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January 30, 2006

平成ライダーの六年間を振り返る アギト編④

昨日第7作が始まった(よく続くなあ)にも関わらず、まだ第二作の話題です。
『アギト』編第4回。今回は「力を得たために己を見失ってしまったもの・道を誤ってしまったもの」について。

平成ライダーシリーズに良く出てくる警告のひとつに「力の危険性」があります。自分で着実に身に着けた力はともかく、偶然なにかのきっかけで手に入った大きな力は、往々にして人を変えてしまうものです。『アギト』の主役三人もそういう境遇なわけですけど、彼らは持って生まれた資質や健全な精神でもって、自分をなんとか保っています。それでも、その力が暴走してしまう描写も再三に渡ってありました。
まして、精神の不安定な者にとって、その力は害にしかなりません。『アギト』におけるそういった例を紹介します。

まずは劇場版「PROJECT G4」に登場する水城史郎。対アンノウン用に自衛隊が開発した特殊スーツG4の装着者です。その戦闘力は計り知れません。しかしそのG4は装着者の命を徐々に蝕んでいく死のスーツでもあったのです。
水城はその力に魅せられ、また死んでいった先達への義理のため、進んでやがて来る死を迎え入れようとします。終盤において対峙するG4・水城とG3-X・氷川誠。死に魅入られてしまった水城に対し、氷川はこう叫びます。
「ぼくの友人に生きることは無条件ですばらしいと思っている男がいる(主役のことです)。ぼくは彼のようにはなれない。あなたのようにもなれない。中途半端です。でもぼくは、生きることを素晴らしいと思いたい・・・」
まあ、彼が「中途半端」だというなら我々のほとんどは「中途半端」です。まして今の日本で「命を投げ出してもいいことを見つけた人」というのは極めて少ないでしょう。でも、そんなことを見つけなくてもいい。何よりもまず生きることにしがみつけ、というメッセージを、このセリフからは感じました。

もう一人は先の回で述べた「あかつき号」事件の生存者のリーダー・木野。あかつき号に関わったものはみな初歩的な「アギト」の力を手に入れ、そしてその力のゆえに精神の均衡を失っていきます。
木野はその中でも順応力が高く、ついには「アナザー(もう一人の)アギト」に変身できるほどの能力を身に着けます。しかし彼も心の中に闇を抱えていたため、誤った道へと堕ちていきます。木野はかつて登山中弟を犠牲にして自分が助かったことに、深い後悔の念を抱いていました。アギトの力を与えられた彼は、このために・・・人類の救世主となるために自分は生かされたのだと思い込みます。しかし主人公翔一や涼といった他のアギトの存在を知った時、木野の心はゆがみ始めます。救世主は自分でなければならない。で、あるがゆえに他のアギトは抹殺しなければならない・・・
はっきり言って木野は狂っています。冒頭で述べたように、その狂気は突如として得た不相応な力と繊細な精神によりひき起されたものでした。けれど若者たちに敗れ、その純粋さに触れた木野は、幸いにも本来の穏やかな自分を取り戻すことができます。薄れいく意識の中、死んだはずの弟と笑顔で下山していく幻をみる木野。ここはわたしが『アギト』全編でもっとも好きなシーンであります。

新人類・アギトが増殖していくことを予感させ、物語は幕を閉じます。果たして人類は異分子であるアギトを受け入れるだろうか・・・ ラスト近く、二人の男がそのことで賭けをします。「きっとおれが勝つさ」「人類はアギトを受け入れる」 その希望は、第4作である『ファイズ』において再び問われることになります。

『クウガ』の人気を引き継いだ形の『アギト』は、現在までの平成ライダー作品中最も高い視聴率を記録。そのために二年の予定だった(らしい)平成版仮面ライダーシリーズはさらに続くことになり、最大の問題作『龍騎』を迎えることになるわけですが、その話はまた次回。

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January 28, 2006

だからバクチはやめられない ロアルド・ダール 『あなたに似た人』

昨年の『チャーリーとチョコレート工場の秘密』公開以来、きてますねえ。ロアルド・ダール・ブームが。非常にひっそりと、ですが。
わたしもそれに流されて、久しぶりに昔買った彼の著書を読み返してみました。タイトルは『あなたに似た人』(SOMEONE LIKE YOU) いわゆる「奇妙な味」と呼ばれる、一風変わった15の小編からなる作品集です。

『チャリチョコ』を観たご婦人の中には、「きっと原作者の方って、シャイで童心溢れるハートウォーミングな方なんじゃないかしら」と思われた方もおられることでしょう。
そ  れ  は  誤  解  で  す。
ダールさんは意地悪でひねくれててスケベなえらく変わったおっさんです。たぶん。『あなたに似た人』を読んでみれば、その悪魔的な人柄がきっと感じられることでしょう。
この本に集められた短編にそこはかとなく共通しているのは「脅迫観念」でしょうか。ダールさんはまるで追い込み漁のごとく「そいや、そいや」と登場人物を窮地に追いやるのが得意です。逃げ場がなくてパニックに陥った登場人物がテンパってるのを、遠くでケラケラ笑いながら観てる。そんな印象を受けます。
で、ダールさんがその漁でよく用いる方法のひとつが「ギャンブル」。ちょいと軽い気晴らしのつもりで・・・と思ってはじめたバクチで、気がつけば崖っぷちがすぐそこに! というお話が幾つかあります。
たとえば名編とうたわれている『南から来た男』はこんな内容。
プールサイドでバカンスを楽しんでいた若い海兵。彼にある風変わりな親父が近づいてきます。「わしゃ賭け事が何より好きなんじゃ、勝負してくれんかのう」とのこと。外にあるという自分のキャデラックを賭ける老人。「賭けるものがない」という主人公に、老人は「指一本でいい」と言う。思い切ってひきうけた彼だったが、次第においこまれていき・・・ という話。最後の一文には「ぐええ」と言ってしまうことまちがいなし。

わたしが印象に残ったのは次の四編
・『味』 ワインの鑑定をめぐって老夫婦と娘がピンチに追いやられる話。オチは二回、三回と読み返さないとわかりづらいかも。
・『海の中へ』 さすが英国、こんなこともバクチにしちゃうのか、という話。物事はなかなか思い通りにはいかない、という話でもある。
・『告別』 着想の意外さというか話の「バカさ」が際立つ作品。
・『皮膚』 収集家は怖いと言う話。阿刀田高の某作品にも似たアジワイ。

