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May 02, 2005

残されちゃった人々 宮崎駿 『未来少年コナン』

先日再放送が終了したので。二十年以上前の作品を堂々とゴールデンタイムに流すNHK教育って素敵です。
地球規模の大戦後、体制が崩壊した未来。孤島に祖父と暮らしていた少年コナンは、大国インダストリアから逃れてきた少女ラナと出会ったことで、かの国の陰謀に深く巻き込まれていく。
原作はアレクサンダー・ケイという人のSF小説『残されたひとびと』。わたしは未読だが、かなりなアレンジがなされているそうだ。宮ちゃんも「原作きらい」とか言ってたそうだし(困った人だ)。
この作品の魅力は、やはり主人公であるコナンに負う所が大きい。このコナン、鉄モリ一本で一国の軍隊に立ち向っていったり、高さ10メートルはあろうかという所から飛び降りたりと(普通死ぬよな)、まことに頑丈で無鉄砲な少年。あと足がやたらと器用で、ものをつかんだり数えたりなんかは朝飯前。
やはり宮崎作品で「元気な少年」の主人公というと。『ラピュタ』のパズーがいる(というか、『ラピュタ』自体『コナン』のリメイクのようなところがある)。パズーも素直でなかなかいい少年だが、コナンに比べるとやや優等生的というか、行動が予測範囲内である。これほど何をしでかすかわからないような破天荒なキャラは、宮崎作品では他に『カリオストロの城』のルパンを除けば類を見ない。
声は先日のび太を引退した小原のり子さんだったと思った。
以下はけっこうネタばれしてますので未見の方は要注意。

好きなシーンをふたつ
・わりかし序盤の方。ジムシィの分まで作業をやってやったためにぶっ倒れるコナン。気がついたジムシィは渋々といった感じで
「やりゃあいいんだろ」
と言う。「すまん! おれのために・・・」とか涙ぐむよりよっぽど彼らしくていい。
・終盤レプカとの決戦に赴くところでモンスリーと別れる際、ふだんバカ面のコナンが
「モンスリー、死ぬな」
と一瞬だけ「男」の顔になるシーン

気になった?シーンもふたつ
・やはり終盤ギガントから落ちそうになる宿敵レプカを前にして。後のことを考えればここは足蹴にしててでも突き落とさねばならないのだが、コナンはつい手をさしのべようとしてしまう。結局レプカは力尽きて勝手に落ちていってしまい、ことなきをえるのだが・・・・ 釈然としないながらも、やはりああするしかないか、というシーン。
・第2話で旅立ちの際、コナンは祖父の墓に向かって、「必ずここに戻ってくる」と言う。最初に見た時、「あんななんも無いところに戻って、いったいどうするのやら」と思った。まあ実際に戻ってみたら、大陸が大隆起していて結果オーライだったわけだが。
さて、ここで思い出すのはそれから二十年後の『もののけ姫』。一件を落着させた主人公アシタカは、呪いも解けて、故郷に帰ってもなんの支障もない。てっきりヒロインを連れて帰郷するのかと思ったら、以外にも彼はその場所に「残る」と言う。コナンとは180度違う決定だが、この辺に宮ちゃんの成長というか、変化が見られるような気がする。

果たして今回の放送、ちびっこたちはどれほど視聴していたのだろう。つーか『コナン』ってあんまり小さい子にはむずかしい話ですよね。『コナン』は「名探偵」だけじゃないことがわかってくれればそれでよしとすべきでしょうか。

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Comments

>高さ10メートルはあろうかという所から
>飛び降りたりと
こうした不死身(?)ぶりは
もはやおなじみ(笑)。
人並みはずれた肺活量(?)
>元気少年
そうですねー。パズーはコナンと比較すると
洗練されているイメージ。ただその分、周りのキャラがトチ狂ってる(いい意味で)というバランス感ともいえます。ラピュタだと
ドーラ婆さん一家とかね
「船長とお呼び!」(しつこい
トチ狂ってるといえば
私は、ダイズ船長がお気に入りでした。
>「あんななんも無いところに戻って、
>いったいどうするのやら」
余計に突っ込まないように(笑)。
「立志出生」物の大半は全てそうなりますぜ。
>「もののけ姫」のラスト
私も「帰るのでは?」派(勝手に作るな
でしたが、こういう選択肢もありなのかなと
思いました。

Posted by: まさとし | May 02, 2005 at 11:44 PM

おはようございます(いや…午後?)。
この作品、うちの相方が大好きで、私は見てないのですが何か話は色々聴きます。
相方は、モンスリーの
「ばかねっ。」
が好きだそうです。

Posted by: 高野正宗 | May 03, 2005 at 02:03 PM

私は「コナン」といえば「名探偵」のほうなので……。
同僚の一人は、「コナン」といえば「未来少年」。
で、先日、テレビで名探偵コナンの劇場版をやったときのこと
「今日は、コナンの特番だから、久々にテレビをつけるかな」(私)
「え、コナンやるの? 早く帰らなくちゃ」(同僚)
しばらくして、まだ帰らずにいる同僚。(私は泊まり仕事)
「よく、考えたら、コナンって名探偵のほうなんだよね」
彼女は、NHK教育でコナンをやっていたのを知っていたのかな?

