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January 10, 2006

正月ドラマ『新選組!!』を振り返ってみようのコーナー マジメ編

地上波放送からかれこれ一週間経ってしまいましたが、正月ドラマ『新選組!! 土方歳三最期の一日』のレビューをお届けします。

今回の『組!!』おおまかにわけて三つのパートに分けられると思います。勝手に章題を付けるとするなら
第一幕:北の戦場
第二幕:総本部
第三幕:最期の戦い
こんな感じでしょうか。

まずは第一幕。本シリーズとはうって変わって人格のまろやかになった歳三が登場します。「人は変わらなきゃ」と言っていたトシ。「あの人は変わった」と言う島田。もともと土方は一部の者たちには非常に冷たい反面、情の濃い一面も持っていたと思います(試衛館メンバーや、栗塚兄に対してなど)。カイくんの言うとおり「副長」の重責から解放され、本来の優しい部分が表に出てきたということでしょう。みんなにお酒を振舞うエピソードは実際にあった話だそうです。
しかしその変化が親友の死によりもたらされたものだというのは、悲しいことでもありますね。「みんないなくなっちまった・・・」 山南さんに対しても泣かせるセリフを言っていましたが、あれは土方とのと言うより、三谷さんが自分の思いを土方に語らせた、という気がしました。

続いて第二幕。今回の一番のキモは、この部分ではないでしょうか。
新顔の重要人物が二人登場しました。一人は榎本武揚。この人はまあ、変人ですね。ナルシストでロマンチストで江戸っ子気質。「おれだって自分が何なのかよくわからん」 こんな人に率いられてきた幕府軍が哀れ(笑)。でもまあ、やはりそれなりのカリスマと才能を持った御仁だったようですね。
もう一人は何を読んでもかっこ悪く書かれている大鳥圭介。今回も期待に違わぬへたれっぷりでした。けれども、あの観柳斎の死をも叙情豊かに歌い上げた三谷節、「へたれ」に対する愛情は誰にも負けません。今回も炸裂してました。愛すべきヘタレ、愛すべき小人として描かれていましたね。
そんなわけで武闘派の土方が変人と小人に挟まれてイライラを募らせるものの、思いをぶつけあっているうちに、いつしかひとつの目標に向かって結束しているという、気がつけば三谷作品の黄金パターン。当然場面転換は無しです。

さて、これまでの「組」系作品において、お決まりのようになっているのが「この時もう土方は死ぬ気だった」という考え(そこまでたどり着かないものも多いですが)。けれども本人がその時どういう考えだったかなんて、当人以外にはわからないものですよね。この作品でも中盤までは土方は「ここが死に時」と思い定めていたようです。実際この後すぐ死んじゃうわけですし。でも三谷さんは、夢を失ったまま土方に死んで欲しくなかったんじゃないかなあ、と。『竜馬が行く』(あるいは『巨人の星』)じゃないですけど、「男なら死ぬ時は前のめり」こそが土方にふさわしい。それが三谷さんなりの土方に対するケリの着け方であり、『燃えよ剣』への挑戦だったと思っています。山本君も完全に土方と同化しているように見えました。お若いファンにはもう「土方」といえば山本くんの顔しか浮かばないのでは、というくらい。ともあれ、彼もこれで思い残すことはなくなったんじゃないでしょうか。
「最後まで夢をあきらない」 この精神が、また残った者たちに受け継がれていくわけですよね。島田、尾関、市村、(一応)大鳥、そして榎本。榎本も直前までは死ぬ気だったようですが、土方に諭されて夢を思い出した。そしてそれが北海道の発展へとつながっていった・・・・・・ そう信じたいです。

ラストシーン、わたしはあれは『シェーン』(古いなあ)に対するオマージュではないかと思っています。一人の男の生き様を見届けた少年は、それを胸に抱いて成長する・・・・・・ ただ『シェーン』では男が遠ざかっていくのに対し、こちらでは少年の方が遠ざかって行くわけですが。

次項では続けて「おちゃらけ編」をお送りします。感動を冷ましたくない、と言う方はスルーしてください。

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Comments

 皆さん遠慮されてるのでしょうか、コメント書くの(わからないでもないけど……)。
 今回、役者さんも含めて、予習しすぎたものだから、見る前から映像がちらついて、期待も大きく1時間半はあっけなく終わってしまった。って感じでした。
キャスティングいいですね。土方は言わずもがな、吹越満の大鳥、片岡愛之助の榎本。
 年末のスタパで吹越さんがゲストで出た回を見て、めちゃ違和感あったんだけど(時代劇っぽくない)、芝居への思いとか生き方とかすごく面白い人だと思った。ひとり芝居を見てみたいと思いました。
 愛之助さんは普段関西弁でしゃべってるから、江戸弁はアクセントが難しく、土方に何度も確認しながらセリフを入れたとのことでしたが、全くそんな不安定さを感じさせない(と思うのは名古屋人の私だからか……鈴木京香や伊東四朗の京都弁は全然なじめなかったんだけど)なめらかな演説。
 三者三様の性格が第2幕に凝縮されてました。

