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October 11, 2006

試されてバッテン ブライアン・シンガー 『X-MEN2』

20061011182914劇場版『X-MEN』第二回です。この続編、たしか公開時は『X2』というタイトルだったと記憶してますが、今販売されてるDVDでは上記のタイトルで出てました。まあ『X2』じゃなんの映画かわかりにくいですしね。

辛くもマグニートーの野望を退けたX-MEN。だが世論はますますミュータントへの反感をつのらせていく。そこへミュータントによる大統領暗殺未遂事件が発生。合衆国はついに軍隊を用いて、ミュータントたちを制圧することを計画する。かくしてX-MENの本拠地「恵まれし子らの学園」は、主力メンバーの留守中、急襲を受けることに。学園に住む幼い生徒たちは次々と捕らえられていく。幸い難を逃れたウルヴァリンたち数名は、事態を打開すべくちりぢりになったメンバーたちと連絡を取ろうと試みるが・・・・

X-MENの敵は過激派のミュータントだけではありません。彼らを恐れ忌み嫌う人間たちとも、刃を交えることがあります。そんなわけで窮地においやられたX-MENは、図らずも仇敵マグニートーと手を組むことに。なんとも皮肉な展開ですね。
さて、原作『X-MEN』は群像劇であるゆえ、主役はエピソードごとにもちまわりみたいになってます。それでも一番目立っているのは、やっぱりご存知ウルヴァリン。スタート時からのメンバーでもないのに、人気ナンバーワンであるのは誰の目にも明らか。なんせ『X-MEN』と同時進行で、彼の名を冠した『ウルヴァリン』というコミックスが毎月発売されているくらいですから。彼が登場した当時、「ヒーローは品行方正でなくてはならない」みたいな不文律がありました。見かけも中身も「野生むきだし」なウルヴァリンは、そういう時代にあって読者に強烈な印象を残したようです。で、今回の劇場版三部作も、そういったウルヴァリン人気をかなり露骨に反映したものとなっています。特にこの「2」は「ウルヴァリンの過去を解き明かす」ことが物語のキーポイントの一つなので、一作目以上に主役っぽい扱いでした。
もっともウルヴァリンのワイルドさが目立つのは、チームメイトのサイクロップスという比較物があるからです。実際、このコミックの魅力のひとつは委員長タイプのサイクと、番長タイプのウルヴァリンがやり方をめぐって(ついでに女も挟んで)けんけんごうごうやりながら、次第に友情を深めていくところにあります。劇場版ではサイクが明らかに格下扱いで、その辺がおざなりにされてるのが不満でした。まあ、「2」ではウルヴィーが傷心のサイクを慰める場面などあって、ちょっと和んだんですけど、困ったことに『ファイナル・ディシジョン』では(自粛)

他に「2」の特色など説明いたしますと、スタイルこそ前作の「地味風」を踏襲しておりますが、メンバーも幾人か増え、特撮シーンもスケールアップしていて、「1」より豪華なつくりとなっています。指導者の世代、主力の世代に加え、未成年たちも一つのグループを成し、三世代に分かれながらそれぞれ交流を深めていく様子が面白いですね。
20061011182748
ひとつの悲劇を乗り越えてなんとか事態を振り出しに戻したX-MENたちですが、彼らの戦いはまだ終りません。そういうわけで物語は第三作『ファイナル・ディシジョン』へと続きます。そろそろ公開終わりそうなんで、見たいけど見てないという方はお早めにどうぞ。


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Comments

 特殊部隊隊長ストライカー役のブライアン・コックスは
マイケル・マン版レッドドラゴンの元祖ハンニバル・レクター
なんですってね。
 ブレット・ラトナーがレッドドラゴンを監督した事を考えると
恐ろしいほどの偶然じゃございませんか。
 町山さんの本でブライアンコックスのある映画の「お前のチン○を
しゃぶった」なんてセリフをきいて、いつ「ウルヴァリン、わしは
お前のチ○ポをしゃぶったぞ」と言うかヒヤヒヤもしていました。
 
 ブレット版レクターの「我々は進化している」というセリフ
を聞くにB・ラトナーで(たぶん)間違っていなかった
んだなぁと思いました。
 
 なんというかストライカーってわかりやすい
人間側のミュータント迫害者ですよね。
 彼のやる事でたぶん大勢のミュータントが人間が嫌いに
なったりマグニート―側になったりしたんでしょう。
 息子がミュータントに、って言い訳もあるんでしょうが息子を
生物兵器みたいにロボトミーした時点で父親失格ですよ。
 XMENは人間とミュータントが互いに「相手はこうだぞ」と
闘争へ一歩ずつ歩んでいくのが描かれていましたよね。
 人間もミュータントも互いに相手を恐れている、ように見えました。
 2は一番好きなんですが、ストライカーっていうわかりやすい
悪党がいたせいで難解で複雑なテーマをかえってまとめやすかった
なんて思っています。

Posted by: 犬塚志乃 | October 18, 2006 at 10:07 PM

>ブライアン・コックス
これまで彼の名を意識したことはありませんでしたが、いまフィルモグラフィーを調べてみたら、けっこう彼の出演作見てました
『ブレイブ・ハート』『ロング・キス・グッドナイト』『トロイ』『ボ-ン』二部作など
総じて弱気系の役が多い気がします。ストライカー大佐は表面上は強気でしたが

>ストライカー大佐
この人はたぶん映画オリジナルのキャラかなあ・・・ たしかに「わかりやすい悪役になってしまった」点は否めませんね。前作に出ていた似た位置づけのケリー上院議員は、原作ではそれなりに信念の人として描かれています。だからこそやっかいなわけですが

Posted by: SGA屋伍一 | October 19, 2006 at 07:34 AM

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