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April 05, 2006

平成ライダーの六年間を振り返る 龍騎編②

『龍騎』編二回目。今日は本作品の副主人公とも言える仮面ライダーナイト、およびゾルダについて解説します。

平成ライダーシリーズの特色の一つとも言える要素が、この「副主人公」。通常のヒーローものでは、主人公の強さを強調するためか、二番手キャラは引き立て役のようになることが多いようです。しかし平成ライダーにおいては共闘するにしろ対立するにしろ、主人公とほぼ同等の、なくてはならないポジションを与えられています。

で、本作品で主人公・龍騎と対になる存在が、仮面ライダーナイトこと秋山蓮。龍騎=真司よりも先にライダーになっていることもあり、当初は全ての面で龍騎を凌駕する存在でした。
彼がライダーになった動機は、恋人でなった恵里という女性を救うためでした。彼女はある事故に遭遇したことがきっかけで昏睡状態に。自分にとってかけがえのない存在であるがゆえに、また彼女を守れなかったという負い目のゆえに、蓮は藁をもすがる思いで「すべての願いがかなう」という神崎の言葉を信じ、仮面ライダーとなります。
その目的のためならどんな相手でも倒す・・・ そのはずだったのに、うっかり最初の真司を殺しそこなったために、蓮の苦悩がはじまります。表向きは非情を、クールを装っている蓮ですが、どうしても「人を殺す」という一線を越えることができません。それはなんとなく一緒にいるはめになってしまった真司のせいでもあります。「ライダー同士の戦いをやめるべきだ」と言う真司の言葉に苛立ちを覚えながらも、どこか彼のことを好ましく思い始めてしまう蓮。でも恋人を助けるためには真司だって倒さなければいけない。そのジレンマはストーリーが進むにつれどんどん深刻なものとなっていきます。
「ナイト」とは「夜」と「騎士」のダブルネーミングだそうです。蝙蝠をパートナーとし、愛する女性を守ろうと努める彼にふさわしい称号といえます。デザインにはアメコミの某ビッグネームも意識されているとか。

龍騎・ナイトと比べると一段扱われ方が下かもしれませんが、やはり本作品の重要キャラクターとして挙げられるのが仮面ライダーゾルダこと北岡秀一。黒を白にも変えるというスーパー弁護士。才能、名声、容姿全てを兼備えている彼ですが、ひとつだけ思うとおりにならないものがありました。それは自分の命。若くして不治の病に魅入られてしまった彼は、自分の命を永らえるために仮面ライダーとなる道を選びます。
ただ彼も蓮と同様、いまひとつ非情になることができないでいます。蓮に比べるとまだ積極的に戦いに参加しているようにも見えますが、彼は大体遠くからドカンドカン技を繰り出すだけで、直接とどめを刺そうとはしません。まあはっきり言えばいつも詰が甘いのです。彼自身も気づいていないようですが、その詰の甘さは、どうやら彼が秘書としてやとっている「ゴローちゃん」との関係からきているようです。自分の弁護のために体を悪くしてしまった北岡のために、ゴローちゃんはなにくれとなく北岡の世話を焼き、彼の助けになろうと奔走します。そして北岡もそんなゴローちゃんを可愛がっているわけですが、その交友が殺し合いにとって邪魔になる「人間性」を保たせてしまっているような気がします。
ゾルダとは「SOLDAT(ドイツ語)=兵士」から取られた名前。純粋に生き延びるために戦う彼だからこそ、「兵士」の称号が課せられたのかもしれません。

さて、この龍騎ライダーズ、従来の仮面ライダーとはだいぶかけ離れたデザインをしております。バイクにももうしわけ程度にしか乗らないため、「こんなのライダーじゃないやい」と思われた旧ファンもけっこういたとのこと。では彼らのどこがライダーなのか、考えてみます。
バイクが発明される前、「ライダー」と言ったら何を指していたのか。それはたぶん「馬に乗る人」=「騎士」だったんじゃないでしょうか。そして西洋では「騎士」とは単に馬に乗るだけの人ではなく、強い精神を持つことも要求されます。そんなわけで龍騎ライダーズの「ライダー」とは「目的をもって戦う者」という意味があるのでは、と考えております。で、馬の代わりにモンスターをそれぞれ所有しているわけです。従来の意味も持たせるために、一応バイクも所持していますけど。わずかに共通している顔面のスリットも、「騎士」を彷彿とさせています。

第三回は今回の二人とは違い、まったく理解不能なライダー、王蛇とタイガについてやります。

Knight1Zorda1左が「ナイト」、右が「ゾルダ」
ライダーデザインの崩壊はこの時始まったといってもいい(笑)

しかも、この辺はまだ序の口

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