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April 28, 2007

岡山少年野球団 劇場版 あさのあつこ  滝田洋二郎 『バッテリー』

20070428184718(イラストは記事とは関係ありません)
昨年夏、甲子園を湧かせた「ハンカチ王子」こと斎藤佑樹投手。その知られざる中学時代のエピソードが、いま明かされる!

という話ではありません。ていうかハンカチ王子とは何の関係もありません。映画の名誉ために言っておくと、甲子園で熱戦が展開されてたころ、映画はすでに後半の撮影に入っていたそうなので、彼の人気に便乗したわけではないようです。
・・・・えー、マジメにやります。大人顔負けの剛速球を放つ天才ピッチャー・原田巧と、その球に魅せられたキャッチャー・永倉豪の、友情というか真剣勝負を描いた話。これに病弱な原田君の弟、高圧的な野球部の顧問や先輩などが絡みます。原作はもともと児童書として刊行された青春小説。先日最終巻である「Ⅵ」が、文庫でも出版されました(角川文庫)。

で、今回の映画化ですが、なかなか忠実にやってあります。文庫6冊の話を2時間の尺にほどよいスピードで収めていた点も見事。ただ当たり前のことですが、違う点も幾つかあります。
原作は、極力情に流されない、ドライな物語であります。原作者あさのあつこ先生が、変に自分の理想を託さぬよう、努めて客観的な視点で物語を著されたからでしょう。
ですが映画版は、どちらかというと観客に寄り添った、非常に馴染みやすい『バッテリー』になっています。おそらく監督滝田洋二郎氏が、子供たちの親のような視点でお話を見つめたからだと思います。原作ではとっても影の薄い巧の父がけっこう目立っているのは、彼が監督の代弁者だからでしょう。劇中で原田パパが巧の野球について評する場面がありますが、なんだか滝田監督が「ぼくはこういう風に解釈しましたよ」と述べているようでした。たぶんその解釈は原作とは微妙に違っているような気がするんですが、わたしはそれもアリだと思いました。また公式サイトで観られるあさの先生の講演を聞きますと(http://www.bt-movie.jp/special.html)、彼女もまた「よし」としていることが伺えます。

さて、今回の映画のキモのひとつは、たっくんのタマが「いかにすごいか」を描くところにあります。こればっかりは、実際に見せることが出来る映像の強みですからね。で、どうだったかと言うと・・・・ ええ、とってもすげえ球でしたよ。プロでも十分通用するんじゃないでしょうか。なんとなく「打ちたくなる」というより「捕りたくなるような」球でした。本当にキャッチしたら手のホネ折っちゃうでしょうけど。
映画が始まる前、後ろの座席に座っていた中高生とおぼしき少年たちがはしゃいでいて、ちょっとやかましかったんですが、上映中は「ぴたっ」と静かになっていました。タックンの球にそれだけの力があったということでしょう。あときっと、連中も野球が好きなんだろうなー、と。

では原作を読んだ立場からおおざっぱに各キャラクターの印象を語らせてもらいます。
●巧・・・・ 高橋由伸に似てると思った。ずっと仏頂面の役なので、たまに笑顔が出るとほっとした
●豪・・・・ ちょっと芝居が固かったかな・・・・ でも巧をぶっとばすところは迫真の演技でした
●青波・・・・ メイン三人の中では、一番原作のイメージに近い。とってもかわいらしかったです。純粋な意味で言ってます
●オトムライ・・・・ 萩原聖人もやさぐれた役が似合うようになったものだ
●沢口・・・・ 吉貞を合併吸収
●(たぶん)海音寺・・・・ 「頼むで」(涙)
●門脇・・・・ 青波と並んで原作のイメージに近いキャスト。オヤジっぽい見かけが特に
●瑞垣・・・・ イヤミな描写もあったけど、原作の瑞垣に比べるとまだまださわやか(笑)

20070428184735ゴールデンウィークにこれ観るという人も少数派でしょうけど、ちょっとおすすめの一本です。滅多に映画誉めない友人が、「いやあ、良かったよー」なんて言ってましたし。
原作の方も先日やっとこ読了しましたので、近日中にそちらも片付けたいと思います。ちなみに第一巻のレビューはこちら↓
http://sga851.cocolog-izu.com/sga/2005/05/post_3881.html
(イラストは記事とは関係ありません)

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Comments

こんにちは。
トラバありがとうございま〜す(^ ^)


私は映画を見ていて、ストーリー展開がちょっと
感情的だな〜と感じていたんですが、監督の意思だったんですね。

(原作とは別物なので、原作はこれほど感情的ではないだろうと
思って見ていましたが)


巧くんの球はすごかったですね〜。
あれは小学生の投げる球じゃない(笑)
たしかに、あれは打ちたくなるというより捕ってみたい球ですよね。


青波くん>
私のブログの方でコメントをいただいた時、
「30男が可愛いと書くとまずいだろうか」とありましたが
まったくもってそんなことはないと思いますよ(笑)


私が友人と映画を見ていた館内では、
青波くんがベットで巧をはげますシーンで、
あちらこちらから鼻水をすすり上げる音が聞こえました。


Posted by: みずぐきまり | April 29, 2007 at 04:03 AM

みずぐきサマ、TBのお返事ありがとうございます

>打ちたくなるというより捕ってみたい球ですよね

やっぱりそう思いますか。あの「ズバーン!」という衝撃をぜひ体感してみたいですよね。でもマジで骨折りそう・・・・

>まったくもってそんなことはないと思いますよ(笑)

フォローありがとうございます(笑) でもこういうご時世ですので、変質者と間違われぬようくれぐれも気をつけたいと思います・・・・

>青波くんがベットで巧をはげますシーン

えー、実はあの辺も丸々映画オリジナルのエピソードだったりします。滝田監督、ベテランだけあって「泣かせ」がうまいですね。息も絶え絶えなのに、逆にお兄ちゃんを元気付ける青波くんを思い出すと、いまでもけっこう「ぐっ」とくるものがありますね

Posted by: SGA屋伍一 | April 29, 2007 at 09:22 PM

 このイラストはツッコミ待ちなのでしょうか?
乱で武田二十四将を描いている先生ですね。
 滝田羊二郎監督ということはバッテリーはホモ映画なんでしょうか?
私としてはテレパシー少女蘭みたいに女の子同士の方
が好みです。
 漫画版を描いている人が何故柚庭千影さんなのでしょうか?
いつもアンソロジーでカワイイ女の子を描いている先生ですが
これがきっかけで有名になってくれると嬉しいです。

Posted by: 犬塚志乃 | May 05, 2007 at 01:53 PM

>このイラストはツッコミ待ちなのでしょうか?

そういうことです。問題はあまり似てないということです
やはり混同されてる方が多いらしく、ウィキペディアの項には「あさのあつこの『バッテリー』とは関係ない」と書かれてました

>滝田羊二郎監督ということはバッテリーはホモ映画なんでしょうか?

いやいや、そこは健全なお話です
監督のフィルモグラフィー見てみたら、半分くらい「日活ロマンポ○ノ」でした

>いつもアンソロジーでカワイイ女の子を描いている先生

そうなんですか。機会があればマンガ版も読んでみたいと思います

Posted by: SGA屋伍一 | May 07, 2007 at 06:34 PM

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