« July 2006 | Main | September 2006 »

August 30, 2006

適当掲示板34&恐竜博2006

毎度どうもっす。当ブログに関するご意見ご感想、その他よろず受け付けております。ただし争いのタネとなるような発言はご遠慮ねがいます。よろしく。

20060825095505先週の金曜日、話題の「世界最大の恐竜博2006」行って参りました。この手の展示も最近毎年のように行われていますね。当ブログでも紹介いたしましたが、昨年も上野で発見された中では最大といわれるT.rex「スー」の展示が行われました。
今回は幕張メッセで開催。ここでは2002、2004でも恐竜展が行なわれています。今年は2002の時と主催側が同じ感じだったんですが、前の時は半端じゃない混みようだったんで、ちょっと気後れしておりました。
ところがちこちブログを覗くと、みんな「恐竜博、意外と空いてた」なんて書いてある。そういうわけで実際に行ってみたら、本当に空いてた(笑) 大丈夫か!? ガラガラってほどでもなかったですけど。

今回の目玉は全長30メートル以上あるスーパーサウルスの骨格標本 画像じゃわかりにくいですけど、やはりでかい。30メートルつったらシロナガスクジラに匹敵しますもんね。
20060825101300200608251013562006082509563420060825101148

会場のあちこちで流されている映像が美しく、また化石標本も日本で最大級のスペースにどど~んと大量に展示してあって、まんず大した見ごたえでありました。
ほかに今回特に目にについたキーワードは「ペルム紀の大量絶滅」「熱河層群の羽毛恐竜」など。以下、適当に貼っておきます。
20060825094905200608250958262006082510012120060825100157


2006082510504120060825105303_12006082510533720060825105354


・・・とまあ、こんな具合でおなかいっぱい!でした。ひとつだけ言わせてもらうと、なんとなく竜盤目系に展示が偏っている気がしました。また次回あるときは、もっといろんな形の化石を見せて欲しいな~と。厳密には恐竜じゃないけど、巨大海棲爬虫類の化石も、もっとたくさん出していいんじゃないでしょうか

公式HPはここ
http://www.kyoryu.jp/index.html
そろそろラストウィークです。
最後にしつこいようですがちょっとかわいいというか、愛嬌のある画像でお別れします。また来年!
20060825100658200608251035522006082510510520060825110030

| | Comments (8) | TrackBack (0)

August 29, 2006

風と雲とギャグと 『風雲児たち』を語ってみたい⑫

20060828213100久しぶりの風雲児コーナーです。今回は潮版18巻から20巻、ワイド版(リイド社)13巻・14巻のお話。この部分では文政年間に来日した外国人医師・シーボルトにまつわるエピソードと、世に名高い「大塩平八郎の乱」の顛末が描かれます。

それなりに「知ってるつもり」だったけど、ある本を読んでその人のイメージがガラリと変わった・・・・ そんな経験ないでしょうか。わたしは『風雲児たち』で、何回かそんなことがありました。
たとえばシーボルト。まず医師であり、それ以外にも様々な分野に通じた人物。ですから「まあかなりのインテリだったんだろうなあ」と、線の細いひょろっとした男をイメージしておりました。ところがどっこいシーボルトは若いころとっても血気盛んで、百回以上も決闘したことがあり、一度たりとて負けなかったというから驚きです。その証拠に顔にはたくさんの傷跡が刻まれていたとか。もちろんマンガではそれが忠実に再現されています。インテリかつ武闘派で、どちらも半端じゃないレベル。まあそんな人でもなければ、当時ほとんどブラックボックスだった日本に「行きたい!」なんて思ったりしなかったでしょうねえ。
制約の多い中、懸命に日本に医学を伝えようと奮闘するシーボルト。その様子が長崎の遊女・おタキとの恋を絡めて語られます。

もう一人の大塩平八郎。彼についてのイメージは、「まずしい人々のため、身を投げ出して幕府に抗議した高潔な人物」というものでした。まあこれはこれでまちがいではない。しかしみなもと先生の描く大塩さんは、どうにも口が悪すぎる。助けに来た貧民たちに対し、「おお、来さらしたか土百○ども!!」などと言い放つ始末。先生、すこし戯画化しすぎじゃないか?と思っていたら、ワイド版ギャグ注には「本当の大塩平八郎はもっと口が悪かった」などと書いてあったからぶっとびました。200年ぶりに起きた徳川幕府への反乱。幕府直参大塩平八郎を、一体なにがそこまで駆り立てたのか? 先生流の陽明学の解釈を背景に、その謎にせまります。

そしてこの巻より『風雲児たち』は天保年間に突入。黒船来航もだいぶ近いところまでやってきました。ですがその前に、大きなイベントをまだ幾つか消化しなければなりません。次回はその一つである「蛮社の獄」について語りたいと思います。
話は変りますが、ワイド版13巻の帯には、シーボルトの子孫の「あの方」が推薦文を寄せておられます。その時は後にこの方とネットを通じてあれこれおしゃべりできるようになるなんて、夢にも思いませんでした。世の中、こんな不思議なこともあるんですねえ。
20060828213008

| | Comments (12) | TrackBack (0)

August 27, 2006

レレレの一太郎 畠中恵 『しゃばけ』

20060827194127本来なら山風コーナーの順番ですが、今回はまたちょっと違った伝奇時代小説を。
第13回日本ファンタジーノベル大賞優秀賞受賞作品で、その後続くシリーズの第一作となった作品です。

一太郎は江戸でも有数の廻船問屋・長崎屋の若だんな。生まれ付いての病弱な体のため、ちょっとしたことですぐ寝込んでしまう。両親や奉公人たちはそんな一太郎を心配し、なにかと世話を焼く。そしてどいういうわけか、たくさんの妖怪たちまでもが、この若だんなのためにあれこれ自分を役立てようとする。
ある日ある用でこっそり家を抜け出した一太郎は、路上で突然暴漢にあう。辛くも難を逃れた一太郎だったが、それは江戸中を震え上がらせた連続猟奇殺人事件の始まりにすぎなかった。

