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May 30, 2005

幸せってなんだっけ ブラッド・シルバーリング 『レモニー・スニケットの世にも不幸せな物語』

原作は世界で40ヶ国語に訳されている児童文学。『Mr.インクレディブル』のほとぼりも冷めてきたころあいなので、「絶対感動しますって!」とハッタリをかまして、婦女子達に付き合ってもらいました。
明るく可愛いボードレール家の子供達は、突然の火災により両親を失う。子供らは遠い親戚のオラフ伯爵に引き取られるが、伯爵は兄弟をこき使うばかりか、財産を掠め取ろうと陰謀を企む。持ち前の特技で伯爵の企みを退けた三人だったが、彼らの行くところ常に災厄と危険と陰謀が待ち受ける。
冒頭でくどいくらいに「この映画は不快で、きつくて可哀相。明るく楽しいものが観たけりゃディ○ニーでも観とけ」みたいな警告的ナレーションが入ります。何にも悪いことをしてないいたいけな子供達が、次から次へと不幸な目に遭うという話なので。しかしまあエログロ描写があるわけではないので(グロはちょっとあったか・・・・)それほど不快に思われるかたはいないのでは。親御さんがいきなり亡くなるというのも、名作劇場では珍しい事じゃありませんからねえ。ただ、全編にシニカルな空気が漂っているのも事実。「したり顔で近づく大人には気をつけろ」みたいな教訓があったり。嫌な時代になりましたねえ。
で、個人的な感想を申しますと、良くも悪くも絵本のような映画でございました。背景の美術とか、けったいな場面設定とかはホントよく出来ている。アカデミー賞の美術部門にノミネートされたくらいですから。
ただ、ハリウッドのいつものキューン! ガシャーン!! ドカーン!!! ボカーン!!!! キキッ みたいな作風になれている方は、ちょっと地味というか、メリハリがたらない印象を受けるかも知れません。十分みんな動いてるんですけど、それでも奇妙なイラストの連作を、ずっと眺めているような気分になるんですね。
また、三人兄弟がそれぞれ特技・・・発明の天才、人間図書館、なんでも噛む・・・・を持っていて窮地の時にはそれを発揮するんですが、この辺ももっと生かしようが足らない気がしました。続編ができる可能性も十分にあるようなので、それは次回への課題といたしましょう。
役者さんに関しましては申し分ございません。主役の子役達は三人三様のキュートさ。悪役オラフ伯はご存知ジム・キャリーで、いつものように芸達者なところを見せてくれます。ただ、自分としてはジム・キャリーにあんまり悪人をやってほしくないなあ。他にも無駄に豪華なカメオ出演や、切り絵アニメのようなEDなども見所の一つです。
さて、上映が終わりふと隣を見ると、婦女子達から怒りのオーラが立ち上っているのが見えました。たぶんもう付き合ってくれることはないと思います。

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May 28, 2005

日本の辺境で愛を叫ぶ 浅倉卓弥 『四日間の奇蹟』

ありがちタイトルですまんこってす。
第1回「このミステリーがすごい」大賞受賞作。
将来を嘱望されながら奇禍によりピアニストとしての生命を絶たれてしまった青年、如月敬輔。彼はその事故が縁で知的障害を持つ少女、千織と暮らすことになった。千織に並々ならぬピアノの才能を見出した敬輔は、複雑な思いを抱きつつ彼女と医療系の施設を慰問して回っていた。いつものようにして、とある施設を訪れた二人は、ある出会いと事故をきっかけにして、はかない奇蹟を経験することになる。

む~ん。この手の本は紹介するのがむずかしいです。なぜかってえと、ちょっと書いただけでネタバレになってしまうので。純然たるミステリーではないですけど、そいうい展開の妙で引っ張る構成は、確かにミステリー色が強いです。
テーマの一つは「精神はどこにあるのか?」という問題ですね。大抵の人は「脳にあるに決まってんじゃん」とおっしゃるでしょう。確かにそれが最も信憑性の高い説でございますが、それを科学的に証明するのって、専門家でもむずかしいもんらしいです。そう言えば夢野Q作先生は『ドグラ・マグラ』という作品で、「考えているのは細胞だ。現に微細な生物には脳など持っていないのに、ちゃんと活動している。我々の頭にあるこの臓器?は、実は密かに我々を操っているのだ」みたいなことを作中人物に言わせてました。ここまでいくとさすがに妄想ですけど、確かに精神=脳内の電気信号の集合体と決め付けてしまうには、不可解なことは多いようです。この本が凡百のロマンスと異なっているのは、一応そういう専門知識も踏まえて、精神と脳についてしっかり考察しているところですね。素人にもわかりやすく書かれているところが、また偉い。

で、もうひとつ辛かった点は、これ、大変みずみずしく、純粋なお話なんです。はっきり言って善人しか登場しません。ですが、もうオジサンの域に差し掛かっている人間としては、そのまっすぐな感性を十分にうけとめきれないんですね。いい話だな、とは思います。しかし涙を流すまでには至らない。恐らく十代のころに読んでいれば、もっと素直に感動できたんでないかと思います。残念。
しかしそんな汚れつちまつたおぢさんでも、浅倉氏の筆力には認めざるをえませんし、重要人物である岩倉真理子の造形のきめ細かさにはほとほと感服いたしました。まず読んでおいて損はない作品だと思います。

すでにご存知の方も多いかと思われますが、この小説、近日映画版が公開されます。いかにも純愛ブームにのっかって、という感じではありますが、映画がよく出来てればそれでいいんじゃないでしょうか。たぶん自分は観に行かないと思いますけど。

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May 27, 2005

続恐竜三億年 骨まで愛して

この番組は(略)


kr3o-1寺野さん・・・・・

わたし、あなたに言わなければならないことがあるの


                      kr3o-2
今度はなんだい? スー。

たとえどんな事があっても、ぼくらの愛は永遠に変らないさ、ベイビー

                       kr3o-1
じゃあ思い切って言うわ。

わたし、あなたにずっと二十歳だって言ってたけど・・・・・
本当は二億歳なの!

                      kr3-2-1
(微笑んで)


お別れだ・・・・・ スー・・・・・

                     kr3-2-2
て・・・・

寺野さあああああああんッ!!!!