このほかに『おとなしい凶器』なども有名です。
ダールさんの珍妙な料理をどうぞお試しください。ちょいと毒が入ってますけど。

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January 27, 2006

仮面ライダーヒ○キ 完結記念スペシャル

スタッフのみなさん、どうもお疲れ様でした


その1
hbk-fsp-1「あー、『響鬼』もとうとう終わっちゃいましたねえ。
一年お疲れ様でした」

「本当、さびしいですねえ。来週からは『カブト』だって・・・ってヒビキさん! なに一人でいじけてんですか!」


hbk-fsp-2「・・・お前らはいいよな
美人姉妹とベタベタくっつけたんだからさ

それにひきかえこっちは結局こどものお守りで
ぐちぐちぐちぐち」


hbk-fsp-3「なに言ってるんですか! 
ヒビキさんにはちゃんと素敵なひとがいらっしゃるじゃないですか!」


「え・・・ だ、だ、誰よ?」


hsp-c3「アスムくんのお母さ」「ざけんなああああ!!!!」

ガスッ

「のがっ」


その2

hbk-fsp-5「あのー
ところで誰か一人忘れてるような気がするんですけど」

「トドロキもか。実はおれもさっきからそう思ってたんだ」

「そうそう、たしか"ザ”が付いたような」


hbk-fsp-6「ザ・・・」

「ざ・・・」

「The・・・」


hbk-fsp-7「財津一郎!?」
「ヒジョーに・キビしィーッ!!」
「ははは 何です? それ」

背後に巨大な怒りの波動が迫っていることに、彼らはまだ気づいていない

その3
hbk-fsp-8「はあはあ
お前ら・・・ おれの名前を忘れるとはいい度胸だ」

「そんな・・・ ちゃんと覚えてますって
・・・ザイツさん」


hbk-fsp-9「誰がザイツじゃ、ボケエエ!!」
「おおお 非常にキビビビビビビビ」

「財津一郎ってだれ?」というひとは パパやママにきいてみようね!

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January 25, 2006

戦国鬼嫁日記 ~大河ドラマ『功名が辻』より①

みなさん、こんばんは! あたしチヨって言います! これから一年(続くかわかんないけど)大河ドラマ『功名が辻!』を紹介していくんで、そこんとこよろしくね! これは非情な運命にも負けずにけなげに生きる美少女の物語。これを観て泣かないやつは、人間じゃないわね! うん! 第1回は「桶狭間の戦い」についてじっくり解説しちゃいます。

その前にあたしの境遇について少し。あたしの父はそこそこの組の社長だったんだけど、あるときライバルとの抗争に負けて組は壊滅。父も母もその時死んじゃって、仲の良かった三下の六平太とも離れ離れに。なんて可哀想なあたし。よよよ。
で、その時尾張の地ではまさに桶狭間の戦いが始まろうとしていたわけ。誰でも知ってると思うんだけど、この戦いで一気に名を全国に轟かせたのが、うちの宿六が最初に勤めた「織田興業」の社長・織田信長。
この人はまあ、フェチね。鉄砲フェチ。前の職場でも元上杉謙信の相方と組んで、「すぐにぶっ放す」ってんで問題になってたらしいわ。地元では「あぶないバカ」って呼ばれてたみたい。
そんなあぶない人なんだけど、このときはケンカを売ったんじゃなくて、売られた方だったの。売ってきたのは近所でブイブイ言わしてた「よしもと興業」の社長・今川義元。今川の社長は二万五千・・・くらいだったかしら・・・の構成員を率いて、織田興業をぶっつぶそうと乗り込んできた。対する織田側はたしか二千・・・だったかな、あたし数字苦手・・・くらいしか動かせる組員がいなくて、誰もが織田興業はもうおしまいだったと思ったわね。でもさすがにバカは考えることが単純だわ。「頭の首さえ、とっちまやええんじゃあ!」てな勢いで今川勢に立ち向かっていったの。
一方今川の社長。この時組織は上り調子で、飛ぶ鳥落とすような勢いだったもんだから、戦う前から勝ったも同然だと思ってたみたい。途中でカラオケパーティなんかやらかしちゃうくらい、緊張感ゼロだったとか。そんな風にくつろぎきってた場所が、いわゆる「桶狭間」だったわけ。ただ本当はこの場所「桶狭間」じゃなくて、そばの「田楽狭間」って場所だったらしいの。でも「田楽狭間」じゃ、なんだかかっこつかないしねえ。コンニャクと里芋にはさまれてるみたいだし。つーことで、「桶狭間」ってことにしといて。ちなみにうちの社長、前にも今川に勝った事があって、その時の戦場が「小豆坂」。やっぱ食い物系の名前。
護衛たちも三々五々飲みにいっちゃって今川の周りが手薄になった時、うちの社長は目の覚めるような電撃戦法で、あっという間にボスの首をゲット。これがまあ、「織田信長最強伝説」の始まりだったのね。今にして思えば。今川の社長も間が抜けてるわよねえ。おとなしく前番組のナレーションだけやってりゃよかったのよ。
んで、この時うちの宿六・・・つってもまだ結婚してなかったけど・・・も出入りの場にいたのよ。宿六のおやっさんもちっちゃい組を仕切ってたんだけど、織田興業に組をつぶされて、それが元でポックリいっちゃった。だから宿六は社長を恨んでて、隙あらばやっちまおうと機会をうかがってたの。ところが宿六、先陣切って長ドス振り回す社長の姿に、ポーッとなっちゃったのよ! んで、そのまま傘下に入っちゃったわけ。あいつホモッ気あんのかしら? あとでとっちめかないとね! 

ついでだからあたしと宿六の馴れ初めについても話しとこうかしら。パパやママとはぐれて夜の街をさまよっていたあたし。そんな時、あたしにとりあえずの宿を紹介してくれたのがうちの宿六だったわけ。あたし足をケガしてて、宿六が手当てしてくれたんだけど、その時の目の光は尋常じゃなかったわ。「薬塗るだけだから」とは言ってんだけど、あたしの美脚にさわりたいのが、もう見栄見栄。よだれまでたらしてた。男前じゃなかったら蹴り倒してたわね。んで、あたしは宿六のお母さんのお宅にやっかいになることになったんだけど、その話はまた次回ね!
あとこのコーナー、気分次第でやったりやらなかったりするから! その辺もよろしく! アデュー♪

(注・実際の商品とはやや異なる場合があります)

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January 23, 2006

ロード・オブ・ザ・コング 一応ネタ抜き編 ピーター・ジャクソン 『キング・コング』

時は20世紀前半・・・ 世界恐慌が人々に暗い影を落とし、シービスケットとシンデレラマンが壮絶な死闘を展開していた時代。金はないけど心の純粋なホビ・・じゃなくて女優アンは、映画監督であるデナム叔父から一つの重大な使命を託された。「はるか南洋の髑髏島に行き、そこにある"コング”を見つけ出せ。コングの力が世に解き放たれたら大きな災いが生じる。そうなる前にエンパイア・ステート・ビルの頂上からコングを投げ捨てるのだ」 アンは言った 「できるかっつーの」

すいません。ウソです。
世紀の大作『キング・コング』を二回にわけて紹介いたします。今回は一応未見の人向けということで。

時は(略)。舞台で糊口をしのいでいたアンだったが、恐慌の波は劇場にもおよび、彼女は失業を余儀なくされる。
彼女に救いの手を差し伸べたのは曲者の映画監督デナムだった。主演女優に逃げられた彼は、たまたま目に留まったアンにその代役を頼む。ロケ先はシンガポール・・・ということで、NYを船出するスタッフ。しかしデナムが船長に告げた本当の行き先は、謎のベールに包まれた絶海の孤島・髑髏島だった。彼らはかの島で想像を絶する脅威を目の当たりにする。

