タイガー&ライオン うしおそうじ・大根仁ほか 『ライオン丸G』
今日は深夜に咲いた特撮界の徒花、『ライオン丸G』をご紹介いたします。もう放映終了から三月は経ってるんですけど・・・・
時は近未来。舞台はますます退廃した(ネオ)歌舞伎町。万年最下位のダメダメホスト獅子丸ちゃんは、ある日小汚いホームレスのじいさんから、「キンサチ」という謎の小太刀を授かる。その後ある事情でジャンキーどもに襲われた獅子丸ちゃんは、苦し紛れにその小太刀を抜いた。瞬間、彼は獣頭の超人ライオン丸へと変身。その活躍はいま一人の超人タイガージョーを呼び寄せ、二人は運命に操られるように激闘を繰り返す。
みなさん『怪傑ライオン丸』ってご存知でしょうか? 第二次特撮ブームに製作されたヒーロー時代劇。けっこう人気を博し、『風雲ライオン丸』なる続編も作られました。わたしも再放送で観たことがあります。
で、この『ライオン丸』、舞台を現代に置き換えて普通にリメイクするものかと思いきや、かなり「変」なアレンジがなされておりました。先にも書きましたが、ヒーローがダメホスト、ヒロインがキャバ嬢、ライバルはヤクザの用心棒で、敵はジャンキーとかチンピラそんなのばっかし。そんで主人公の獅子丸ちゃんは正義感というものがかけらもなく、それと知らぬとはいえ悪の組織にパシられてる有様。おまけにいっつも股間をぼりぼり掻いてる・・・・ ライオン丸ってもっとそれなりにマジメな話だったような気がするんですけど・・・・。
どうして『ライオン丸』がなぜこんなハチャメチャコメディにされてしまったのでしょう。たぶん作り手は正面から正義を振りかざすヒーローが、あまり好きではないんじゃないかと →むしろそういうヒーローをおちょくりたい。できればメジャーなやつを →しかしライダーやウルトラではまず間違いなく許可がおりない →そこで権利問題とかうやむやになっていそうな『ライオン丸』に白羽の矢が立った・・・・ こんなとこじゃないでしょうか。一方でみんな忘れてるようなサブキャラの名前を、丁寧に流用しているところなどからは、作り手の『ライオン丸』に対する歪んだ愛情がうかがえます。
あと全体的に70年代リスペクト(全然敬ってないぞ!)的な演出がちらほら。特に『探偵物語』と『傷だらけの天使』。それまで徹底してお気楽だったお話が、終盤来ていきなり・・・・という流れなんか、いかにもそんな感じです。またお話はC調ながら、殺陣のほうはCGを添え物程度にとどめて、非常に迫力のあるアクションを作り出していました。
主演に浪岡一喜くん。涼やかな顔と、『パッチギ!』でのはっちゃけた演技が印象的な俳優です。そういえば彼は『パッチギ!』でも股間のことに悩んでいたなあ。せっかく彼らに親しみが湧いていたのに、わずか十三話で終了してしまったのはまことに残念でした。惜しまれるうちに終っとくというのも、またかっこいいことではありますが。
そんな『ライオン丸G』は現在DVDがリリース中。『ウルトラ』『ライダー』に関しては新番組が始まるたびに「こんなの○○じゃない!」と言われたりされますが、『ライオン丸G』に関してはあまりそういう声を聞きませんでした。むしろ「これはこれで面白い」という意見がほとんど。この辺にこの「ライオン丸」というキャラの地位が表れている気がいたします(笑)。


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