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February 11, 2007

となりの百鬼丸 手塚治虫・塩田明彦 『どろろ』

20070211191936「マンガの神様」手塚治虫の隠れた名作を、『黄泉がえり』などで知られる塩田明彦が映画化。現在大ヒット公開中です。

時は戦乱の世。武将・醍醐景光は己の勢力を広げるため、化け物たちに助力を願う。その引き換えとして景光は、やがて生まれるであろう我が子の体を、48体の化け物に分け与えた。
それから年月が流れる。のちに「どろろ」を名乗る若き盗賊は、とある市で化け物を切り伏せる人間離れした青年を目撃する。それこそは、仮の体を与えられた景光の息子の成長した姿だった。その腕に仕込まれた妖刀「百鬼丸」を狙って、「どろろ」は青年の跡を追う。

親の業のため手も足もない状態で生まれる百鬼丸。その姿は日本神話の蛭子神を思わせます。また百鬼丸の奪われた体の部位が「48箇所」というのは、「四国」の「八十八箇所」を連想させます。そして彼が行く先々出会う妖怪たちは、人間の「業」が反映されたもの。ですからこれは、業を消し去るための百鬼丸の巡礼の物語ということができるでしょう。人間の醜い欲望をひとつ、またひとつと消し去ることにより、百鬼丸は徐々に「完成された人間」に近づいていくわけです。

・・・・と真面目ぶって書いてみましたが、これたぶん考えすぎ。何でかというと、手塚先生はこの作品について、「妖怪ブームにあてられてついつい書いちゃった」なんてことをおっしゃってるからです。ですから百鬼丸の設定も、恐らくノリでひょいひょいっと思いついたものと思われます。「だからあんまり気に入っていない」ともおっしゃってました。ひどいお父さんです。
そんな「不遇」の感が否めない『どろろ』ですが、なぜか近年やけに脚光を浴び、小説、ゲーム、舞台とアトムもびっくりのメディア展開ぶり。そしてとうとう映画化までされてしまいました。

で、映画の印象ですが「マンガっぽいなあ」と。マンガ原作なんだから当たり前かもしれませんが。特撮がどこか作り物っぽいというか、チープ感が漂っている。重いテーマもあるのだけれど、ホラ話の形で語られている。そんな
ところがいかにもマンガっぽい。そういうのが気になるひとには向かないでしょう。わたしは全然OKですけど。

この映画のウリは多種多様な妖怪たち。さすがに48体は無理でしたが、その点なかなかサービス精神に富んでいます。ただそうしたお化けたちにも怖いのとそうでないのがいまして。簡単に傾向を分析してみました。

怖いやつ: 背景が夜 人面付き
怖くないやつ: 背景が昼 人面がついていない

で、この化け物さんたち、どっちかというと「昼の部」のやつのほうが多い。恐らく監督が西部劇でも意識して、昼のシーンを多めにしたのでしょう。でもお化けの本領はやっぱり「夜」ですからねえ。着ぐるみみたいな連中も周りが暗かったなら、細部がぼやけてもう少し迫力出たかも。
あと人面付きのほうが怖く感じられるは、本当に怖いのは怪物よりも人間の心の闇である、ということなのかもしれません。
やりきれんことですが、世の中にはまれに「化け物」のように怖い親たちがいます。そして子は親を選べません。でも生まれてきたからには鬼のように、泥棒のようにたくましく生きて欲しい・・・・ そんなメッセージを映画からは感じました。

最後に。この作品、連載時にアニメ化もされています。しかしあまりに放送コードに触れる部分が多いため、現在では地上波での再放送は、まず無理とのこと(・・・・)。今回はこのアニメ版の主題歌でもってお別れしましょう。
20070211192035とぼけちゃいけないしってるぞ
おまえらみーんなほげたらだ
ほげたらざむらい へーらへら

・・・・わけわかんね

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Comments

こんばんは!いつもありがとうございます!
映画版どろろ、
パッチは、履いていませんでしたyo!