最初に言っておきますが、この映画、主役であるコングが登場するまでにそこそこ時間がかかります。その間にヒロインは偏屈者の脚本家と恋に落ちたりします。じりじりする方も多いことでしょう。「俺は怪獣を観に来たのに!」と。でもやっぱりどんな映画にも最低限のキャラ描写は必要です。それにこうした描写はよく言われているようにPJが単なる怪獣マニアではなく、ちゃんと人間関係が描ける作家であることも示しています。
・・・・と自分を説得するものの、もしかしてPJ、前の成功で大人になっちゃったのかな、と高まる不安。そんなころにようやく船はメインステージである髑髏島に着きます。
そっから先はもうPJの独壇場。怪獣の大売出し、ウルクの大行進、バッドテイストの雨嵐です。不安はきれいにどっかへ飛んで行きました。やっぱPJはPJでした。

時代は20世紀前半。なぜ現代にしなかったかと言うと、まずオリジナルへの敬意のため、という理由があります。PJは本当にオリジナルが大好きなんですね。もう一つは現代では「絶海の秘境」というものがいかにもうそ臭く見えてしまうけれど、その時代ならリアリティが出るんじゃないか、ということのようです。あと、人種差別にひっかからないようにするため、というのもあると思います。十分ひっかかってるような気がしますけれど。

この映画の宣伝、純愛ブームにのせるつもりか、「感動」「涙」「悲しみ」とやらがくどいくらい強調されていました。なんかおかしいと思いません? だって巨大サルの映画ですよ。みなさんは巨大なサルで泣けますか? 大体わたしはあんまりサルが好きではありません。ケンカふっかけられたこともあるし。でもやっぱりPJがすごい怪獣映画を作ったと聞いたら、そりゃ観にいきたくなりますよね。そして観にいったわたしは、インパクト映像の連打にすっかり酔わされてしまったのでした。
で、ご安心ください。意外なことに(笑)この映画は本当に泣けます! たぶん日本国民の半数近くは泣くのではないでしょうか。
だからと言ってパパやママにあたる人は、くれぐれもお子さんを連れて行かないでください。確実にトラウマになります。某三部作もそうでしたが、この人の作る作品は本当に悪趣味と良趣味の交互通行という感じです。

主演にナオミ・ワッツ。ホラーの方の『ザ・リング』で有名ですね。元気一杯のヒロインを好演していますが、実年齢38歳というのを聞いてたまげました。恋人役は『戦場のピアニスト』でオスカーを手にしたエイドリアン・ブロディ。そんな人がなんでまた『キング・コング』に? 単に船が恋しかったのか・・・ってそれは『海の上のピアニスト』か。

最後に豆知識。キング・コングの「コング」ってなんでしょう。当然と言うべきか英和辞典には出ていません。どうも怪獣っぽい名前ということで適当に付けられた名のようです。ただその由来は「金剛明王」から取ったとかなんとか。これ本当かなあ。
「完全ネタバレ」編は近日公開予定。

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適当掲示板21&在庫一掃セール

bbs21-pre相変わらずしばれますね。皆様のご意見・ご感想・ネタ・オススメの品・その他よろず受け付けております。
先週末は小雪のちらつく中、泣きながらお外で仕事をしていたのでありますよ。
「ねえ、どうしてみんなマッチを買ってくれないの? あたし、凍えてしまいそう・・・」

えー、かれこれ十日ほど前になりますが、わがA市はいささか緊張したムードに包まれておりました。というのは、某政党(イメージカラー・赤)さんの決起集会がこちらでありまして。そうしますとプレッシャーをかけるために、各地から右翼のみなさんがわらわらと集まってきます。さらに彼らを牽制すべく機動隊の方々もこぞってやってまいります。そんなわけで三日ほど、町のそこかしこにいかついおじさんたちが目を光らせている、そんな状況だったのだます。
bbs21-rw-mt小心者のわたしとしては非常に腰が落ち着かない数日間でした。
ただ多少の衝突はあってもドンパチに発展することまずないので、一風変わった風物詩と思ってやりすごせばいいだけのことかもしれません。隣は熱心にディスカッションされてるライトウィンガーズとモビル・チームのご様子。車からこっそり撮りました。つーかこの画像、やばくないだろうか。


話は変わりまして、そろそろ携帯を変えようかな、と思っております。バッテリーの消費が極端に激しくなってきちゃったので。それで電波のつながっているうちに、気に入っている画像をこっちにアップいたします。
まずは定番の猫画像
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一番左:ベロが出てるぞ!
左から二つ目:植木鉢に咲いてた変な花
右から二つ目:カンガルー状態の子猫
一番右:モン吉逆八の字開脚

あとは脈絡もなく趣味の写真
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一番左:謎のカード(笑) 運命の切り札をつかみ取り
左から二つ目:地球博で見たアロワナ。相当高いらしいです
右から二つ目:五代君、エジプトで記念写真
一番右:これは夕焼けだったか朝焼けだったか・・・ ま、いいか

引き続き風邪には気をつけて行きたいと思います。バカですが。


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January 20, 2006

サイバラ・クロニクルV3 西原理恵子 『営業ものがたり』ほか

西原女王様三回目の登板だす

一回目の記事でも触れましたが、今から一年チョイ前、女王様は『上京ものがたり』という本を出されました。こいつが今までの西原作品とは一線を画す内容で、絵柄はシンプルながらもギャグがほんの少ししか無い、かなりネガティブなマンガ。「絵で身を立てる」ことを誓い東京に来たけれど、思うようにことは運ばず苦悩する若き日の女王さまの姿が、詩情豊かに描かれていました。

それから半年ほど経ち、今度は『女の子ものがたり』という本が出されました(買うの恥ずかしかった・・・)。少女サイバラがある町に引っ越してから上京を決意するまでのお話。前作より多少コミカルにはなっているものの、サイバラと二人の友のあまりの苛酷な青春に、やはり胸を苦しくさせられました。

ほんで昨年末、今度は『営業ものがたり』という本が同じ版型で同じ出版社(小学館)から出ました。これまでの流れからして、「今回はデビュー後の創作に苦しんだ日々のことが叙情的に描かれるんだろうな」と思うじゃないですか。ところが一読して

「ちっくしょおおおおお!! 一杯食わせやがったなあああああ!!」

と思いました(笑)
えー、『営業ものがたり』の内容を一言で申しますと「ビッグコミック系の雑誌に載せられた読みきりの在庫一掃セール」。もう少し詳しく説明いたしますと、『上京』『女の子』の合間に行われた書店へのPR活動・こともあろうに浦沢直樹の『プルートゥ』にケンカを売って買われた一件・連作『朝日のあたる家』・ほかが、ごった煮のように詰め込まれた本です。従来のサイバラそのままの作風・・・つまり絶叫とパンチが乱れ飛ぶようなスタイルで。『上京』『女の子』のメロウなタッチはこのオチのためにあったのか、と思いました。
まあ最初ははらわた煮え繰り返りましたよ。でも安心もしました。先の二冊を読んだ時、もしかしてサイバラさんもこのまま「芸術的漫画家」の仲間入りをしてしまうのかな・そうしたいのかな」と思ったもんですから。けれどこの『営業』で「わたしはやっぱしイロモノじゃー! 笑いとってなんぼじゃー!!」であることを再確認させてもらいました。スコーンとだましてくれたことにはこの際目をつぶってあげましょう。