Posted by: kakakai | May 03, 2005 at 04:56 PM

>まさとしさま
>人並みはずれた肺活量(?)
そうそう。タライかぶって海にもぐったりしてね(笑) あれもバカで好きなシーンです。
>ラピュタだと
ドーラ婆さん一家とかね
いいですよね。上のシーンもそうですけど、最近の宮崎作品に足りないのは、こういうバカさ加減のような気がします。
欲望むきだしのばあさんというと『千と千尋』の湯婆々もいましたが、ド―ラさまのほうがさわやかでかっこいいですね。
>余計に突っ込まないように(笑)。
笑って許して(笑)


>高野正宗さま
たしか相方さんは『ホームズ』も好きなんでしたっけ。『コナン』は『ホームズ』と色々通ずるところの多い作品ですから。タイトルもなんとなく。


>Kakakaiさま
>私は「コナン」といえば「名探偵」のほうなので……。
学生時代はサンデー派だったので、『名探偵』の方も最初期は読んでました。もうあれから十年か・・・ コナン君はまだもとに戻れないみたいで(笑) 映画版1作目はレベル高い!と某友人が誉めてました。
『コナン』というとシュワルツェネッガー主演で映画化されたヒロイック・ファンタジーも有名です。

Posted by: SGA屋伍一 | May 03, 2005 at 10:53 PM

どうも初めて書き込みます。
「未来少年コナン」本放送は小5のころ。こんな面白いテレビアニメは初めてと思いながら見ていました。いまだにこれを超す作品にはお目にかかれない。
そんなわけで「ラピュタ」はなんか焼き直し臭いなあという感想。宮崎駿の最高傑作だと思っています。
この名前で書き込んだのは「コナン」が自分のお話作りのお手本になっているからです。そういう目で見ると拙作PMもなるほどという感じではないでしょうか。

Posted by: 海原卓治 | May 03, 2005 at 11:49 PM

ようこそいらっしゃいませ。御作楽しく拝見させて頂いてます。
>いまだにこれを超す作品にはお目にかかれない。
ほれ込んでらっしゃるのですねえ。海原さまもお読みになったかもしれませんが、こないだの『ガンダムエース』で安彦良和先生が、「『巨神ゴーグ』は『未来少年コナン』を理想として作ったけれど、とてもかなわなかった」みたいなことおっしゃってましたね。なんとなく『コナン』のすごさがわかります。とはいえ、『ゴーグ』も何かの折に観返してみたい作品です。

>「コナン」が自分のお話作りのお手本になっているからです
「終末後の世界でも明るさを失わない少年少女」「異境の少女と出会って、少年は世界を知る」といったあたりでしょうか? ここでいう「異境の少女」とはもちろん今日子ちゃんじゃなく、カナちゃんのほうですが。
(「?」と思われた方は海原さまのHPに連載中の漫画『パイプマシン』をごらんください。
http://www.h6.dion.ne.jp/~kani2205/)

Posted by: SGA屋伍一 | May 04, 2005 at 04:49 PM

どうも宣伝までしていただいて恐縮です(笑)。

>『巨神ゴーグ』
そうなんですよね。放送が始まる前は私も安彦さんの『コナン』みたいなものかと思って見たのですが一回目を見て「あれ?」。コナンと比べてお話が薄い。これだけ?って感じでした。評判が今一だったのも「コナン」と比べて見た人が多かったせいじゃないでしょうか。
でも、全体の構成を知った今ではこれは面白いと胸を張って言えます。安彦さんの全ての作品の中で今のところこれが私的ベストです。ああ、DVDボックスほしい……。

>PMで影響を受けた箇所
もっと具体的なんですけどネ。あんまり言っちゃうと何なんで、この程度で……。

Posted by: 海原卓治 | May 04, 2005 at 05:37 PM

>『巨神ゴーグ』
実はワタクシの場合『コナン』よりこちらの方を先に観ました。最終回で主人公がゴーグに「また、会えるよね」というところは泣けます。ん? そんなセリフどっかで・・・(笑)
>もっと具体的なんですけどネ
すいません(汗) もっかい読んで勉強します。

Posted by: SGA 屋伍一 | May 06, 2005 at 08:23 PM

 コナンはまだ宮崎駿監督が社会主○思想に
かぶれていたか、ぬけた直後に創った作品で
す。(いきなりディープなネタを、、)
 「原作キライ」って、そうだったんですか?
しらなんだです。又聞きですが原作は、モンス
リーは科学者で子供を失った経験があるそう
です。迷彩服は監督の趣味ですw
 ダイスは原作では独裁者でレプカ+ダイス
な性格だそうです。
 一番笑ったのはコナンは頭の中に神の声が
聞こえるらしく、自らの命を絶とう、とした時
「生きろ!」の声が響いたそうです。
 
       もののけ姫ですか!?
 