 かなり気合いを入れてみたつもりなんだけど、久しぶりに午後からテレビを見続けてしまったし、スペシャルの第3部で涙流してしまったし、加えて次の日からの旅行のパッキングが全くやってなかったし、頼まれ仕事が片づいてなかったし。というわけで、かなりこのコーナー期待して待ってました。期待に違わぬレビュー2部作。ありがとうございました。

Posted by: kakakai | January 12, 2006 at 10:40 PM

いつも駄文にお褒めの言葉ありがとうございます

>皆さん遠慮されてるのでしょうか、コメント書くの
やはり、やりすぎたのでしょうか・・・ すぐ上の記事・・・

>吹越満
色々な作品で見かけますね。純朴な役だったりぶっきらぼうな役だったり。たくさん引き出しを持っている方のようですね

>愛之助さんは普段関西弁でしゃべってるから
あ、関西の方なんですか。それにしても男で名前に「愛」と入っているのはスゴイですね・・・ 新選組にも佐々木愛次郎という隊士がいたようですが

あんまりコンディションがよろしくなかったようですね。また少し間を置いてしみじみ鑑賞されたらよいかと思います。

Posted by: SGA屋伍一 | January 13, 2006 at 06:37 PM

こんにちは!
「組!!」に関しては賛否両論が渦巻いてますが(苦笑)、それだけ注目される作品だったということで。
個人的にもラブリン(爆)愛之助さんのファンになりました!
醸し出される男の色気ったら…!!
とてもテレビ初出演とは思えませんでしたね。

吹越大鳥も配役決定の時点で、ちょっとハッチャケた大鳥役が、
クセのある役を演じる事が多い吹越さんにマッチするだろうな~と思い、予測通り愛すべき素敵な大鳥ちゃん(笑)を演じてくれましたね。

山本土方に関してはもう何も言うことはございません!
ありがとう!と一言だけ言いたいですね。
こちらからもTBさせて頂きます。

Posted by: Aki_1031 | January 14, 2006 at 09:49 PM

変人と小人に挟まれた武闘派土方。
この三人の感じは、まさにその通りでした。
変人も小人もとっても魅力的な人物に見えちゃうのも
三谷さんらしいんですかね?
キャスティングもすごく良かったですよね。

私も、夢をあきらめないっていう精神が
北海道の発展につながったと信じたいです。
結局、新選組って歴史的には何か成し遂げたとか
無いんですけど、なんか心とか生き様みたいのは、
受け継がれてると思いたいです。

Posted by: もも | January 15, 2006 at 02:47 AM

>Aki_1031さま
お返事ありがとうございます
>「組!!」に関しては賛否両論が渦巻いてますが
あ~ そうなんですか(笑)
自分が観て回ったところではおおむね好評だったんですけど
中には壮絶なアクションとか期待してた人もいたのでしょうか
でも脚本が三谷さんですからねえ

>ラブリン
完全に自分の世界を作ってましたねえ。卵白でヒゲを整えるシーンにも笑いました

>予測通り愛すべき素敵な大鳥ちゃん(笑)
よかったですね。今回のドラマで、大鳥氏の高感度、ちょっと上がったと思いますよ

>山本土方に関してはもう何も言うことはございません!
同感であります。「みんないなくなちまっ」ても一人演じ続けた山本くん、お疲れでした


>ももさま
こちらもお返事ありがとうございます
>変人も小人もとっても魅力的な人物に見えちゃうのも
三谷さんらしいんですかね?

ですね。本来の三谷作品では、どちらかというとこういうクセのあるキャラたちの方が主流ですから。
その辺りは『古畑任三郎』とか観られたならお分かりかと思います。

>新選組って歴史的には何か成し遂げたとか
無いんですけど、なんか心とか生き様みたいのは、
受け継がれてると思いたいです。

教科書にもほとんど出てこないようですからね(笑) それなのにこれだけ多くの人たちの心をとらえているというのは、不思議と言うほかありません。今回のドラマで、また多くの若者が貴重な何かを得たのではないでしょうか

Posted by: SGA屋伍一 | January 15, 2006 at 07:39 PM

>最近の新撰組の面々

 近藤「最近みんなどうしてるかな?」

 沖田「なんか局長、車のCMで寺田屋に出ていませんでした?」

 近藤「ん~知らないなぁ~?」

 沖田「山南さんは『南極で料理人』になったみたいですよ?でも
結婚サギも働いたみたいで『クヒオ大佐』とかいう偽名を使ったみたい
です。最近どうも首相を暗殺したみたいで追われているみたい
ですよ?」


 近藤「それは私も聞いたことがある、
「逃げろオズワルドにされるぞ!」とか言われたそうだ。」


沖田「土方さんは最近居眠りばかりしてますね。眠ると磐のように
なるから『居眠り磐音』と呼ばれてますよ」


近藤「細かいことだが新撰組とも新選組ともいうが『撰』の方の字は
詩人や俳句でしか使えないらしい。六花撰とか言うだろ?」


沖田「ああ、一応土方さん、詩人兼ポエマーですからね」


土方「くしゅん」

Posted by: 犬塚志乃 | January 24, 2010 at 12:26 PM

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