まあ一言で言うなら名探偵の若だんなが妖怪たちの助けを借り、江戸の奇怪な事件に挑む・・・というものなんですが、このヒーローたる若だんなが笑えるくらい超病弱。ちょっといつもより働いただけで、めまいをおこしふらつく有様。そのあまりのたおやかさは、まるで若だんなというより、深窓の令嬢のようです(笑)。そんな若だんなを両脇から支えるのが、妖怪にして長崎屋の手代でもある仁吉(イケメン)と佐助(マッチョ)。ただこいつらはこいつらでやることがえらい極単。一太郎のためならエンヤコラとばかりに、主人に少しでも異常があると速攻で布団に運んでいきます。
「なんで一太郎がそこまで妖怪たちに慕われているのか」「みんなに隠れて外出しているのには、どういう理由があるのか」「連続殺人の真犯人は誰か?その動機は?」といった謎をはらみつつ、物語は進んでいきます。

そういった謎解きの要素もさることながら、この『しゃばけ』の魅力はそれだけにとどまりません。連続殺人という血なまぐさい題材を扱っているのに、この世界とそこに生きる人々(と妖怪)は、あまりにも優しすぎる。みんながみんな、絶えず自分のことよりも、他の誰かのこと(もっぱら一太郎)を思いやっています。シビアな現代に生きる我々としては、多少ぬるく感じられるかもしれません。しかし義理人情に溢れていた太平の世であれば、「そういうのもアリ」なんじゃないでしょうか。本当に読んでいて癒されるというか、「こんな世界があったらな」と思わずにはいられません。
また、入れ替わり立ち代り登場する多数の妖怪たちが、作品を彩ります。お化けって本当は恐れられるものなのに、装丁の柴田ゆうさんが書く妖怪たちは、どれもこれも非常に愛嬌にあふれています。そしてその一つ一つに個性があります。わたしが気に入ったのは若ダンナの身代わりとして難をこうむった「屏風除き」。このひねたところになんだか強烈な親近感を覚えます。

そんなわけでこのシリーズは現在五作目までが発表されています。ただし文庫版が出ているのは最初の2巻だけ。できれば文庫化を待ちたいところですが、そのうちガマンしきれず買ってしまうやも。
20060812092859

| | Comments (19) | TrackBack (0)

August 26, 2006

平成ライダーの六年間を振り返る 555編②

555編二回目です。
平成版仮面ライダーシリーズを象徴するような人を一人挙げるとしたら? たぶん、多くの人は脚本家の井上敏樹先生を思い浮かべるのではないでしょうか。『クウガ』から最新作『カブト』まで、全ての脚本に参加しているのはこの人だけですから。1981年、『DR.スランプ アラレちゃん』で華々しくデビュー。以降「この道一筋」とばかりにアニメ・特撮オンリーで脚本を書きつづけます。平成ライダー以前の特撮の仕事としては、『鳥人戦隊ジェットマン』『超光戦士シャンゼリオン』などが有名。他はここに↓本当~に詳しく書いてあります
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BA%95%E4%B8%8A%E6%95%8F%E6%A8%B9
『555』は平成ライダーの中でも、特に井上氏のカラーが強く出た作品でした。なんせ第一話から最終話まで、全部一人で書いてますし(『アギト』も実質そうですけど)。さらには劇場版や本編終了後に出されたノベライズも、すべて自分で執筆したという気合いの入れよう。

で、その井上氏、人によってかなり好き嫌いの分かれる作家でもあります。セリフをプリントしたTシャツが出るほどの人気作家でありながら、一方では「なにもそこまで」というくらい熱心なアンチもいる。最近じゃライダーで彼が脚本を書くたびに、ネットのそこかしこで小紛争が勃発する始末。特撮系のみならず、一般のドラマ畑でさえ、これほど賛美両論大激突な作家はいないのではないでしょうか。
わたし個人の印象は、なんと言うか「ムラッ気の多い人だなあ」というところです。アブラが乗ったときは特撮史上屈指の名作をお書きになるけど、乗らないと勢いが空回りしたり、つっこみどころがやたら目に付いたりする。かといってアブラが乗りすぎると、ギャグが暴走して視聴者が「ぽかーん」としたまま終ってしまったりとか。
まったくもって評価の難しいお人でございます。

その井上氏の仕事の中で、特に評価の高いエピソードというと、『アギト』の「木野編」、『龍騎』の「インペラー編」、そしてこの『555』の第8話などが挙げられます(新聞発表タイトルは「夢の守り人」)。
正直この『555』も、最初はあまり好きではありませんでした(毎回同じこと書いてるなー)。前作『龍騎』の思い入れも強かったし、メインの登場人物が誰も好きになれない。主人公・乾巧は無礼なその辺の若者みたいだし、ヒロイン・真理は押しが強すぎる。木場勇治とその友人の結花は言ってみれば殺人犯だし、巧の大家である啓太郎は、言ってることは五代雄介と一緒なんだけど、実力が伴っていないとこうもうざったいものかと思いました(笑)。
ところがその各人の印象ががらっと変ってしまうのが、この第8話であります。

現代のメディアは若者たちに、しきりに「夢の素晴らしさ」を説きます。しかし事情ゆえに、あるいは持って生まれた性向ゆえに、どうしても夢を持てない者たちもいる。この第8話は、そんな若者たちの物語です。
巧は真理の、夢に向かってがんばる姿勢に苛立ちを覚えながらも、その姿に安らぎを覚えます。勇治は新しい友人・海堂の夢がこころない嫉妬により奪われたことに、激しい怒りを感じます。
真理を狙う魔物の前に立ちはだかる巧。海堂を襲った犯人を待ち受ける勇治。場所を隔てながら時を同じくして、二人は似た言葉を呟きます。
「なあ、知ってるか」「夢を持っていると、時々すっごく切なくなるが、すっごく熱くなる」「夢は呪いと同じなんだ。夢に敗れたものは、それに囚われたまま一生生きていかなければならない」「らしい」「おれには夢がない」「でも夢を守ることはできる」「あなたの罪は重い・・・・」

