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November 07, 2005

パパは何でかシンデレラ ロン・ハワード 『シンデレラマン』

これは完璧に公開終っちゃってますね・・・・ 先日ヴィー○ス・フォートで盛んに宣伝していた映画。ビデオで出たらどうぞ。「ボクシング史上、最も数奇な人生を送った」と言われるジム・ブラドックの物語です。

世界恐慌により失業者が町にあふれかえった時代。かつて王者にも挑戦したことのあるボクサー、ジム・ブラドックも、株で全てを失い、懸命に仕事を探す毎日を送っていた。かろうじて続けていたボクシングも怪我のためにライセンスを奪われ、子供たちをよそに預けなければならないところまで追い詰められる。物乞いのような真似をして当座をしのいだブラドックだったが、いつまた金が尽きないともかぎらない。そんなところへ、かつてのマネージャー・ジョーが、トップランカーの対戦相手の代役を務める話を持ってくる。

先に紹介した『ミリオンダラー・ベイビー』がボクシングの「闇」を見つめた作品だとすれば、こちらは「光」を見つめた作品。監督ロン・ハワードは『アポロ13』『ビューティフル・マインド』と、だれもが「だめだこりゃ」と思うような逆境を奇跡的に克服した人たちを題材にしていますが、これもそういう話です。
どん底にまで落ちたとしても、ガッツひとつで栄光を手にできることをジムさんは教えてくれます。しかし彼にとって「栄光」はむしろオマケのようなものでした。彼が本当に欲していたのは、単に「家族が食うに困らないだけの金」だった、というところがなんとも慎ましやかです。
この作品、その辺を強調するためか、貧乏パートがすごく長いように感じられます。しかしその貧乏を体感すればするほど、ジムが金を手に出来たときの喜びも共感できるようになっています。だからか、わたしは終盤の大決戦より、中ほどのジムがカムバックを果たした試合の方が感動しました。更なる奇跡が続くなどとは夢にも思っていないジョーは、「最高の別れ方だな」と言います。ボクシングってえのは一人で戦っているようで、本当はセコンドと二人でやってるんだな、ということも強く感じました。

主演は苦労人を演じることにかけては定評のあるラッセル・クロウ。奥さんは地味で芯の強い女の代表格・レニー・ゼルウィガーがやっています。子役たちがまた上手で、里子に出されることを心配した長男がハムを盗むくだりなども涙がちょちょぎれます。だからそういうのは反則でしょー!

怪我した利き手をかばって働いていたら反対の手も強くなったって、まるきり『はじめの一歩』みたいなエピソードもあり。
世界恐慌の時代にあって庶民に勇気を与えつづけた、という点では『シービスケット』も連想させます。ですから続編ができるなら、ぜひ『シンデレラマン対シービスケット』でお願いしたいです。

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Comments

こんにちは。『シンデレラマン対シービスケット』に思わず不意討ちを食らい、笑ってしまいました。是非実現してもらいたいものです。
 それにしてもこのタイトル、いいとりあわせです。まるで往年の円谷映画を彷彿とさせます。なんといっても、「シンデレラマン」に「マン」がついているところ、「シービスケット」に「シー」がついているところに南海の決戦を暗示する柄の大きさを感じます。いいなあ。
じゃあ、「マン」つながりで、「レインマン」(これも「マン」族ですね)をセコンドに、「善人成功物語」つながりで「フォレスト・ガンプ」をレフェリーにむかえたいですね。ここまでいったら、撮影は是非「マン・レイ」におねがいしたいなあ。
…馬鹿なことばかり申しました。失礼します。

Posted by: Akimbo | November 12, 2005 10:00 AM

最近はお家に帰れてますか?

>シンデレラマン対シービスケット
なるほど、空想特撮ものにありがちなタイトルでしたね。しかしこの両者、体力勝負よりもお互いの「不幸自慢」の勝負の方が似合いそうかも

>、「レインマン」(これも「マン」族ですね)をセコンドに、「善人成功物語」つながりで「フォレスト・ガンプ」をレフェリーに
それも面白そうですけど、試合の途中でどっかに行ってしまいそうな気もします。
この際ですからマラソンマンとエレファントマンも呼んで、「史上最強の不幸王決定戦」でもやってもらいましょうか。

Posted by: SGA屋伍一 | November 12, 2005 10:18 PM

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