恐怖の宇宙スゴロク ジョン・ファブロー 『ザスーラ』
CG映画の草分け的存在ともいえる『ジュマンジ』がパワーアップして(?)帰ってきた! というわけで、たぶんまだ公開中のこの映画について書いてみます。
離婚した両親の間を行ったり来たりして暮らすウォルターとダニーは、6つ年の離れた兄弟。男兄弟にありがちなことだけれど、この二人、なかなかに仲が悪い。その日もケンカの末地下室に追いやられたダニーは、そこで「ザスーラ」と名づけられたレトロ臭漂う「宇宙探検」双六を発見する。
何の気なしにゲームを始めた始めてみると、「流星雨に遭遇」というカードが出てくる。するとほんとに星の破片で穴だらけになるリビング。外を見渡すと、屋敷は宇宙のど真ん中を漂流していた。それは書いてあるイベントを実現してしまう、恐怖の人生ゲーム(宇宙編)だったのだ。地球に帰るには、難関をクリアしてどちらかがゴールまでたどり着くしかない。チームワーク抜群(笑)の二人は、無事に母星に帰還することができるか。
前作『ジュマンジ』はジャングル探検がモチーフとなっていた作品でしたが、今回は無限の大宇宙が舞台。話のスケールは拡大してますが、尺の長さは少々短縮されています(笑)。原作はその『ジュマンジ』や、『ポーラー・エクスプレス』といった作品で知られるクリス・バン・オールズバーグの絵本です。童話です。ファンタジーです。だからなぜそんなスゴロクができたのかとか、どうしてそんな現象が起きるのか、といった説明は一切ございません。前作は「ノスタルジー職人」ジョー・ジョンストンが監督を務めたため、いささか大人の視点から見た甘酸っぱい要素もありましたが、今回は純粋に子供たちへのサービスと教育がつまった内容となっています。ですから大人は頭を空にして、童心に返って鑑賞されるとよいでしょう。
この映画でよく描けてるなあ、と思ったのが、先にも述べた兄弟ゲンカの描写のキメ細かさ。兄は何かにつけ弟を苛立たせ、弟はいちいちそれに対し向きになって反応する。「ジョンさん、昔のわたしんちをモデルにしたのか?」と、アホな疑念を抱かせるほどにリアルで、何度もデジャヴに襲われました。
そんなわけで、いかついロボや宇宙のCG、テンポの良い展開に心を奪われつつ、少し旧悪を思い出して後ろめたい気分になっちゃったのでした。
おとうと~ すま~ん
きっと、あいつはまだ根に持っています。68%くらいの確率で(推定)。


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