 モンスリーは某掲示板でツンデレ女と書かれ
ていましたが、私はツンデレの意味を知りませ
んが北条政子がツンデレと呼ばれているそう
ですw そうですか高野さまの相方さんが
モンスリーを好きですかw
 
 巨人ゴーグはコナンを理想としていたのです
か。よく覚えていないのですがパズーの声の
方が出ていたような。
 あ、ダイの大冒険もコナンですよねw

Posted by: 犬塚志乃 | May 07, 2005 at 12:47 PM

こんにちは。すみません横レスで。
犬塚様
ええっ!ちなみにワタクシもツンデレの意味はわかりません。想像はしてます。
モンスリーは相方の青春の女性だそうです。
きっと「ばかねっ。」と言われたいに違いない。
言う前に蹴りを入れてますが。

Posted by: 高野正宗 | May 07, 2005 at 02:26 PM

最近更新が滞っていてもうしわけありません。明日はなんか書きます。たぶん。

>犬塚志乃さま
宮崎作品のご意見番の登場ですな。
> コナンはまだ宮崎駿監督が社会主○思想に
かぶれていたか、ぬけた直後に創った作品
うーん。たしかに工業=悪 農業=善みたいなとこはありますな。まあそんな思想臭さはあまり気にならないくらい面白い作品ではあります。
>「原作キライ」って、そうだったんですか?
また聞きなのであまり確かな情報ではないかも・・・・・
>迷彩服は監督の趣味ですw
「あらま、も~んすり~ちゅわ~ん。おともだちにな~りた~いわ~ん」
> 一番笑ったのはコナンは頭の中に神の声が
聞こえるらしく、自らの命を絶とう、とした時
「生きろ!」の声が響いたそうです。
 
       もののけ姫ですか!?
すげえぜ(笑) やっぱ別モンだわ。
>よく覚えていないのですがパズーの声の
方が出ていたような。
そうでした。つーか、主役です。

>高野正宗さま
>きっと「ばかねっ。」と言われたいに違いない。
そう、この「ばかねっ。」にも特長がありまして。恥じらうと共にちょっとうれしい♪みたいな、でも凛とした透き通るような声でして。
おいらも言われてみたいな~ 
でもセクハラまがいなことを言ったら、モンスリー嬢は無言で銃をぶっ放すと思います。

Posted by: SGA屋伍一 | May 07, 2005 at 10:20 PM

>パズーの声
田中真弓さん。巨神ゴーグでアリオンにも出てました(当初アリオンを演じたかったらしいのですが、男性で行くということになり断念)。安彦作品の常連かな~。

Posted by: 高野正宗 | May 07, 2005 at 11:29 PM

まいど。
今更ですが・・・・・
>ツンデレ
「ツンツン・デレデレ系の略。
主にギャルゲーにおいて、当初はつれない
態度(ツンツン)だったキャラクターが
何かのきっかけによってしおらしくなったり
いちゃついてくる(デレデレ)という
性格設定の事」
ということらしいです(某ブログ情報)。
今ではギャルゲーに限らずアニメとか
特撮でも多用されてる模様です。
モンスリーってそういう感じしてましたから
・・・・一応適合か。
最近の事例だと特撮になっちゃうけど
「仮面ライダー響鬼」のあきら(息吹鬼の
弟子)がわかりやすいです(笑)。
ではでは。

Posted by: まさとし | May 08, 2005 at 11:12 AM

X息吹鬼→○威吹鬼 です。
失礼しやしたー(苦笑)。

Posted by: まさとし | May 08, 2005 at 11:41 AM

>高野正宗さま
>田中真弓さん
わたしは「元気な少年」役は野澤雅子さんで育った世代ですが、今の若いひとたちは彼女のほうが馴染み深いのかもしれませんね。ほんでその後に松本梨香嬢が控えていると。

>まさとしさま
>ツンデレ
そういう意味だったんですか。わたしゃてっきりツンドラ気候の親戚か何かと。・・・・・失礼
最近の例でわたしが思い浮かぶのは、昨年の映画『スチームボーイ』のヒロイン。まさにそんな感じでした。

Posted by: SGA屋伍一  | May 08, 2005 at 08:52 PM

あっ…。
先にやられた!<ツンドラ
いやまじでそう思いますよね。
拙宅の方に犬塚様が貼って下さったリンク先のブログで読んで、何となく意味は推定してた通りでした。
しかし、つまるところは、男性にとってはタマランシチュエーション、ってことですよね(笑)
ヒロインって、ツンデレばっかりですもん。

Posted by: 高野正宗 | May 08, 2005 at 09:15 PM

>男性にとってはタマランシチュエーション、ってことですよね(笑)
ヒロインって、ツンデレばっかりですもん。

わたしはデレデレでも全然かまいませんけど。まわりはツンツンばっかりなので(涙)
ツンツン デレデレ ツーレーロー

Posted by: SGA屋伍一  | May 10, 2005 at 06:43 PM

>ツンツン デレデレ ツーレーロー
かっ…哀しいですねえ…!
そうか、そうか…(肩を抱く…がそれがゼンザイ先生にすりかわっている)

Posted by: 高野正宗 | May 10, 2005 at 10:57 PM

もてない男は悲しいなあ! なあ、ゼンザイ!
ううう・・・・

Posted by: SGA屋伍一  | May 11, 2005 at 09:10 PM

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