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March 31, 2007

コント山本くんと武田くん⑤ 信虎追放編 ~大河ドラマ『風林火山』より

武田 「ハリー君で~す♪」
山本 「山本勘助にごわはんど」
貞光 「貞光でおま(かぽっ)」
武田 「あれ? 前と間隔がせばまってないか?」
山本 「ここのところ本編と差が開くばっかりでごいしたからの。苦肉の策でごいす。あとオリジナル編完結記念、それがしの就職記念・・・・ そうそう、親父殿追放記念と」
武田 「がっはっは。あのボケオヤジ、とうとうたたき出してやったわい。やる前は色々気をもんだが、やってみると意外にスイスイことが運んだの。これもひとえにワシの人徳の賜物かの? むふ♪」
山本 「というか、『どっちにより人望がなかったか』という問題ではありますまいか。そういえば、あの件に関してはそれがし少々納得がいかんことがあるでごいす」
武田 「何が気に食わんのよ? みんなまーるく収まったじゃん!」
山本 「やっぱあの国境のあたりでごいすな。『どうしてもやるのか』『ああ、お前ほどひどいヤツはいない!』そんなやり取りのあと、 双方刀を電光の如く振り下ろし、次の瞬間大殿の肩口から血がブシューッと噴き出る。ほんで加山雄三あたりが『お見事!』と・・・」
武田 「そんなことしたら歴史変っちゃうだろ! 青島刑事あたりにまかせとけ!」
山本 「謀反は会議室で起きてるんじゃない! 現場で起きてんだ!」
武田 「ま、今回の件に限ってはあらかた会議室で決めちゃったけどな。それにひきかえ、万俵財閥の鉄平くんは気の毒だったの」
山本 「♪ドバッ ドバッと行こうぜ おれは鉄平だい♪」
武田 「その鉄平くんではない! いい加減シニアネタ連発するのやめろ!」
山本 「あの方にせめて、殿の十分の一ほどの『図太さ』があればねえ。まあ昔から美形は「幸薄い」と、相場が決まってるでごいすが」
武田 「きい! 悔しい! アタシが美しくないって言うの!? これでも女形を張らせたら若手NO.1って言われたのよ!!」
山本 「ああ、きれいきれい(ぽりぽり)。話を元に戻しますと、とうとう先回から原作部分に突入したわけでごいすが」
武田 「この『風林火山』ってさあ、原作ってたった一冊なんだよね。去年でさえ全4巻あったんだよ? あと9ヶ月もつのかねえ?」
山本 「原作の分量に関しては、毎年脚本家が頭を悩ませてることでないでごいすか? まあ一年間十分に足りる長さの原作って言ったら、それこそ『徳川家康』か『大菩薩峠』くらいでしょうがね」
武田 「『グイン・サーガ』とか『ペリー・ローダン』とか」
山本 「ジャンルが違うでしょ! まあご案じめされるな、殿。二、三話原作どおりにやったら、また十話くらいオリジナルをやればいいのでごいす!」
20070331110337武田 「さすがはカンスケじゃ! 見事な抜け道じゃの! ではカンスケ! お主にもう一度問う! 『軍略』とは一言で申してなんじゃ!」
山本 「ええと・・・ 『真四角の面積』ってとこでごいすかの?」
武田 「・・・・そのココロは」
山本 「へいほうセンチメート」
武田 「(ずびゃあ!!)」
山本 「ぐはっ!!」
 

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March 30, 2007

抵抗ペンギン ジョージ・ミラー 『ハッピーフィート』

20070330125402良い子のみんな! 春休みもあと半分だね! 宿題はもう終ったかな? キッズムービー特集第二弾、いっくよー!!
・・・・では史上初のペンギンミュージカル・アニメ『ハッピーフィート』をご紹介いたします。

全てにおいて歌がモノを言うペンギン社会。その中で、ただひとり音波兵器のごとき歌声を持つマンブルは、いつもみんなの笑いもの。だが彼にはどういうわけか、「踊りが異常にうまい」という特技があった。初めはそのパフォーマンスを奇異に感じていたペンギンたちだったが、いつの間にか一人、また一人(一羽か)と、彼のステップに魅せられていく。

最近のハリウッド動物CGアニメてえのは、大抵ヘマばかりしているドンくさいヤツが、仲間の励ましと持ち前のガッツで逆境を乗り越え、ついにはみんなの尊敬を勝ち得る・・・・という内容。ぶっちゃけこの『ハッピーフィート』もそういう話なんですが、公式サイト(http://wwws.warnerbros.co.jp/happyfeet/)の「ムービー」を、次いで「ベイビーマンブル編」および「アミーゴス編」をクリックしてみてください。
・・・・ご覧になられましたか? 明らかに何かおかしいです。なぜペンギンがタップを!? そして『マイウェイ』を!? 
恐らくそこに深い理由はないものと思われます。そもそもこの「コウテイペンギン」という生物は、「なんで?」とか言い出したら、それこそキリのないシロモノなんでやんすよ。
なぜ鳥のクセに飛べないのか? なぜ鳥のクセに直立歩行できるのか? なぜ鳥のクセにあんなに泳ぎが達者なのか? なぜあんなにクソ寒いところで繁殖しなければいけないのか? なぜ父親が卵を温めねばならないのか?
もしかしたらそれらには遺伝子と環境からなる複雑な原因があるのかもしれませんが、一番しっくり来る理由は「単に面白いから」ということのような気がします。

そうです。面白くて、そしてペンギンが可愛ければそれでいーのです。
日本人の「ペンギン好き」は世界でもトップクラスらしく、いま全国の動物園には2500羽以上ものペンギンがいます。これ、世界で飼育されてるペンギンの実に約25%にあたる数だそうで(ちなみに二位は米国の約1700羽)。ですからそこのペンギン好きのあなたには、これはもうたまらない映画ですよ! 奥さん!

冒頭で子ペンギンが卵をコツコツ叩いているシーンを見たとき、わたしはもうこのあと何があっても全て許そうと心に誓いました。
「ああ! もう! ペンちゃんたら! きゅっきゅっきゅ~ん!(我ながらキモい)」
キュートなだけでなく、映像的な迫力も大したもの。「ジェットコースタームービー」なる言葉がありますが、まさにそれを地で行くようなシーンもあり、その手の乗り物が苦手な人はきっと酔うと思います。主人公マンプルの周りをちょこまかと動き回る、「アミーゴス」なるアデリーペンギンたちもいい。ソフトボール代わりに思い切り遠くにブン投げたくなるような可愛さです。
ひとつ、ただひとつ文句を言わせてもらうとするなら。マンブル! おまえでっかくなるの早すぎだよ! 最後までヒナのままでよかったんだよ!

ドキュメンタリー映画の方を『皇帝ペンギン』の、壮大なパロディ映画ともとれる作品。ですからこれからご覧になられる方は、本家の方を最低10回は見ておくことをオススメいたします。
20070330125454さて、我々のペンギン好きを見抜いたハリウッドは、次にこんな作品を準備している模様。
http://www.sonypictures.jp/movies/surfsup/index.html
みんな気をつけろ! 日本は狙われている!


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March 28, 2007

くまネコのらネコ 三回目じゃね?

「まさとし@京阪電車工房」出張記念


そのいち 類似品に・・・・・・

20070328180155200703281802212007032818023920070328180256 ご
 注
 意
 く
 だ
 さ
 い


そのに 春来たりなば

200703281803452007032818043220070328180453
 お

 前

 も

 な


そのさん 雨にぬれても

20070328180614200703281806332007032818071120070328180746 水
 性
 イ
 ン
 キ
 か
 ?


そのよん いつかは晴れる

20070328181615200703281816352007032818165120070328181709 風
 邪
 ひ
 く
 な
 よ
 !


