« 帰ってきたスーパーマン ブライアン・シンガー 『スーパーマン・リターンズ』 | Main | ある劣等生の主張 山田詠美 『ぼくは勉強ができない』 »

September 13, 2006

平成ライダーの六年間を振り返る 555編③

555編第三回。今回は主人公・乾巧の合せ鏡となる二人のキャラクターについて語ります。

ひとりは木場勇治。怪人ホースオルフェノクへと変身する能力を有しています。オルフェノクとはもともと人間だったものが、「死」というショックを経て、突然変異を遂げたという設定になっています。大半のオルフェノクはそのあまりある力のため、己を見失い、精神まで怪物化していきます。しかし勇治はもともと良家のお坊ちゃんだったせいか、オルフェノクとなった後も、暴力に溺れるわけでもなく、その力を世のために役立てようとします。すなわち、凶暴なオルフェノクから人間を守ると共に、「狩るもの」であるライダーの手からオルフェノクを守ることによって。勇治は人間と敵対するオルフェノクの集団・スマートブレインとも袂を分かち、二人の友人、結花・海堂とともに、自分たちの生き方を模索します。
ある意味主人公ライダー・ファイズよりも立派な姿勢と言えるかもしれませんが、その行動はもとはと言えば自分の犯した罪に対する罪悪感から来ているものと思われます。温厚な勇治といえど、オルフェノクになり立ての時は自らを制しきれず、自分を裏切った二人の人間を殺めてしまったことがありました。このことは彼にとってトラウマとなり、番組中で何度かそうした罪の意識に苦しめられていました。そんなところからもわかるように、勇治は心にやや危うい部分を持ち合わせています。そんな心が絶望で砕け散ったとき、彼は果たしてどうなってしまうのか・・・ 終盤ではその辺も描かれます。
また主人公の巧とは素顔ではお互い好感を抱いているものの、仮面をかぶった状態では敵同士であるため、激しい戦いを繰り広げることになります。考えてみれば『555』という物語は、この二人の若者の和解と相克の繰り返しのドラマとも言うこともできると思います。

もうひとりの重要人物は仮面ライダーカイザこと草加雅人。義父から託されたベルトを手にし、ファイズと同様オルフェノクを狩る道を選びます。しかしこの草加氏、たぶんにヒーローとは言いがたい部分がありまして。
最初に巧に会ったときにはにこやかに握手を求めてきたくせに、彼が打ち解けないのを見極めるやいなや、「おれを好きにならないヤツはいらない!」と恫喝する。また思いを寄せるヒロイン真理の心が別の男にあるのを知ると、そいつの周りに姑息な罠をしかけたりする・・・・ すさまじいまでの性格のゆがみっぷりです。いつのまにやら50名を超えてしまった平成ライダーの中でも、ここまで強烈な毒気を放つライダーはちょっと思い当たりません。一応結果的には人々の安全も守ってるわけですけど、その動機もみんなのためというよりかオルフェノクに対する私怨だったりして、ある意味悪役以上に悪役らしいキャラでありました。姿かたちがかっこいいからといって、必ずしも正義の味方とは限らない。そんなことを草加くんは教えてくれます。一応可愛そうな過去もあるんですけど、そんな強烈な性格のためか、同情的意見は極めて少なかったような。本来の怪人が正義の味方だったり、本来のヒーローがデーモ二ッシュだったり・・・ 平成ライダー特有のチャレンジ精神が、そんな二人の設定に表れております。

『555』には他にも多数印象的なキャラクターが登場します。勇治と行動を共にするものの、人間への恨みを忘れられない結花。そのエキセントリックな行動ぶりで周囲を煙に巻く海堂。戦うことへの恐怖心に悩まされる第三のライダー、デルタこと三原修二。人間性を完全に失い、嗜虐に取り付かれた最強のオルフェノク・北崎、などなど。『龍騎』に比べて登場するライダーは3名と少ないですが、レギュラーメンバーの数はどっこいどっこい、というよりむしろ多いかもしれません。

さて、草加役の村上幸平氏は、本編での役柄とはうってかわって、なかなかシャレのわかるかたです。9月13日を勝手に「カイザの日」と定めてしまったり。あ、そういえば今日は・・・(白々しい)
そいじゃひとつやりますか。皆さん、どうぞご一緒に
9・1・3・ENTER! 変身!!
20060913201334

|

« 帰ってきたスーパーマン ブライアン・シンガー 『スーパーマン・リターンズ』 | Main | ある劣等生の主張 山田詠美 『ぼくは勉強ができない』 »

Comments

 たっくん「うわ、あちっ」
 啓太郎「もぅ、たっくんたら♪猫舌なんだから貸して♪
ふ~ふ~」
たっくん「やめろよ~恥ずかしいなぁ~」
 真理「もしかして、あんたたちホ●?気をつけて
たっくん見るからに獣だから」
啓太郎「ち、ちがうよ。なんてこと言うんだよ!」
たっくん「そうだよ!」


 たっくん、はこんなこと言われて黙っている人ではありません。


たっくん「実はよ……オレの方が受けなんだよ」
啓太郎「ななな何言ってるんだよ、たっくん!」
たっくん「(ぽっ)うるせぇな黙ってろよ。照れてなんかいねぇよ」


木場「あなたはどうしてそうなんですか?」
海棠「お前うぜぇよ、もしかしてオレのこと好きなのか?」
結花「もしかして、海棠さんホ●だったんですか?」
海棠「は?ちゅうか何言ってんだよ」
結花「やっぱりそうなんですね、どうりで木場さんにからむと
思っていました。で、とちらが攻めなんですか?」
海棠「お前何言ってんだよ。お前からも何か言えよ」
木場「……」
海棠「黙るなよ!!」


 もしかして結花さんが最強かもしれないと思う今日この頃です。

Posted by: 犬塚志乃 | February 24, 2008 at 06:57 PM

>犬塚志乃さま

そちらのお家芸は百合方面だとばかり思っていましたが・・・・

BLもありですか

>結花さんが最強

そうかもしれません
大量殺人者でも「かわいいしかわいそうだから、ま、許してあげるか」みたいな

キバくんはいま9代目ライダーとして活躍中です(半ばウソ)

Posted by: SGA屋伍一 | February 25, 2008 at 07:42 PM

Post a comment



(Not displayed with comment.)


Comments are moderated, and will not appear on this weblog until the author has approved them.



TrackBack

TrackBack URL for this entry:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/70832/11882224

Listed below are links to weblogs that reference 平成ライダーの六年間を振り返る 555編③:

« 帰ってきたスーパーマン ブライアン・シンガー 『スーパーマン・リターンズ』 | Main | ある劣等生の主張 山田詠美 『ぼくは勉強ができない』 »