      SGA屋愛の劇場 fin

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May 25, 2005

はみだし刑事英国系 イアン・ランキン 『紐と十字架』

・・・・というタイトルにしてみたものの、スコットランドは一応英国でいいんだろうか。
当ブログの常連様、高野正宗様絶賛のイアン・ランキンのデビュー作にして、リーバス警部シリーズ第1作です。
スコットランドはエジンバラで起きた連続少女絞殺事件。時を同じくして、捜査を行うリーバス部長刑事の自宅には奇妙なメッセージの付いた紐や十字架が送られつづけていた。過去のトラウマをひきずりつつ、懸命に犯人を追うリーバス。無差別的犯行と思えたその裏に隠された真相が明かされたとき、リーバスはかつて垣間見た地獄を再び見せ付けられる。
たぶんハードボイルドの範疇に入る物語。深く悩み苦しむシーンの多い主人公像は、マーロウやスペードにくらべていささか「弱い」印象をぬぐえませんが、クライマックスにおいて独り宿敵に立ち向う彼の姿は紛れもなくハードボイルドです(装丁イラストがまたかっこいい)。
ただ、作者は特にこのジャンル、と決めて書いたわけではなく、現代版ジキルとハイドを想定していたそうです。この作品の場合一人の体に二つの人格が、というわけではなく、同じ境遇にありながら、道を違えてしまったもう一人の自分との相克が描かれます。こないだ別項で話題に出た『ゲド戦記 影との戦い』とも似ているかもしれません。この時点では続編を考えずに書かれたせいか、まだリーバスのディティールが薄いように感じられます。このあと続編を重ねていくに従い、さらに細かい肉付けがなされていくみたいです。
あからさまな手がかりが提示されているのにそれに気がつかないリーバスに、「ちょっとこの人鈍くね?」と思うところもありますが、それにはもっともな理由があるので、これから手にとる方はその点を思いにとどめておいてください。
印象に残った点を二つ。
あることでダメージを負った主人公は、聖書を読んで慰めをえようとする場面があります。決して道徳的とはいえない彼ですらこうなんだから、やはり向こうの人にとって聖書とは特別な本なんだなあ、と改めて思いました。
もう一つは男兄弟の描写の上手さ。お互い気になる存在なんだけど、久しぶりに会ってもいい話題も見つからず、ただグラスだけを重ねていくような。そんなきまずい空気がよくかけてました。先日GWの際弟が実家に戻ってきていたんですが、ちょうどこんな感じでした(笑)。どこの国でもおんなじなのねー。
このリーバス警部シリーズ、わが国では最初に第八作『黒と青』が訳され、次いで第7作『血の流れるままに』が刊行されました(順番メチャクチャ)。で、どうもこの辺のほうが出来がいいみたいなんです。とはいえ『紐と十字架』もなかなか良かったので、二作目以降が刊行されるならば順次付き合っていきたいと思っています。

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May 24, 2005

サイバラ・クロニクル・リターンズ 西原理恵子あれこれ

先ごろ、我らがサイバラ女王様が手塚治虫漫画文化賞を受賞されました。文化庁芸術メディア祭の賞とSGA屋漫画文化賞と、漫画文化賞のグランドスラム(はい、つっこんで)を達成なすったわけで、まずはめでたい。
その関連か知りませんが、先週のAERAで特集記事がありました。それによると、サイバラ作品は「無頼」と「叙情」からなるとありました。なるほど。
もっとも初期の作品は無頼一辺倒だった気が。自分から鉄板に突っ込んでいって、血をダラダラ流しながら、「オラア、おもしれえだろうがあ、笑えよ」と言っているような話が多かったっす(この場合鉄板というのは権威、バクチなど)。
その作風に変化がはっきり表れるようになったのは名作の誉れ高い『ぼくんち』のあたりから。この時期女王さまは結婚、出産、鬱と色々大変だったようです。とはいえこの作品も序盤は「無頼」よりのポジションでした。例えば主人公の少年二太は、仲のいいホームレスの老人と彼のダンボールハウスをこしらえる。しかしそのハウスは宅地造成のため、ブルドーザーであっと言う間にペシャンコにされてしまう。泣きじゃくる二太。しかし老人はブルドーザ-を盗んで闇ブローカーに売り払い、もっと立派なハウスをこしらえてしまう。こういう不幸も無頼と笑いで吹き飛ばすようなカラーが好きでした。ところが中盤あたりから、それだけではどうにもできないような不幸が二太と周辺の人々に次々と降りかかる。結局「笑いで乗り切るしかない」という結論で物語は終るが、なんともやりきれないものが心に残りました。
「泣かせ」の上手い作家(他に浅田次郎、浦沢直樹など)って嫌いです。自分がやすやすと計算に乗せられてしまうのがしゃくだからです。と言いつつもちょくちょく本棚から引っ張り出してその度に涙ぐんでいるのは、結局「好きだから」なんじゃないのか? ああもう! 自分で自分の気持ちがわからない! イヤ!
近年女王さまはますます「泣かせ」がうまくなりやがりました。無頼系の作品にも上手に叙情のアクセントが織り交ぜてあり、それがまたお上手。
こないだ買いそびれていた『人生一年生 2号』をようやくゲットしました。ファン必携の濃いーい内容ですが、『毎日かあさん』で喜んでいる子供達は火傷必至の危険なブツでもあります。冒頭の『パヤオ親父船』には「ハシダサンイナイネー イラクイッター」なんてシャレにならない会話もありの。
わたしが一番やられたのは巻末の『波兎とぼく』。サイバラ兄の視点で描かれた、サイバラが産まれる前の話です。ここはまだるっこしい解説はやめて、セリフだけを拾っていきましょうか。
「お父ちゃんはお酒で頭をやられてしまって」「だからぼくがここでおさえんといかん。ここでがんばらんといかん」
「お父ちゃんは『また買うたる』『お前が一番じゃ』てゆってバンザイバンザイしてくれた」
「その日の夜中お父ちゃんはずっと包丁を研いでいた。目をとびでるくらいむいて」
「それでぼくはお父ちゃんの手をはなした。それでお父ちゃんは本当にダメになった」
「ボクは本当は、お母ちゃんと妹とそれからお父ちゃんの手をぜんぶにぎって それでどうにかやっていく方法が どっかにあったんじゃないかとずっと考えていた」
・・・・・・ああ~ も~ ちくしょ~ もってけドロボ~(号泣) 