そのご 黒の同盟

20070328181735200703281817522007032818441120070115185923_1 出
 る
 杭
 は
 打
 た
 れ
 

そのろく 自己主張

2007032818255520070328182606 次 

 回 
 
 未

 定


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March 27, 2007

山田風太郎に関しては色々言わせてもらいたい⑲ 『柳生忍法帖』

20070327213603忘れたころにやってくる山風コーナー。今回は初心に帰る(なんで)という意味で、わたくしが一番最初に読んだ山風作品であり、現在コミカライズ『Y十M』が連載中の『柳生忍法帖』をお送りします。

暴虐の君主として名高い会津の加藤明成。彼は配下の「会津七本槍」を用いて、自分に逆らった家老・堀主水ゆかりの女たちを、次々と手にかける。だが将軍の孫娘たる千姫の制止により、なんとか七人の女が生き延びた。千姫はこの復讐を彼女らの手で果たさせてやりたいと願うが、仇の「七本槍」はみな人技を越えた奇怪な武芸を有する者ばかり。 たおやかな女人たちが太刀打ちできる相手ではない。そこで千姫は一人の男を彼女たちの武芸指南役として呼び寄せる。その男の名は、柳生十兵衛三厳・・・・・

会津といえば幕末において最後まで徳川に忠誠を尽くした藩として知られていますが、その初代藩主・松平正之の前に、加藤という一族が支配していた時期がありました。これはその時代のお話。
主人公は柳生十兵衛。彼に関しては将軍家光の武芸指南役であったのに、まったく手加減をせず、家光をコテンパンにうちのめしたため、将軍家の怒りを買いクビになったという話が残っています。おとうさんの必死の根回しを一瞬にしてパーにしてしまう息子。笑えますね。
こうした十兵衛の気質を「融通の利かない剣術バカ」と見るべきか、あるいは「ついつい権力に逆らってしまう反骨の男」と見るべきか。とりあえずエンターティメントにおいては断然後者の方がかっこいいに決まっております。こうして、山風ワールドにおける最大最強のヒーローが誕生いたしました。数ある山風キャラクターの中でも、三本もの長編の主役を勤めているのは彼だけです。
「わずかな女人さえ守れぬのであれば、徳川幕府など存在する価値がない」
天下の江戸幕府にさえ、臆することなく傲然といい放つ十兵衛。このセリフについて作家の田中芳樹氏は、「まず現実的にありえない」と評していましたが、お稽古とはいえ最高権力者をも容赦しない柳生十兵衛ならば、これくらいのことは言いそうな気がします。ついでながら、田中氏は「柳生十兵衛というのは、もう山田風太郎が作り上げた伝説の剣豪ということでいいのではないか」とも述べております。こちらは素直に賛同したいところです。

この十兵衛の豪放なキャラクターもさることながら、自分が直接戦うのではなく、美女たちのサポートに徹するという設定が独特です。また悪役の「会津七本槍」、こいつらが七人とも変った芸・容姿・名前を持ち、大変覚え易く面白いやつら。大道寺鉄斎(鎖鎌)、 平賀孫兵衛(槍使い)、具足丈ノ進(犬使い)、 鷲ノ巣廉助(強力)、司馬一眼坊(鞭使い)、 香炉銀四郎(投網漁)、漆戸虹七郎(隻腕の剣士) ・・・・と、なぜかみな名前が五文字でそろっているのがご愛嬌です。

一方で難点・・・というほどでもないにせよ、ちょいと「うむ?」というところを。
まずこの話、「忍法帖」特有の悲劇性があまり感じられません。忍法帖の主人公というのは登場した時点で「かわいそうな目に遭う」というのが保証されてるようなものですが、この作品における十兵衛にはそういう暗い面がまったくない。最初からコメディ調のものは例外として、これほど爽快な忍法帖は大変珍しいです。
もひとつ。この作品「忍法帖」と銘打っているのに、忍法の出番がほとんどない(笑)。一応ちょびっと出てくることは出てきますが、どちらかといえばメインは「忍法」ではなく「武芸」。でも『柳生武芸帖』にしてしまうと五味康祐氏の名作とかぶってしまいますしねえ。
しかしまあ、反権力的な姿勢とかゲーム的な戦闘形式、そして何より貪欲な娯楽性などは、紛れも無く忍法帖のそれであります。

20070327213635前にも書きましたけど、わたしが最初に手に取った版は、毎日新聞社から「柳生十兵衛三部作(トリロジー)」と銘打って出されたものの第一弾でした。そこに書かれていたコピー・・・・「非道の権力者に天誅を。淫虐の魔王・会津四十万石加藤明成に立ち向かう若き剣侠・柳生十兵衛。」・・・・にはコテコテながら、ハートにビリビリくるものがあったんですねえ。
その後も色んな版が出てますが、現在では講談社文庫のものがお手軽かと存じます。

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March 26, 2007

歴史は夜暴れだす ショーン・レヴィ 『ナイトミュージアム』

20070326183050春休みキッズムービーの乱戦を制したのはこの作品。一応学芸員資格を持つ(でもほとんど忘れた)SGA屋伍一がはりきってご紹介いたします。

ラリー・デリーはどんな仕事をしても長続きせず、そのくせプライドだけは一人前の絵に描いたようなダメ男。それでも息子のためとばかりに、がんばって見つけた次の仕事は、とある博物館の警備員。ちょろい役目だとばかりに居眠りをこいていたラリーだったが、突然の巨大な足音に目を覚まされる。実はその博物館においてある資料たちは、夜がくるとなぜか突然命を得て好き勝手に動き出すのだ。恐竜が、猛獣が、蛮族が、兵士が、一斉にラリーに向かって牙をむき始める。彼はこの修羅場から無事生き残ることができるか!?

たまに行く東京でわたしが一番好きな場所は、上野は科学博物館の地下1,2階だったりします。そこにはこういうけったいなシロモノが所狭しと並べられていまして
20060520145028_120060520144129_1もしこんなのが一斉にくねくねと動き出したら・・・・よだれがでるほどワクワクしませんか?
ですからこの映画の「みんなみんな、動き出す!」というコンセプトを聞いた時は、まさにわたしのためにあるような映画だと思いました。はっきり言って「一発アイデア思いついて、そのままGO」という、決してそれ以上の作品ではないんですけど、わたしにはそれで十分です。

「博物館は地球の縮図である」という言葉があります。ウソです。たったいまわたしが考えました。
ウン十万円払わなくても、博物館に行きさえすれば地球のかなりの面を知ることができます。それもまた、様々な時代の。
また、この場所は関心のない人には退屈なところでしかないかもしれませんが、ある程度の知識が入って一旦興味が湧くと、巨大なオモチャ箱へと姿を変えます。
怪獣・ぬいぐるみ・ミニチュア・ロボもどき・・・・ この『ナイトミュージアム』は博物館のそうした「オモチャ箱」的な楽しさが、良く伝わるお話となっていました。オモチャを散らしたまま、だれも片付けていかないのが問題ですが。
予備知識などなくてもまったくOKですが、あった方がより楽しめるかもしれません。ですから次のキーワード・・・・・「T.rex(みんな知ってるか)」「サカジャウィア」「セオドア(テディ)・ルーズベルト」「アッティラ」「オクタヴィウス」「マヤ族」・・・・・を予習・復習しておくことをオススメします。

以下はどうでもいい話。
劇場へは車で行ったんですが、降りる時、うっかりキーを挿したままロックしてしまいました。「スタンドのアンちゃんに頼めばなんとかしてくれんだろ」と軽い気持ちでいましたが、アンちゃんたちは「すいません。うちはそういうのやってないんで(セルフだからか?)。JAFでも呼んでください」との返事。仕方ないのでJAFに電話。
「幾らかかります?」「会員でない方は一万二千円かかります」「さよなら」

途方にくれたわたしは、以前同じ失態をやらかした時、友人がプラスチックの下敷きで器用に開けてくれたことを思い出しました。そこで同じようなバインダーを買ってきて、見よう見真似でコキコキやってみたんですが、これが一向に開かない。
「JAF呼ぶか・・・(←根気がない)」

しかしその時、映画でベン・スティーラーが圧倒的に不利な状況の中、懸命にがんばっていた姿が頭をよぎりました (あきらめるのはまだ早い!)

わたしはふと見当をつけていた辺りと反対方向に、バインダーを動かしてみました。するとなんと! ロックのバーが「ぴょこん」と跳ね上がったではありませんか!

20070326183113ありがとう、ベン。キミのおかげでぼくは無事にうちに帰ることが出来た&一万二千払わずに済んだ。本当にありがとう。

えーとつまり結論は、「みんな博物館へ行こう!」そして「逆境にくじけるな!」ということです。強引は承知の助さ!