それに冷静に振り返ってみますと、この度の一冊、やはりファンにとっては見逃せない部分も数多くあります。一つは名作『ぼくんち』の番外編である『朝日のあたる家』。『ぼくんち』において強烈な魅力を放つチンピラ・こういち君の少年時代が下品なネームと切ないモノローグでつづられています。もう一点は無謀にも自分なりの『プルートゥ』にいどんだ『うつくしいのはら』。激戦のアジアを実際に駆け抜けたサイバラならではの切なく美しい短編となっております。

ただ、一冊通してまったくといって統一性のないご本なので、いちげんさんはご遠慮されたほうがいいです。4,5冊ほどサイバラ作品を読んで、そしてそれらが性にあっていましたらトライしてください。あと買われるつもりの方は、内容・セリフであまりにも直接的というか、上品なものが多々見られますので、お子様の手の届かないところに置いておくことをオススメいたします。
わたしが印象に残ったのは、どういうわけか実現した対談で「(自分が)すぐにダメになる日がくるんだよー でもあそこにコネあるからそこでカットの仕事もらって」とか言ってる某『20世紀少年』作者。あんた二度も手塚賞もらっといてまだそんなこと言ってるんですか。あげくにサイバラと「こっちの方がマイナーじゃーい!」とハイレベルな舌戦を展開する有様。まあ、あれですね。才人ってやつぁこうやって自らを追い込んで、創作のモチベーションをたかめていくものなのかもしれませんね。

少し前の『スペリオール』に、「サイバラは少しお休みします」との告知がありました。まあしばらくの間は『毎日母さん』のみでがまんしてあげましょう。お子さんたちのお世話もあるでしょうし。
充電後の大暴れを楽しみにしております。

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January 18, 2006

山田風太郎に関しては色々言わせてもらいたい⑥ その他諸々編

宿題が続きます。

「明治もの」を一通り書き終えられたあと、山田先生の目は戦国初期へと向けられていたようです。しかしながらこの「南北朝もの」は、『室町お伽草子』ほか3作品ほどが書かれたところで打ち止めとなってしまいました。さしもの山風といえども、老衰には勝てなかったのでございます。無情。
最後の長編は南北朝ものでありながら忍法帖でもあり、「柳生十兵衛三部作」の完結編でもあった『柳生十兵衛死す』でした。

推理小説、忍法帖、明治もの、南北朝もの・・・と紹介してまいりましたが、これらのカテゴリーに入らない時代小説も幾つかあります。いずれも王道からは大きく外れた山風ならではの作品となっています。
特に評価の高いものあげるなら、滝沢馬琴の現実と『八犬伝』の虚構が交差する『八犬傳』、ブラックな視点から戦国最大の英雄を語る『妖説太閤記』でしょうか。『一夢庵風流記』に先駆けて前田慶次郎にスポットをあてた『叛旗兵』なども注目に値します。

日記・ノンフィクションの分野においても、山風は優れた本を幾つも著しています。そちら方面の作品も幾つか紹介いたしましょう。正直に申しますと、この辺ほとんど未読。うう。いまさらながら「色々言える」身分ではないことを痛感いたします。そういうわけで以下の文章はいろんなところからの受け売りです。
・『人間臨終図鑑』 
 古今東西の著名人の死に様を享年別に採集したもの。全三冊。ところどころにおしゃれでシビアな山風独自の警句が織り込まれています。
・『同日同刻』
 1945年8月15日のあの刻。日本各地で何がどうなっていたのかパラレルにつづった作品。生前これをもとにNHKでドキュメントが製作されたこともありました。

そして
・『戦中派不戦日記』
日本最大の暗黒時代。病気のため「列外」とされ、内地にとどまった山田青年の青春と懊悩の軌跡。記録文学として各方面から高い評価を得ました。

ご存命の間に戦前の3年のことが書かれた『戦中派虫けら日記』も出版されました。ただ先生は自分の日記が公に出されることに多少抵抗があったようで、「これ以外はもう絶対に出さない」と何かで言っておられた記憶があります。
ところが死後、「さらに読みたい」という要望が多数あったのか、戦後7年分の日記も次々と刊行されてしまいました。こうなるとプライバシーもへったくれもありません。巨星の宿命とでも言うべきでしょうか。

途切れ途切れで山田風太郎の足跡を俯瞰して参りました。これより先はまったく脈絡もなく思いついた順、読んだ順にレビューしたいと思います。とりあえず買ったまま積んであるのは『忍法創世記』『忍者黒白草子』『エドの舞踏会』など。『警視庁草子』『幻灯辻馬車』も折に触れつまみ読みしております。

次回はマイベスト山風作品『魔群の通過 天狗党叙事詩』について書く予定です。「予定」って便利な言葉ですね。

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January 16, 2006

平成ライダーの六年間を振り返る アギト編③

本当はこのネタも昨年中に終わらせるつもりだったんですが・・・ ハッハッハ
アギト編、三回目をお届けします。ちなみに現在公開中のアニメ映画とは一切関係ありません。たぶん。前回は白倉三部作の特徴である「群像劇」について触れましたが、今回はもう一つの際立った特徴である「散りばめられた謎・伏線」について。

前述した第1回の流れを振り返ってみると、「海辺にうちあげられた謎の機械」→「相次ぐ不可解な殺人事件」→「翔一・誠・涼 それぞれの登場」→「未知の怪人の出現と強化スーツG3の出動」→「敗色濃厚なG3、そこへ現れるもう一人の怪人・アギト」 うろ覚えですがこんな感じだったかと。
早くも一回目から謎・謎・謎だらけです。怪人がどこから何の目的でやってくるのかまずわかりませんし、恐ろしいことに主役であるアギトが誰なのかも、一回目を見ただけではわかりません(大体想像つくけれど)。この傾向は回が進むにつれエスカレートしていき、中盤になると一覧表が必要になってくるくらいです。
で、その「謎」を思い出せるだけ書き出してみますと

・アギトとは一体いかなる存在なのか
・怪人「アンノウン」たちは一体いかなる存在なのか
・主人公津上翔一はなぜ「アギト」に変身できるのか
・そもそも「津上翔一」とは彼の本名なのか
・翔一が記憶を失ってしまったのはなぜか
・わずかに残った記憶にある翔一の姉は、現在どうしているのか
・翔一が下宿している家に住んでいる少女、真魚は不思議な力を有しているが、それはどうして得たものなのか
・大学教授だった真魚の父は、なぜ、誰によって殺害されたのか
・氷川誠が遭遇した奇怪な海難事故「あかつき号事件」はなぜ生じたのか
・「あかつき号事件」の生存者たちが翔一を監視しているのはなぜなのか
・「あかつき号事件」の生存者たちを指揮しているらしい「木野」という男は一体なにものなのか
・冒頭で海辺に打ち上げられた機械のようなものは一体なんなのか
・その機械から現れた人間離れした青年は何者なのか
・「ギルス」とはいかなる存在なのか
・葦原涼はなぜ「ギルス」に変身できるのか

