山田風太郎に関しては色々言わせてもらいたい⑪ マイ風太郎原体験
こないだ山風のファンサイトである、ますいさんところ(http://moufudiary.blog24.fc2.com/)にお邪魔したとき、「そういえばわたしの山風原体験ってなんだろう」とふと思ったのでした。年バレ覚悟でいってみましょう。
つらつら思い返してみるに、やはりファーストコンタクトはテレビで見た角川映画『魔界転生』(1981)『伊賀忍法帖』(1982)の宣伝じゃなかろうかと。『伊賀』の方はくの一らしき女性の顔がずーっとアップで映っていて、瞳が徐々に怪しく輝いてくる、そんなCM。子供心になんか怖かったのを覚えています。そういえば角川映画のCMってなんかこう無意味におっかないものが多かったですね。
この二作品だいぶあとで鑑賞する機会に恵まれました。『伊賀』は序盤は概ね原作どおりなのに、終わりが近づくにつれ、どんどん逸脱していきます。『魔界』に至っては序盤からオリジナル一直線という感じでした。わたしが『SHINOBI』に寛容なのは先にこれらを観ちゃってたからかもしれません。
その後伝奇作家の菊池秀行氏のエッセイや、『このミステリーがすごい!』で名前を見たりしましたが、いまひとつ食指が動かず。角川文庫の作品一覧で「○○忍法帖」というタイトルがずらーっと並んでるのを見て、「なんかおんなじようなのばっかり書いてる人だなあ」という印象があった(無礼千万)からでしょうか。
結局最初に手にとったのは1992年に毎日新聞社より『柳生十兵衛トリロジー』と銘打って、例の三部作が統一デザインの単行本で出されたとき。広告でそれぞれのあらすじを読んで、「すっごい面白そうじゃないか!」ということにようやく気づいたのですね。それで、図書館で『柳生忍法帖』を借りて、一気に読んでしまったのでした。
しかしわたしが本格的に山風にはまったのはこのもう少しあと、講談社ノベルスより「山田風太郎傑作忍法帖」と銘打ったシリーズが発行されてから。書店の平台に横尾忠則装丁による『甲賀忍法帖』『伊賀忍法帖』『忍びの卍』がずらっと並んでいたのには、なんというか「ただものではない」インパクトがあったのでした。そしてこの三作品がまた、それぞれとても面白かった。このときからわたしは山風にハートを奪われてしまったのでした。
しかし悲しいかな、この時点で入手できる山風作品は非常に限られていました。そこで神田や高田馬場を、足を棒にして絶版本を探しまわることに。そこそこ収穫のあるときもありましたが、大概は時間も労力も無駄にすることの方が多かったです。
そうしている間に出版界では山風復刊ブームが起こり、わたしが苦労して探し出した作品は情け容赦なく次々とリバイバルされていきました。正直「あの苦労はいったいなんだったんだー!」とがっくりきました(笑)。けれどこれでさらに多くの人が容易に読めるようになったわけですから、そういうお尻の穴が小さいことを言っていてはいけません。それにこのブームのおかげで、見つけられなかったレアものも色々読めるようになったわけだし。特に廣済堂さんにはお世話になりました。
一通り読み終えて、山田先生が亡くなられると、わたしもなんだか熱が醒めはじめ、あまり古書店でもチェックしなくなっていきました。が、昨年高野正宗さまがブログで集中的にとりあげられておられるのを読んでいたら、ひさしぶりに「山風魂」が再燃。引っ張り出したり買ったりして、幾つか再読してるうちに、ふたたびそのとりこになってしまっているという次第です。
気になるのは、最近また山風作品が入手困難になりつつあるということ。本屋でもネットでも品切れが目立ちます。各出版社のみなさま、ここらでまたどかーーーーんと再販かけてみましょうよ~
画像は講談社ノベルス版。かっこいいです。肝心の『甲賀』がみつからない・・・ こんどゆっくり探すか
































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