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March 24, 2007

コント山本くんと武田くん④ 諸国流浪編 ~大河ドラマ『風林火山』より

武田 「タッキーで~す♪」
山本 「山本勘助でごわす」
貞光 「貞光でおま」
武田 「カンスケ、そいついい加減しまえ!!」
山本 「おっと失敬、出しっぱなしでごいしたな。かぽっと」(貞光 「待てコラーッ」)
武田 「そうそう、井上靖先生の『蒼き狼』、映画が絶賛公開中じゃの」
山本 「いや、あれ一応別の人が原作のようでごいすよ」
武田 「ええっ そうなんだ。わしゃてっきり・・・ そういえばなんでチンギス・ハーンのイメージカラーは「青」なんじゃろうの?」
山本 「それは蒙古民族特有の証、『蒙古斑』から来ているらしいでごいす」
武田 「へえ、そうなんだ・・・ って、今うっかり信じそうになったじゃねえか!」
山本 「ぐしし」
武田 「ったく、油断も隙もない・・・ ところで静岡を出たあとはどうしたんだっけ?」
山本 「は。神奈川県は小田原市の北条という家に厄介になっておりました」
武田 「北条ってえと、そのモンゴル人を追い返した狂言師の家柄だったっけ?」
山本 「いや、それが一応別の一族らしくて」
武田 「? 『もう本家とは一切関わりはございません』ってことか?」
山本 「さあ? まあとにかく色々事情がおありのようでごいす。そんでそこの若君に気に入られそうになったんでごいすが、そこに運悪く例のテリーの息子がかくまわれまして」
武田 「テリーJrじゃな。キン肉マンの相棒のモデルになったとかいう」
山本 「は。『あの時の恨み!』とばかりにスピニング・トゥ・ホールドをイヤというほど決められまして、ほうほうの体で逃げ出したんでごいす」
武田 「そいつは災難じゃったの。そんで次はどこへ?」
山本 「は。次は信州長野の上田市に。真田さんというところに泊めさせてもらってました」
武田 「えーと、確かサナダムシの名の由来になったとかいう人だっけ?」
山本 「ま、長い目で見れば。この真田の当主がそれはいい方でごいしてのう。『キミさえよければいつまでもいていいんだよ』なんて言うから、ついずるずると長居してしまいました。まるで『田舎に泊まろう』に出演してるみたいでごいした」
武田 「いるよね。こういう社交辞令を真に受けて迷惑かけるタイプ」
山本 「そんなある日近所で小競り合いがありまして、『ちょっと平賀というおっさんの加勢にいってくれないか』と頼まれたんでごいす」
武田 「いい人な割にはなかなかハードなことを頼むの」
山本 「ああっ 言われてみれば! さすがは真田。見事に手玉に取られ申した!」
武田 「っつか、カンスケ。お前いい加減ウザがられてたんだよ。あ! そういえばお前あん時、敵方にいたの!」
山本 「ああ、そういえばそうでごいしたの(ポリポリ)」
武田 「ワシの大事なデビュー戦をメチャクチャにして! ひどい!」
山本 「結局勝ったんだからいいじゃないでごいすか。ったくあのタコ入道、幾らハリウッドデビューしてるからって、気ィ抜きすぎだっつーの」
武田 「あとお前あん時、わしのこと『矢で撃っちゃおうかな。どうしようかな』とか考えてたろ!」
山本 「そ、そんな殿・・・ カンスケは悲しゅうございます! そのようなこと、ほんのちょっとしか思ってなかったというのに・・・・」
武田 「・・・・そうであったか・・・ 疑って済まぬ。許せ、カンスケ!」
山本 「いいのでごいす。これからは我が軍略をもって殿のお役に立てるよう、必死に励む所存にてございます!」
武田 「うむ。それでは聞くがカンスケ。『軍略』とは一言で言って何じゃ!」
山本 「う・・・・ それは・・・・ ま、『与作』みたいなもんでごいすかの?」
武田 「?」
山本 「つまり(ヘイ)ヘイホー♪」
武田 「カンスケ! そこへなおれ!(ズビャア!!)」
山本 「ぐはっ」
20070324121511


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March 23, 2007

ハカ場の王様 ケヴィン・マクドナルド 『ラストキング・オブ・スコットランド』

20070323173827前に「スコットランドは英国でいいんでしょうか」と書いたことありましたけど、やっぱダメみたいです。すいません。
フォレスト・ウィテカ氏のアカデミー主演男優賞で話題になった作品。・・・の割には上映館数少ないよなー。近所でやっててくれて助かりました。実在したウガンダの独裁者イディ・アミンを題材にした社会派ドラマです。
恥ずかしながらわたくしこの映画が話題になるまで、「アミン」という人のことを知りませんでした。わたしにとって「あみん」といったらそれは『待つわ』そして岡村孝子です。ウガンダについてはさすがに名前は知ってましたが、「マウンテンゴリラの数少ない生息地の一つ」程度の知識しかなく、どっちかといえば同名の芸人さんの顔が思い浮かぶ始末。そんなわけで、この『キン・スコ』からは色々学ばせてもらいました。

お気楽で人妻好きの青年医師ニコラスは、赴任先のウガンダのとある村に向かう途中、交通事故で難儀していた時の大統領アミンと出会う。てきぱきとしたニコラスの処置に、「可愛いふりしてこの子わりとやるもんだね」と感心したアミンは、「是非主治医になってくれ」と懇願する。最初は渋っていたニコラスだったが、アミンの苦労話を聞いている内に情にほだされ、結局引き受けることに。
大統領の庇護のもと、ウガンダでのセレブ・ライフを満喫するニコラス。だが彼は知らなかった。壁を隔てた向こう側では、恐るべき地獄絵図が展開されているということを。

作品の前半ではこの恐るべき独裁者アミンが、実に魅力的に描かれています。歯に衣着せず物を言い、果敢な行動力を持ち、その合間に無邪気で人懐っこい面を見せる。おまけにボクシングの元チャンピオン。大衆はこういう指導者に弱い。わたしが当時のウガンダ国民だったら、コロッとだまされたことでしょう。そしてニコラスもアミンのそうした人柄に惹かれたのだと思います。
ニコラスにとってアミンは頼もしい友人であり、理想の父親像であり、「アフリカ」の象徴でもあります。そして壁の中に囲まれて、外でどんなことが起きているかわからぬこの青年は、わたしたちの代表なのかもしれません。

独裁者が独裁者になるのにはそれなりの理由があります。我々は惨事や悲劇が起きた時、とかくそれを特定の個人のせいに帰したがります。もちろんそれを引き起こした本人には重い罪がありますが、彼らに権力を預けた者たちもまた、責めを負うべきではないでしょうか。ウガンダの国民は身をもってその結果を味わいました。しかしアミンをその座に着けたもう一方のものたち・・・某先進国は、処罰を受けたのでしょうか。後半急速に怪物化していく(ように見える)アミンを見ながら、そんなことを思いました。
とりあえずわたしがこの映画から学んだ教訓はふたつ。
ひとつは、「世の中悪いことは、上手にばれるように出来ている」ということ。
そしてもう一つは、「ボクサーやレスラーが大統領になりそうなときは、よくよく気をつけた方がいい」ということ。特に亀田興毅、あいつは危ない。もっともこの国で「大統領」になるというのは、かなりハードルが高いことかと思われますが。

20070323173931うう、またお笑いに逃げてしまった・・・・
最後に警告をひとつ。この映画、終盤にすごく「痛い」シーンがあります。普段えぐい系の作品を見ないわたしにとって、この『キン・スコ』はここ十年くらいで最も「痛い映画」でした。思い出しただけでも、チ○○のあたりがビリビリとしびれます。
ですから、「そういうの苦手」という方はできたら控えた方がよろしいかと。「そういうの大好き♪」という方はどうぞご自由に。

 

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March 20, 2007

適当掲示板44&七色七曜ムービーバトン

20070306185640毎度どうもでがんす。ご意見ご感想その他ありましたらコチラによろしくお願いいたします。

花粉症の季節ということでついこないだまでこんな
←状況でしたが、だいぶラクになってきました。良かった良かった。

さて、最近お世話になっている「カリスマ映画論」の睦月様より「七色七曜ムービーバトン 」なるものを頂きました。ネタ提供、どうもありがとうございます。

ルールは以下の通り

1、虹の七色 赤・橙・黄・緑・青・藍・紫にちなんだ映画をあげてください。
題名にその色が用いられていればいいですが、「あの映画のあの場面のあの色が忘れられないでもOKです。