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May 22, 2005

今週(5/22)の『義経!』

時子です。夫を亡くしてはや二週。浮世に未練もございませんし、そろそろ剃髪して仏門にでも入ろうかと思いますの。え? とっくに入ってんだろって? あらやだ、わたくしウッカリしてましたわ。この歳になるとついつい物忘れが激しくなってしまいまして、まことにお恥ずかしい限りでございますわ。尼だけにア(ルツハイ)マーなんつって。おほほ。今「苦しい上に寒い」と言った奴、打ち首じゃ!
さ~て、今週の『義経!』くんは
・ヨシナカとナカヨシに
・ベンチウォーマーはつらいよ
・君は鞍馬の天狗を見たか
・伊豆山神社は実家より徒歩3分
の4本でした。♪花の命はけっこう長い♪

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いまだに大河ドラマ『新選組!』を振り返ってるよ!のコーナー① 近藤勇の巻

いささか開き直りのはいったタイトルに変更してリニューアル1回目です。
1回目はやはりこの人、鬼の局長近藤勇です。
戦前新選組は悪者だったという話は番外編でしました。そうした中にあっても近藤さんだけは、人格者っぽく描かれることもあったようです。鞍馬天狗が「立場は違えどあなたのことは尊敬していた」とか、言ってなかったかな?
けれど最近は、どちらかというと土方・沖田の引き立て役になることの方が多い近藤さん。風貌も性格もオヤジ臭さ丸出し、というイメージが一般的です。今作では久々にかっこいい?局長が描かれました。ま、主役美化は大河ドラマ&少年マンガのお約束ということで。ただ、美化してるんだけど、フォローしきれない、情けない部分も残っているあたり、三国志の劉備を彷彿とさせました。
「武士よりも武士らしく」これが今回彼をつき動かしたエネルギーの源でした。そう思わせた発端が、姑のイビリというのが少々情けないですけど。しかし、彼は最初武士にとって不可欠な「主君」というものを持っていませんでした。上様は主君と呼ぶにはあまりにも遠すぎる存在でした。その彼が松平容保という理想の主君を得た時、近藤さんは変ります。誰の命をも尊ぶヒューマニストから、尽忠報国の人斬り鬼へ。そのために敵味方多くの血が流れ、何度も悲劇が繰りかえされます。流された血に対する自責の念は、さらに彼を修羅へと駆り立てます。その行き着いた先は、板橋における斬首、そしてさらし首というあまりに酸鼻な結末でした。でも彼は己の生涯を悔いていなかっただろうし、満足して逝った・・・・・そう信じたいですね。

演じたのは国民的アイドルSMAPのメンバー、香取慎吾くん。もともと三谷さんと仲が良かったようですが、「口にコブシが入る」ということが主役抜擢の決定打となったようです。この人が今まで演じた役を振り返ると、これがすごい。サイコ・キラー、ベトナム人、知的障害者、透明人間、蘇る金狼、金髪先生、主婦・・・・ ははは。今回は不器用そうに、朴訥に演じていました。序盤の純真な近藤と、後半の鬼としての近藤をそれなりに演じ分けていたのは見事です。この途中で『ハットリくん』もやってたのだから(二重の意味で)すごい。

印象に残った場面を
・繰り返しますが、第3話。薄くらい道場の中で、トシに「武士よりも武士らしく」なることを誓うシーン
・第13話、でっかい焚き火の前で芹沢に頭を下げるシーン。土下座しているのになぜかかっこいい。
・26話、与力内山彦次郎にさんざ失礼なことを言った後、怒る内山に「だから失礼ながらと言った!」というシーン。ことわりゃいいってもんでもないと思うが・・・・ まあ土下座ばっかしのころと比べて成長したか。
・同様に28話池田屋で、「己の行いに一点の曇りもない!」(ちょっとちがう?)と見えを斬るシーン。たぶん近藤さんが一番かっこよかったシーン。
・34話、正妻と愛人が鉢合わせしてしまい、顔が固まってしまうシーン。口をへの字に曲げて失語症に陥ってしまった近藤さんに笑いが止まりません。
・ラス前、一生懸命ねばっていたのに、加納さんをまえにした途端、あっさりゲロしてしまうシーン。もうちょっとねばらんかい! と思いつつ、潔さにこころ打たれる。
・そしてラストカット「トシ・・・・・ (今度は何をしようか?)」