『555』は多少荒っぽいところもありますが、そんな井上氏の「情念」がもっともあふれ出ているゆえか、根強いファンを持つ作品となりました。
最後にひとつトリビア。主人公ライダー・ファイズは、当代切っての女流漫画家である西原理恵子&安野モヨコの両方にイラストを描かれたことのある、いまのところ(たぶん)唯一の平成ライダーです。覚えて友達に自慢しましょう!
20060826194624

| | Comments (6) | TrackBack (0)

August 23, 2006

クレクレタカラ ゴア・ヴァービンスキー 『パイレーツ・オブ・カリビアン デッドマンズ・チェスト(長)』

20060823183927本日はサマームービー洋画部門でもっとも勢いのいいこの作品を紹介します。まず3年前に公開された前作のあらすじから

まだ海賊たちが海を荒らしまわっていた時代のカリブ海。漂流中助け出された少年ウィルは成長して、総督の娘エリザベスと身分違いの恋に落ちる。この二人に呪われた財宝、海賊たちの亡霊、風変わりなヒーロー・ジャックがからみ、ロマンスありアクションありユーモアありの、B級ど真ん中なストーリーが展開します。
難点をあげるとするなら、冒頭30分が一番スケールが大きかったということ。でもそのあともまあまあ面白いし、なによりこういう帆船時代アクションってあんまりお目にかかれないもんで、それなりに印象に残ったのでございました。
このヒットを受けて、二部からなる続編が作られることになりました。その前編が、現在公開中の『デッドマンズ・チェスト』です。

結婚を間近に控えたウィルとエリザベス。しかし二人は新たに着任した総督の手により、ジャックを逃がした罪で捕らえられる。開放の条件は、ジャックが持つ謎のコンパスを持ってくること。総督の狙いは、そのコンパスが導くある財宝「デッドマンズ・チェスト」を手に入れることにあった。
続編は前回の80%の出来であれば合格と言われますが、わたしは断然今回の方が楽しめました。何でかと言うと、今回は怪獣が出てくるからです。そう、海といえば巨大生物。この怪獣のCG・動作が大変すばらしい。○○なのに名前がクラゲとはこれいかに、という疑問もわきますが、まあどうでもいいことです。次回はぜひキングコングとの対戦を希望。さらに怪獣だけではなく怪人も多数登場。特撮ファンは必見でしょう。
また、要所要所にでてくるバカ・アクションもとても楽しい。大ピンチなのにどこかすっとぼけているジャック・スパロウ。ギョロッとした目とあいまってその演技は、バスター・キートンを彷彿とさせます。もし機会があれば『海底王キートン』『キートン船長』などをごらんください。似てますから。

来春公開の完結編に思いっきり続くと聞いていましたが、それなりにキリのいいところで終ってたことも良かったです。そんなわけで「B級大好き!」な人は見て損はないでしょう。ただし触手や粘液や軟体動物が苦手な方はご遠慮ください。ひきつけをおこします。
20060821184439
さりげなくネタバレ画像。ごめんなすって

| | Comments (8) | TrackBack (2)

August 21, 2006

仮面らいだーカブト 夏休みスペシャル

みんな! そろそろ宿題やらないとやばいぜ!

その1
2006082112490920060821181114「夏だ!」
「ビーチだ!」
「海水浴だ!」

「みんな! 脱ぐぜ!」
「おう!!」


20060821181707(いっせいに)
「キャスト・オフ!」
かぽーん
「よっしゃ、沖まで競争だ!」
「トップは絶対おれが取る!」
「いや、勝つのは俺だ!」
「ひゃほーい!」

20060821182918ざざーん

※よいこのみんなへ
たいていのムシさんは かいすいにつかるとしんでしまいます
くれぐれもうみべにはもっていかないでください
いのちをたいせつにしましょう


その2
20060821183459「きょうはこないだの映画についてみんなで話し合おう」
「おう」
「へーい」
「・・・・・」
「じゃあ、まずサソードに、自分の登場シーンの感想を聞いてみよう」
「あのなあ・・・・」


20060821183716「おちょくってんのか! おれは今回出させてもらえなかったんだよ!!」
「あれ? そうだっけ? 画面の端っこの方にちょこっと・・・・」
「映ってねえよ!(涙)」
「まあまあ、出させてもらえなかったのはザビーやドレイクも一緒・・・・」
「ちょっと待てコラ」


20060821184114「おれたちゃ、ちゃんと出番もセリフもあっただろうが!」
「あれ、そうだっけ?」
「そうだっけって・・・・ お前ちゃんとしっかり映画見たのか!?」
「オレは天の道を行き、全ての道を・・・・」「ごまかすな!!」
「ははは、いや、その、なんだ。えーい加賀美のやつどこ行きやがった
この肝心の時に・・・・ おーい、加賀美ィ!!」

20060821131032そのころ加賀美くんは

「やっぱ夏は樹液だよね!」
うちゅー

まだまだ暑いですね


| | Comments (0) | TrackBack (0)

August 20, 2006

悪い子の学習帳 完結編 大場つぐみ 小畑健 『デスノート』

20060820182951最終巻が出てちょっと経つし、読後感など書いてみましょうか。かなりネタバレしてますので、「これから読もうかな」という方はお控えください。
前回のレビューはこちら
http://sga851.cocolog-izu.com/sga/2005/09/post_71e0.html

最大のライバル「L」を倒した夜神月(ライト)。日本警察の中枢にまで入り込み、彼はさらに野望の階を上っていった。だがライト=殺戮者キラに対し、なおも敢然と戦いを挑む者たちがいた。「Lの継承者」を名乗る二人の少年「二ア」と「メロ」である。やや優勢にたちながらも、彼らに翻弄されるライト。さらに自分のデスノートを探し現世に現れた第3の死神シドウも登場し、物語はさらに混乱を増していく。