2、七曜・・・すなわち、日曜日~土曜日にちなんだ映画をあげてください。

かなり自由に解釈していってみましょう。
まず七色はオールタイムベストの中から&その色から連想するジャンルの中から選んでみたいと思います。

○赤:たぎる血潮→男の戦い映画から 
メル・ギブソン 『ブレイブハート』 
「フリーダーム!!」

○橙:明るい日差しのイメージ→元気な子供たち(苦しい・・・)→キッズ・ムービーから
ブラッド・バード 『アイアン・ジャイアント』 
「ひとは自分のなりたいものになれる。キミのなりたいものは何?」「すーぱーまん・・・・」

○黄:黄黄(ファンキー)→コメディ映画から
白黒だけど バスター・キートン 『セブン・チャンス』 
「(サイレント作品)」

○緑:自然→動物ものから
緑ないけど リュック・ジャケ 『皇帝ペンギン』 
「クエー」

○青:青春映画ということで
行定勲 『GO』 
「ばーか。ガード下げる奴があるか」

○藍:一番夜に近い色ということで→宇宙ものから
ジョージ・ルーカス 『スターウォーズ』シリーズ 
「ちゃうねん! ワテがオンドレのオトンやねん!」「アホなー!!」

○紫:セクシャルヴァイオレットNO.1→オサレな大人映画から
カーティス・ハンソン 『LAコンフィデンシャル』 
「ロロ・トマシだ・・・」「はい?」

20070320180259番外 黒

間違っても人に勧められないけれど、
「わたしはこの映画好きよ!」という作品に

紀里谷和明 『CASSHERN』
♪だれかの ねがいがかなうころ あの子が ないてるよ


では続きまして七曜のほう
こちらは昨年のベストから、その曜日の名から連想した映画を

☆日曜:太陽の復活を描いた作品ということで
アンドリュー・アダムソン 『ナルニア国物語第一章 ライオンと魔女』 
「ま、休めよ」

☆月曜:夜神「月」を描いた作品ということで
金子修介 『デスノート』二部作 
「あなたが気に病むことはありません・・・ わたしは負けず嫌いなんです」(これはわたしが勝手に脳内で付け足したセリフです)

☆火曜:戦「火」を描いた作品ということで
佐藤純彌 『男たちの大和』 
「生きて帰ってきて、ごめんクサイ!」

☆水曜:「水」棲爬虫類を描いた作品ということで
渡辺歩 『ドラえもん のび太の恐竜2006』 
「きみはこれから色んなものを見て・・・ 色んなことを知って・・・」

☆木曜:巨大植物の恐怖を描いた作品ということで
ニック・パーク 『ウォレスとグルミット 野菜畑で危機一髪!』 
「愛の力は偉大だ」

☆金曜:金愚金愚を描いた作品ということで
ピーター・ジャクソン 『キングコング』
「ガオーッ!!」 バリバリバリ

☆土曜:土いじりの素晴らしさを描いた作品ということで
パク・クァンヒョン 『トンマッコルへようこそ』
「おれたちだって連合軍です!」「(ニヤリ)」

20070320180520番外 俺曜日

みんなはメタクソに言うけど
「俺はこの映画、好きだぜ!」という作品に差し上げます

宮崎悟朗 『ゲド戦記』
♪ こころを なににたとえよう ひとりみちいく このこころ

では次にバトンを指名する七人の方
・スティーブン・スピルバーグさん
・ジョージ・ルーカスさん
・ジェームズ・キャメロンさん
・黒澤明さん(←死んでる)
・マーティン・スコセッシさん(オスカー記念)
・ナイト・M・シャマランさん(ラジー賞記念)
・そこのやりたそうなあなた

名前指定の人は強制だからね! 逃げたらお仕置きしちゃうんだから! もう!

・・・・皆様の呆れ顔が目に浮かぶようです。

それではまた!
20060702202617_2


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March 19, 2007

仮面の独白 谷口悟朗 『コードギアス 反逆のルルーシュ』 COMERS編

20070319175020本日は深夜のオリジナルアニメでありながら、最近やけに異様な盛り上がりをみせている『コードギアス 反逆のルルーシュ』をご紹介いたします。

近未来、軍事大国ブリタニスに制圧され、「エリア11」と改称された日本が舞台。ブリタニア王家のれっきとした王子であるのに、妹ともども父親に見捨てられた少年・ルルーシュは、その地にあって復讐を誓うが、なんら行動を起こせず鬱屈とした日々を送っていた。そんなある日、ルルーシュはレジスタンスと軍の衝突に巻き込まれ、旧友スザクと、さらに軍が研究していたらしい謎めいた少女「C.C(シーツー)」と出会う。そしてC.Cと接触したルルーシュは、その目を見たものをただ一度限り服従させることのできる、「ギアス」という能力を偶然手に入れることに。少年は、その大いなる力を踏み台にして、いま父とその国に反逆の刃を向ける。

この作品をごく普通の方が楽しむには、まず4つの壁を乗り越えねばなりません。

1:「現代の世界に絶対王政の軍事大国が存在し、しかもそれが日本を統治下においているというぶっとんだ設定」
「ブリタニア」という名前から察するに、どうも英国が独立戦争においても敗退せず、そのまま世界の覇権を維持している・・・・という世界観のよう。そうなると明治維新とか世界大戦とかどうなっているのか非常に気になりますが、考え出すとキリがありません。

2:「第一話の超絶展開」
いきなり日本が征服され、いきなり主人公が事件に巻き込まれ、いきなり旧友と再会し、いきなりC.Cと出会い、いきなり「ギアス」に目覚め・・・・ すべてが「いきなり」です。しかも説明はほとんど無し。そしてポカーンとしてる間に終了。根気良く続きを見ていけば、おおむねストーリーは理解できると思うんですが。

3:「CLAMP原案のキラキラ・キャラデザ」
とにかく目がでかい。そして線が細い。ま、これは「好み」次第ということで。

4:「3話に1度くらいの割合で入るラブコメ回」
せっかくあれだけシリアスな展開をやっときながら、合間合間にこういうことをやらかす。折り返し地点くらいで、ようやく作り手の狙いがわかったてきましたけんど。

これらの壁をすべてクリアーできたあなたは、『コードギアス』を楽しめる可能性がかなり高いと思われます。今度はこのアニメの面白さの理由をあげてみます。
まず「ギアス」能力を武器に、圧倒的に巨大な権威を翻弄するカタルシス。この能力けっこう制限もあるんですが、それがまた話を面白くしています。
また、紛れもなくロボットアニメであるのに、主人公が主役メカに乗らないという独特な設定。主役ロボを操るのはルルーシュの旧友であり、ライバルとなるクルルギ・スザク少年。ルルーシュはレジスタンス活動をする時は仮面をかぶって活動するので、お互い正体がわからぬまま激闘を繰り広げることになります。
さらに、ブリタニス軍・ルルーシュがリーダーを務める「黒の騎士団」・主人公二人が籍を置いている「アシュフォード学園」・・・・ この三つの集団の中に実に様々なキャラがいて(かぶってる在籍してるキャラも多数)、それぞれが違うポジションにいて、それぞれに独自の思惑がある。この複雑な人間模様を上手にわかりやすく語るカラーには、群像劇を得意とする谷口吾朗氏の手腕が遺憾なく発揮されています。あと『ガンXソード』の項でも書きましたけど、ちゃんと尻上がりにお話を盛り上げていく腕前も、谷口氏ならでは。

終盤になっても一向に話が収まる気配がなく、一体どうするのかと思っていたら、なんと思い切り「続編に続く」ということになるようです。「反逆のルルーシュ」という半端な副題が付いているところを見ると、どうも最初からそういう狙いだったような気がしてなりません。「このレベルを維持して一年ぶっ続けはとても無理」ということから取られた措置なんでしょうが・・・・
20070319175125そういうわけで『コードギアス 反逆のルルーシュ』本放送は現在あと4話を残すのみ。BIGLOBEにても配信中であります。
やる気が持てば、「解読無能編」もやってみたいと思います。

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March 16, 2007

ようこそ絶望先生 水谷修・土田世紀 『夜回り先生』

20061225190630_1たまにはマジメな話をしようか(無茶よ!)
子供たちのために「夜回り」を続ける実在の教育者・水谷修氏のノンフィクションを、『編集王』『同じ月を見ている』で知られる土田世紀氏が漫画化。現在コミックIKKIにて連載中であります。