それなりにバッシングもあった『新選組!』。当然主役も色々叩かれましたが、わたしはこの近藤だからこそ、最後までつきあうことができたと思っています。

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May 18, 2005

闘猫伝説 HARD PUNCHER モン吉 第3話

第3話 (リクエストにつき)「運命の出会い」

hpm3-1由緒ある家系に産まれたモン吉。しかし彼(女)は到底飼い猫に収まるような器ではなかった。

(ここは、おれのいるべき場所ではない)
荒ぶる魂が導くままにモン吉は家を出た。それから数ヵ月後・・・・


hpm3-2とある暗黒街のただ中に、モン吉の姿があった。人知れぬバトルを繰り返すうち、いつの間にかモン吉は、最強のストリートファイターと噂されるようになっていた。
その独特のマンティス(カマキリ)・スタイルから繰り出される拳は、まさに変幻自在であった。

hpm3-3その日の相手はアメリカ系のファイター、ショー太だった。マーシャルアーツの達人(?)ということだったが、しょせんモン吉の相手ではなかった。
急所に数発打撃を喰らったショー太は、あまりの痛さに口を開けてのた打ち回るのだった。

hpm3-4勝負が決したとき、突如裏通りに声が鳴り響いた。「いい筋をしている」彼の名はSGA=キング(またかよ)。辣腕プロモーターである彼は、次世代のスターを探して夜の街を散策していたのだった。
「モン吉くん、といったか? どうだ、おれと一緒に世界をめざさないか?」

hpm3-5感じ入るものがあったのか・・・・ モン吉は静かにうなずいた。固い握手を交わすモン吉とSGA。黄金のタッグが誕生した瞬間であった。

         つづく

SGA屋伍一が歌う『闘猫伝説 HARD PUNCHER モン吉』の主題歌『燃えろ肉球』を、抽選で300名の皆様にプレゼントしません。以下の住所まで、ふるってご応募しないでください。
〒 RX-78-2
静岡県南葛市ムッシュムラ村 へー6
『モン吉』主題歌プレゼント係まで

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同性愛風膝栗毛 宮藤官九朗 『真夜中の弥次さん喜多さん』

いまをときめく宮藤官九朗の初監督作品。手塚治虫漫画文化賞に輝いたしりあがり寿の漫画が原作となっています。
江戸の長屋に住む弥次郎兵衛と喜多八は恋人同士。弥次さんはシャブ中の喜多さんが立ちなおるきっかけになればと思い、彼を伊勢参りに誘う。その珍道中を描いた作品なのですが・・・・
結論から申しましょう。わけがわかりませんでした。そもそもなぜホモなのか、なぜシャブ中なのか、なぜ弥次喜多なのか。その辺からしてもうわからない。もしかすると原作を読めばわかるのかもしれませんが、先に映画を観てしまうと、まず「原作を読もう!」という気になれません。
雰囲気の似た作品というと、『ねじ式』や寺山修治の『田園に死す』、あと『トレイン・スポッティング』などなのですが、これらよりもっとバカバカしい感じです。
宮藤さんという方は、もともと暴走するきらいのある方です。今までの原作付き作品は「原作」が暴走を抑える役割を果たしていましたが、今回はどうも原作が暴走に拍車をかけてしまったようです。特にリサーチせずに入ってきたらしい一組の老夫婦は、開始30分くらいで席を立ってしまいました。ちなみに今好評放映中の宮藤作品『タイガー&ドラゴン』。かなりキャストがかぶっているんですけど、こちらと比べると『タイガー』はかなり普通のドラマです。
そういうわけで去年の『キューティーハニー』と同じくらいの(そういやこんくらいの時期だった)オイテケボリ感を味わわされましたが、たまに非常にわかり易いギャグもありまして。ほかされちゃあ、連れ戻され、ほかされちゃあ、連れ戻され・・・・お薬でキメルって、こういう感覚なのかしらん。
主演はTOKIO長瀬智也。ホモの話と聞いていたものの、、彼が主役だろうから描写は大したことはないだろうと思っていました。そしたらジュニアミドル級くらいやってましたねえ(笑)。本当は付き合いのいい友人と観に行こうかと考えていたんですが、一人で行って正解でしたよ。危ない、危ない。
きっと長瀬君は、恩のあるクドカンの誘いだけに断わるに断われなかったんでは。それでも一生懸命ホモを演じる彼の姿は、どこか痛々しかったです。浜崎あゆみに感想を聞いてみたいです。
それに対して非常に自然体に見えたのが喜多八役の中村七之助。ホモでシャブ中で金髪のダメ男を、役名のとおり大変嬉々として演じているようでした。こないだ不祥事を起こしてしまったのは、この役からまだ抜けきれなかったせいかもしれません。

まあ、わたしは懐の広い人間ですから、こういうのもアリかとは思いますが、絶対に人にはすすめられません。あと一応断わっときますけど、わたしはホモじゃないですから。そこのあなた、どうして距離を取るの? もう、本当なんだから! 信じてくれなきゃイヤイヤ。くねくね。

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May 17, 2005

適当掲示板7&本当にあった(ちょっと)怖い話

みなさま、ご機嫌いかがでしょうか。
毎度おなじみのコーナーです。当ブログに関するご意見や、みなさまのオススメ品、オモロイ話、その他なんでもお聞かせくだされば嬉しく思います。
さて、タイトルにもありますが、先日ちょっとおっかない経験をいたしました。それについて再現映像を交えて書いてみました。では、どうぞ。
「(UFOの目撃談風に)あれは、いつものように朝の配達の仕事をしているときだった。アパートの二階にブツを置いて、階段を下りてきたら、なんとびっくり。一階の踊り場のところに、野生の猿がデン、と座っていたんだ
20050517_0759_000まだ仕事がのこっていて急がなくちゃいけないのに、完全に退路をふさがれた形になってしまった。ためしにゴリラの真似をしてどかそうと試みたんだが、かえって向こうの警戒心をあおってしまったようだ。オレは途方にくれてしまったよ。


20050517_0802_000にらみ合う事数時間(ウソ)。いい加減ラチがあかないので痺れを切らしたオレは、試しに親指で『あっちへ行け』というジェスチャーをしてみたんだ。すると驚いたことに、猿はあっさりそっちの方へ向かって去っていったんだ。