Posted by: 猫姫少佐現品限り | February 12, 2007 at 12:32 AM

おはようございます! こちらこそお世話になっとります!

>パッチは、履いていませんでしたyo!
すいません! うろ覚えで書きました!

Posted by: SGA屋伍一 | February 12, 2007 at 08:08 AM

アニメ版のテーマ曲、
も~えるよ~ろ~い~に~ も~え~る~う~ま~
あ~かいゆ~ううひに てりはえ~て~
て~んかめ~ざ~し~て つーきすーすうむー♪
を聴くと、
「…関羽じゃねーか。」<だって「燃える馬」って滅多にいないし。
って思います。
或いは、吉川版三国志の曹操初登場シーン。
更に言えば、天下目指してるのは百鬼丸じゃなくて父ちゃんだし。
つくづくわからん歌ですよね、このOP。
ちなみにワタクシ、
「48箇所って…どことどこだろう…ひょっとしてアレとかもだったら大変、キャー*(^^)*」
とかずっと思ってます。
正解が知りたければ原作読みなさい?ハイ。

Posted by: 高野正宗 | February 13, 2007 at 12:43 PM

>アニメ版のテーマ曲
なんでこんな古い曲知ってるとですか・・・・
わたしの場合言い訳させてもらえると、姉がどっかから借りてきた「懐かしのアニソン全集」みたいなCDで知りました
この記事書く前に確認のため検索してみましたら、Youtubeで見られることがわかりました。意味不明な歌詞はともかく、なかなか迫力あります
http://www.youtube.com/watch?v=07cyiNcvMYY

>正解が知りたければ原作読みなさい?ハイ
原作にも48箇所がそれぞれどことどこか、なんてことまでは書いてませんでしたねえ。あの部分については、映画では無事取り返したらしい描写がありました

Posted by: SGA屋伍一 | February 13, 2007 at 06:37 PM

>あの部分については、映画では無事取り返したらしい描写がありました
キャッ!そんなことまで!*(^^)*
いやーん、女の子だって出てるのに!<柴○コウ、よかったね。
(しかしこの2人、最近では話題作りのガセネタだって話も)

Posted by: 高野正宗 | February 14, 2007 at 10:03 AM

ていうか、いい加減ネタバレですけど、柴咲が妻夫木のそこをガスッと蹴って、妻夫木が悶絶するという場面があるんですわ

仲良きことは美しきかな

Posted by: SGA屋伍一 | February 14, 2007 at 12:52 PM

こんばんわ。

ケーブルTVでアニメ版どろろをやっていました。
放送コードに触れるというのはどの類のことなんでしょう?
H系?キチガ○系?

それにしても、手塚パパがそんな安直な気持ちでこの物語を
生み出していたとは驚きの事実です。
そもそもそういった惰性的な思いが、百鬼丸から48もの体パーツを
失わせたのかもしれませんね。

あ。
リンクありがとうございました。
貼ったりはがしたり・・・お好きなようにしていただいて
構いませんからね♪

Posted by: 睦月 | February 14, 2007 at 10:06 PM

おばんです。旅行は楽しかったでしょうか

>放送コード

たぶん百鬼丸の体があちこち欠けてることなどが原因かとおもわれます。民放は「差別」と言われないよう、そういう描写にとくに気をつかうようなので。原作には確かほかにもそんなキャラが色々出ていたような・・・

>手塚パパがそんな安直な気持ちでこの物語を
生み出していたとは驚きの事実です

今回、製作側はあえて触れないようにしている気がします(笑)
ただ、ぱっとした思いつきでこんだけの話が作れるというところが、「天才」と言われる所以なのかもしれません

>リンク

お気遣いどうも。自分はズボラなんでよっぽどのことがないと変えないと思います。今後ともどうぞよろしく

Posted by: SGA屋伍一 | February 14, 2007 at 11:13 PM

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