このお話は、絶望から始まります。

ある晩、いつものように夜回りをしていた水谷先生は、路上でシンナーを吸っていたマサシという少年に出会います。先生の暖かな人柄に、次第に心を開いていくマサシ。先生はなんとかしてシンナーをやめさせようと、親身になって彼の世話をしますが、マサシはなかなか依存症から抜け出せません。(お前ために・・・・・・)(これだけやっているいうのに・・・・・・)(俺じゃダメだと言うんだな・・・!!) そして、ついにマサシに背を向けてしまう先生。その直後、マサシはラリッた状態でトラックに飛び込み、若い命を散らせます。

自分を責め、悲しみにくれる水谷先生。そんな彼に、依存症の治療を専門とするある医師がこう言います。
「水谷先生・・・・・・ マサシ君を殺したのはあんただ。」「あんた教職をやめるつもりだね。」「・・・それがいいでしょう。」「あんたが心を開けば開くほど・・・ 夜の大人達があんたをゴミ箱代わりにして、傷ついた子供を幾らでもほうり投げてくる。」「うまいビールを飲んで・・・ 朝寝坊して・・・ 海外旅行に行って・・・ あんたの人生を楽しみなさい。」「・・・ハハッ。怒った!」

なんでむかつく医者でしょう。しかし原本を読みますと、実際にはまるで違う言葉が語られていたことがわかります。

「水谷先生、彼を殺したのは君だよ(この辺は大体一緒)。」「水谷先生、あなたはとても正直な人だから、教員をやめようとしてるでしょう? ぜひ辞めないでほしい。これからもマサフミ君(こっちではこの名になっている)のように、ドラッグの魔の手につかまる若者はどんどん増えるでしょう。でも、教育関係者でこの問題に取り組んでいる人はほとんどいない。一緒にやっていきませんか?」

・・・・あれ? 恐らく原作の方が現実に近いであろうことは間違いありません。ではなぜこのようにセリフが変えられてしまったのでしょう。
その理由ははっきりとはわかりませんが、足りない頭で考えたところでは、「先生の闘いが、あまりにも厳しく苛酷なものである」ということ。それでもなお、「闘いをやめることができない」水谷修という人間。それらを強調するために、上記のような演出となったのではないでしょうか。そのために悪役にされてしまった「せり○や医院」の先生は少々気の毒ですが(しかし上記のセリフも、本心からというよりは、奮起させるためにあえて憎まれ口を叩いているような印象を受けます)。

実際水谷先生は、子供たちを守るためには、己を顧みることなく戦いを挑みます。その相手が、例えその子自身の親であろうが、暴力団であろうが。そのために今、先生の片手には指が一本なかったりします。「正直言って、組事務所へ行くのはさすがに怖かった。私は警察ではなく、ごく平凡な高校教師である」
じゃあなんでそこまでして、見ず知らずの子供たちのために身を投げ出そうとするのでしょうか。それは恐らく、先生が夜をさすらう子供たちの中に遠い昔の自分自身の姿を見るからでしょう。父も母もそばにおらず、一日小さな体で働いて、夜一人でブランコに乗った日々を。そして先のマサシのように、自分が「死なせてしまった」と思っている子供たちに対して「償なわねば」と思っているから。
そんなわけで水谷先生は決して英雄でも聖人でもありません。何より本人がそう思われることを望まないでしょう。それでも眠れぬ子供たちのために、卑しき町を一人歩く先生の背中に、「ヒーロー」の姿を重ねてしまうのはわたしの身勝手でしょうか。

作画の土田先生について少し。もともとお名前は知ってましたが、昨年くらいまで読む機会がありませんでした。が、06年のモーニング41号に掲載された『俺のまんが道』という短編に感動。ごく平凡だけれど、熱くまぶしい少年の「夏」を切り取った傑作でした。その延長で『夜回り先生』の方にも手を出すことに。
わたしは土田先生が「ここぞ」という時に書く「男」の顔が好きです。「行っちゃうよ・・・」と涙ぐんでつぶやくマサシ。「俺が母ちゃんを幸せにするんだもんね!」と語る雄悟。子供にボールを放り、厳しい眼差しで向き直るコーヤ。「安心して・・・・・・ 忘れてほしいんだ。」と笑うナオ。恐らく土田先生が描かなければ決して知ることはなかったであろう名も無き若者たち。一人一人が胸に忘れがたい像を焼き付けていきます。

20070316182656『夜回り先生』は現在小学館IKKIコミックスより4巻まで発売中。底本であるノンフィクション『夜回り先生』『夜回り先生と夜眠れないこどもたち』は、ともにサンクチュアリ出版より発行されています。

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March 14, 2007

バッタマン・リターンズ 『仮面ライダーカブト』を語る⑦

20061028210213早いもので、もう放送終了から二ヶ月経っちゃいましたけど、ベストシーンで『カブト』を締めくくってみたいと思います。

前回はちょっとグチってしまいましたが、それなりに盛り上がったし、「組織VS個人」というテーマも戻ってきましたし、なかなかいいクライマックスだったんじゃないでしょうか。例のラストシーンに関しましては、かなり脱力しましたが。

では行ってみます。
・第1話 「おばあちゃんが言っていた・・・・」 『カブト』を代表するこの一言。オレ様野郎でおばあちゃん子という主人公に、頭が「???」となりました

・第2話 初クロックアップ ガチャンガチャンとロックが外れていくアーマー、時間のズレの描写、「ワン・ツー・スリー」「ライダーキック」の流れは4回くらい見直しました

・第4話 「僕を殺したら記憶も消えてしまうよ」 出ました『デビルマン』リスペクト
宙に静止した雨の中、拳を振るうカブト。バックに流れる物悲しいメロディ。詩情溢れるシーンです

・第8話 せっかくゼクターを手にしたというのに、「オレはもっと・・・大事なものをつかむんだ・・・」と手放してしまう加賀美。絶対的な組織の意向に、あえて背いてみせる若き魂。わたしの中で『カブト』への期待が最大値に達した瞬間でした

・第18話 ドレイク風間と少女ゴンの別れのシーン。動かないゴンの指にそっと触れるドレイク。その後行き逢ったものの、もう彼女は相棒のことを覚えていなかった・・・・ できればゴンちゃんはこの後もう出さない方がよかったと思うんですけど

・第22話 ガタック初変身のエピソード。絶望を知り、人はまた前に進む。「オレはオレにしかなれない。でもこれがオレなんだ・・・」 “変らない”ことを是とするこの姿勢は、『バッテリー』からの影響でしょうか

・第26話 自分を愛したワームを抱きしめるとみせかけ、容赦なく刃で貫くサソード=剣。「すべてのワームはオレの敵だ!」 その先に想像を絶する真実があるとも知らずに

・第28話 「ドレイク死亡か!?」とやきもきさせられたエピソード。4人のライダーが横一線で同時に変身するカットは、シリーズ有数のかっこよさでした

・第29・30話 井上ギャグが暴走しまくった料理対決の回。「ここはどこだ? 天国だー!!」の本田博太郎氏に、役者魂を見た

・第35話 ホッパー兄弟運命の再会&誓約。「オレをみてくれたのはアンタだけだ・・・・」 ようやく落ち着き場所を見つけた影山にほっとするものの、暗い未来を予感させるシーンでもある

・第40話 記憶を失ったことで、妖女から無垢な乙女へと変貌してしまったワーム・間宮麗奈。また鬼へと戻る前に、彼女は風間の手で人間のまま死ぬことを選ぶ。ドレイクメインのエピソードはなくてもそれほど支障のない言わば「脇筋」なんだけれども、不思議と印象に残るものが多い

・第42話 「時間を止める」最強のカッシスワームを、恐るべき「読み」で返り撃つハイパーカブト。ハイパーゼクターの使用が最もかっこよく決まった演出でした

・第44話 「俺はお前とお前が生きる世界を守る」 世界と自分に望みを失っていた妹に、手を差し伸べる天道。「あいつだって本当は戻って来たいと思ってるはずだ」と、珍しくいいことを言う加賀美くんが良い

・第46話 神代剣退場のシーン。もしかすると『カブト』で最も印象深い場面。
ここで色々考えてしまうのは剣の「じいや」について。じいやにとってみれば、疑似剣は例えその記憶が無くても、自分の主人を殺したにっくきカタキのはず。ところがじいやはその事実を知っていても、疑似剣を主人として受け入れ続ける。恨みよりも、お家を存続させることこそが、彼にとって優先させねばならないことだったから