えーとまだ色々あったと思うんですけど、とりあえず思い出せるのはこのくらい。ちょっとクラクラしてきたでやんす。
このたくさんある謎が徐々に明かされていくのは全体の三分の二を越えたあたりからで、それまでは「もったいつけんとはよ教えんかーい!!」とやきもきしたものです。ところがほとんど謎が解明された最終話近くはあまりファンの評判がよろしくなく、この「謎」というのは『アギト』における重要なファクターだったんだなあ、あとで気づかされました。
また白倉プロデューサーと脚本の井上敏樹氏は伏線をほったらかすことも良くあって、上記の項目で結局明らかにならなかったものもあります。数えてみると・・・○個か。なんだ、まあまあがんばったじゃん!(笑)。

アギト編の最後の項は、やはりこのあとの作品にもちらほら出てくる「力を得たために道を誤ってしまった者たち」について語ります。もう少しペース上げてこう・・・

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武器よ、こんにちは アンドリュー・ニコル 『ロード・オブ・ウォー』

今年最初に観た映画は、えらいキツめの作品でした。兵器売買の実態を赤裸々に描いた問題作です。そろそろ終わりそうなのでご興味おありの方はお早めにどうぞ。

ロシア移民二世のユーリー・オロノフ(仮)くんは、NYのうらぶれた一角に家族と住む平凡な青年。地元出身のあるモデルの姿を見る度に、「ビッグになりてえなあ」と願うけれども、どうしたらそうなれるのかわからず、悶々とした日々を送っていた。ところがある日近所のドンパチに居合わせたユーリーは、自分のうちにある才能が眠っていることに気づく。その才能とは「武器の密売」。お上やライバルの目をすりぬけて、徐々に地歩を固めていくユーリー。そして冷戦が崩壊するに至り、彼はあらゆる方面に武器を売りさばき、「戦争の支配者」の名を欲しいままにしていく。

ニコラス・ケイジ演じるこのユーリーなる男、実在の五名の武器商人をモデルにスタッフが作り上げた「架空であって架空でない」人物です。同様に、取り上げられるエピソードなどもほとんどが事実を元にしたもの。作品のメッセージがある方面にとってあまりに痛烈であるため、映画会社はどこも製作をしぶったとか。
主人公は大変いいわけが上手です。彼曰く「おれがやらなくても誰かがやる。どうせ変わらないのであれば儲けにゃ損損」。実際、彼がピンチを脱する幾つかの場面はルパン三世顔負けで、いかんいかんと思いつつもちょっと痛快だったりします。しかし言い訳を繰り返すということは、彼自身己の行為に良心のとがめを覚えているということ。周囲の人物は彼の実態を知る知らずに関わらず、ユーリーの心をチクチク締め上げていきます。

「知っている」側に興味深いキャラが二人登場します。一人は武器商人ワイズ。彼は自分の目的は儲けることではなく、国々のパワーバランスを保つためだと主張します。ですから彼は米国の利益になるようにしか商売をしません。もう一人はICPO捜査官ヴァレンタイン。武器の密売を心から憎み、ユーリーをブタ箱にぶち込むことを悲願としています。でも主人公にとって何よりも心を刺すのは、他人からの攻撃ではなく、身内からの冷たいまなざし。いい加減ノイローゼ気味になりながらも、ユーリーは商売をやめることができません。それは呪われた才能に駆り立てられるからであり、いつの間にか自身があるシステムの一つの歯車になってしまったためでもあります。

彼のやっていることはどうみても「悪」であり、許されざる罪です。しかしそれを裁くことは誰にもできません。なぜなら今の世界そのものが、彼のような人間を欲しているからです。映画のラストで本当の巨悪とは何なのか、我々は知らされることになります。その事実に、「できることは何もしないことだけなのか」と思わされます。とはいえ、スタッフは事態を変えるための一石を投じました。微力ながら、「できることを」探して行きたいと思います。

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January 13, 2006

仮面らいだーチビ鬼 百分の五の巻 「絶えない怨念」

紅白出場おめでとうございました


tbk5-1ヒビキに対するザンキさんのシゴキは続いていた

「どうした! そんなことでは到底元の姿に戻ることなどできないぞ!」

(・・・このままじゃ体がもたん。ひとつズバッと本心を聞いてみるか)

tbk5-2「あの、ザンキさん
この際だから聞いておきますけど
ひょっとしてあの時のこと(百分の三の巻・参照)、まだ怒ってるんですか?」
「!!」

tbk5-3「ヒビキ・・・
お前、おれのことをそんな風に思ってたのか・・・
そんなに心の狭い人間(鬼)だと・・・ はらはら」

(あら! ザンキさん泣いちゃったよ! やべえ!)


tbk5-2tbk5-4b「すいません、ザンキさん! おれ、ちょっと参っててバカなこと言っちまって。今のは聞かなかったことにしておいてください!」
「いや、いいんだ。思えば俺も少し厳しすぎた。もう少しソフトな修練に切り替えてみよう」


tbk5-5「じゃあ、今日はこの魔化魍と戦ってもらおう」


「え・・・
だって"ソフトな”って・・・」


tbk5-6(やはり・・・ 恨まれてるとしか・・・)
「ぐあ」

     続く

 

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January 11, 2006

正月ドラマ『新選組!!』を振り返ってみようのコーナー おちゃらけ編

「すいません…… どうしてもお笑いに走ってしまうんです……」(『笑いの大学』より)

それでは予告どおり『新選組!! 土方歳三 最後の一時間半・おちゃらけ編』お送りいたします。冗談は嫌いだ、という方。思いでは大切に取っておきたい、という方。できれば見ないでください。

でははりきってまいりましょう。まずは冒頭から
・「またせたな!」 そうですね。一年ぶりですから。
 「俺だって色々忙しいんだよ!」 そうですね。なんかの司会とかね。

・生き残り組で目立った島田と尾関。島田くんは今回「前はいっつも一緒に戦ってくれたじゃないですか!」とか「土方さんと一緒じゃなきゃいやだい!」と、甘えん坊将軍状態でした。いい年した男が情けないわねえ。駄々をこねる島田を、「土方さんのため」とばかりに懸命に諭す尾関。この二人は確か容保公への建白書を出した時、離反組にいたはずだが… ま、昔のことは水に流しますか

・いやあ、しかし今回ほんっとオトコしか出てきませんでしたねえ。そんな中一服の清涼剤となってくれた南野陽子。役名は忘れました。

・「一番強いのは何だと思う?」
中高生男子にとって永遠の問題ですね。今なら吉田と朝青龍どっちが強いかとか、ゴジラとガメラどっちが強いかとか…… わたしは地上最強はボツリヌス菌だと思います。

