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April 23, 2005

ヒューズがトンだ M・スコセッシ 『アビエイター』

たまにはマジメな映画も観ないとなー、ということで観てきました。・・・確かにマジメにイカれた作品でした。
もっぱら1940から70年代に活躍した大富豪、ハワード・ヒューズの物語。まあビル・ゲイツとかホリエモンのご先祖さまの話ですわな。
若くして莫大な遺産を受け継いだヒュ―ちゃんは、とにかく飛行機が大好き。飛行機の映画、飛行機の開発、航空事業の拡大・・・・・飛行機関連の事業のためなら、全財産をなげうってもかまわないくらいの偏執ぶり。ふつうこれだけ採算を度外視していれば、ちゃっちゃと破産してしまいそうなものですが、なぜかそれなりにキープできているから不思議です。順風満帆にいっていたかにヒュ―ちゃんですが、ライバルが指をくわえてみているわけはなく、政治家と組んで彼をつぶしにかかります。もともとエキセントリックなところもあるヒュ―ちゃんは、他にも色々あってノイローゼになってしまい、映写室に(なぜか)全裸でひきこもってしまいます。果たして彼は復活できるのか・・・・・というあらすじ。
この映画を観るかぎり、ハワード・ヒューズ氏は
・飛行機マニア ・巨乳好き ・重度の潔癖症 ・負けず嫌い
という人だったみたいです。そのどれもがハンパじゃありません。このイカれたお方をあのデカプリオが、「ここまでやるか・・・・」という迫力で演じています。もはや爽やかだった美少年の面影はありません。
監督はマーティン・スコセッシ。そう言えば世評高い『タクシー・ドライバー』も「狂気と孤独」を描いた作品でした。
例えるならストリーキングでしょうか。実際にやったことはありませんが、朝の爽やかな空気の中を、全裸で思い切り駆け抜けたらけっこう気持ちいいような気がします。だけどもしけつまづいたり、誰かに見られたりして正気に返ったら、とてつもなく不安になるのではないでしょうか。その不安をわすれるためには、ひたすら走る事に没頭するしかない。ヒュ―ちゃんの生き方はそれと似ています(はい、つっこんで)
ビッグなことをやるには、それくらい全てを投げ捨てて、アタックする必要があるということでしょう。もちろんそれだけやったからといって、かならず成功するとは限りません。しかし狂うのを恐れていては、確実になすことはできない。狂気とひきかえにしても夢の実現をめざすか・・・・凡人はこの辺で迷ってしまうわけですが。
やや皮肉めいていて、それでも前を見つめた結末に、スコセッシ監督のポリシーが重なる気がしました。

ヒロインはケイト・ブランシェットと、ケイト・ベッキンセールの二大ケイトが演じます。前者にはついつい岸○今日子がオーバーラップしてしまいました。
あと色々な形の飛行機が登場しますので、飛行機マニアはそれだけでも楽しめると思います。

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Comments

これも見たいと思っていた映画です。「ローレライ」は結局見逃しました。これも、見ることなく終わってしまいそうです。ああ。

Posted by: kakakai | April 23, 2005 at 10:09 PM

両方おすすめですが、『アビエイター』はやや毒気が強い作品(残酷なシーンはないですけど)なので、精神的に参っているときはやめた方がいいかも。
『ローレライ』、ビデオででたら是非どうぞ。

Posted by: SGA屋伍一  | April 23, 2005 at 10:33 PM

うお!おはようございます!
今、相方が「タクシードライバー」を見ている最中ですよ!
「…タクシードライバーが何をしたい話なの?」
「わからん。」
ということで、狂気は孤独を呼ぶのですね。
あびえいたーも、相方は見たいらしいです。飛行機マニアだし。
デカプリオ、むしろやっと演技力が評価され始めた方が遅いぐらいで。「ギルバート・グレイプ」「マイ・ルーム」「太陽と月に背いて」いずれも名演、特に「ギルバート」おすすめです。

Posted by: 高野正宗 | April 24, 2005 at 11:19 AM

>「狂気と孤独」を描いた作品でした。
その通りですね。でもこういう作品、結構好きだったりするんですよ♪
前に進まなければ立っていられないような脅迫観念って言うんでしょうか、現代のニューヨーク等の大都市に住むアメリカ人にも見えたりなんかして、ちょっと痛かったです。資本主義での成功者って、狂気と孤独を兼ね備えていなければいけないのかもしれませんね。

>映写室に(なぜか)全裸でひきこもってしまいます
ベガスに移ったヒューズの生活が、こんな感じだったみたいですよ。
でもデカプーのバックスタイルが、セクシーにも何かに疲れている男性にも見えなくって、違う意味で辛かったですわ(苦笑)。