しかし自分の正体に気づき苦しむ疑似剣を見たじいやは、その悲願を諦め、天道に懇願する
「坊ちゃまの願いをかなえてやってください・・・」
そして彼は最後まで疑似剣に対する優しい態度を変えようとしない
「じいやがずっとそばについておりますから」
この時のじいやの心情について思うと、なんともいえない、切ねえ気持ちになるのでした

・第48話 地獄兄弟退場のシーン。「俺たちはずっと一緒だ・・・」 なんか『傷だらけの天使』みたいだなあと思っていたら、本当にオマージュだったらしい。それにしてももうちょっと時間割いてやってほしかった

・劇場版より 瓦礫の下で力尽きそうになる少年。その前に翼ある異形の男が舞い降りる。「意思の継承」をシンプルに力強く表わしたシーン

・最終話 「この世界を頼んだよ」 そう言い残し爆炎の中消えていくダークカブト
「一度しか言わないからよく聞け」「いや、オレ自身の言葉さ」 わたしにとってはここがラストカットです(笑)

20070314165654不満も少々ありましたが、またしても一年本当に楽しませてもらったことは確か。

『電王』ではまた違ったスタイルに挑戦しているスタッフに、心よりエールを送ります。

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March 13, 2007

グエムルヌイユ 嗅覚の怪物 トム・ティクバ 『パフューム ある人殺しの物語』

20070313172121この『パフューム』というタイトルですけど、なんか空気が抜けていくみたいですよね。ぱふゅ~~~~ん・・・・・

なんか、やる気無くなっちゃったなあ・・・ 今日はもう寝ます。おやすみなさい。


・・・・すいません。やっぱ書きます(←煮え切らない)
まず予告編のコピーが奮ってますね。「18世紀のパリは、臭かった!!」
ああ、こないだ『マリー・アントワネット』やったばかりだというのに・・・ ベルサイユのゴージャスなイメージが、バラバラと崩れ落ちていきます(笑)。
そういや聞いた事あったなあ。かの宮殿には最初トイレっつーもんがなく、みんな催してくるとその辺の植え込みに隠れて好きにぶっ放してたとか。貴族でさえそんなですから、庶民にいたっては推して知るべし。その強烈な悪臭をごまかすために、さらに強力な香水がもてはやされたってんですから・・・・ 「世界一オシャレとか気取ってるわりに、あんたらの感覚ってどっかおかしいよ!」と言ってやりたくもなります。
これはそんな「匂い地獄」の中で、とりわけ優れた嗅覚を持った(うわあ)ある男の物語。

生れ落ちてすぐ魚のアラと一緒に捨てられてしまったその男、ジャン=バティスト・グルヌイユ。彼は長じて世の中が無限の「匂い」に満ちていることを知る。そしてある晩、とうとう彼は至高の「匂い」にめぐり合った。その源は、パリで果物を売る一人のうら若き乙女であった。この出会いをきっかけに、彼は人の「匂い」を香水として保存することに、異常なまでの情熱を傾け始める。

原作は1987年にドイツで出版された幻想小説。この5年ほど前にサイコ・スリラーの草分けとも言える『レッド・ドラゴン』が世に出ているんですが、映画からはその手の小説にありがちなギトギトした雰囲気は感じられません。グルヌイユが凶行に走るのは匂いが欲しいからであって、ほかにもっといい方法があれば、彼は故意に人を殺したりはしなかったでしょう。たぶん。そういうフェティッシュで十分に変態的なんだけど、どこが上品なカラーは、江戸川乱歩のそれを想起させます。また主人公が目標に向かって試行錯誤しながら邁進していく様子や、笑っちゃうくらい大げさな匂いに関する描写は、思い切りブラックな『ミスター味っ子』みたいだったりして。
原作に関しましては十年来のファンという高野正宗様が、下記URLに実に懇切丁寧な記事をお書きになってらっしゃるのですが
http://masamunet.seesaa.net/article/23391128.html
それによりますと、「ぐるぬいゆ」という名にはもともと「カエル」という意味があるんだそうで。
そう、これはお姫様のキスにそっぽを向き続けた哀れなカエルのお話とも言えるかもしれません。
昨今の純愛ブームで、「愛こそ全て」「愛があればなんでもできる」なんてことが色んな映画で叫ばれてますが、このグルヌイユという男、「愛」のつけいる余地が全くありません。この物語だって感動巨編に仕立て上げようと思えば幾らでもそうできると思うんです。ですが、シリアスになったかと思えば要所要所でおバカなギャグが入ったりして、実に当惑させられますし、人を食っております。先の「臭かった!」というコピーを作った方はこの精神がよくわかってらっしゃる。一方でその滑稽さが同時に哀れでもあったり。喜劇と悲劇は紙一重なのかもしれませんね。
終盤にはものごっつい問題シーンもあり。ご家族で観にいくのは絶対におやめください。確実にきまずい雰囲気になります。

ま、あえてこの映画を一言で表すなら、「ええじゃないか」でしょうか。

♪体が臭くて ええじゃないか ええじゃないか
娘を殺めて ええじゃないか ええじゃないか
香りのためなら ええじゃないか ええじゃないか

良くねええええええええ!!
・・・・失礼。

20070313172040ちなみにわたしがいままでに経験した最も強烈な「匂い」の記憶は、ヘトヘトに疲れきったある時、たまたま通りがかったウナギ屋から漂ってきた、なんともいえない蒲焼の香り。
あれは本当に、一瞬意識を失いかけました。マジで。
そんなわけで一週間くらい絶食してみれば、グルヌイユくんの気持ちがわかるかもしれません。食い物限定ですが。

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March 10, 2007

平成ライダーを送る会

卒業シーズンだから、というわけでもないですが

その1
20070310134650「ふひ~

も~ 飲めましぇ~ん」

「あーあ、こんなに酔っ払っちゃって・・・・

タクシー呼びますよー」


20070310134749「あ、オレはタクシーいらないから」

「えー!? だって完璧泥酔してますよ!?」

「だいじょぶだいじょぶ

車両じゃなきゃいーんだよ」


20070310135052「オレはクワガタに乗って帰るから」


「オレはボードに乗って帰るから」


「オレは龍に乗って帰るから」


20070310135144「オレはロボに乗って帰るから」


「オレはウェーイだから」


「オレは鍛えてるから」


20070310135301「えーと
じゃあタクシーがいるのはカブトさんだけですね?」

「百歩ゆずってロボまでは良しとしよう・・・・

だが最後の二人

ちょっと待て!!」

その2

20070310135338「困ったなあ
僕が乗せてってもいいんだけど、最寄の駅までしか連れていけないし」

「大丈夫。僕も飲んでませんから
マシンで送っていきますよ」

「ああ! 助かります!」

20070310135443「あれ?
あんな人、いたっけ?」

LET'S TRY TO FIND OUR FUTURE


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March 09, 2007

蛇王はまだ待機中 田中芳樹 『アルスラーン戦記』

20070309182411もー、少し間が経っちゃいましたけど、先日新刊『暗黒神殿』が出た『アルスラーン戦記』。この大河小説の最近の様子について語りたいと思います。
「読んだことない」という方はこちらからごらんください↓
http://sga851.cocolog-izu.com/sga/2005/11/post_5ad6.html

幾多の困難を乗り越え、とうとう王都を奪還したアルスラーンと仲間たち。しかしパルスを狙う近隣の国々との戦火はいまだ絶えない。さらには、かつて王国を恐怖のどん底に叩き落した魔王・ザッハーク復活の兆しが見え始める・・・・

ファンタジーでありながら、「歴史・群像」を主に描いているこのシリーズ。しかしここ2,3巻は(たぶん)ラスボス・ザッハーク降臨の前フリのためか、やけにお化けの出番が多くなっております。特に前巻『魔軍襲来』においては、パルスの要害のひとつであるペシャワール(こないだ爆破テロあった・・・・)城塞にドバッと妖怪たちが押し寄せ、さながら『エイリアン2』状態に。そして非常に「これからどうなる!?」というところで「つづく」。「またいつ続きが読めるかもわからんのに、こんな中途半端なところで切るんじゃなーい!!」と青筋を立ててしまいました。なんせこの巻、「6年ぶり」でしたからね(笑)
しかしなんとも驚くべきことに、最新刊『暗黒神殿』はたった1年しか間を置かずに出版されました。田中さん! やればできるじゃないですか!! 「この分だと来年も出てしまいそうです。まずいな。(本人談)」 まずくない! 出さんか! コラ! ・・・えー、ご無礼の段、平にご容赦ください。そういえば最初のころは半年に一回のペースで出てたよなあ。懐かしいなあ、あの頃が(遠い目)。