20050517_0800_000こんな簡単にカタがつくなんて、なんとも拍子抜けしたよ。ただ、近所の人の話では最近よく隣町から遠征に来てるらしいので、また出くわす可能性は十分にある。気をつけないとな。今度見かけたら、必ず証拠写真撮っておくよ! それにしてもこの町は田舎だなあ」

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May 16, 2005

ガラクタの仮面 R・グーターマン 『マスク2』

アメリカさんのコメディって笑えないことが多いですよね。「笑い」の要素つーのは国によって色々違いますから、万国に通づるような喜劇を作るのは至難の技といえましょう。
そんなわけで米国のコメディでジャストミートしたものというと、それこそチャップリン&キートンくらいのものでしたが、色付きの作品でどうしようもなく「やられた・・・・」という作品がひとつあります。それはジム・キャリーの出世作『マスク』。アニメを実写でやる、という発想。暴走してるようでツボを心得たギャグ。上っ面をちょいと装ったくらいでは、人間の本質は変らないというテーマ。どれをとってもツボにはまりまくりでした。
さて、第1作公開から幾星霜。この度ようやっと続編が日本でも公開されることにあいなりました。喜び勇んで観に行ったものの、これが~ですねえ。むずかしかったんですねえ。
今回の主人公はチャンスが得られずに悶々としているアニメーターなんでスネ。1作目の主人公は「冴えない自分を変えてみたい!」という変身願望があり、これが「もてない君」である私達には実に感情移入しやすいキャラだったんです。けれど今回の主人公が願っているのは変身することではなく、チャンスを得ること。じゃああんまり仮面で変身する意味ないじゃん、という感じです。おまけにすでにキュートな奥さんまでいらっしゃいます。
正編に比べてギャグとかインパクトもゆるかった印象。う~ん、やっぱり続編ってむずかしいですねえ。
こんな風に辛口になってしまうのも、やはり1作目がよくできすぎてるから。ここは1作目は忘れて、単体で評価してみることとしましょうか。
この作品の売りの一つは、マスクの遺伝子?を受け継いだ赤子が誕生してしまうところ。プレゼンの日が迫っているのに、この赤ん坊は破天荒なイタズラでもって主人公を悩ましまくります。ついには主人公は「お前はおれを破滅させる悪魔かー!」とぶち切れます。コメディだからそれなりに笑えるような感じに描かれていますが、まじめに考えるとこれ、かなり怖い話です。けれどまあ、子供を育てるというのは楽しいだけでなく、こんな風に様々な犠牲が伴うことなんでしょうな。払った犠牲に見合う報いもあるのでしょうけど。
この親子と平衡して、もうひとつこじれた親子のペアが登場します。それがなんと、北欧神話のオーディンとロキ。もともとマスクを作ったのがロキだから、ということで登板とあいなったのですが、まさか1作目のバカ話がニーベルンゲンまで発展するとは思いませんでした。二代目マスクが今ひとつ冴えない一方で、このロキくんはなかなかハッチャけたアクションをみせてくれます。演じるは『スパイ・キッズ』などのアラン・カミング。ジム・キャリーほどでないにせよ、やはりお笑いのセンスのある方のようです。ホモだという話ですが。
子供向けかと思っていくとなかなかきわどいギャグもあります。お子さんを連れて行くのであれば、「子供はああやってできるの?」と聞かれることを覚悟して行って下さい。

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May 15, 2005

今週(5/15)の『義経!』

三郎です。最近弁慶のやつが職場で女といちゃいちゃしていてうっとおしいったらありません。
大体坊主なのに周りに女はべらかしていいんですか? だれかつっこめよ!
中島も中島です。先に知り合ったのは俺なのに・・・・ 他局の、しかもお笑い番組だけど
さ~て、今週の『義経!』くんは
・天気予報の兄上
・法皇様ごきげんいかが?
・ああうるわしの主従愛
・乙若完全スルー
の4本でした。クワクック!

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SGA屋愛の劇場 恐竜三億年 

この番組は花Oの提供でお送りしません。


kr3o-1寺野さん・・・・

実はわたし、ずっとあなたに黙ってたことがあるの

                      kr3o-2
なんだい? スー


たとえ君にどんな秘密があろうとも、ボクの愛は変わらないよ、ハニー♪


kr3o-1じゃあ思い切って言うわ


実はわたし・・・・男だったの!

                      kr3o-2b
・・・・・・・


へ?

                               kr3o-1な~んて、ウ・ソ!

