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October 21, 2006

お水の姫君 M・ナイト・シャマラン 『レディ・イン・ザ・ウォーター』

20061021182232『シックス・センス』で注目されたインドの新鋭、M/ナイト・シャマランの最新作。現在公開中です。

変わり者の住居人が多いあるアパートの管理人ヒープはごく普通の中年男。彼はある晩アパートのプールで、謎めいたひとりの少女と出会う。彼女は人間界に安らぎをもたらすため「水の国」から遣わされた妖精で、名をストーリーと言った。半信半疑だったヒープだったが、彼女をつけねらう恐ろしい怪物を目撃し、その話を信じる。次の迎えがくるまでに、ストーリーはある重要な人物と会わねばならない。その目的をとげさせるために、ヒープは彼女の助けとなり、怪物から守り抜くことを誓う。

『シックス・センス』のときは絶賛を浴びたシャマランですが、その後は作品を作るごとにブーイングが多くなってきてるとか。確かにあの名作に比べると、それ以後の作品はバランスの悪さが目立ちます。でもわたしはあの独特のムードがなんか好きで、ついつい新作が公開されるたびにチェックしてしまいます。
シャマランの映画は毎度強烈な「オチ」があることで知られています。が、今回は「大人のための童話を語る」のが目的のためか、あえてそのスタイルを外しています。そのためか、シャマランが持っている「ナイーヴさ」が際立つ作品となりました。
シャマラン作品の主人公たちは、いつも悲しみを抱えています。この世はなぜ悲しむべき事柄で満ちているのか。なぜ罪もない人が理不尽な暴力の犠牲とならなければならないのか。もし神がいるなら、なぜこうした事態をほうっているのか。我々が日々の忙しさのために考えなくなってしまうこれらの疑問の中で、シャマランは未だに苦しみもだえています。ただ、彼はこういうテーマを「アメコミ」とか「宇宙人」とからめて語ってしまうので、その悲しみがいまいち伝わってなかった気がします。

そんなわけでシャマランさんの気持ちはよくわかりましたが、映画全体の出来はというと、これが難しいところでして。中世か幻想世界だったら問題なかった思います。「童話」なんだし。でも実際の舞台はどこにでもありそうな集合住宅だし、出てくる登場人物も多国籍ながらその辺にいるような普通の人々ばっかり。つまり、ファンタジーとしてはあまりに現実的なんですね。そういう背景で「水の国から来ました」と言われても、「このねーちゃん、ただの頭のゆるいねーちゃんとちゃうか」と思えてしまうのが辛いとこです。また、見かけは人間とまったく変らないこのねーちゃんの言うことを、大した証拠もなくアパートの住人たちがほいほいと信じてしまうのも強引でした。
まあこれらの点に目をつぶることができたら、それなりに楽しめると思います。例の「オチ」こそありませんが、いつもの謎解き要素やホラー風味もそこそこありますし。

20061021182254この映画、同じ日に『ワールド・トレード・センター』も一緒に見たため、かなり印象が薄くなってしまいました。映画をハシゴするときは、よく組み合わせを考えてみましょう。

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Comments

初めまして!kenkoと申します。
実は以前からこちらのブログのファンなのですが、
SGAさんの描いた「しゃまらん」の絵がオモシロ過ぎて…
今日は思い切ってTBさせていただきました!

「闘猫伝説」も大好きですw


Posted by: kenko | October 23, 2006 at 12:07 PM


あれれ?なぜかTBが反映しないみたいです・・・
初カキコミなのに、2回もゴメンナサイ。。。

Posted by: kenko | October 23, 2006 at 12:15 PM

>kenkoさま
ようこそおいでくださいました

>「しゃまらん」の絵がオモシロ過ぎて…
ありがとうございます。自信作です(笑)。でも書いたあと公式サイト見てみたら映画と髪形が違ってましたorz

>なぜかTBが反映しないみたいです・・・
すいません。なんも規制してないんですけど、度々そういうことがあるみたいで。実はPC関連はあまり得意でないもんで、どうしてそうなるのかわからないのが辛いとこです
お詫びと言ってはなんですが、そちらの記事のURL貼らせていただきます
http://kenko-note.cocolog-nifty.com/blog/2006/10/post_cf8b.html#comments

また気が向いたら、どうぞいらしてください。では

Posted by: SGA屋伍一 | October 23, 2006 at 08:16 PM

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