まあ実際読んでみますと、ペシャワールの件はとりあえず解決するものの、あんまり話が進んでなかったりして。以前から「そろそろ出るぞー」といい続けてるザッハーくんは、この巻でも結局正式に復活しなかったり。主人公アルスラーンくんは相変わらず影が薄いし。しかし「とりあえず続きが出た」ということだけで、かなり満足してしまっているわたしがいます(笑) それに後者の不満点は、第一部の時から言えることですしね。

良かった点についても書いとかないとな・・・・
アルスラーン配下の「十六翼将」。こんだけいると当然目立つのと目立たないのといるわけですが、その中で「目立たない」方のキャラクターたちにザラーヴァント、イスファーン、トゥース、ジムサといった連中がいます。それぞれ 
 ザラーヴァント・・・・ヒゲ面(童顔カバー)、現場監督
 イスファーン ・・・・・オオカミ少年ケン
 トゥース   ・・・・・鎖フェチ
 ジムサ   ・・・・・モンゴル人。吹き矢
くらいの印象しかなく、顔が浮かびづらいキャラでした。しかしこのペシャワール攻防前後ではかなり大活躍して逸話も増え、だいぶ肉付けが利いてまいりました。特に遊牧民族であるジムサが大邸宅に耐え切れず・・・というエピソードなどは爆笑もの。こういういかにもありそうな逸話を思いつく才能は、相変わらずですね。
また、アルスラーンの宿敵で「コンプレックスのおにぎり」と評されたヒルメス閣下。第一部ではひたすらヤなヤなヤな奴でしかありませんでしたが、一度どん底まで落ちたのが利いたのか、最近では一皮向けたというか、なかなかさばけた感じのいい悪役になっています。でもこの人、派手な散華は絶対に免れられないでしょうけど(シドい)。

予告を信じるなら、残りはあと二巻ということになるでしょうが、なんか話が伸び伸びになっているようで、さらに増えそうな予感がプンプンします。まあ増えるのはいいですよ。コンスタントに出しさえしてくれれば。忘れてませんよ。『銀英外伝』『タイタニア』『灼熱の龍騎兵』『自転地球儀世界シリーズ』・・・・ ムフフ・・・・・(わたしも大概ヤな野郎だな)

20070309182332最後に、第28回読売国際漫画賞について。受賞されたのはトルコ・イスタンブールにお住まいの「メメット・アルスランさん」でした。・・・・ペン名持て、彼の意志を継ぐは誰ぞ・・・・・

 

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March 07, 2007

風と雲とギャグと 『風雲児たち』を語ってみたい⑰

20070307174743気がつけばこのコーナーも二ヶ月以上間が空いてしまった・・・・ ま、いっか♪(よくない!)
『風雲児たち』第一部最後のレビューは、「時代に早すぎた男」の一人、高野長英について語りたいと思います。

彼については『風雲児』よりも先に、吉村昭先生の著作『長英逃亡』などで読んだことがありました。それらの資料からわたしが抱いたイメージは、「学びたい、という欲求のためにはどんな犠牲も厭わない、学問の鬼、もしくは聖人」というもの。それがみなもと先生の手にかかると、「オレ以外は全部バカ」ですから(笑)。わたしの中の聖人のイメージが、音を立てて崩れていく瞬間でした。
でも「血も涙もない学問マシン」よりかは、「えばりんぼだけど弱いものには優しく、蘭学においても医学においても超天才」というキャラクターの方が、よほど魅力的なことは確かです。
シーボルトの高弟で時の多くの才人たちと交流し、その反骨精神が仇となって「蛮社の獄」の被害者となる・・・・ これだけでも十分歴史に名が残る人物です。しかし彼の人生がすごいのは、むしろここから。
ほとんど極限状況のような牢内でそれなりにがんばるものの、一向に明るい報せの入ってこない日々に、次第に追い詰められていく長英。
そして1844年6月30日、伝馬町より火の手があがります。人命尊重のため外に切り離される囚人たち。ですが猶予期限の三日を過ぎても、「その男」は戻ってきませんでした・・・・

江戸期を通じ、伝馬町において計画的脱獄に成功したという例はほとんどありません。それをやってのけたということもまた、長英という男のすごいところです。そしてそこから始まる息詰まる逃亡の物語は、ぜひご自分で読まれることをおすすめします。

彼が何より欲したものは「自由」でした。それは人であればごく当たり前に欲するものです。しかしちょっとした判断ミスのために、自らその自由を失ってしまうという皮肉。そして脱獄に成功したというのに、さらに不自由になってしまうという皮肉。もう少し待っていれば放っておいても自由になれたという皮肉。自分の望みのために多くの人の自由を奪ってしまうという皮肉・・・・・ 長英の後半の人生は、皮肉に彩られています。そうした人生の中で辛酸を舐めることにより、いつしか傲慢だった長英が人格的に成長を遂げてしまう。これもまた皮肉なことであります。
その激しい半生の最後に待っていたものとは、果たして。

さて、冒頭で名前を出した吉村昭氏について少し。司馬遼太郎リミックスという発想で始まった『風雲児たち』。ですがこの第一部では、むしろ吉村氏の作品とかぶっているところが多い。この無印編は、幕末の志士たちに影響を与えた人々を主に扱っています。前にも述べましたが、彼らの活動は時流に沿わない、あるいは最高権力に反攻するものであったため、孤独なものにならざるをえませんでした。そうした流れが「極限状況」→「孤独な戦い」に興味を持たれていた吉村氏の作品と、シンクロしてしまったものと思われます。
そうした吉村作品には『長英逃亡』のほかに、『冬の鷹』(前野良沢)、『彦九郎山河』(高山彦九郎)、『大黒屋光太夫』(まんま)、『ふぉん・しいぼるとの娘』(シーボルト・イネ)、『日本医家伝』(いろいろ)などがあります。読み比べてみるのも一興かと。

20070307174823ある意味『風雲児たち』第一部後半を象徴するような人物、高野長英。彼の退場と入れ替わるように、一人の青年が江戸へ向けて出発します。青年の名は坂本竜馬。この竜馬の旅立ちをもって、『風雲児たち』はひとまず幕を下ろすことになります。
その後のこれまた波乱の運命については、また項を改めまして。


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March 05, 2007

コント山本くんと武田くん③ 駿河大乱編 ~大河ドラマ『風林火山』より

武田 「ハルちゃんでーす♪」
山本 「山本勘助でがんす」
武田 「ってかカンスケ、オメくせーよ!!」
山本 「貧乏旅行の最中でござったからな。最後に風呂に入ったのは・・・・ さて、いつでごいしたか? あ、殿、これお土産のミカンと今川焼」
武田 「いらねーよ!! 匂いが染み付いてるうえに発酵してんじゃねーか!」
山本 「せっかくもってきてやったってのに、これだから現代っ子は・・・ ブツブツ。仕方ないでごいす。これは拙者が片付けましょう。ムグムグ」
武田 「うえ。食ってるよ・・・・ それはそうとカンスケ、静岡はどうじゃった?」
山本 「いいところでごいしたなあ。こちらよりも山が少ないし、暖かいし。海の幸もありましたし。あとあちらはサッカーがさかんでしてな。主婦でさえリフティングが100回はできるとか」
武田 「マジかよ!」
山本 「さらにサッカーを盛り上げるべく、領主の義元どの自ら頭をボール状に剃り上げて、『ボールは友達、怖くないよ!』とかおっしゃってましたな。しかし義元どのの母君や、軍師の雪斎どのまでツルツルだったのには正直驚き申した。なんでここまでスキンヘッドにこだわるのでござろう?」
武田 「ふーむ。体毛がなければ、望みを果たしたとてむなしいのにのう」
山本 「・・・・・・」
武田 「すまん、カンスケ。流せ」
山本 「は。それで領主の義元どの。こいつがイヤミたらたらのヤな御仁でごしてのう。ああもう、思い出すだけでも腹が立つ」
武田 「気にするなカンスケ。ああいうタイプは、たぶん才に溺れて自滅する。ちょうど二年チョイ前にそんな例があった」
山本 「は。去年の年明け早々にもありましたな。それで軍師の雪斎どの。この方も負けず劣らずイヤミな方でごしたが、大変渋い、いい声をお持ちでごいした。あるとき兄上と連れ立って歩いておりましたら、『ふっふっふ ヤマモトの諸君』と嬉しそうに挨拶されてましたっけ」
武田 「ふーん。そいで向う、さんざん派手な内部分裂がったんだって?」
山本 「は。そのことで拙者と兄上は敵味方に別れて戦うことにあいなったのでごいす。敵の総大将は、あのテリーでごいした」
武田 「テリー?」
山本 「は。『ぼくはねえ、納得いきませんよ!』と戦場でぺちゃくちゃしゃべってたら、あっという間に囲まれて、命からがら逃げ出しておいででごいした」
武田 「かっこわる」
山本 「それを見た兄上は相当がっくりくきてしまい、『もうわしリタイア』と言い、拙者にこれを(ごとん、とテーブルに置く)くれたんでごいす」
武田 「なにこれ」
山本 「は。兄上のクビでごいす」
武田 「ぶはっ ばばばバカヤロウ! そんなもんここに持ってくるんじゃねーよ!!」
山本 「ああ、そういえば紹介がまだでごいしたな(はらり)。兄上、こちらが武田の若君でごいす」
貞久 「これはこれは武田の若君様。お初にお目にかかります」
武田 「ひいいいいい!! クククククビがしゃべったああああ!!」
貞久 「カンスケ、お前のとこの殿サンは、ちょいと神経が細すぎやせんか?」
山本 「まったくでごいす。ま、お坊ちゃん育ちでごいすからな」
武田 「そういう問題じゃねーだろ! なんで生首が平気な顔してペラペラしゃべってんだよ! お前らおかしいと思わんのか!」
貞久 「いやいや、昔はこういうこと、たまにあったそうですよ」
山本 「そうそう、『雨月物語』なんかに出てるんじゃないでごいすか?」
武田 「へえ、そうなんだ・・・・ ってんなわけあるか!」
20070305193358