本当は男だか女だかよくわからないんですって♪


                     kr3o-2
こいつゥ、驚かせやがって

ハハハ、ハハ

SGA屋愛の劇場 完

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May 14, 2005

岡山少年野球団 あさのあつこ 『バッテリー』

今日は最近本好きの間でちょくちょく話題になっているこの本を。昔『バツ&テリー』という漫画がありましたが、たぶん関係ありません。もともと児童文学として刊行された本ですが、「あまりにも面白い」ということで大人の間でも人気に火が付いた異例の作品です。
第1巻では、岡山県境の新田に引っ越してきた13歳の天才ピッチャー・原田巧と、彼にほれ込んだキャッチャーの永倉豪の出会いが語られます。出会いが語られる、と描きましたが、本当にそれだけの話。試合の場面もないし、恋愛模様もない。主人公が劇的に成長するわけでもありません。起承転結になれた身としては少々面食らいました。そのかわり少年達の心理描写が非常にていねいに描かれています。
わたしがなんとなく思い出したのは、マイベスト野球漫画である、ちばあきおの『キャプテン』。あの漫画も野球に情熱を傾ける少年達の心理がとても細かく描写されていました。練習に熱を入れすぎて負傷者を出してしまったことが問題になり、泣く泣く大会出場を諦めるという、今では考えられないような展開もありました。
ただ、やはり『キャプテン』はどっからどう見ても「野球漫画」です。野球を切り離しては成立し得ない作品なんですね。それに対してこの『バッテリー』は作者がたまたま素材として選んだのが野球だった、という印象を受けます。
この作品が書かれた当時、巷では少年の手による傷害事件が相次ぎ、「切れる14歳」なんて言葉がよく使われました。この本の主人公・原田巧は暴れてナイフを振り回したりはしませんが、やはり心のどこかに熱く、危うい怒りを秘めた少年です。本書はそうした少年達の心を懸命に探り、考えた作者のレポートのような趣があります。
やはり『キャプテン』の愛読者だった作家の重松清氏も、『エイジ』という作品で同様の試みをしています。ひょんなことから傷害の疑いをかけられた主人公エイジ。疑いが晴れ、迎えに来た父親はエイジに、「お前がそんなことをする子じゃないって信じていた」といいます。しかしエイジはその言葉に対し胸の内で「ぼくは仮に『そんなこと』をしたとしても信じて欲しい」とつぶやきます(この辺細部ちがうかも。ご容赦)。
悪いのは周囲で少年は悪くない、と考えるのはもちろん間違いです。しかし「異常だから」「性格に問題があるから」と決め付けて、彼らの心を探ることをしないのであれば、事態はすこしもよくならないでしょう。
そうして一生懸命考えて出した答が、果たして真実かどうか、確かめるのも非常に難しいことです。しかしそれでも我々は考え続けなければいけない、と本書を読了して思いました。
『バッテリー』は児童書版(教育画劇刊)がこないだ全6巻で完結。文庫版は角川書店より3巻までが刊行中。とりあえず続きも読んでみようと思います。

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May 11, 2005

ヴィジランテ馬鹿二代 カート・ビュシーク 『アストロシティ:コンフェッション』

みなさん大変です! 早くも第二回SGA屋漫画文化賞大賞最有力候補が決まってしまいました!(誰も注目しとらんつーに)
その作品の名は『アストロシティ:コンフェッション』。先々月紹介した『アストロシティ:ライフ・イン・ザ・ビッグシティ』の一応続編・・・・ですから当然アメコミです。そこ! スルーしない!
続編といってもこれ一作で十分な完成度です。
己の身も省みず、町のために医師として献身的に尽くして死んだ父。そんな父を町の人々は、「借金まみれの負け犬」と嘲った。「父の轍は踏まない。誰からも尊敬される人物になる」ことを胸に誓い、少年は旅立った。英雄達の住まう場所、“アストロシティ”へ。幸いにも少年はそこで一人の英雄、“コンフェッサー”に見出され、悪人達を狩る術を教わっていく。罪無き人々からは敬われ、悪党たちからは怖れられる申し分ない師、コンフェッサー。だが彼の体には、驚くべき秘密が隠されていた。
これは世代を越えて受け継がれる気高い精神の物語です。決して揺らぐ事のない魂と、揺れ動く若い心の葛藤を描いたドラマです。アメコミにおいて何度となく問われてきた、「本当の正義はあるのか?」「命を投げ打ってまで守るべきものは存在するのか?」というテーマに真っ向から挑んだ作品でもあります。
アメコミには「ヴィジランテ(Vigilante=自警団員)もの」あるいは「クライムファイターもの」というジャンルが存在します。スーパーマンが宇宙人や怪獣と戦っている一方で、警察の手に負えない犯罪者やギャングたちと地道に戦っている「夜の狩人」たちを描いたコミックをそう呼びます。代表的なタイトルは『デアデビル』『パニッシャー』など。そのものずばり『ヴィジランテ』なんていうヒーローもいましたが、この代表格はなんといっても『バットマン』。
しかしバットマンにはひとつの泣き所があります。それは人気がありすぎるゆえに「終る事ができない」ということです。ひょっとすると出版元のDCコミックスが潰れても、バットマンは生きのこるんじゃないかという。誕生して50年以上が経つというのに、未だに売上ベスト10に入ってしまうバットマンの勢いを見ると、そんな風に考えてしまいます。けれどそれだからこそ「オレが美しく終らせたい」と思う作家もいるみたいで、かつてフランク・ミラーが『ダークナイト・リターンズ』という作品で強引に最終回を描いたことがありました。
で、実はこの『コンフェッション』も、そんな俺的「バットマン最終回」のひとつなんです。大体黒ずくめでマントを羽織り、侍従を従えているコンフェッサーのデザインは、あからさまにコウモリ男を意識しているのが見え見えです。しかしカート・ビュシークはパロディであることを逆手にとって、パロディでしかできない名編を仕上げました。第1巻の馬鹿祭りはどこへ行った、というほどの格調高さです。
ひとつの戦いが終わり、蔑んでいた父の墓前に帰ってきた少年はこうつぶやきます。
「父さんはヒーローだった 人がなんと言おうとね」
この場面は、まちがいなくアメコミがまた一つの頂点に達した瞬間と言えるでしょう。そしてJIVEさんの、これまでの最高の仕事と言っても過言ではありません。 
で、値段はまたしても3400円(+税)。高いかって? いや、むしろ安いね! たぶん増刷がかかることはないでしょうから、買っておくなら今のうちッスよ!