>ケイト・ブランシェット
>岸○今日子
うぅ~、くやしいけど認めます(笑)。ゴルフ場で高らかに笑う彼女は特に・・・・(微悲)。

Posted by: ハル | April 24, 2005 at 02:41 PM

 本当はグラディエイター等書きたいブログは
多いんですが追いつきません。
 >タクシードライバー
 町山智浩氏が「これ見たキチガ○がレーガン
を狙撃した」と言ってました。高野さまの言うと
おり、狂気は孤独を呼ぶのですね。
 ウエィン町山氏、そういえばこの人ブロスで
連載持っていますね。オダジョと津田寛治さん
のとなりです。
 ヒューズの人生については町山氏の相棒
柳下氏が(しつこいくらい)詳しく語っていま
す。そういえばこの柳下氏はロード~のパンフ
に書いていました。

Posted by: 犬塚志乃 | April 24, 2005 at 10:11 PM

最初に謝らねばならないことがあります。
既に修正しましたが、ヒューズさんのお名前は「エドワード」じゃなくて「ハワード」でした。
「エドワード・ヒューズ」は『修羅の門』に出てきた大富豪の名前でした。川原せんせえ! 責任とってください。

>高野正宗さま
>今、相方が「タクシードライバー」を見ている最中ですよ!
こりゃまたすごい偶然・・・
>狂気は孤独を呼ぶのですね
その孤独がさらに狂気を呼び、その狂気がさらにまた孤独を呼び・・・・ デフレスパイラルですね
>デカプリオ
見直しました。他は『タイタニック』と『仮面の男』を観たことありますが、この二作品より弾けてました。『刑事プリオ』は忘れてやります。


>ハルさま
そちらのお宅に書かれていたヒューズ氏の経歴など、大いに参考になりました。どうもです。
>「狂気と孤独」を描いた作品でした
>でもこういう作品、結構好きだったりするんですよ
他にどんなのありましたかね。未見ですけど『ビューティフル・マインド』ってそんな話なのかな。アニメだとやっぱり『エ○ンゲリオン』かな。
>ケイト・ブランシェット
>岸○今日子
『ロード・オブ・ザ・リング』の時はそんな風には皆かったんですけどね。でもすげえ怖かった(笑)


>犬塚志乃さま
> 本当はグラディエイター等書きたいブログは
多いんですが追いつきません。
今回はたくさんありがとうございました。どうぞ無理のない範囲で。
>タクシードライバー
 町山智浩氏が「これ見たキチガ○がレーガン
を狙撃した」と言ってました。
そうだったんだ・・・・ やっぱりスコセッシ作品はちょっと距離を置いてみないとね。
>町山&柳下
のコラムは腹の立つときもありますが、軽妙で正直なのでよく読みます。


それにしても駆け出しで無名のころも、サクセスして巨匠になった今も、同じ悩みを作品にぶつけているスコセッシ監督のことを考えると、つくづく「生きていくって難しい」と思わざるをえません

Posted by: SGA屋伍一  | April 25, 2005 at 08:26 AM

>ビューティフル・マインド
そうですね。狂気が孤独を呼ぶって感じですよね。
その他では、孤独が恐怖を呼ぶって感じの『アメリカン・ビューティー』なんかが好きだったりします。

>ケイト・ブランシェット
怖いといわず、演技派とおっしゃって下さいませ(笑)

Posted by: ハル | April 25, 2005 at 01:56 PM

上のコメント、「孤独が狂気を呼ぶ」と書こうとして、「孤独が恐怖を呼ぶ」と書き間違えてしまいました。すいませんでした。

Posted by: ハル | April 25, 2005 at 02:13 PM

こんばんは。
レーガン大統領狙撃の話、ちょうど相方がDVDを見ながらしてました。うーん。影響されやすいのもなんだけど、されなすぎるのもアレで、人間って難しいです。こういう時に必ず云々されるのが作品の責任ということですが、迷惑な話でしょうね。
ジョディ・フォスターの足が長すぎ、と相方が騒いでました。ちなみに脱いでくれませんでした。少女娼婦なのに。

Posted by: 高野正宗 | April 25, 2005 at 06:17 PM

>ハルさま
『アメリカン・ビューティー』は未見ですが、同監督の『ロード・トゥ・パーディション』は好きな作品です。あまり狂ってない映画ですけど。ただ脇役で出ていたハルさまお気にいりのジュード・ロウだけ狂ってました。
>演技派
おっしゃるとおりです

>高野正宗さま
>こういう時に必ず云々されるのが作品の責任ということですが、迷惑な話でしょうね。
まったくです。そういう時好きな作品を名指しされたりすると、「お門ちがいじゃあ!」と叫びたくなりますね。とかくマスコミはそういった「犯人」を探したがるものですが。
>ジョディ・フォスター
この歳で脱がすのはまずいですよ・・・・ 若いをとおりこして「可愛い」って感じですからね。
デニーロもこの作品ではさすがに若いですよね~

Posted by: SGA屋伍一  | April 25, 2005 at 09:34 PM

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