『デスノート』の魅力・・・・それは一つや二つではありません。奇抜な着想、緻密に作り上げられた論理、繊細で美しい画風、先の読めないストーリー展開、強烈な毒気、etc
しかしわたしが一番惹かれたところは、ライトとL という二大ダークヒーローの息詰まる攻防にありました。この二人の緊張感溢れる対決は、古の武蔵VS小次郎、ジョーVS力石と比べても遜色ないものだと思っております。
で、あるがゆえに。

Lが退場して以降の『デスノート』に、わたしはいささか「物足りない」という思いを禁じえませんでした。先ほども述べたように、その後Lのポジションには二アとメロという二人の少年が据えられます。けれど二アはLに比べてアクの強さが足りないし、メロにいたってはキレやすい粗暴な少年にしか見えません。能力だけでなくキャラクターの魅力においてもLの方が断然優れていた。作中何度かライトが「Lじゃないとものたんねーよなー」とつぶやきますが、そりゃまったく同感。つーか、お前がやっつけちゃうからそうなっちゃったんじゃねーか! ハアハア

そしてこの「第2部」の結末もまた、第1部ほどには盛り上がらなかったように思えます。先の記事で『ヒカルの碁』との共通点を幾つかあげましたが、「片方の主人公が途中退場」「それでも話は続くが、パッとしないうちに早々に終了」こんなところまで似てしまうとは思いませんでした。
しかし「なるたけ好意的に見る」がモットーのこのブログ、なぜ第2部が書かれることになったのか、その理由を考えてみることにします。
第一部ラストで、ライトは絶体絶命のピンチをかわし、ついでに宿命のライバルをブチ倒します。ほぼ完璧な勝利といっていいでしょう。物語は一回ここで終っています。
もはや敵うものなどいないように思えるライト。しかし彼は罪を犯した代償を身に受けなければならない。。もし彼が敗れ去るとしたら、一体誰に? そしてどんな形が一番自然か・・・・それを描くために、この第2部は必要だったのだと思います。
でも個人的にはやっぱりLに復活してほしかった。そしてもう一度ライトに勝負を挑む・・・・ そんな展開の方が燃えるんですがねえ。Lの復活をどうやってこじつけるのか、そこが難しいところでありますが。

『デスノート』は全12巻で集英社より発売されています。
現在映画第2部やアニメもスタンバイ中。西尾維新による外伝的な小説も発売中。もうけてるよなー。
20060820182854

| | Comments (2) | TrackBack (1)

August 19, 2006

戦国鬼嫁日記 ~大河ドラマ『功名が辻』より⑬

毎日あっついわね~ うィっす! チヨっす!!
ところでさあ、やっちゃったわねえ、小泉首相。えーとねー、んー、まーそのなんだ
去年のいまごろ壇ノ浦で息子さんが死んでたけど、あっちにはお参りに行かなくていいのかしら?

・・・・で、本日の「鬼嫁日記」参ります。
柴田一家をぶち倒したところまでは話したわよね。これでようやくアニキの天下と思いきや、もうひとり強力なライバルが浮上してきた。そいつは徳川組のドン、家康のダンナ。前に金ヶ崎で宿六が世話になった、あのおっさん。
柴田さんみたいな相手ってのははっきり言ってやりやすいのよね。考えも何もなしに、力押しで攻めてくるだけだから。だけんどこのダンナはどうにも手ごわい。あたりはとってもソフトなんだけど、腹の底じゃなに考えてんだかまったくわかんなくって。ついたあだ名が「タヌキ」って、本当そのまんま。この老獪さは小さいころ色々苦労してたことから来てるみたいね。お母さんは事情で早々に家を出されたそうだし、お父さんは部下の女に手を出して、その部下にやられたって話。ほんで本人はあっちこっちに里子に出されてたとか・・・ よくぐれなかったわね・・・

柴田さんが消えたあと、「どっちがトップに立つか」ということで、だんだん緊迫した空気が流れてきたわけ。少年マンガならここで「いよいよ竜虎のスーパーファイトが始まる!」とかアオリ文句が入るとこだけど、ぶっちゃけサルとタヌキじゃかっこつかないわよねえ。本当はわたし、ザルそばよりタヌキそばの方が好きなんだけどさ。
ダンナは織田のせがれのさえないヤツを味方にひきこんで、いよいよこちらにせめてきた。アニキも負けるもんかと対抗。だけどお互いいろいろ互角なもんだから、これがいつまで経ってもケリがつかない。結局アニキがウラから織田Jrを脅かして、ダンナと別れさせた。なんともすっきりしない決着だったわねえ。

この戦いでアニキは、どうもタヌキのダンナとは仲良くしといた方がいい、ということに気づいたみたい。同盟を結ぶべくタヌキ好みの女を送りつけることにしたんだけど、その女ってのがなんと自分の妹とお母さん。妹は前に部下と結婚させたあのお笑いの人で、部下とは無理矢理別れさせたんだってからひどい話。お世辞にも美女とはいえない自分の身内をプレゼントするっていうのも相当ぶっとんだ話だけど。
ところがねえ。この二人タヌキのダンナに気に入られちゃったみたいで。あのダンナ、相当趣味がマニアックだったってことかしらねえ・・・ この趣味を見抜いていたとしたら、アニキの知略も本当に大したもんだわ。

さて、この最中、わたしら夫婦はとうとう暖簾わけしてもらってでっかいビルを一軒もらったの。「豊臣組山内一家」の誕生ね。あ~、ここまでくるのはほんっとうに長かったわ。豪邸! 宝石! 海外旅行! カニ! 本当、夢じゃないかしら? 前に鍛えてやったアニキの甥っこもイケメンになって帰ってきたし、生意気だった宿六の弟も反省して戻ってきた。まわりのイケメン人口もちょっとずつあがってきて、もう言うことなし。我が世の春ってこういうことを言うのかしら? みなさんゴメンなさいね~
そいじゃ今日はこんなところで! さよなら人類!!
20060819173606

| | Comments (9) | TrackBack (0)