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May 10, 2005

南仏怪獣紀行 クリストフ・ガンズ 『ジェヴォーダンの獣』

4年ほど前に劇場公開され、先日深夜に地上波で放映された作品。
革命までまだ幾十年を残しているフランス。南部のジェヴォーダンでは奇怪な獣が出没し、女子供を次々と喰い殺すという、陰惨な事件が頻発する。国王は武人としても優れた博物学者フロンサックをかの地へ派遣。色恋にうつつを抜かしながらも、フロンサックは徐々に「獣」の核心へと迫っていく・・・・
一昔前、フランス映画といったらオシャレで難解な男女のストーリーと、相場が決まっておりました。しかしながらリュック・ベッソンの台頭により、「おフランスだってこんだけバカができるんだぜェ~」という作品が増えてきました。で、こちらもそんなムーブメントを背景にして、産まれでた作品ということができましょう。
とはいえ物語の前半は、たまにワイヤーアクションが入る以外はけっこうシリアスな感じ。なんせこれ一応、実際に起きた事件をもとにして作られているので(マジ?)。加えて、断片的にしか見えない「獣」が、名状し難い恐怖感をあおりたてます。『エイリアン』と同じ手法ですね。
ところが獣の正体が「大体あれかな~」と見当がついてくる段にはいると、バカ・ポルテージがぐんぐん揚がっていきます。クライマックスにはなんとフランスの片田舎で、インディアン武術とアフリカン武術が激突する・・・・ これをバカといわずして、なにをいうのか。なぜそうなるのかは、実際に作品をみればわかります。
因習の深い地方の怪奇を科学力で暴こうとする・・・・・という点ではティム・バートンの『スリーピー・ホロウ』とも似ています。空想好きなオタクのバートンと、どちらかというと体育会系のガンズ監督の作風を見比べてみるのも一興と言えるでしょう。
有名どころの俳優さんとしては、『クリムゾン・リバー』のヴァンサン・カッセルや、『マレーナ』などのモニカ・べルッチらが出演しています。
監督のガンズさんは小池一夫原作の漫画、『クライング・フリーマン』を映画化したくらい日本通の方のようですが、本作ではあまり日本趣味のようなものは見受けられません。でもこの上さらに「漂流したサムライ」とか出てきたら、爆笑コメディになってしまいますから。とはいえちょっとそんなのも観てみたい気もするSGAでございました。
 

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May 08, 2005

ついでに大河ドラマ『義経!』も振り返ってみようのコーナー①

のび経 「しずかちゃん、ボクしずかちゃんと離れたくないよ!」
しずか 「のび経さん・・・・」
ドラエ坊弁慶 「のび経くん大変だ! すぐそこまでジャイ家の大軍が!」
のび経 「うるせえ! 今それどころじゃねえ!」

え~、昨年と比べてこの扱いはなんだという感じですが、現在好評放映中のこちらの方もサクサクッと振り返ってみたいと思います。明敏なる閲覧者の皆様は既にお気づきでしょうけど、正式タイトルに「!」は付きません。
今日までで18回を消化した『義経』。今までの話をおおまかにわけますと「牛若編」「遮那王編」「奥州編」「鎌倉編」と、ざっとこんな感じでしょうか。
まず前半の「牛若編」「遮那王編」。こちらで印象的だったのは、けっこうファンタジックなムードがかもし出されているところ。美輪明宏演じる鬼一法眼の登場シーンなんかはちょっとイッちゃってる感じでしたが、桜吹雪がブワーッと舞い散る五条大橋の対決場面などはなかなか良かったと思います。また序盤では神木隆之介くんのいじらしい演技が好評を呼び、ウチの母なんかはこれにコロッと参ってしまったようでした。また『ますらお』の項で書いた「平安京の闇」も、それなりに描写されているところも好感が持てます。わたしが気に入っているのは、この都の底辺に暮らしている五足というキャラクター。昨年の滝本捨助のようなポジションになるのでしょうか。と、思ったらたった今死んじゃいました・・・・ なんでじゃー! なんでじゃー! 
・・・・さて、そんなろーまんすに彩られた作風が、「奥州編」に入るとぐっと薄まり、主人公の人柄に惹かれた有象無象がぞろぞろ集まってくるという・・・なんつーか、その『新選組!』化が著しくなってきます。けれどこの義経の郎党がマツケンサンバとかナンチャンとか、そんな適当な奴らばかり。こんな連中で阿部寛や仮面ライダーアギト、ヒビキに通用するのか甚だこころもとない。これから多少はたのもしくなってくるんですかねえ。

前半でもうひとつ目立つのは平清盛にかなりのウエイトが置かれている点。普通“義経もの”において清盛はバリバリの悪者として扱われることが多いですけど、今作では懐の広い、なかなかの好人物として描かれています。ですがさすがは渡哲也というべきか、怒るシーンはすごい迫力。特に女官が人形焼かなんかこしらえている場面で、後白河法皇をくわっと睨みつけるところはオシッコちびりそうになるくらい怖かったです。そんで気の毒なくらい慌てふためく平幹二郎がまたうまい(笑)。この圧倒的な存在感のゆえか、清盛に話がふられすぎて「主人公どこいったんだ?」という回もしばしばありました。

重要人物もほぼ顔をそろえた中で、義経の郎党で弁慶、伊勢三郎と並んで挙げられる常陸坊海尊だけが未だ姿を見せていません。かわりに駿河次郎というオリジナルっぽいキャラが一行に加わっています。もしかしたらこいつが?と思わないでもありませんが、またしても見当ちがいだと恥ずかしいので黙っておきます(と言いつつ書く)。
話はこれから「義仲編」を経て、義経主従のもっとも輝かしい時代へと移っていきます。彼らにとってもスタッフにとっても、いよいよこれからが正念場、というとこでしょう。それでは最後にもう一ネタ。

頼朝 「クロウか!」
義経 「はい、兄上!」
頼朝 「・・・・苦労をかけたっ・・・・」
義経 「つまんね~」
・・・・この時頼朝様は、生涯義経様を許すまいと、心に固く誓われたということです。そしてSGA屋伍一は、やはりやるのではなかったと、深く悔いたということです。それでは皆様また次回。

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May 03, 2005

闘猫伝説 HARD PUNCHER モン吉 第2話

      第二話 遥かなる追憶


hpm-1中東の英雄、アレクサンダー=シル助を倒し、王者の称号を手に入れたモン吉
(長い道のりだった・・・・)

