ついでに大河ドラマ『義経!』も振り返ってみようのコーナー⑥
(最終回分)
九朗義経にござります。皆様、一年の長きにわたり御視聴まことにありがとうございました。
なんとかヤックンの目をごまかして、落ち延びたわたくしは大陸へと流れ着きました。ここはモーコとかいうとこらしいですけど、草と羊以外、なーんにもありません。一年引っ張ってこんなオチかい・・・・・・ やってられっか! でもこのジンギスカンとかいう料理うまいなあ。日本に帰ったら絶対流行らせよう。うん!
で、最後の『義経!』くんですが
・押し寄せる不幸の手紙
・今日は別れた郎党たちも 生まれ変わって巡り会うよ
・とうに命は枯れ果てて されど倒れぬ男立ち
・ディープインパクトには負けない
の4本でした! 馬の次は犬か!
というわけで先日完結した『義経!』についてあれこれ。
ここのとこお約束のようになっている、大河ドラマのペース配分の乱れ。今年もやってくれました。まさか頼朝との確執をここまでジックリネッチョリやるとは思いませなんだ。こんな重苦しい兄弟ゲンカが続いていたら、そりゃあ視聴率も下がるでしょうよ。最初からの狙いだったのか、予算ほかの事情があったのか。後者の方に(略)
え~、最後に急にいいひとになってしまったような気はしますが、結局鎌倉殿もひとの子だったということですね。義経が主人公の場合冷血動物のように書かれるスケ殿ですが、周囲の流れに逆らえずに泣く泣く弟を見捨てたという風に描かれていました。頼朝に限らず平家方の武将たちもみんないい人ぞろいで、今回は悪役と言える人物が見当たりません。清盛にせよ、鎌倉にせよ、それなりに信念持ってやってたと。ここら辺が宮尾テイストなんでしょうか。
強いて挙げるとするならやんごとなきあのお方くらいですか。でもあの方もちぢこまってブルブル震えてばっかりでしたから、どっちかというと「可哀想」というイメージが強いです。あ・・・ 政子・・・
最後はもうファンタジーの領域でしたねえ。あれに限らず『義経!』は「伝説」を大事にした作品だったと思います。数限りなくある義経にまつわる伝説。どこまで本当なのか疑わしいものばっかりですが、「みんな信じてるんだし、いいじゃんそれで」とばかりに、その辺を真正面から映像化していました。ここまで割り切られると、こっちの方も腹が座ると言うか。ジンギスカンももしかしてやるかな・・・・・・と思ったんですがね。五条大橋の決闘の場面が、一番きれいだったと思います。逆に笑えたのは鬼一法眼の登場シーンです。
来年は山内一豊夫妻の『功名が辻』だそうで。この人あんまり好きじゃないんですけど、三谷さんが役者で出るそうなので、なんか見ちゃいそうな気がします。
Comments
お疲れ様でした!
私は結局1回もまともに見なかった「義経」。
大河ではこんなのは初めてです。
どんなに見ない年でも1回か2回は絶対にまともに最初から最後まで見た回があったから。
全然別件ですが、風雲児たちの長屋というところに行ってみました。
まだ過去ログが残っていて、懐かしい「新選組!」の話題に読み浸ってしまいました。「冗談新選組」も購入(TVnaviのムック「新選組!! 土方歳三最期の一日 メイキング&ビジュアル完全ガイドブック」をAmazonで購入予約したときに送料タダにするために選んだ本ですが)しました。
来年の大河は気合いを入れ直して、全回見ようと思っています。まず、無理だと思うけど……。でも、「振り返ってみよう」がきっとあるから、それでフォローすることにしよう!