August 16, 2006

はぐれ警部怪奇編 イアン・ランキン 『影と陰』

20060816190145スコットランドを舞台にしたハードボイルド小説、リーバス警部シリーズの第二作です。第一作のレビューはこちら
http://sga851.cocolog-izu.com/sga/2005/05/post_2e31.html
エジンバラの貧民街で、ある青年の怪死体が発見される。現場には悪魔崇拝的な装飾がなされており、その種の集団の仕業かと思われた。だがリーバスは捜査を進めるうちに、青年がある重大な秘密を隠していたことを知る。やがて浮かび上がる、エジンバラの「影」。リーバスはその「影」と対決することに・・・

たった二作しか読んでない身でおこがましいですが、どうもこのランキンさんという作家、それほど多様な引き出しがあるわけではないようですね。むしろ自分が興味のあるひとつのテーマを、ちょっとずつアレンジを変えながら、繰り返し追求していくタイプのようです。
そんなわけで今回も前作と同様のモチーフが色々見えます。もっとも重要なものが、『ジキルとハイド』。人には誰しも二つの顔があります。善性と悪性。外面と内面。多くの登場人物の姿を通して、ランキン氏はそういった人間の「光」と「影」を暴き出していきます。また、複雑で微妙な間柄である「兄弟」というモチーフも、アレンジを変えて再度用いられています。
二面性といえば我らがリーバスも例外ではありません。前にも書きましたが、この男、別れた恋人や部下の扱いに関して「あーでもないこ-でもない」と悩んでばっかり。そういうところは本当に小人物です。しかし許せない巨悪を目の当たりにすると、己の身も省みず、真っ向から立ち向かっていく・・・・ まるで「もーがまんならん」と討ち入りにいく、王道時代劇のよう。ひごろウジウジしててもやるときゃビシッと決める。そういうところがこのリーバスという男の魅力なんでしょうか。高野さん?
リーバスといえば第一作ではもろに自分のトラウマと直面することとなりましたが、今回は彼とは直接関係のない人々の事件です(普通そうだよね)。見ず知らずの若者(しかももう死んでる)のために、「なんでそこまで一生懸命になれるんだろう」と思わないでもありませんでしたが、そこは「仕事熱心」「凝り性」ということで納得することにしました。

この小説、原題は『HYDE AND SEEK』といいます。でも邦題全然ちがう(笑)。まあ直訳すると「隠れん坊」もしくは「隠れて探して」ですからねえ。多くの人に買ってもらうために、なんかこうイカしたタイトルが欲しかったのでしょう。ただ、あとがきを読むとそれなりに考えてつけられたようです。一方の「カゲ」はエジンバラの蔑まれた人々を、もう一方の「カゲ」は人間のうちに潜む恐ろしい欲望をさしている・・・ということでしょうか。
一作目とともに早川文庫より発売中。文庫で出してくれるのはありがたいんですが、780円となると、もう文庫の値段じゃない気がするんですが。
2006081619024620060816190313

| | Comments (2) | TrackBack (0)

August 13, 2006

萌えよドラゴン 宮崎吾朗 『ゲド戦記』

20060812141146夏休みも中盤ですね。今日はサマームービーのの目玉とも言えるこの作品を紹介します。原作の(頼りない)レビューは、コチラ

かつて竜と人が共に暮らしていた異世界アースシー。竜が共に争い、人は薬物におぼれ、世界全体が形容しがたい異変に覆われていた。ある大国の王子アレンは、自分を脅かす「影」におびえ、あてどもなくさまよっていた。放浪の最中、彼はハイタカと名乗るたくましい男と、顔に傷のあるテルーという少女と出会う。アレンは果たして「影」を克服することができるのだろうか

異世界を舞台にしていますが、これは紛れもなく我々と同じ世界の物語です。子は親を殺し、親は子を傷つける。今まで確固としていた法則が、崩れ始めている社会。
主人公の少年は自らに沸きあがる狂おしい衝動に駆られ、凶行に走ります。「自分でもなぜそんなことをしたのかわからない」。自身が信じられず自暴自棄になっていた少年を、もう一人の主人公ゲドは、なんとか光に導こうとします。大賢人と呼ばれながら、愛する人のそばにいることもできないゲド。彼は果たしてその願いをかなえることができるでしょうか。

もうひとつ重ねあわせるのは、監督宮崎吾朗氏の父に対する思いです。父を殺めておきながら、同時に「立派な人だ」と語るアレン。
宮崎駿の息子でいるというのは、どんな感じなんでしょうか。名優アンソニー・ホプキンスは、「未だに父は私の中で大きな存在である」というようなことを語っていました。田舎のパン屋さんだか肉屋さんでさえそうなんですから、まして「世界のミヤザキ」の存在感というのは、息子にとって途方もなく大きなものであったことでしょう。恐らくどこにいっても、なにをやっても、その影がつきまとったことと思います。尊敬し、愛しながらも、きっとどこかで憎悪に似た感情もあったはず。そのプレッシャーを乗り越えさせたものは? わたしは作品に出てくる「導き手」、そして「竜」の力だと考えています。

煮詰まっているときは、とにかく外に出よう。そしてわけがわからなくてもいいからとにかく体を動かして働こう。そうすれば元気が出るように、人間の体は作られている。そうしたメッセージも感じられます。
とにかく地味です。欠点もある。そんなわけで現在いろんなところで叩かれておりますが、こういうのわたしは好みなんで、ひとつ生暖かい目で見守っていこうと思います(見守るだけ)
2006081214105920060812141118

| | Comments (2) | TrackBack (1)

August 11, 2006

適当掲示板33&アクセス解析報告

20060811185643_1
アロハ! Vシネ進出をもくろむSGA屋伍一です。みなさんの感想、ご意見、ネタ、おすすめの品、その他よろず受け付けております。

先ほどまで親友ゼンザイ先生と焼肉食べてたんですけど、半分おごってもらっちゃいました。ゼンザイ先生ありがとう。アタシ、次はうなぎが食べたいな!