スポットライトの下を歩きながら、モン吉は自分がなぜ修羅の道を歩み始めたのか思い起こしていた

hpm2-2まだモン吉が幼いころ・・・・
それは街に4年ぶりに雪の降った、ある寒い夜のことだった

身を縛るようなような寒さに、モン吉はヒゲの先まで凍りつきそうだった


hpm2-3(おれはなぜこの世に生まれてきたんだろう?)
風に問うも、答える者はいない

その日の晩御飯はモン吉の大好物のアジの開きだった
育ち盛りのモン吉は、骨さえ残さずに全部平らげた


hpm2-4「いや、これは関係ない話だったか・・・・」
猫は三日で人の顔を忘れる
格闘技をはじめた理由など、既に忘却の彼方であった


      続く

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May 02, 2005

残されちゃった人々 宮崎駿 『未来少年コナン』

先日再放送が終了したので。二十年以上前の作品を堂々とゴールデンタイムに流すNHK教育って素敵です。
地球規模の大戦後、体制が崩壊した未来。孤島に祖父と暮らしていた少年コナンは、大国インダストリアから逃れてきた少女ラナと出会ったことで、かの国の陰謀に深く巻き込まれていく。
原作はアレクサンダー・ケイという人のSF小説『残されたひとびと』。わたしは未読だが、かなりなアレンジがなされているそうだ。宮ちゃんも「原作きらい」とか言ってたそうだし(困った人だ)。
この作品の魅力は、やはり主人公であるコナンに負う所が大きい。このコナン、鉄モリ一本で一国の軍隊に立ち向っていったり、高さ10メートルはあろうかという所から飛び降りたりと(普通死ぬよな)、まことに頑丈で無鉄砲な少年。あと足がやたらと器用で、ものをつかんだり数えたりなんかは朝飯前。
やはり宮崎作品で「元気な少年」の主人公というと。『ラピュタ』のパズーがいる(というか、『ラピュタ』自体『コナン』のリメイクのようなところがある)。パズーも素直でなかなかいい少年だが、コナンに比べるとやや優等生的というか、行動が予測範囲内である。これほど何をしでかすかわからないような破天荒なキャラは、宮崎作品では他に『カリオストロの城』のルパンを除けば類を見ない。
声は先日のび太を引退した小原のり子さんだったと思った。
以下はけっこうネタばれしてますので未見の方は要注意。

好きなシーンをふたつ
・わりかし序盤の方。ジムシィの分まで作業をやってやったためにぶっ倒れるコナン。気がついたジムシィは渋々といった感じで
「やりゃあいいんだろ」
と言う。「すまん! おれのために・・・」とか涙ぐむよりよっぽど彼らしくていい。
・終盤レプカとの決戦に赴くところでモンスリーと別れる際、ふだんバカ面のコナンが
「モンスリー、死ぬな」
と一瞬だけ「男」の顔になるシーン

気になった?シーンもふたつ
・やはり終盤ギガントから落ちそうになる宿敵レプカを前にして。後のことを考えればここは足蹴にしててでも突き落とさねばならないのだが、コナンはつい手をさしのべようとしてしまう。結局レプカは力尽きて勝手に落ちていってしまい、ことなきをえるのだが・・・・ 釈然としないながらも、やはりああするしかないか、というシーン。
・第2話で旅立ちの際、コナンは祖父の墓に向かって、「必ずここに戻ってくる」と言う。最初に見た時、「あんななんも無いところに戻って、いったいどうするのやら」と思った。まあ実際に戻ってみたら、大陸が大隆起していて結果オーライだったわけだが。
さて、ここで思い出すのはそれから二十年後の『もののけ姫』。一件を落着させた主人公アシタカは、呪いも解けて、故郷に帰ってもなんの支障もない。てっきりヒロインを連れて帰郷するのかと思ったら、以外にも彼はその場所に「残る」と言う。コナンとは180度違う決定だが、この辺に宮ちゃんの成長というか、変化が見られるような気がする。

果たして今回の放送、ちびっこたちはどれほど視聴していたのだろう。つーか『コナン』ってあんまり小さい子にはむずかしい話ですよね。『コナン』は「名探偵」だけじゃないことがわかってくれればそれでよしとすべきでしょうか。

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適当掲示板6&恐竜博報告

まいどまいどのこのコーナー。当ブログに関してご意見、ご感想がありましたら、また皆様のオススメ品、ネタなどありましたら、お聞かせ願えればうれしゅうございます。
さて、かれこれ二十日以上前になってしまいましたが、上野は科学博物館の『恐竜博2005』、観に行って参りました。以下はその画像です。
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左端の画像が、今回の目玉である最大のT.rexの化石「SUE」です。
えー、正直昨年や3年前の恐竜博に比べると、いささかこじんまりした感じ。「恐竜博」というよか、「恐竜展」ですね。まあ、科学博物館と幕張メッセじゃ、キャパシティに差がありすぎますし。
展示物もティラノ系と始祖鳥ばかりで、バラエティに乏しかった印象。むしろ常設展の方が
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このようにけったいな骨格がいろいろあって楽しかったです。全長7、8メートルはあろうかという古代の海洋生物の化石もありました。
ここで問題です。右端のこれは、果たして何の骨格でしょう? わたしはパッと見、「クワガタウマ」のように見えたのですが・・・・・・


最近買った本を
小説:『紐と十字架』『蟻の黙示録』(新刊) 『飛蝗の農場』『柳生武芸帖』『夢暦 長崎奉行』(古本)
漫画:『西原理恵子の人生一年生2号』『女の子ものがたり』『アストロシティ:コンフェッション』『アガルタ』『失踪日記』『風雲児たち 幕末編⑥』『クロ號⑧』
あといまのとこ観たい映画は『MASK2』『真夜中の弥次さん喜多さん』『世にも不幸な物語』『キングダム・オブ・ヘブン』などです。

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