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March 05, 2005

いまごろ大河ドラマ『新選組!』を振り返ってみようのコーナー⑧

『新選組!』が終ってはや二ヵ月半。去年の今ごろはまだ浪士組結成とかその辺をやっていたんですよね。嗚呼、時の経つのはまことに早いものです。そういえば去年は花粉が少なくてよかったよなあ。
んな、どうでもいい話はさておき、8回目行きます。

#36 たいけつ! ひまわりぐみ
洛中に颯爽と現れ、悪を懲らす正義のヒーロー、鞍馬天狗。新選組は彼をあと少しで捕縛できる、というところで見廻組とぶつかり、捕り逃がしてしまう。当然二つの組の仲は悪化。折りしも京で火災が発生。鎮火の指揮を巡って激突は必至と思われたが・・・・・・
見廻組は新選組のライバルと、そういうことになってます。黒鉄ヒロシ先生の『京都見廻組』という本のオビには、「見廻組はなぜ新選組に負けたのか?」とありましたが、やはりネーミングの時点で既に・・・・・・
隊士「みなさーん、お変わりありませんか-? 見廻りで-す(笑顔で)」
主婦「あらー! いつもごくろうさまでーす!(笑顔で)」
こんな情景が浮かんできます。また、この時代○○組、××党、△△隊など星の数ほどあったわけですが、新選組ほど「キャラ総立ち」な集団はなかったでしょう。そんな連中と張り合わなきゃならなかった見廻組は、いろんな意味で気の毒な方たちです。伊原剛史さん演じる佐々木只三郎は、真摯とダーティの入り混じった魅力がありますけど。
この回の重要アイテム:捨助のほっかむり

#37 燃えよドラゴンホース
この回は二つのパートに別れています。Aパートでは松原さんと未亡人の道ならぬ恋の結末が描かれます。
いやー、女って本当に怖いですね。そして、男って本当にバカですね・・・・・・。ここでツッコミたいのは斉藤一。
松原 「(そのひとを斬らないでくれ・・・)」
斉藤 「(うむ、わかった)」→松原がこときれたのち、ためらいもせず「バサ!」
 ・・・って、お前は全然わかっとらん! ついでにことの次第を聞いて「みんな、よくやった」と言う局長もよくわかりません。
続いてBパート。薩長同盟締結の瞬間です。竜馬の話では一番のヤマ場になるところですね。当然明治の三傑も揃い踏み。ここで二人を握手させるとこまではいいのですが、「ほおずりしろ」はさすがに悪乗りですね。さぞかしヒゲがじょりじょりしたことでしょう。
この回の重要アイテム:左之助がやぶいちゃった国宝級の掛け軸。彼ならかならずやると思いました。

#38 お金がない!
悲劇の勘定方・河合奢三郎が、なぜ死なねばならなかったのか? を45分かけてじっくりと描きます。わたしの周りで一番評判の悪かった回。でもこれ、ほぼ史実ですからね・・・・・・ 恐らく三谷さんはこの回を、33回「友の死」と対にするつもりで書かれたのでは。山南さんの場合はあれでいいと思います。しかしあのエピソードだけでは、新選組が行ってきた粛清等が美化されてしまう恐れがある。それでバランスをとるために、河合さんの死をあえて痛々しく、見苦しく描く必要があったのでしょう。そうはわかっていても、最後にやってきた飛脚に対し、「おせーよ!」と叫ばずにはいられません。
話を変えて、冒頭は寺田屋襲撃のシーン。ここでは大体おりょうさんがスッポンポンで報せに行く、というのがお約束です。けれどそこはさすがに国営放送。代わりになぜか野朗のハダカばかり目立つ回でもありました。
この回のバッドアイテム:禍根を残した西洋式兵術所

#39 PS.周平、弱気です
正式タイトルは「将軍死す!」というものでしたが、その話はラスト3分のみというあたり、巨人が負けた翌日のスポーツ報知を彷彿とさせます。で、主な内容は勇が養子にとった周平ちゃんが周囲に翻弄されてピンチに陥る話。
先のエピソードもそうですが、「新選組!の法則」に、「死にそうなやつをみんな助けようとするのだけど、報われない」というのがあります。その法則をただ一人切り抜けたのが彼、近藤周平です。いや、いい話です。でも、何もそこまで殴らんでも、な沖田。「どうやっても上達しない人間だっているんです!」そこまで言わんでも、な平助。「例外は認めん」と言い放つ局長。みんな微妙にひどい(笑)。そんなわけで、源さんのありがたみがしみじみと伝わるエピソードでもありました。
谷長兄、次兄もこれにて退場。まいどさん、笑顔がさわやかで嫌いじゃなかったんですけどね。浅野薫くんに関してはもっと膨らましたかったのだろうけど、時間的余裕がなくなって断念、というとこでしょうか。
この回の重要アイテム:斉藤が作ったピクミン似の結婚祝い