ではではよいお年を。
Posted by: kakakai | December 25, 2005 08:43 PM
どうも、タイガ・ツヨシもとい高野です。
お疲れ様です。
勿論来年もなさるんですよね♪(俺はあの作家は好きじゃねえ)
三谷さん、『TV Station』のインタビュー(そういえば、イブキンが「全員揃ってラストを迎えたい」と仰ってた雑誌でもある)で、「最後の将軍はバ○だったというのはイマイチ実感わかないけど、光秀と見詰め合った瞬間ちょっとだけわかった」と仰ってましたね。あと館ひろしの信長(子孫五輪ならず残念!)はメチャ怖いそうです。
さて今年に戻って。
結局、文句つけつつ見ちまいましたよ。前半、奥州に行くあたりまであんまり気を入れて見てなかったんですけど、終ってみればやっぱりタッキーパートだったなと。
うん、元々が「伝説と区別のつかない時代」なんで、ああもうミーハー的作りに徹しちゃってるんだなと思った時点でホント、文字通りこっちも腹括りますわね。鬼一は素でああいう人だからシャレにならないけど(笑)
ヘタに衒って史実を追求しなかったのがよかったのではないかと。
花びら大回転ショーも、いつもより多く花びらが散っておりますで明らかに追加しすぎだし(笑)金粉ショーは未だに必然性がわかんないし(笑)公式サイトによると紅葉も足しまくったそうだし(笑)とにかく、いっそ笑えるほどに気前よく、意味もなく女性のシーンも多く、ある意味イヤミなまでに昨年を反面教師とした1年でしたねえ。昨年が、これまで老成したイメージの合った近藤を、新撰組を、新鮮なリアリティで描いたものとすれば、今年は死ぬほど保守的でした。まあ、ニーズに合えばいいんでしょう。
本当に、大河らしい大河であり、新味もない代わりに(新味というよりCGと大袈裟な表現の大盤振る舞い)裏切りもない。タッキーがそのまんま超ベテランに守られて、というような、流石Jニーズとか○○○○とかは強いなという・・・
まあ、「やっちゃった!とうとう国営放送まで!!」というCGの乱用は「武蔵」からですから。人間をまともに演じ、人間をまともに撮れる人がいないんですかね。
殺陣の指導の人ももう、刀軽そーに使う若者にちゃんと指導しないんでしょうか。重さを表現できなくて何故時代劇に出ているのでしょう。本当に、今年のようなわかりやすい大河がやっぱり受ける割には、確実に日本の時代劇のレベルは下がってますね。「八犬伝」も、殺陣はあくまで、段々香港アクションみたいなものになりつつある今風のものでしょう。
とはいえ、最後まで見ちゃった大きな理由は、タッキーの滑舌が初めて正常化したことですね。これまでにも主役張ったことは何度もありますが、Jニーズではご威光をかさにきて手出しを許さなかったのか、それが流石に国営放送で1年となると流石に調教入ったんでしょうねえ(笑)
途中から明らかに、「ちゃんと意味わかって喋ってる」と見えてきてから俄然まともに見始めました。
主人公の成長という意味では、昨年のシンゴちゃん以上だったと思います。ほんの数年とはいえやはり若さの勝利でしょうか。
昨年に比べれば、知名度の高い出演者が多いというのはやはり若手ものびのびやりやすかったんだろうし、手探りの部分も少なかったろうと思います。
昨年は昨年でよかったんですけど、とにかく、徹してくれた強みでしょうかねえ…最後までファンタジーで押し切ったのも。
対談はどうやら恒例化したようですね(笑)
あ、後半視聴率下がったんですか?うーん、でも、先細りな主人公の場合仕方ないですね。
ペース配分の間違いも例年です。あれは夏の選挙がピークですから(違)
政宗なんかも後半はダレましたしね。あれも生まれるのが遅すぎた人なんで。
来年は、夏のピークまでに関が原が来ちゃうのか、来年も、前半をむっちりねっちりしつこくやって無理矢理関が原をピークにするのか。しかし彼の出世を描くならやはり薩摩長州の悲劇も描いてほしい。望みは尽きないのでありました。
ただもう、戦国は飽きたなあ…そういう意味では、昨年は一石を投じてくれて、いいことです。
まあこんなところで。
>TVnaviのムック
欲しいのですがAmazonで頼んだら時間かかるのでキャンセルしちゃいました。本屋にあったら買います。
Posted by: 高野正宗 | December 25, 2005 10:04 PM
正直、今年の大河はちっとも面白くありませんでした。
ちっとも面白くなかったのに1年間欠かさず視聴してしまいました。
それはズバリSGA様のせいです。過不足なく本当です。
だって、このコーナーが面白いんだもん。
元ネタわかんないと悔しいんだもん。
罪なおひとッ(笑)
一年間お疲れ様でした。
Posted by: 秦太 | December 26, 2005 01:39 AM
>Kakakai さま
>風雲児たちの長屋
うーん、昔の恥ずかしい文章も見られてしまったようで。恥ずかしいのは今も変わりないすけど。ははは。
それはともかくあちらの掲示板はみなさま礼儀正しくかつ面白い方が多く、居心地がいいです。
>冗談新撰組
勧めといてなんですが、やや人を選ぶ作品やもしれませぬ。とはいえこれなくしては『新選組!』も生まれなかったわけで。あと同時収録の『忠臣蔵』は楽しんでいただけると思います。
>でも、「振り返ってみよう」がきっとあるから、それでフォローすることにしよう!