・「いいか、島田と尾関には気づかれるな」「はいっ!!」
と言ってるそばから気づかれてる市村君。
「いいか、薩長のやつらには絶対に捕まるな」「はいっ!!」
先行きが非常に不安です。

・斎藤再登ジョー。建前「おれが容保公を守る」 本音「もう、これ以上寒いところに行きたくないッス」

・「わたしはそれもアリだと思う」 幕府の重鎮・永井さん。今風の表現ですね。せっかく永井さんなんだからついでに「間違いない!」と言ってくれたらもっと良かったです。

・ちまちまと模型でシミュレーションしている大鳥氏。土方がちょっかいだしたあとで、すぐに修正する。オタクですねえ。それだけに最後ひっくらかえした時はちょっとびっくりしました。

・「そのチーズが何から出来ているか知っているかね?」 これはみなもと太郎先生の漫画、『風雲児たち』へのオマージュであるかと思われます。漂流民大黒屋光太夫はロシアに流れ着いた折、出されたシチューをうまいうまいと平らげるのですが、原料を知ったとたん一同オゲーとなるという。当時は牛を食すという習慣がなかったので。ましてその乳なんてゲテモノの極みだったことでしょう。

・「織田信長の桶狭間戦法だ」 さすが三谷さん、来週の大河へのフォローも忘れません。
 「これじゃあ一の谷の逆落としだ!」 さすが三谷さん、去年の大河へのエールも(略)
それともスペシャルドラマ『風林火山』を意識してたのでしょうか

・「かっちゃん…」「南…」「そのネタは前にもやったろ…」
 土方の最後のセリフ、予想的中でした。誰か何か…いや、いいです。

・ラスト、包み紙の中身を知った市村君
 「どんな重要文書かと思えば… 記  念  写  真  かよ」
悔しさのあまりさらに加速するPEACE MAKERクロガネ。そのまま地平線に向かってダッシュだ!

ちなみに視聴率は『古畑』の方が良かったみたいです。無念・・・
近々『組!』『組!!』に多大な影響を与えた上記にもある『風雲児たち』に関して本腰を入れて紹介したいと思います。見捨てちゃイヤーン

(この項に限って、なぜか謎の英文コメントがくるので、しばらくコメント不可にいたします。ご意見おありのかたは「マジメ編」か「適当掲示板」に送っていただければ幸いです)

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January 10, 2006

正月ドラマ『新選組!!』を振り返ってみようのコーナー マジメ編

地上波放送からかれこれ一週間経ってしまいましたが、正月ドラマ『新選組!! 土方歳三最期の一日』のレビューをお届けします。

今回の『組!!』おおまかにわけて三つのパートに分けられると思います。勝手に章題を付けるとするなら
第一幕:北の戦場
第二幕:総本部
第三幕:最期の戦い
こんな感じでしょうか。

まずは第一幕。本シリーズとはうって変わって人格のまろやかになった歳三が登場します。「人は変わらなきゃ」と言っていたトシ。「あの人は変わった」と言う島田。もともと土方は一部の者たちには非常に冷たい反面、情の濃い一面も持っていたと思います(試衛館メンバーや、栗塚兄に対してなど)。カイくんの言うとおり「副長」の重責から解放され、本来の優しい部分が表に出てきたということでしょう。みんなにお酒を振舞うエピソードは実際にあった話だそうです。
しかしその変化が親友の死によりもたらされたものだというのは、悲しいことでもありますね。「みんないなくなっちまった・・・」 山南さんに対しても泣かせるセリフを言っていましたが、あれは土方とのと言うより、三谷さんが自分の思いを土方に語らせた、という気がしました。

続いて第二幕。今回の一番のキモは、この部分ではないでしょうか。
新顔の重要人物が二人登場しました。一人は榎本武揚。この人はまあ、変人ですね。ナルシストでロマンチストで江戸っ子気質。「おれだって自分が何なのかよくわからん」 こんな人に率いられてきた幕府軍が哀れ(笑)。でもまあ、やはりそれなりのカリスマと才能を持った御仁だったようですね。
もう一人は何を読んでもかっこ悪く書かれている大鳥圭介。今回も期待に違わぬへたれっぷりでした。けれども、あの観柳斎の死をも叙情豊かに歌い上げた三谷節、「へたれ」に対する愛情は誰にも負けません。今回も炸裂してました。愛すべきヘタレ、愛すべき小人として描かれていましたね。
そんなわけで武闘派の土方が変人と小人に挟まれてイライラを募らせるものの、思いをぶつけあっているうちに、いつしかひとつの目標に向かって結束しているという、気がつけば三谷作品の黄金パターン。当然場面転換は無しです。

さて、これまでの「組」系作品において、お決まりのようになっているのが「この時もう土方は死ぬ気だった」という考え(そこまでたどり着かないものも多いですが)。けれども本人がその時どういう考えだったかなんて、当人以外にはわからないものですよね。この作品でも中盤までは土方は「ここが死に時」と思い定めていたようです。実際この後すぐ死んじゃうわけですし。でも三谷さんは、夢を失ったまま土方に死んで欲しくなかったんじゃないかなあ、と。『竜馬が行く』(あるいは『巨人の星』)じゃないですけど、「男なら死ぬ時は前のめり」こそが土方にふさわしい。それが三谷さんなりの土方に対するケリの着け方であり、『燃えよ剣』への挑戦だったと思っています。山本君も完全に土方と同化しているように見えました。お若いファンにはもう「土方」といえば山本くんの顔しか浮かばないのでは、というくらい。ともあれ、彼もこれで思い残すことはなくなったんじゃないでしょうか。
「最後まで夢をあきらない」 この精神が、また残った者たちに受け継がれていくわけですよね。島田、尾関、市村、(一応)大鳥、そして榎本。榎本も直前までは死ぬ気だったようですが、土方に諭されて夢を思い出した。そしてそれが北海道の発展へとつながっていった・・・・・・ そう信じたいです。

ラストシーン、わたしはあれは『シェーン』(古いなあ)に対するオマージュではないかと思っています。一人の男の生き様を見届けた少年は、それを胸に抱いて成長する・・・・・・ ただ『シェーン』では男が遠ざかっていくのに対し、こちらでは少年の方が遠ざかって行くわけですが。

次項では続けて「おちゃらけ編」をお送りします。感動を冷ましたくない、と言う方はスルーしてください。

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January 09, 2006

超人の星 遠崎史郎ほか ドラマ版『アストロ球団』

男なら 男なら 
男ならこそ命を懸けた
野球一筋アストロ戦士
度胸一発ぶっかませ

この歌を、日ごろ「萌え~」と叫んでいるアニオタさんたちの捧げます。
30年ほど前に週間少年ジャンプに連載されていた野球漫画を、完全ドラマ化。昨年末に地上波で放送され、現在DVDがリリース中です。原作はすいませんが未読。