話は全然変りまして。こちらの元締めであるココログさんが、前から「やるやる」と言ってたアクセス解析導入。いつまで経っても組み込まれず、いいかげんみんな諦めてた今月の2日、突然抜き打ちのように実現いたしました。
いままで管理人であるわたしにも、このブログがいったいどれほどの方に読まれているのかさっぱりわからなかったのですが、やっとおおよそのところが把握できるようになりました。
それでは報告いたします。
まず5月18日から(それ以前は不明)、今日8月11日9時20分までの累計アクセス数は11021。一日平均で128.15アクセスがあり、72名の方が訪問してくださっています。
こんな駄文を一日70名もの方が読んでくださっているとは、大変ありがたいかぎりです。もっとも1秒見ただけで「さっ」と行ってしまわれる方も多いようですが。

次にその間どのページがもっとも多く読まれていたか報告いたします。
1位 トップページ
2位 アニメ・コミック
3位  特撮
4位  新選組!
5位  映画・テレビ
6位 山田風太郎に関しては色々言わせてもらいたい⑩ 『警視庁草紙』
7位 山田風太郎
8位 ほのぼのゴンほのぼのドレイク 仮面ライダーカブトを語る③
9位 書籍・雑誌
10位 地獄のウェンズデー 京田知己 『交響詩篇エウレカセブン』 

記事では上の『警視庁草紙』『カブト③』『エウレカ』の後、『暗黒館の殺人』 『義経!①』『適当掲示板29&ナスカ展&みなもと太郎と語る会 』『レヴォリューションNO.3』 『クウガ①』 『20世紀少年』 『嫌われ松子の一生』 『龍騎⑥』 『ゲド戦記三部作』などに多くのアクセスがありました。比較的特撮系の記事がよく読まれているようです。そういやここ、「平成ライダー」でグーグル検索すると、なぜか1ページ目くらいでヒットするんですよね・・・・ なんでだろ。ちなみに今日現在「山田風太郎」でやってみたら5ページ目、「風雲児たち」でやったら3ページ目に出てきました。

いつまで続くかわかりませんが、引き続きご愛顧いただけたら嬉しく思います。
画像がなくて寂しいので、下に適当に貼っておきました。どうぞなごんでください。
20060518120629200606220456042006042617562220060711062420
20060625133931200607191409582006072419444220060726045859


何の脈絡もないあたり、このブログを象徴しているかのようです。
ではまた。


| | Comments (7) | TrackBack (0)

August 09, 2006

愛と哀しみとギャグと みなもと太郎 『ハムレット』

20060809203738本日は恒例の『風雲児たち』コーナーを一回お休みし、つい先日星雲社より発売されたみなもと先生の傑作集『ハムレット』をお送りいたします。
この本にはみなもと先生が『風雲児たち』の前、あるいは合間に描かれた5編の名作パロディ漫画が収録されており、どの作品にもパロディ職人である先生の手腕が遺憾なく発揮されております。
せんえつながら、各作品をご紹介してまいりましょう。

『ハムレット』
原作はシェイクスピア(言うまでもないか)。その後えんえんと続く名作パロディシリーズの、第一作。感動的なシェィクスピアの作品も、ちょいと見方を変えるとかなりバカバカしい話であることがよくわかる作品。『ロミオとジュリエット』なんかも色んなところでパロられてますしね。発作的・衝動的に行動するキャラクターが、みなもと漫画とよくマッチしております。そういえば『ライオン・キング』も作者は「『ハムレット』が原案」としつこく言い張っているそうですが

『シラノ・ド・ベルジュラック』
原作はエドモン・ロスタン。たぶん5作品の中で一番マイナーなんじゃないかと思われます。原典では「鼻がでかい」ということを気にしているシラノが、本作では「鼻がない」ということに悩んでおります。改変の理由は、「漫画では鼻が省略されることが多い」ということと、「主役くん」(上画像の彼。便宜上そう呼びます)に主役をやらせたかったからでしょう。ラストも原作とはやや異なっております。オリジナルを確認されたいかたは岩波文庫かジェラール・ドパルドューの映画で確認なさってください

『乞食王子』
原作は『トム・ソーヤー』で知られるマーク・トゥェイン。タイトルだけでもアレなのに、本編にはもっとすごい言葉が使われたりしてます(笑)。収録作品のなかで、一番カタルシスに富んだ漫画。例の「主役くん」が一度に二人も出てくる点は特筆に価します(まあ原作がそういう話だからなんだけど)。作品の中に実在の人物(ヘンリー8世)が出ていたとは知りませなんだ

『モンテ・クリスト伯』
原作はアレクサンデル・デュマ。昨年のSFアニメ版が記憶に新しいですね。この作品のみ『少年マガジン』掲載(ほかは全て『希望の友』)。これまでが短編・戯曲であったのに対し、『モンテ・クリスト』は文庫本4,5冊に及ぶ大長編。それを無理矢理約70Pに圧縮(笑)。先生としては色々心残りのある作品らしいですが、要所要所をしっかり押さえてまとめ上げているところは、さすがパロディ職人であります。

『スターウォーズ・ドンキホーテ』
原作はセルバンテス。こちらだけ少々色合いが違っておりまして、近未来に舞台を移し変えての設定となっております(正面からやろうとしたら、許可がおりなかったらしい)。また他の作品がすべて1972年に発表されているのに対し、この『スターウォーズ~』だけは1988年に掲載されています。ついでに単行本初収録。
幼少時よりアニメに骨の髄までつかった呑木放手老人が、宇宙旅行が可能になったのをいいことに、宇宙で妄想全開の活躍を繰り広げるストーリー。全ての空想好きな少年と、アニメオタク青年に夢を与える大傑作であります。柳田理科男氏の『空想科学読本』に対するアンチテーゼのような・・・と思いましたが、こちらの方が先に書かれておりました。