え、来年もやるんですか・・・・・・ もうネタが・・・・・・
あ、今年はお世話になりました。Kakakaiさまもどうぞ引き続きご健勝であらせられますよう。
Posted by: SGA屋伍一 | December 26, 2005 08:03 PM
>高野正宗さま
>お疲れ様です。
勿論来年もなさるんですよね♪(俺はあの作家は好きじゃねえ)
やっぱ見なくちゃならないですか。あ、わたしが好きじゃないのは一豊氏の方でして、O石さんは特に好きでも嫌いでもありません。
>館ひろしの信長(子孫五輪ならず残念!)はメチャ怖いそうです。
「ありふれた生活」でも書いてました。素の舘さんは優しい方だそうです。
>終ってみればやっぱりタッキーパートだったなと。
以前の彼の演技をそれほど知らないのですが、まあうまく溶け込んでいたように見えました。やっぱ脇に芸達者がいくらいても一番目立つのは主役ですからね・・・・・・ その点はがんばっていたと思います。
>あ、後半視聴率下がったんですか?うーん、でも、先細りな主人公の場合仕方ないですね。
確かベスト20から消えてたことが多かったです。それでも平均は昨年を2%上回ったとか。座談会見逃した・・・・・・
>無理矢理関が原をピークにするのか
あの辺の「おべんちゃら」をいかにかっこよく見せるかが課題ですね(笑)
>>TVnaviのムック
パラパラと立ち読みしました。あんなこと~ こんなこと~ あったなあと、懐かしい気分になりました。
Posted by: SGA屋伍一 | December 26, 2005 08:16 PM
>秦太さま
>正直、今年の大河はちっとも面白くありませんでした。
そうですか~ 『忠臣蔵』とか『宮本武蔵』とか定番が好きな方向け、という印象はありますね。
>それはズバリSGA様のせいです
はっはっは。責任感じます。いやあ、このコーナー、一番自己満足だと思ってたんですが。ちなみに最終回の下から二つ目の項は『グラップラー○牙』という漫画が出典。「だれもわかんないだろーなー」と思いつつ書いちゃう自分。
>一年間お疲れ様でした。
Kakakai さま、高野さまもそうですが、こんなしょうもないコーナーで「お疲れ」と言ってもらえるとは思いませなんだ・・・・・・ ともあれ皆様、ねぎらいのお言葉ありがとうございます。
Posted by: SGA 屋伍一 | December 26, 2005 08:25 PM
昭和の偉大なやんごとなき御方様「はい、チョコレートおしまい」
平家物語の略「ほほほ、わしもマネしようかの、
はい、大河ドラマ義経おしまい」
みなさん、良い文章を書いてくれたからいいですよね?
玉をみだりに扱うのはイカンのですが、頭から離れなくて、つい。
Posted by: 犬塚志乃 | February 02, 2006 08:44 PM
平成のやんごとなきお方も、奥様のことで何かとお悩みのようです
>「はい、チョコレートおしまい」
工場の秘密はお知りになられましたか?
ウォリー・ウォンカ!
ウォリー・ウォンカ!
「コレデ、オシマイ」とはどなたの辞世だったか・・・
Posted by: SGA屋伍一 | February 03, 2006 09:53 PM