第二次大戦中、伝説のエース・沢村栄治は大リーグとの再戦を願いつつも、戦地にて命を散らせる。しかし沢村は自分の無念が九つの流星となって、時を超え戦後の若者たちに受け継がれることを予言していた。少年時代に沢村に野球を教わった富豪・J=シュウロは、体のどこかにボール型のあざを持つ九人の超人たちを懸命に探す。そして彼の元に、徐々に集まる超人たち。打倒巨人、そして大リーグを目指し、彼らは球界に殴りこみをかける。

原作については前々からうわさを色々聞いてました。「野球漫画でありながら、野球漫画とは言いがたい」「野球漫画としてだけでなく、普通の漫画としても相当タガが外れている」 凄いですね(笑)
一般常識だと思いますが、普通野球は1チーム9人でやるものです。ところがこの運命のメンバーが敵陣にいたり、死んじゃったり(!?)するのでなかなかそろいません。だから最初の試合なんか6人でやっているんですけど、そういう状況に対して誰も何も言わない。さらに野球をやっているはずなのに血がドバドバ飛び散る。挙句の果てに死人が出ても平気で続行したりしてる。そして繰り出される「ありえねー」超人技の数々。ああ、もうどこからつっこんでいいのやら!状態です。
恐らくこのスピリットをギャグとして受け継いだものが『逆境ナイン』『少林サッカー』であり、ストレートに受け継いでしまったものが『リングにかけろ』『グラップラー刃牙』シリーズであると思われます。

そういえば作家の東野圭吾氏が『巨人の星』について「これは野球漫画というより、野球を題材にした武芸者の漫画である」と語っていました。同じようにこの『アストロ球団』も野球を題材にした伝奇ものであり、『八犬伝』なのでしょう。そう考えればまあ(無理矢理)納得できないこともありません。
最初はきっと、あまりの破天荒な作風にあっけに取られることでしょう。しかしいったん馴染むことができたら、この異様な熱気と狂気がたまらなく快感に思えてくるはずです。

特別出演陣に、長島一茂(笑)、夏木陽介、千葉真一、そして古田敦也。古田さんは出演のオファーを受けた時、「『アストロ球団』を実写化なんて信じられない」とおっしゃったそうです。『ドカベン』に影響を受けたとは聞いていたけれど、アンタ、こんな漫画までよんでいたんですか。
来期は監督兼選手として、超人野球の真髄を、そして「一試合完全燃焼」の精神を見せ付けてもらいたいものです。


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January 08, 2006

恐怖の宇宙スゴロク ジョン・ファブロー 『ザスーラ』

CG映画の草分け的存在ともいえる『ジュマンジ』がパワーアップして(?)帰ってきた! というわけで、たぶんまだ公開中のこの映画について書いてみます。

離婚した両親の間を行ったり来たりして暮らすウォルターとダニーは、6つ年の離れた兄弟。男兄弟にありがちなことだけれど、この二人、なかなかに仲が悪い。その日もケンカの末地下室に追いやられたダニーは、そこで「ザスーラ」と名づけられたレトロ臭漂う「宇宙探検」双六を発見する。
何の気なしにゲームを始めた始めてみると、「流星雨に遭遇」というカードが出てくる。するとほんとに星の破片で穴だらけになるリビング。外を見渡すと、屋敷は宇宙のど真ん中を漂流していた。それは書いてあるイベントを実現してしまう、恐怖の人生ゲーム(宇宙編)だったのだ。地球に帰るには、難関をクリアしてどちらかがゴールまでたどり着くしかない。チームワーク抜群(笑)の二人は、無事に母星に帰還することができるか。

前作『ジュマンジ』はジャングル探検がモチーフとなっていた作品でしたが、今回は無限の大宇宙が舞台。話のスケールは拡大してますが、尺の長さは少々短縮されています(笑)。原作はその『ジュマンジ』や、『ポーラー・エクスプレス』といった作品で知られるクリス・バン・オールズバーグの絵本です。童話です。ファンタジーです。だからなぜそんなスゴロクができたのかとか、どうしてそんな現象が起きるのか、といった説明は一切ございません。前作は「ノスタルジー職人」ジョー・ジョンストンが監督を務めたため、いささか大人の視点から見た甘酸っぱい要素もありましたが、今回は純粋に子供たちへのサービスと教育がつまった内容となっています。ですから大人は頭を空にして、童心に返って鑑賞されるとよいでしょう。

この映画でよく描けてるなあ、と思ったのが、先にも述べた兄弟ゲンカの描写のキメ細かさ。兄は何かにつけ弟を苛立たせ、弟はいちいちそれに対し向きになって反応する。「ジョンさん、昔のわたしんちをモデルにしたのか?」と、アホな疑念を抱かせるほどにリアルで、何度もデジャヴに襲われました。
そんなわけで、いかついロボや宇宙のCG、テンポの良い展開に心を奪われつつ、少し旧悪を思い出して後ろめたい気分になっちゃったのでした。
おとうと~ すま~ん  
きっと、あいつはまだ根に持っています。68%くらいの確率で(推定)。

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January 07, 2006

適当掲示板20&ニャンコ先生との対話、など

このコーナーもとうとう20回目となりました。皆様のご意見、ご感想、おすすめ品、ネタなど聞かせていただければ幸いです。

さて、ご存知の方はご存知でしょうけど、当方、伊豆に在住しております。伊豆というと皆さん、「常春の温泉地」といった印象がおありのようですが、さしもの伊豆も昨日、一昨日はこの有様でした。
snow-1snow-2snow-3snow-4


そりゃ伊豆でも雪が降ることはありますが、年明け早々からこんなにガンガン積もることは稀です。地球って温暖化に見舞われてるんじゃなかったっけ? ミステリーですね。まんだむ。
子供のころは滅多にないことなのではしゃいでおりましたが、今はモロに仕事に支障が出るので、視界が白くなってくると戦々恐々としてまいります。まあこんなの豪雪地帯の方々からすれば雪のうちに入らないのでしょうけど。

さて、正月ですが元日こそ仕事その他で忙しかったものの、二日三日はほぼ寝正月でした。その間、師と有意義な会話を交わすことが出来たのでその模様をお伝えします。

bbs20-1SGAよ
元気そうで何よりじゃ


ところで今年は戌年だそうじゃのう


bbs20-2はっ


おおせのとおりにございます
師匠


bbs20-1わしは常々思うておった・・・

なぜ「戌年」があるのに、
「猫年」はないのじゃろう?
不公平だとは思わぬか?


bbs20-2はっ
何でも中国の故事により定められたこととか・・・

何でもネコさまはネズミめの奸計に陥れられて
干支に含めてもらえなかったのだとか


bbs20-3ぬぬぬ・・・ 口惜しいのう・・・
まあ、よい
無いものは作ればよいのじゃ
SGA!
おぬしが作れ!!


bbs20-4恐れながら師匠・・・
そいつははっきり言って
  無     理
ってもんです
はい

bbs20-5ええい!

この役立たずが!!

一から修行しなおせ!!