解説はなぜかアメコミ伝道師の小野耕生氏。みなもと先生のこの路線としてはほかに、マガジンで描かれた『冗談新撰組』(イーストプレス)『日本武尊』『姿三四郎』、また『希望の友』に連載され最大のボリュームとなった『レ・ミゼラブル』(ブッキング)があります。
星雲社はひきつづきみなもと作品の『極悪伝』を発行予定。もしかするとこれが、あの「原稿料がろくにでないかわりにやりたい放題やった」シリーズなんだろうか。ぼくちゃん怖い!
20060809203800

| | Comments (0) | TrackBack (0)

August 08, 2006

山田風太郎に関しては色々言わせてもらいたい⑬ ミステリネタばれ大会

気がつけばもう十三回目ですが、そういえば山風のミステリについては、第一回以来ほったらかしだったことに気がつきました。この辺最近読んでないもので。すいません。
で、少ない記憶を振り絞って思いついたのが、こんなシャレにならない企画(笑)
第一回で、「現代で傑作とされてる多くのミステリのネタを、山風が先取りしていた」みたいなことを書きましたが、今回はその具体例を幾つか挙げてみたいと思います。
「ネタばれ」とはありますが、もちろん肝心な部分はばらしません。ただふたつ並べて書いてある時点で、勘のいい人は気づいてしまうんじゃないかなあという・・・
そういうわけで用心深い方はスルーしてください。ではまず安全なあたりから

『妖異金瓶梅』・・・・・ 竹本健治 『ウロボロスの偽書』
『うんこ殺人』・・・・・ 同 『ウロボロスの基礎論』
この『ウロボロス』二部作に関しては、はっきりと著者が「これ真似しました」と文中で述べています。『妖異~』からは「シリーズ犯人」というアイデアを。『うんこ~』からはうんこを。ただふたつとも中心の柱として借りたわけではなく、幾つかある材料の一つとして拝借した、という感じです

以下は「まあ、偶然かぶっちゃったんだろうな」という作品群です。

『厨子家の悪霊』・・・・・ 山口雅也『解決ドミノ倒し』(『ミステリーズ』所収)
一本の短編の中に、「どれほどどんでん返しを盛り込めるか」ということに挑戦した作品。山風がギリギリシリアスにとどまっているのに対し、山雅作品は完全にスラップスティックの領域に。読み比べてみるのも一興かと

『帰来抄殺人事件』・・・・・ 東野圭吾『名探偵の掟』
両方「名探偵もの」の連作短編集。オチの付け方がちょっと似てます。もしかすると山風の方はバロネス・オルツィの『隅の老人』を意識してたのかもしれません。『警視庁草紙』でお奉行に「隅老斎」とか名乗らせているので

『太陽黒点』・・・・・ 京極夏彦『絡新婦の理』 
作品の骨子のアイデアが共通しています。京極先生はそこそこ山風作品を読んでおられるようですが、これもたぶん偶然似てしまったんだと思います。勘ですが。

『明治断頭台』・・・・・ 加賀美雅之『双月城の惨劇』
前者のあるエピソードのトリックが、たまたまかぶってしまいました。ただ両作品ともトリックの数が一つや二つではないので、一個くらいわかっても十分楽しめます。加賀美作品はすこしひねった名作のパスティーシュでして、そういう点でも山風のあれやそれと通ずるものがります。

『黄色い下宿人』・・・・・ 島田荘司『○○と倫敦ミイラ殺人事件』
説明が一番ヒヤヒヤする組み合わせ(笑) そうですね。できれば『黄色』を先に読んでから、後者を読んでいただきたい。正式なタイトル名は「島田荘司 倫敦」で検索すれば一発で出てきます。かなりオススメ。『黄色』は光文社文庫『眼中の悪魔』で読めます

なんかまだあった気もしますが、いま思い出せるのはこれくらい。うっかりネタに気づかれてしまった方、もうしわけございません。ちなみに先生の自己評価が高かったのは『妖異金瓶梅』『太陽黒点』『明治断頭台』。ほかに『十三角関係』『夜よりほかに聞くものもなし』がA評価でした。低かったのは『厨子家』『帰来抄』など。
最後にETV特集で先生が語っていたこの言葉でしめたいと思います。
「ぼくは一つの作品に四つも五つもどんでん返しを入れないと気がすまないんだ」
おみそれしました。
200608081115032006080811125120060808111321


| | Comments (2) | TrackBack (0)

August 07, 2006

平成ライダーの六年間を振り返る 555編①

555と書いて「ファイズ」と読みます。2003年1月から、翌2004年1月まで放映された、平成版仮面ライダー第4作です。

両親と恋人に囲まれて幸福な人生を送っていた青年・木場勇治。彼は突然の事故により命を含む全てを失った。しかしそれとひきかえに、勇治は人を超えた存在・オルフェノクとして復活する。
一方理容師を目指して九州から東京に向かっていた少女・園田真理は、道中謎の怪人に襲われる。真理は父が送ってきたベルトを、たまたま行き会った青年・乾巧に託す。その瞬間、巧は光の超人・ファイズへと変身した。
物語にはさらにもう二本の変身ベルトや、それらを狙う巨大企業・スマートブレイン、真理の養父が設立した学校兼孤児院の「流星塾」らがからみ、複雑な展開を見せていきます。

人類の進化、ワケありな過去を持つ主人公、力に対する不安や恐れ・・・こういった要素は第2作『アギト』を彷彿とさせます。実際この『555』は、『アギト』のリターンマッチ的な作品と言えるかもしれません。『アギト』でけっこう好きにやっているように見えた白倉・井上コンビですが、『555』を観ますと、「ああ、あれでもまだ色々やりたりなかったんだなあ」ということがよくわかります。その一つが、通常ヒーローものではやられ役である「怪人」を、ヒーローと対等の立場にもっていくこと。第一回は上にも書きましたように、怪人オルフェノクである勇治の話から始まるので、「ありゃ? こいつが主人公?」と思ったほどでした。

