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April 18, 2007

ぼくモモタロスなんなのさ 『仮面ライダー電王』を語る①

20070207002431時の列車ゼンダライオン(違)、次行く駅は過去か未来か・・・・・

平成版仮面ライダシリーズ最新作で、現在ほぼ1クールを終了した『仮面ライダー電王』について今回は語ります。まずあらすじとおおまかな設定を。

たぶんものすごく不幸な星の元に生まれた青年、野上良太郎。道を歩けば、穴に落ちる、物が飛んでくる、不良に絡まれるなんてことは日常茶飯事。そんなある日のこと、彼は極めつけの不幸に見舞われる。時を越え過去を破壊する怪物・イマジンにとりつかれてしまったのだ。しかしそれでも正気を失わない良太郎を見て、彼の前に現れた不思議な少女ハナはこう言った。「あなたなら『電王』になれるかもしれない」
なんだかよくわかんないけど、自分にはヒーローになる素質があるらしい。そして目の前で襲われている人たちを放っておくことはできない。かくして良太郎はハナから託されたベルトを巻き、叫んだ。「変身!」

『電王』の独特な点は、本来怪物である「イマジン」の力を借りて戦うというところ(『剣』とも少し似てますが)。一応良太郎だけでも変身することは可能ですが、その素体状態(プラットフォームという・笑)では無力に等しいため、イマジンに体を貸して戦力UPを図るというわけ。
「イマジンたちは契約者の想像した姿をそのままとる」という設定のゆえか、本作の怪人・ライダーのデザインは、昔話や童話のキャラがモチーフとなっています。例えば電王のメイン形態である「ソードフォーム」は「桃太郎」からとられているため、顔面に桃が「パカッ」と二つに割れたシルエットがあしらわれています。チャレンジ精神もここに極まれり、ですな。

良太郎君はいまのところ四体のイマジンと契約する予定。一人の体に複数の人格が・・・というあたりはダニエル・キイスの一連の作品を、「ひ弱だけどオバケたちに慕われるピュアな主人公」という設定は、『しゃばけ』シリーズを連想させます。またモラルや理性のかけらもない怪物たちを、教育と愛情(笑)でもって言うことを聞かせるなにやら仏教的なコンセプトは、『西遊記』を思い出させます。
そんなところからわかるように、ひ弱ではあっても、良太郎君は最近の少年漫画にありがちな自虐的へタレ主人公とは違います。しょっちゅう悲鳴をあげてはいても、泣き言は滅多に言わない。言うべきことはしっかり言い、やるべきことはきっちりやる。そんなところがなんとも微笑ましい若者です。

さて、この『電王』、これまで白倉プロデューサーが得意としていた「一年通しての連続性」「主義の違いからぶつかりあうライダーたち」といった「技」があえて排されています。どちらかというと直前にやっている「戦隊もの」のカラーにやや近い。ファンとしては少々寂しい気がしないでもないですが、「人の心の闇を描く」という点や、「立場のまるで異なる者たちが、戦いを通じて理解しあっていく」という要素は、まぎれもなく平成ライダーのそれです。そしてなにより見ていて楽しいので、引き続き応援して行こうと思っています。
ただわたし、こういう「○話完結形式」というか、1エピソードごとの区切りがきっちりしてるスタイルって途中で飽きてしまう傾向があるので、スタッフの皆様はその点、気を抜かないようにしていただきたい(えらそうだな、こいつは)
20070418181931そういうわけで『仮面ライダー電王』は現在日曜朝八時より、絶賛放映中。
「最後までクライマックス」でね!

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Comments

こんにちは〜〜。

私も朝早起きして見ています「仮面ライダー電王」。
面白いですよね〜。

最近の特撮モノは奥様ウケも狙っているので
私も半分は良太郎役の俳優さんに癒されたいがために
見ていたりします…(笑)

Posted by: みずぐきまり | April 20, 2007 at 12:38 PM

こんばんはです

>私も半分は良太郎役の俳優さんに癒されたいがために
見ていたりします…(笑)

意外ですね。みずぐきさんは『ナルト』のサスケくんとか、山風作品のクールビューティーとかそういうタイプが好みかと思っておりました(笑)
主演のサトーくんは多重人格(?)を上手に演じ分けていて、なかなかお見事ですね。いまのところは「ごめんなさいは?」のあたりのやりとりが、一番のヒットです

Posted by: SGA屋伍一 | April 20, 2007 at 08:46 PM

待ってました!SGAさんの電王レビュー!!
ウラタロスやキンタロスよりも、やっぱモモタロちゃんが好き♪
電ライナー内でのミニコントが何よりの楽しみです。
(「スポーツだったのかー」には爆笑)
でも最近、本当にちょっと狭そう・・・(笑)
今週末あたりもう一人増えそうだし・・・

モモタロス達の中に入って演じている人の動きにも
「上手いなぁ~」といつも関心しながら観ています。

Posted by: kenko | April 20, 2007 at 09:04 PM

kenkoさま、毎度コメントありがとうございます

>ウラタロスやキンタロスよりも、やっぱモモタロちゃんが好き♪

まああいつが一番ガキっぽいというか、やんちゃ坊主みたいで可愛いですよね
それにしてもスタイリッシュな赤鬼が、近代的な列車の中でコーヒーをすすっている図というのは、何度見ても目茶苦茶シュールでインパクトあります

>電ライナー内でのミニコント

唐辛子で寝ちゃったりとか、「砂を噛み締めながら・・・」とか、「おい、モモヒキ」とか(笑) けっこうアクターさんたちのアドリブもあるそうです

>モモタロス達の中に入って演じている人の動き

モモタロス役?の高岩成二さんはアギトや龍騎、それにカブトなど専ら主役ライダーを演じてこられた方です。ですからこれまでは重厚な「かっこいい」演技がメインだったんですけど、『電王』では一転してコミカルな演技を嬉々としてやっておられますね。「芸域広いなー」とわたくしも感心しながら見ております

Posted by: SGA屋伍一 | April 21, 2007 at 12:04 PM

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