三脚カメラ、地球を征す スティーブン・スピルバーグ 『宇宙戦争』
あらすじ
A:米国の一都市に住むレイさんは、やさぐれた一労働者。性格にやや問題があるため、すでにバツイチ。たまに会いにやってきた子供たちとも、当然うまくいきません。そんな時、レイさんの町に突然巨大なマシーンが出現。殺戮と破壊の限りを尽くします。とりあえず元ワイフと合流しようと、ボストンを目指すレイさん親子。行く先々でショッキングな状況に遭遇し、道中はさながら地獄めぐりのよう。果たしてレイさんはボストンにたどり着けるのか・・・
B:広い宇宙のある星に、姿はヘンテコだけどとっても頭のいい生き物が住んでいました。彼らは宇宙の辺境にきれいな青い惑星を見つけ、「ここに一大リゾートでもこしらえりゃ大もうけできるっぺよ」と思いつきます。そこで彼らは100万年前からコツコツと計画を進めます。ところがどっこい、その星には彼らの思いもよらないようなコワーイ生き物が住んでいたのです・・・・
好きな方をえらんでください(←コラ)。
原作はH・G・ウエルズの古典的名作SF。有名な話なんでぶっちゃけちゃいますが、『宇宙戦争』という邦題なのに、地球しかでてきません。かなり昔米国でラジオドラマが放送された折には、事実だとカン違いした人が大勢いたため、けっこうなパニックを引き起こしたという伝説もあります。昔のひとって純真な方が多かったんでしょうね。いい話です。
今回この名作に挑んだのはご存知スピルバーグ。最近の彼のSF大作はいろいろテーマらしきものをほのめかすものの、結局「あとは自分で考えて」というものが多いです。今回も「これが言いたいんかな~」と思えるものが大小10件くらいあるんですけど、わたしが強く感じたのは次の二つ。
ひとつは「我々の生活はいろんなものの犠牲の上になりたっているわけだけれど、たまには犠牲にされるものの身になって考えてみよう」ということ。
もうひとつは「夏は食あたりに気をつけよう」ということです。わけがわからん、という方は映画を見てください。
まあ、そんな小理屈をこねずとも、単に由緒正しい怪獣映画、息つく間もないジェットコースター・ムービーとしても楽しめます。監督はトム君をあの手この手で執拗にいたぶり続けます。トム君、ひょっとしたら何か監督の逆鱗に触れることでもやらかしたのかもしれません。
ある意味、このシーズンに最もふさわしいと言える一本。でもわたしは野暮を承知で、宇宙人さんたちにどうしても言いたいことがあります。
「君たちは百万年も前から、地球のいったい何を調べていたのかね?」
住み替えには十分なリサーチが必要だということです。なんのことやらさっぱり、と言う方は映画を見てください。


Comments
ゲルピンなため未見ですが、原作やジョージ=パル版を知っている私としてはこの映画について聞くたび榎本俊二「映画ににぎりっ屁!」のスピルバーグが思い浮かびます。
「だっておれ人間に興味ねえもん」
Posted by: 克森淳 | July 24, 2005 10:09 PM
「宇宙戦争」見たいんですよ~
さすがSGA星伍一さん!
情報が先取りです。
いつも見ようと思っていた映画も
行かずに終わってしまうんです。
でもまぁスピルバーグだしホント見たいんですけど・・・
原作すら読んでません。
Posted by: ブログ姫 | July 25, 2005 12:37 AM
>克森淳さま
>「だっておれ人間に興味ねえもん」
なるほど(笑)。人間ドラマもちょこちょこやってますけど「やっぱり怪物が好き」な方ですよね。作家の友成純一さんは「おれのように『人間なんかよりよっぽど怪物が好き』と言っていると、何度も結婚してその度に失敗することになる」と言ってました。一回出来ただけでもいいじゃねえか!
>ブログ姫さま
>さすがSGA星伍一さん!
