劇場版・宇宙忍者ゴームズ ティム・ストーリー 『ファンタスティック・フォー』
ブログ開始まもなくの時、『Mr.インクレディブル』の項に書いたこの作品が、ようやく先日公開となりました。『Mr~』より面白くなるか・・・・みたいなことを書きましたが、すいません! 大体同じくらい面白かったです。
“学者バカ一代”のリード・リチャーズは、未知の放射線の研究のため、旧友や元カノを語らって宇宙へと飛び立つ。ところが不測の事態がおき、リードら五人はその宇宙線をモロに全身に浴びてしまう。その影響で彼らの体にはそれぞれ奇妙な超能力・・・・ゴム化、岩石化、ガラス化など・・・・が発症。皆が変化に戸惑う中、野心家のヴィクターの胸には、不敵な野望が育ち始めていた。
原作は米国で40年以上続いているコミック。『XーMEN』『スパイダーマン』で知られるMARVEL社が、発足当時社運をかけて発表した、言わば「第1号」的な作品です。
MARVELのヒーローの特長、それは「悩む事」。特殊能力のもたらす変化にまどい、また、我々と同様に恋愛や将来のことに対し悩む。本編では怪物化してしまったベンが自分の容姿のことで苦しむ傍ら、学者バカのリードはもと恋人のスーに本心を言えずにうめいていたりします。かといって決して重苦しい内容ではなく、しょうもないおふざけや、「苦しい事も見方次第で楽になる」というメッセージももりこまれていて、笑って泣けてスカッとする娯楽映画にしあがっています。
また、『ファンタ』独自の特長はといいますと、彼らが全員素顔丸出しであること。活躍を重ねるたびに注目を集めてしまう彼らを世間が放っておくはずもなく、外に出れば群集に追いまわされる「ビートルズ状態」に。先のベンやスーがそんな環境にイライラを募らせる一方で、歳若いジョニーは「セレブになった!」とはしゃぎまくる。リードはどこ吹く風と研究に没頭。そんな彼らの個性のちがいが、面白い作品です。
ただ、ファンには「ファンタ」の宿敵であるDr.ドームの扱いに不満があった模様。原作では気高い貴族なのに、本作では単なる横恋慕男に堕してしまったきらいが。しかしこの辺の設定の変化により、「正義の超人が誕生すると、なぜか偶然時を同じくして悪の超人が誕生する」というアメコミ映画にありがちな「都合のよさ」が解消されており、その点はまあよかったと思います。
今年はアメコミ映画はさらに『SIN CITY』(公開中)、『V FOR VENDETTA』(待機中)などもあります。しかし『ファンタ』と並んで紹介した『ウォッチメン』は、またしても流れた模様。次に企画があがんのは、また10年後くらいでしょうか。
Comments
レンタルしようと思ったら貸し出し中、
「この気持ちどうしてくれるのよ?」状態でしたが
最近TVで放送してくれまして見れました。
4人の反応のちがいが面白いですよね。
ヒューマン・トーチのジョニーくんがミュータント化(?)しても
全然気にしていないのが可笑しかったです。
ベンをからかい続けていましたが、顔を見ない方がいい、
といって「ウソだよ~ん」のシーンが好きですw
見事なくらい逆三角形でスーツが似合っていましたよね。
うらやましいですね、私はきゅっ、の部分がぼーんですからw
姉さんのスーが弟を叱ったり透明人間なので
「いやーん、まいっちんぐ♪」になるシーンも好きです。
ベンがジョニーにぶつぶつ言いながらもフィギュアのセリフ
「鉄拳制裁タイムだ!!」と言うのはイキですねw
アメリカ人は明るい方がいいですよ。
>見方次第で楽になる
そうですね、腸内炎になっても「パソコンから離れることができて
スランプ脱出できたよ。」と前向きな作家さんもいますし。
久米田は見習った方がいい、絶望した、言うの禁止。
ドゥームなんて会社からして「悪役になりますよ~」って言ってる
ようなもんですよねw
ですが2でヴィクター生きていたんですか?
某雑誌に載っていまして。
あれで生きていたんですか?太陽レベルの熱で!
もしかして、あのまま石像のように立ったままだったのでしょうかw
冒頭で自分の銅像を作っていたのはその伏線だったんですかねw
Posted by: 犬塚志乃 | January 24, 2008 06:58 PM
>犬塚志乃さま
この記事書いたの、もう二年以上前なんですよね。時の経つのは早いものです
ジョニーくんはこちらでは「軽さが信条」的でしたが、続編ではそれなりに悩んでました
スーさんの中の人はこの役で二回ともラジー賞ノミネート ・・・・わたしは応援してますけどね
>「鉄拳制裁タイムだ!!」
「IT'S COLBBERIN'TIME!」ですね。以前出てた邦訳版では「戦いのお時間だぜ!」となってました
>ヴィクター生きていたんですか?
映画予告で出てなかったのでお休みかと思ったら、かなりの大活躍でした。アメコミではキャラがどんな状態になろうとも、ストーリー&ライターの都合で幾らでも復活します
Posted by: SGA屋伍一 | January 25, 2008 08:55 AM