年明け早々こんなんでいいのでしょうか
て言うか、ダメだと思います。
そんなんでよければ、今年もよろしくお願いします。
がんだむ


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January 06, 2006

YANAGI! バロン吉元 『柔侠伝』『昭和柔侠伝』

今日はややマイナーなネタを。近頃廉価版が出された1970年から「漫画アクション」に連載された名作劇画です。

明治38年、日露戦争の勝利に沸き返る帝都に、九州は小倉から一人の青年がやってきた。青年の名は柳勘九朗。かつて講道館に敗れた父の無念を晴らすべく、上京してきたのだった。ところがその闘志は講道館の門人である風変わりな男、矢崎正介との出会いにより、行き場を見失ってしまう。矢崎や彼の妹の千鶴、さらに自由を謳歌する多くの人々と交わるうち、勘九朗は自分の進むべき道について真剣に悩むようになる・・・・・・

メイン二人の名前に講道館と来れば、いやでも富田常雄の『姿三四郎』を思い出さずにはいられません。きっと血沸き肉踊るライバルたちとの激闘が展開される・・・・・・と思いきや、あんまりそういう方向にはいきません。さらに三四郎や矢野正五朗のモデルである西郷四郎や嘉納冶五郎も実名で(チラッとですが)登場するので、いささか混乱します。
物語は主人公である勘九朗だけでなく、明治から大正にかけて生きた多くの市井の人々の肖像をも描きます。バロン先生が描きたかったのはアクションよりも、時代であり、群像であり、セーシュンの彷徨だったということですね。つまりは柔道を切り離してもそれなりに成立するお話なんです。
まあこの「柔」というのは柔道だけでなく、主人公のカラーも意味しているのかもしれません。人に優しく、情に篤く、サラ金太郎なら大喝するところでも「ニカ~ッ」と笑ってギャグに逃げてしまう。こういうの、なんかいいですね。
この傾向は続編である『昭和柔侠伝』においてさらに顕著になります。こちらは勘九朗の息子である勘太郎の物語が語られるわけですが、後半は完全に戦記もの。戦争はいけない、という思いもあるけれど、少年が戦闘機や空戦に対して抱くような純粋な愛情が溢れた漫画となっています。

さて、この『昭和』の方の『柔侠伝』、ちょっと中途半端なところで終わっています。打ち切りにでもなったのだろうか、と思いましたが、単に続々編である『現代柔侠伝』にシフトした、ということだったようです。バロン先生のHP(http://www.baron-yoshimoto.jp/)を見てみますと、このサーガがさらに『男柔侠伝』『日本柔侠伝』へとつながっていったこともわかります。時を隔てて『新柔侠伝』という作品も描かれました。まんず大した大河ドラマだったんですねえ。
『柔侠伝』『昭和柔侠伝』は現在ゴマブックスというあんまり聞かない(失礼)出版社から復刊されています。明治後期から昭和初期といった時代に興味がある方は是非どうぞ。第三部以降は今のところ復刊の予定はないようですが、読みたい気もするし、これでいいという気もするし……

レビューしといてなんですが、じつはいまだにこのマンガ「じゅうきょうでん」と読むのか「にゅうきょうでん」と読むのかわかりません。だってどこにもフリガナがふってないんだもん。ん? それとも「やわらきょうでん」と読むのか?

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January 04, 2006

聖杯はこちら! ダン・ブラウン 『ダ・ヴィンチ・コード』

ようやく冬眠から覚めました・・・ ってまだ全然寒いやん!
初ボケをかましたところで、本年度の一発目は、ゼンザイ先生から「冬休みの課題図書だ」と渡されたこの作品。一年位前に世を騒がせ、近々映画公開も控えている歴史ミステリーです。

宗教象徴学(つーもんがあるらしいです)の権威、ロバート・ラングトンは訪仏中、会見することになっていたルーヴル美術館の館長、ジャック・ソニエールが殺害されたとの報せを受ける。警察に誘われて現場に来た彼が見たものは、全裸で(・・・)大の字になって横たわるソニエールの遺骸と、その近くに書かれたダ・ヴィンチに関する暗号文だった。警察に下手人と疑われ、身を拘束されそうになるラングトンだったが、その窮地をソニエールの娘ソフィアに救われる。暗号文が示す秘宝のありかを求めて、さまざまな考察を深めるラングトン。警察や秘密結社の魔の手をかいくぐり、彼は「秘宝」を見つけ出すことができるのか?

ダ・ヴィンチといえばエジソンと同じくらいみんなが知ってる有名人です。しかしその実態は厚いヴェールにに包まれ、不明な点も多いとか。この物語はまずダ・ヴィンチの名作『最後の晩餐』にはあるメッセージがこめられていると主張し、そこから彼が会長を務めた「シオン修道会」設立の目的、さらに「聖杯」とは何か?という謎へと踏み込んで行きます。
そこでどうしても引合いにだされるのが、「世界で最も偉大な人」と言われるキリスト。幾分教会の影響力が弱まっているとはいえ、この方の存在は西欧の人々の心になお大きなウエイトを占めているようです。20世紀以降、それまで「神」とされてきたキリストの正体について、多くの議論がなされてきました。絶対神なのか? 神からの使者なのか? 一介の賢人だったのか? それとも希代の山師だったのか? そもそも実在したのか? ダンさんはこの作品を通じて自分なりの答えを提示しています。たぶんその答えは、ローマ・カトリックの機嫌を大層損ることになるでしょうが、怯むことなく自説を掲げるダンさんはいい度胸してますね。

えー、ただこの本に書かれている学説、どこまで信じていいものやら。一応「全て事実に基づいている」と巻頭に掲げられてはいますが。
ミステリーとしてはなかなかよくできてます。幾重にもひねられた暗号文、スリルあふれる逃亡劇、逆転につぐ逆転・・・・・・などなど。上下あわせて600ページ、一気に読めちゃいます。しかし娯楽小説として面白ければ面白いほど、学説の真実味は薄れていきます(笑)。
たとえば、ここに一本の健康ジュースがあったとします。飲んでみると、すごく美味い。でも健康にいいものって基本的にまずいものがほとんどですよね。本当に体にいいのか少々疑わしくなってくる。本作品も物語を面白くするために些か事実を誇張してるのでは・・・とひねくれものとしては考えてしまいます。ちゃんとした学術書だったらもっと信憑性も感じられたんだろうけどなあ。でもそうしたらこんなに多くの人に読まれることもなかったろうしなあ(自分もまず読まないだろうしなあ)。むずかしいものですね。
ちなみにダン・ブラウン氏の一作目、『天使と悪魔』は聖書の宇宙創世の記述を、科学的に分析した内容だそうです。こちらもすでに読了されたゼンザイ先生によりますと、「話の風呂敷がでかすぎてわけわからん」とのこと。『ダ・ヴィンチ・コード』がヒットしたのは、時空を超えて多くのファンを持つ「万能の人」・レオナルドさんがモチーフだったからこそかもしれませんね。

というわけで宿題できました。ゼンザイ先生、ご褒美に何かおごってもらえるんですよね? ぼく、焼肉とか食べたいなあ。

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