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リベンジレンジ マーク・スティーヴン・ジョンソン 『ゴーストライダー』

20070304215106♪魔界の闇は 恋の地獄なの
どうだ! 若い人たちは元歌わからんだろ!
マーヴェルヒーロー映画最新作、初日の初回に行ってきました。そんなに早く行くなんてバカ!
原作のレビューはこちら
http://sga851.cocolog-izu.com/sga/2007/02/post_3bbd.html

父とコンビを組んで人気を博す曲芸ライダー、ジョニー・ブレイズ。ある日ジョニ-は父が病魔に侵されていることを知り、苦悩する。そんなジョニーの前に現れたのは、なんとモノホンの悪魔だった。契約と引き換えに、魂を売り渡してしまうジョニー。それから年月が流れ、今や大スターとなったジョニーの前に、再びメフィストが現れた。反逆を企てる息子ブラックハートを倒せと命じるメフィスト。そして、燃えるドクロの黒い騎士が、この地上に舞い降りた。

まずこの発想がすごいですね。幽霊という古式ゆかしい存在と、バイクという近代的発明の融合。なぜバイクなのか? それはバイクが現代の「馬」のだからでしょう。確かアメリカに残る古い怪談の中に、馬を駆る幽霊の話がありました(ブルースブラザーズが歌ってた)。恐らく『ゴーストライダー』の元ネタはそのあたりかと思われます。そういえば『スリーピー・ホロウ(の伝説)』というものもありましたっけ。ただしこちらは首なし騎士ではなく、燃えるガイコツ。そんなぶっとんだアイデアに、ただただ感心するばかりです。

作品から浮かび上がるキーワードは「父と子」および「悪魔との契約」。
アメコミヒーローの誕生には、多くの場合「父親」が深く関っています。この『ゴーストライダー』も例外ではありません。そしてこの映画は「父を救おうとした者」と「父を殺そうとする者」の対決を描いた作品でもあります。そうした構図がなかなかに興味深いですね。
もう一つのキーワード「悪魔との契約」。悪魔の名がメフィストであることから露骨に示されていますが、これが『ファウスト』をモチーフとした作品であることがわかります。最近でも『デスノート』がありましたし、手塚先生も『ファウスト』を三度も書いておりますが、この題材は時を越えて多くの作家を魅了するようです。恐らくこれからどれほど文明が進歩したとしても、この手の怪異譚は手を変え品を変え、ずっと書き続けられていくでしょう。

監督はマーク・スティーヴン・ジョンソン。『デアデビル』の監督でもあったということを聞いたとき、わたしはほぼ確信しました。たぶんこの映画はヴィジュアルではそこそこ頑張るけだろうど、ドラマ部分は薄味だろうと。その通りでした(笑) そんなわけでダメだしをしようとすれば幾らでも出てくるんですが、でもいいんです。十年前出版物として来日し、あっという間に去ってしまったゴーちゃん。そのゴーちゃんが、映画になって帰ってきた! これだけでわたしはおなかいっぱい大満足でした。炎をえんえんと垂れ流して疾走する姿は、脳天がしびれるほどのかっこ良さでしたし。

そして主演はごぞんじ二コラス・ケイジ。芸名もアメコミヒーローから取ったと言われるほどのマンガ好きだそうです。これまでアメコミ映画主演の話が出ては流れ、出ては流れという状況でしたが、ようやく念願かなってヒーローの座を射止めた彼。しかしわたしは劇中のケイジを観て驚愕いたしました。
「け、慶次の髪がフサフサになってる!?」
まず間違いなく「ヅラ」かと思われます。恐らくヅラをつけなければ、変身後と区別がつかなくなってしまうからでしょう。彼の頭頂のテカり具合も、なかなか大したものですから(笑)。しかし『スーパーマン』ではヅラを付けろと言われて拒否し、役を降ろされた(噂)ほどに、ありのままの自分を大切にするケイジ。一体何が彼のヅライド、じゃなくてプライドを捨てさせたのか?  『スーパーマン』のためなら付けられないけど、ゴーちゃんのためなら付けられると? そこまでゴーちゃんのことを愛してたなんて・・・・ ケイジ! おまえってやつは!
でもごめん。やっぱりキミにヒーローは似合わないよ。だってキミ、くどすぎるんだもの。

20070303181919
この画像は先にも話題に出した「幻」の『ゴーストライダー』日本語版3冊。ちょっと前にアマ○ンを観てみたら、一冊5000円の値がついてました。でも誰にもあげないよ~んだ(笑)

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March 02, 2007

適当掲示板43&ニャンコ先生との対話 復活編

ご感想その他の話題はこちらによろしく。

さて、あれから一年・・・・ あの師弟が帰ってきた!(来なくていい!)

Bbs203_1SGAよ・・・ 久しいの

一体なぜこれほどまでに間があいてしまったのじゃ?

あん?


Bbs204_1いえ、
あの、
その

決して忘れていたわけでは・・・・


Bbs203_2・・・・忘れとったんじゃな。先月は「猫の日」もあったというのに、
なんのつけ届けもよこさぬし・・・・
ブツブツ
まあ良いわ
最近の世相は一体どのようになっておる?

Bbs202
なんでも今年は記録的な暖冬であったということです
雪は降らない、
桜は早く咲く、
「調子狂う」という声が巷で多く聞かれます

Bbs203_1えーと、聞いたことあるぞ
そうそう、
「ヘルニーニャ」とか言ったかの
いかにも腰が痛くなりそうな名前じゃて
ま、わしらネコ族にとっては過ごしやすくて助かったがな

Bbs202お言葉ですが師匠
それは「エルニーニョ」ではありますまいか

他は安倍内閣の支持が、
こうだんだんと下がりつつある、ということとか


Bbs203_1アベちゃんって、どうしてああ「覇気」に乏しいんじゃろうの
誰か強壮剤でも送ってやればよかろうに

そういえばあの御仁は、
どうしていつもアイスキャンデーを舐めておるのじゃ?


Bbs202・・・・・・

さあ?

暖冬だからじゃないですか?


Hpm2_2_thumb_1毎度はっきりせんのう、お前は

はっきりせんと言えば、ワシの悲願「ネコ年」の設立はどうなったのじゃ!

一向に進展しとらんではないか!


Bbs204_1Hpm45_2_thumb_1そ、それは真に面目なく・・・・
っていうかちょっと考えりゃ
そんなもん「無理」だってわかりそうなもんじゃねーか!
このバカ猫がーっ!!

Bbs205SGAア!!
貴様はいま決して言ってはならん言葉を言った!!

あの世で後悔するがよい!!


コンビ解消か!? 次回未定

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