戦国鬼嫁日記 ~大河ドラマ『功名が辻』より②
いまさらって感じの話題だけどさあ、やっちゃったわねえ。堀衛門。まあここから逆転できたらいっぱしの戦国大名って認めてやってもいいわよ。あーあ、あたしも六本木ヒルズに住みたいなー
ってなわけで、「戦国鬼嫁日記」第二回。今日は「織田信長の美濃攻め」について語っちゃうんだから! もう!
でもそれについて説明するとなると、お隣の先々代くらいまで遡らなきゃいけないのよねー めんどくさ。
えーとね。お隣のボスは斎藤さんって言うんだけどね。先々代はそりゃあやり手だったらしいのよ。何でも油売って大成功したとか。仕事サボっててどうして大もうけできるのか、不思議っていや不思議なんだけど、まあ昔の話だしね。よくわかんない。とりあえずそこで先々代は「斎藤不動産」つー会社を立ち上げたの。もちろん会社は表向きで、ウラではバリバリの極道。ただ先々代は闇雲に暴れるってことはなくて、もっぱら頭を使って周辺に勢力を伸ばしていったのよね。
この先々代がなぜだかうちのボスをえらく気に入ってたらしくて、娘をポーンと嫁にくれたの。それだったら仲良くやれそうなもんじゃない? ところがねえ、お隣は親子仲が超最悪で、ついには息子が親父をはっ倒して、無理矢理二代目を襲名しちゃったのよ。当然、親が可愛がっていたうちのボスのことは、よく思うわけがない。この二代目は病気で早々とくたばっちゃって、後を継いだのがそのさらにセガレの龍興。二代目はまだ見所あったんだけど、この三代目がそりゃあもう絵に描いたようなドラ息子。毎日ドラッグと乱交に明け暮れる日々を送っていたらしいわ。
今川との戦いにケリをつけたボスが、次に目を向けたのがこの美濃。ボンクラの三代目だったらわりかし簡単に追い出せそうな気がするんだけど、それを阻んでいたものが二つあった。一つは斎藤の懐刀と言われた竹中さん。この人の修羅場での采配は、そりゃあ見事なもんだったらしいわ。あたしとは知らない仲でもないんだけど、まあその話はまた。もう一つは攻めの起点となる墨俣ってとこに、なかなかヤサを作ることができなかったこと。下の組織を使って建設工事を始めようとすると、たちまち斎藤の若い連中が飛んできて妨害を始めるもんだから、工期は当初の予定を大幅に遅れまくってたみたい。
そのこへ出てくるのがウチの宿六の上司・・・つーか、兄貴の木下さん。あだ名はサル。理由は似てるから・・・ってひねりなさすぎ。最近西遊記とかキングコングとか、キテルわよねえ、サルが。申年は一昨年だっつーの。
まああだ名はなんだけど、兄貴はよく知恵の回る人で、墨俣にヤサを作る方法を思いついたの。ようするに他で部品をあらかた作っておいて、現場でそれら各部を組み合わせる、というやり方。ガンプラでいうと手足だけそれぞれ組んじゃっておいて、別の場所で完成させるようなもんかしら。兄貴はこの方法で、墨俣に一晩でビルを立てちゃった。
・・・ただねえ、ここだけ、本当にここだけの話よ? あのビル、どうも鉄筋の数が少ないらしいのよ。東海地震とか来たら一発で崩れるわね。おおこわ。
攻めの拠点は出来た。あとは竹中さんをなんとかすれば美濃は落ちたも同然。そこでボスと兄貴はどうしたか・・・
この辺は、また次回にしましょうかしら。
ああ、あたしの話もあったわね。宿六のお母さん・・・ようするに今の姑・・・のところに身を寄せたあたし。食い物には不自由しなくなったけど、いやなことも色々あった。まずお嬢様のあたしがぞうきんがけとか洗濯とかやんなきゃいけなかったこと。あと姑。悪い人じゃないんだけどさあ、暗いのよ。とにかく。何かと言うとため息ばっかしついてるし。このころには叔父さんたちの家も大体どの辺にあるのか見当がついてた。でも行ってみてここより貧乏だったら目も当てられないし、叔父さんちの美濃とこちらがわとでキナ臭いムードが漂ってたんで、なんとなく宿六の家に厄介になっていたわけ。
でもある日帰ってきた宿六が「まだいやがったのか」とか言うもんだから、あたしカーッと頭に血が上って、気がついたら叔父さんの家の前に立ってた。いま思えば、あれは照れ隠しだったのよねえ。あたしも若かったわ。
ところが行ってみた叔父さんの家、これが大当たりだったのよ。お金はそこそこあるし、子供がいなかったもんでなめ回すように可愛がられたりして。宿六のことなんか速攻で忘れちゃったりして。
さてそれからウン年後、ますます美しくなったあたしは、竹中さんに誘われてピクニックに出かけた。そしたら向うの川岸に、なんと宿六がいるじゃない。どうも偵察にきてたとこらしかったんだけど。宿六はすぐにあたしだって気づいたみたい。顔とか結構変わってたんだけど、それでもわかったってことは、やっぱ愛ゆえ、かしらね。それにひきかえ宿六の方はなーんも変わってなかったわねえ。まあ、もとから老け顔だったし。
敵に別れたあたしと宿六がどうやってひっついたのか、こいつもまたの話にさせて。そろそろ連ドラ始まるし。
じゃあみんなまたよろしくねー! チャオ!