情報が先取りです。
いえ、単にみなさんより少しヒマが多い、というだけの話です・・・・
>スピルバーグだしホント見たいんですけど・・・
今回も彼の悪趣味なところが全開、といった感じなので、そういうの苦手でしたら無理に行かずともよいかも。ただ、お金は相当かかってます。
>原作すら読んでません。
実はわたしも読んでません(コラ)。火星人が攻めてくる、という話なので、かなり頭を柔らかくして読む必要がありそうです。
Posted by: SGA屋伍一 | July 25, 2005 09:59 PM
火星人が攻めてくるんですか・・・
私は頭が固いので無理かも。
今までの映画で理解できなかったのは
多少ありましたよ。
(単にバカなのか・・・)
Posted by: ブログ姫 | July 26, 2005 03:03 AM
>好きな方をえらんでください
B~~~!!
>「君たちは百万年も前から、地球のいったい何を調べていたのかね?」
そんなおバカな宇宙人さん達の方が、やっぱ見てみたいですわ♪
Posted by: ハル | July 26, 2005 01:17 PM
>ブログ姫さま
>私は頭が固いので無理かも。
いや、それが常人の反応だと思います。まあ、100年前は「もしかしたらいるかも」と思う人が大勢いたということですね。
>今までの映画で理解できなかったのは
多少ありましたよ。
わたしもけっこうあります。今年で言えば『真夜中の弥次さん喜多さん』
>ハルさま
>B~~~!!
はい! Bに一票!
>そんなおバカな宇宙人さん達の方が、やっぱ見てみたいですわ♪
・・・・・『マーズ・アタック!』(笑)
『サイン』の連中もいい線いってます。
Posted by: SGA屋伍一 | July 26, 2005 09:15 PM
>エノモトのにぎりッ屁
面白いですが、映画理解の助けにはなりま
せんw
>友成純一
あまりこういう人達を具体例に出すのは、
ちょっと。この人元過激派ですし。
>宇宙戦争
原作は読んでいます。あのキチガイさんは
原作では、神父さんと兵隊さんのふたりです
はっきり言って死んでいい程うっとおしい
です。
あと読んだ時「あ、バイファムだ」なシーンが
ありましたが映画でも見事に表現してました。
あと望遠鏡で火星がぴかっ、て光るンですが
それは火星人が大砲で円盤を打ち出して地球
に飛来しているんです。
>「君たちは百万年も前から、地球のいったい何を調べていたのかね?」
要するに、そんな昔に書かれた話ですから
細菌に関する知識もなかったのでしょうw
火星人の正体は科学が発達しすぎて、
頭と指だけが残ってあんなタコみたいになった
そうです。口も耳も退化しているそうです。
うわぁ、今でも通じる話ですなあ。
>宇宙戦争ストーリー
やあ、ボクの名前はレイ。かわいい娘と反抗期まっさかりな息子がいる労働者の鏡さ。
なんたって一時間でコンテナを40もさばける
のはボクぐらいさ。
妻はローハンの楯持つ乙女なんだ。でも
強くて大変だよ。ファラミアの気持ちがわかる
よ。
でもある日巨大なロボットが攻めてきたんだ
ちくしょう、イ○クか、北○鮮か、パー○ハーバ
ーか?くそったれ!
リメンバーリメンバー、俺たちは打たれ弱いんだ。借りは何倍にしても返すぜ!
Posted by: 犬塚志乃 | August 06, 2005 11:50 PM
>原作は読んでいます
さすがです。やはりウエルズは基本でしょうか。
>火星人が大砲で円盤を打ち出して地球
に飛来しているんです。
アラン・ムーアの『リーグ・オブ・エクストラオーディナリー・ジェントルメン』第2巻が実は『宇宙戦争』をモチーフにした話で、このシーンも再現していました。
>頭と指だけが残ってあんなタコみたいになった
そうです。
火星人=タコ これも基本ですね。デジャー・ソリス・・・・
> 妻はローハンの楯持つ乙女なんだ。
ああ! どっかで見たと思ったら。この人はお姫様より主婦の方が似合ってると思います。
Posted by: SGA屋伍一 | August 08, 2005 12:03 PM