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October 23, 2006

平成ライダーの六年間を振り返る 555編④

20061023175552お久しぶりねのこのコーナー。今回は本編の主人公「たっくん」こと乾巧に関して書かせていただきます。

これまでの特撮モノとはいろいろ異なるカラーで話題を呼んだ平成ライダー。けれども主人公が「正義を愛するさわやかな青年」というポイントは、外していません。その唯一の例外とも言えるのが、この乾巧です。
第一話で強引にベルトを託された巧は、持ち主であった真理からそれをつけて戦ってくれるよう頼まれます。それに対する巧の答えは、「なんで俺がそんなことやらなくちゃならないんだ」でした(笑)。まあ結局なんだかんだで、ライダーの仕事をやるはめになるわけですが。
また、巧は人に対してあまり友好的ではありません。初対面の相手を滅多に好意的には見ないし、周囲に対しわざわざつっけんどんな物言いをすることもしょっちゅう。ですから、一緒の家に住んでいる真理や啓太郎とはささいなことでケンカが絶えません。「こいつと一年付き合うのか」と開始当初はややげんなりした気持ちで視聴しておりました。

そんなタックンの印象が少し変ったのが第5話のあたり。ここで巧は人に対して冷たい態度を取る理由を、「失望されるのが怖いんだ」とボソッと漏らします。また第8話では「俺には夢がない」というセリフもありました。自分のネガティブな部分を、ぶっきらぼうな態度で知られないようにする。前半の時は巧のそういったキャラクターは、現代に生きる多くの若者たちを反映してそうなったのかと考えておりました。たぶんそれもあるかとは思いますが、第34話まで物語を見ますと、それにはさらに深刻な理由があったことが明かされます。

この『555』はいろいろやりすぎた『龍騎』での反動のせいか、「仮面ライダーの原点に帰る」ということがよく言われておりました。ところがパッと見た感じ、「ファイズ」と仮面ライダー1号は似てもに付かぬデザイン。まあ意識したのはそういう外見のことではなく、いわゆる「旧一号編」における怪奇性、そして「ヒーローの孤独」というところだったのだと思います。それが実際の視聴者にどこまでわかったかは怪しいところですが。
で、この「孤独」という点ですが、平成作品のみならず、特撮でここまで精神的に追い込まれたヒーローはほかにいないと思います。その「秘密」を明かす34話の直前から40話まで、巧は次々とショックにうちのめされます。人を見誤ったことから真理を死の淵においやってしまった自責の念、友人たちからの恐怖のまなざし、我を失い暴走する自分の映像、彼をしつように責めたてる異形のものたち・・・ そして巧は自分の死を思うところまで追い込まれます。
それほどな窮境にあれば、普通は恨みごとの一つも言いたくなるのが人情だと思います。しかしたわいもないことにはあれほどブーブー言ってた巧が、ここではグチ一つこぼしません。あるときは微笑んで、あるときは口をヘの字に結び、ただじっと耐え続けます。
(人間を恨んでいるに違いない)と巧を見くびったオルフェノクのひとりが、「仲間にならないか?」と誘ったときも、彼は毅然としてこう言い放ちます。
「お前らの仲間になるくらいなら死んだ方がマシだ」
どれほど痛めつけられても、理不尽な目に会っても、自分を見失わない巧。
この時彼は、わたしにとっての不滅のヒーローの一人となったのでした。
20061023175452
次回は恒例?のベストシーンをお送りいたします。

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Comments

 『灼目のシャナ』という作品をご存知でしょうか?
 作者の高橋弥七郎先生は「シャンゼリオン」が好きなようで
シャナ~を読むとシャンゼリオンが元ネタの名前がよく出てくる
らしいです。
 あと龍騎が好きとも言っていたような?
 
 何が言いたいかと言いますと『灼眼のシャナ』を見ると
良いところ、も悪いところ、も平成ライダー(特に井上敏樹さん関係)
に似ています。
 
 アニメ化もしていますが、シリーズ構成は小林靖子さんです。
 はい、この人も平成ライダーではおなじみの方です。
 アニメ版一話を見ると、まず、あ、これは!!~に似ている?、
と思うかもしれません。
 アニメ版も良いところ、も悪いところも踏襲しています。

Posted by: 犬塚志乃 | March 24, 2008 at 10:02 PM

>犬塚志乃さま

『シャナ』は名前は知ってます。ただテレビ放映を知った時はもう『Ⅱ』になっていたのでスルーしました

井上敏樹さんも小林靖子さんも東映でデビューし、東映はアニメも多くてがけてますから、その関係で影響しあうところは多いでしょう

ほかにわたしが知ってる例でいうと、『ガンダムSEED』スタッフには『龍騎』ファンが多かったとか、庵野秀明氏は『555』の熱心な視聴者だったとか、そんなとこでしょうか

Posted by: SGA屋伍一 | March 25, 2008 at 07:51 AM

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