(注・実際の商品とはやや異なる場合があります)
Comments
堀尾茂助「ホリオモスケだ。ホリエモンでないぞ。ところであの建築士
、運と付き合った奴が悪かったと思うが、名前もよくなかったな。
「秀次」だぞ。摂政関白様ではないか。宮仕えはしたくないな。
え、オレがこの人に仕えるの?戦場で働く方がいいな」
>あのビル、どうも鉄筋の数が少ないらしいのよ。
東海地震とか来たら一発で崩れるわね。
木下社長「えー我が墨俣砦は木造ですが耐震強度・免震強度ともに 問題はございません。そして工事の責任は蜂須賀専務の管轄でござ いましてわたくしは関与するところではございません。怖いのは地震 よりも殿の雷でございます。[んあー、はよう前線基地つくらんとおど れの首と胴が、グッバイ]と急かされた次第です」
五藤吉兵衛「五藤でございます。あの千代様、最初のかわいそうな
孤児ぶりはどこへやら。今では天然まっしぐらでございます。
これだからお嬢様は。えーコホン、新右兵衛門の奴めもばかすか子
を作りおってからに。あれほど控えろと、やる時はコンド-○を付けろと
えーコホン、まぁなんですかダンナ様も一国一城の主になればですね
、風格も必要ですし、なんですな、国を作り将来英雄が産まれ、例えば
そう坂本竜馬、私はこの人のファンでしてね。主人公にした漫画の
原作までやりました。グループまで作りましたよ。あれ?何故か別の記憶が入ったような?」
中村一氏「イーハ-!俺の事はアイシールドとでも呼んでくれ。
ブタキム・ブタキム」
>これが大当たりだったのよ
お嬢様化加速w
不和市之丞「なんじゃ、ドリフの雷さまみたいな姿の回想をもしやずっ
と使うというのか?」
>「まだいやがったのか」
千代「ウリをむいちゃうわ、うりうり」
>極道戦国史
織田信長「んあー、玉を手に入れたら京へ殴り込みじゃ。鉄砲玉は
柴田お前がやれ、礼法だと?知るか!京から天下布武、これが目標じゃ」
「じ、字が間違ってる、天化布武。」
一豊「待ってろ千代、精のあるものを食わしてやるぞ。いのししでも
おると良いのじゃが、お?乙事主(おっことぬし)、うわーケガレが」
ものーのーけーたちーだけー。
マジメな話、後でこの時期がよかったなぁ、みなが何か目標に向って
いた時だなぁ、と感傷にふける時がくるんでしょうね。
光秀とお市はすでに感傷モードですが、それだけ時は平等に流れるんですね。
Posted by: 犬塚志乃 | February 13, 2006 09:22 PM
>堀尾茂助
これまたタイムリーな名前。そうか、あの人に仕えるんだ・・・ 「組!」の時と同様悲劇の予感
>木下社長
こちらも証人喚問が似合いそうなルックスです。中の人ごめんなさい。
>これだからお嬢様は。えーコホン
またすぐそうやって授業始めるし
>やる時はコンド-○を付けろと
ちょっと先生! 中学生相手になんて話を!
>俺の事はアイシールドとでも呼んでくれ
「戦場(フィールド)をねじ伏せろ!」
某小早川「こ、こわい・・・」
>不和市之丞「なんじゃ、ドリフの雷さまみたいな姿の回想をもしやずっ
と使うというのか?」
NHKも予算が削られてるみたいですから(笑) それよりこの人、家康を他の人がやっていたら落ち着かないんじゃないでしょうか
>ものーのーけーたちーだけー。
「やめて! 魔化魍なんかにならないで!」「ちがうでしょ」
>それだけ時は平等に流れるんですね。
つーか、今回は最初から老けてる方が多いような気がします。『秀吉』の時のお市さんもすごかったなあ。
Posted by: SGA屋伍一 | February 13, 2006 09:59 PM