さて、当コーナーでは『クウガ』~『龍騎』まで、無理矢理平成ライダーを石ノ森章太郎マンガと結び付けてきました。ですが、どうも『555』では石ノ森マンガを飛び越えて、原作『デビルマン』まで行ってしまった感があります。特に終盤における幾つかのシーンは、原作『デビルマン』を強く匂わせます。まあ永井豪氏はもともと石ノ森先生のアシスタントだったので、間接的に石ノ森リスペクトといえないこともないですが。ついでに言っておくと、この両巨匠は「正義」に対し懐疑的なところや、「あきっぽい」というところもよく似てます。
60年代から70年代にかけて少年誌の主軸とも言えた「ヒーローもの」が、ほぼ絶滅してしまったのはなぜか? 理由はいろいろあるでしょうけど、ひとつには「『デビルマン』がとどめをさしてしまったから」というのがわたしの持論です。要するに「人間なんて守る必要はないし、むしろ滅びた方が地球のためになる」・・・この主張にみんな納得してしまったからでは、ということです。
そんなわけでその後「正義とはなにか?」を真剣に扱う上で、原作『デビルマン』は避けて通れない、大きな壁でした。それでも近年『デビルマン』のテーゼを受け入れた上で、「もっと考えてみよう」という作品が増えてきたことは喜ばしいことです。この『555』も、そうした一連の作品のひとつと言えるでしょう。

さて、例年秋に公開される平成ライダー映画ですが、『555』の時はなぜか夏に公開されました。幸いなことに好条件が重なり、いまのとこシリーズ最大の興行収入を誇っております。夢よもう一度&35周年ということで今年も夏にやっておりますが、更新は無理でも、なんとかヒットして次につなげてほしいものです。
20060807195845

| | Comments (2) | TrackBack (0)

August 02, 2006

カントリー道路 ジョン・ラセター 『カーズ』

20060802195244
本日はCGアニメの権威「ピクサー」の最新作をご紹介いたします。

レース界にさっそうと登場した新星、ライトニング・マックイーン。デビュー一年目にして優勝争いに食い込むほどのレーサーだが、その強引な走りや傲慢な性格は、クルーを怒らせることもしょっちゅう。そんな彼を予期せぬハプニングが襲った。王座決定戦のためカリフォルニアに向っている途中、道に迷い「ラジエーター・スプリングス」なるさびれた街に迷い込んでしまったのだ。
気が動転して街のあちこちを壊してしまった彼に、判事ドクは罰として道の修繕を命じる。やってられるかとは思ったものの、刑に服さねばこの街からは出られそうもない。しかし工事にいそしむうちに、街の住民たちと触れ合うようになったマックイーンは、次第に「速さより大切な何か」に気づき始めていく。

こうやって書くと普通の「青春サーキットロマン」って感じですが、そこはピクサー、一筋縄ではいきません。この世界では、人も家畜も虫も、全てがクルマの形をしています。ま、強いて言うなら飛行機だけが飛行機の形をしています。つっこみたいところは山ほどありますが、そういう世界なんだから仕方ありません。まずこの世界を受け入れることが、作品を楽しむカギです。まあピクサーファンならそんなにむずかしくはないと思いますが。

ではピクサー作品の三つの特徴から、この『カーズ』を考えてみましょう。
①主人公に与えられた試練
ピクサー作品では、主人公に必ずと言っていいほど無理難題が襲い掛かります。その壁を乗り越えたとき、主人公は新たな絆を見出したり、これまでの絆をより強くしたりします。
で、今回我らが主人公に与えられた命題は、なんと「道路作り」。なんて地味な! と思いますが、見ていると道路工事もけっこう大変だということがわかってきます

②味のある脇役たち
今回も個性的で可愛らしいキャラクターが続々登場します。特に印象に残ったのは医者(修理工)でありながら裁判官であり、秘密めいた過去を持つドック・ハドソンや、そうとうなポンコツの上大変うざったいキャラなんだけど、どこか憎めないメーター。ヒロインはツンデレで弁護士資格を持つサリー。CVが戸田恵子というのには、すこしがっかりしました。いま朝ドラできつい役やってるので。

③超絶アクション
まず冒頭で『ワイルドスピード」も顔負けの、大迫力カーレースが展開されます。が、それが終るとクライマックスまでとてもゆるーいテンポが続くことに。打ち上げを二、三発ぶっぱなしたあと、「このあとはしばらく手持ち花火でたのしみましょう」というような感じです。ベテランのラセター氏だけあって手持ち花火でも十分面白がらせてくれますが、この辺小さなお子さんにはきついかもしれません(飽きてた子がいた)

難点もあるものの、ピクサーの名に恥じない傑作であることは確かです。
「居眠り運転は危険」「道に迷ったら恥ずかしがらずに人に聞こう」といった、ドライヴに役立つ教訓も多数含まれています。夏休みクルマでご旅行に行かれるならば、ぜひその前にご鑑賞ください。
20060802195306

| | Comments (2) | TrackBack (1)

August 01, 2006

平成ライダー懇親会 

その1
2006080117473120060801174753「先々回、先回と場が荒れたんで、
今回はひとつ和やかに行きましょう」
「そうですね。平和が一番!」
「ウェーイ」
「じゃあひとつ親睦を深めるために、
みんなでゲームでもしませんか?」
「賛成! 何にする?」


20060801175031「鬼ごっこなんかどうだ?」
「よっしゃ! ひとつ走り比べでもしてみますか」
「負けないぞー」


「じゃ、響鬼さんが鬼ね」
「・・・・そう来ると思ったぜ」


その2
20060801174731_120060801174942「いやあ、走った走った」
「けっこうみんなやりますね」
「ウェーイ」
「次は何にします?」
「隠れん坊なんかいいんじゃないか」
「それにしましょう」
「賛成!」


Krkh024a_1
20060801174152「じゃあ響鬼さんが」
「てめえらいい加減にしやがれ!」
ドカーン

「うお。響鬼さんが切れた!」


次回未定

| | Comments (0) | TrackBack (0)

« July 2006 | Main | September 2006 »