥協のない汚れ具合
文字通りの「汚れ役」を、嬉々として演じていたキャストのみなさんに拍手です
二度目の記事も、お待ちしております
Posted by: SGA屋伍一 | June 15, 2007 07:56 AM
あのラスト、ウィルがエリザベスのパパたち等、死んだ人たちの魂を
集める、みたいな解釈なら上手くまとまったと思えるのでは?
いや、なんかあまりよく言われないので。
9枚の銀貨や海賊王など設定を流しまくって大切にしないで
いるのもスゴイですがジャックのひとり芝居、長かったですね~w
あれジョニーのアドリブ?ジョニーショー?
あと、あのカニの群れで船が動いたのは女神さまのご加護という
解釈でいいんでしょうかね?
なんかね、それでいいのかよ?な部分が多いですよね。
特に女神様を召還する方法がそれでいいのかよ?
と思ったりw
つまりウィルとエリザベスの愛は永遠という訳ですね。
(強引にまとめた)
最後に魂を集める船、と聞いてポケモンの湯山邦彦監督が
昔てがけた長編アニメ「ウィンダリア」を思い出しました。
元になった「さまよえるオランダ人」というネタが同じなのかも
しれませんが。
「ウィンダリア」は「童話めいた戦史」ですがかなりよくできたアニメ
でおススメです。
Posted by: 犬塚志乃 | November 01, 2007 09:42 PM
>犬塚志乃さま
いかん・・・ この映画もうだいぶ色々忘れてる・・・
とりあえずやたらでかいお姉さんが出てきたのと、海が洗濯機みたいになってたのと、ジャックが始終ラリリまくりだったのは覚えてます。海賊連中がそろってからッケツだったりとか
伏線とかはまともに考えたほうが負けですね。見ている間は大変楽しかった映画でした
Posted by: SGA屋伍一 | November 02, 2007 08:00 AM
楽しい映画ですよね、それでいいと思います。
ジャックがラリラリなのは1からそうでしたよねw
エリザベス「サオ・フェン死んだのかしら?」
ジャック「いや、あいつの正体は亀仙人なんだ」
チャウ・シンチーられない。
Posted by: 犬塚志乃 | December 20, 2007 09:59 PM
>犬塚志乃さま
まあやっぱりわたしにはこういうバカ映画が一番肌に合うというか
自分にとっての「おうち」のようなジャンルですね
>あいつの正体は亀仙人なんだ
最近じゃ「マスター・ロシ」とか言うそうですよ
Posted by: SGA屋伍一 | December 21, 2007 07:58 AM
『ジャックの中の人だってもういいオヤジですしね』
『ジャックの中の人だってもういいオヤジですしね』
コラ~~~!!ジョニーは永遠の王子様なんだからぁ~(笑)
それにしても・・・この映画は期待していた雰囲気とは大違いで、昨年1番の脱力作品でした(泣)
まさかウィルがあんな事にねぇ~
まだ兄弟だったとか、不治の病だったとかならいいのですが(よくない)・・・
怪物カリプソもイマイチ意味不明で・・・盛り上がりませんでした。
シリーズでの失速はよくありますが、これだけはいい作品にして欲しかったです。残念!!
Posted by: 由香 | January 17, 2008 09:32 AM
>由香さま
お返しのコメントありがとうございます
>ジョニーは永遠の王子様なんだからぁ~(笑)
し、しつれいしました・・・
その割には金回りの悪そうな役ばかりやってるような・・・(例外といやチャリチョコくらい? あ、コープス・ブライドもか)
さして思い入れのないわたしとしてはタコと大砲が出てくるだけで満足だったんですが、熱心なファンの皆さんにはいろいろご不満があるようですね・・・
四作目ではぜひその不満が解消されるといいですね(もういらない?)
Posted by: SGA屋伍一 | January 18, 2008 08:06 AM