#40 幕末戦隊ごりょえんじゃー
イヤミでインテリのイケメン、伊東甲子太郎は、新選組に見切りをつけ、新たな隊を作ることを画策。永倉・斉藤を懐柔しようと試みるが、みごとに玉砕。そんな師を見て平助は、伊東についていくことを決める。しかし勝手な理由で組を抜けることはご法度。またしても血の雨がふるのか。
伊東甲子太郎。彼に関しては「どうもなにやら色々企んでいたらしいが、結局なにがやりたかったかよくわからないひと」というのが私の認識です。谷原章介氏は最近こんなイヤミな役ばかりやらされていますね。
平助がなぜ伊東についていくのか、不思議といえば不思議。どう考えても近藤派の方が居心地よさそうなのに。たぶん彼はリクルートに失敗してヤケ酒をあおる師匠をみて、「こっちの方が人材たらないのだろうな」と思ったんでしょうね。そんな人一倍優しい平助も、忘れがたいキャラの一人です。それにしても「三年後のお前がうらやましい」とか、「あいつだけは死なせたくない」とか、ついつい「あちゃー」と言ってしまうセリフが多いです。
冒頭で前回の全力疾走が祟ってか、深雪太夫がご逝去。でも優香ちゃんの出番はまだ終らない。
この回の重要アイテム:平助に送られた例のコスチューム

37回までが新選組の最盛期を描く「風雲編」ということ。そしていよいよ新選組の衰亡を描く「落日編」が始まります。実は、あの筆が遅いということにかけては定評のある三谷さんが、45分×49回もあるドラマを書けるのかな、とそれがけっこう不安でございました。で、このころ「最終回まで書いた」という話を聞き、「人間、やればできるんだな」と胸をなでおろした次第です。ご無礼の段、平に。

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Comments

こんにちは。寝起きの高野です。
ナンか走馬灯のように色々浮かんできますね…
それにしてもよく憶えていらっしゃる。えらい。私は今書けと言われたらこんなに書けません。
(でも、Amazon.jpレビューはともかく、あっさりめな「無印風雲児たち駆け足レビュー」は始めようと思ってます)
このあたりの「組!」は、本当に「斎藤崩壊篇」でした。だから結局斬りたいんだろ!と(笑)
その割には、最後の方で妙にいい奴になっちゃったりしてね。不満でした。
それに伊東が永倉・斎藤を騙した回も、正しくは、伊東の動向を探るよう命じられた永倉・斎藤がわざと伊東に法度を破らせたはずなんですが…
とにもかくにも「全部書けた」だけでもよかったと(小学生の夏休みの日記かい!)。
平助と総司の、周平をめぐる葛藤は、せつなかったですね。でも天才は早死にするもんだ。あ、平助が先に死んでましたね、はい。
珍しく史実100%だったのが、「飛脚が1日遅れで届いた」(河合君からのおねだりが届いた時、ちょーど父ちゃんが他行していたため)。こういうところだけ史実なところもちとキャラ立たせ脚本家の限界なのでしょうか。無礼平にご容赦。
伊東カッシー、「ご〇せん」では出てくるたびに「キラキラ」っていうCGのキラメキが出ます。でも前々回で結婚してしまいヤンクミハートブレイク。(相方が見てるのですが私は見てません)
なんだかんだいって、DVD-BOX壱、買ってまだ見てません。早く見ないと万が一不良品でも交換できないのに…

長屋、まだ復旧しませんね。連絡がないとはいえサーバ異常な感じがします。
では。

Posted by: 高野正宗 | March 06, 2005 at 03:09 PM

いつもどうもです。
>斉藤
あ~、このころそう言えば色々悩んでましたね。「介錯はもういや」とか言ったらシャレにならない結果になっちゃったりして。
>ちょーど父ちゃんが他行していたため
そうだったんだ! 知らなかった・・・ 「間が悪い」ってこういうのを言うんですね。
>伊東カッシー
というか、谷原章介さん。彼の名を見るとどうしても「朝寝、朝酒、朝湯が大好き」なあの人を思い出します。「イヤミなイケメン」というのはキムタク主演の『プライド』でちょうどそんな役をやっていたからなんですが、他にもまだあったような。『ごくせん』ではいいやつだったんですね。

Posted by: SGA屋伍一 | March 06, 2005 at 09:17 PM

遅ればせながら、おばんです。
昨日また京都に行ってきました。
今回は先回いかなかった島原から壬生に入り(懲りもせず)、光縁寺の山南さんの墓もめでたく(?)拝むことができました。これでもう、思い残すことはない予定だったのですが、島原の角屋さん、3月15日まで閉館中でした。残念!!(まだ、波田陽区ってテレビ出てるんでしょうか?……そうだ、今日というかもう昨日のNHK「英語でしゃべらナイト」のところに名前が出てたのを新聞で見た)
 実は私、告白すると、ここら辺の回実にいい加減に見てました。その中で鮮明に覚えているのは、河合の切腹の回。あの鈴の音が印象的でした。武田観柳斎のあわて振りも印象に残っています。それに対する伊東の冷静沈着ぶり。
 谷原章介さんは最近のNHK金曜時代劇では日本で初めて麻酔を使って手術をしたお医者さんの役をやっていました(これも新聞でしか知らないやつ)。

Posted by: kakakai | March 08, 2005 at 12:26 AM

歴史が身近に思えるところが側にあるっていいですね。こっちにも下田とか韮山とかあるけど、レベルがちがう(笑)

>波田陽区
いくらお笑いのサイクルが早いとはいえ、まだまだ活躍してるようですよ。自分も『エンタの神様』とかなかなかみられないのですが。

>河合の切腹
その前はコメディっぽい回が続いていたから、なおさらインパクトが強いですね。
奢三郎を演じていた大倉孝二さんは映画『ピンポン』でもいい演技していました。「一回しか言わねえからよく聞け。血反吐吐くまで走りこめ。血尿出るまで素振りしろ。でねえと、お前に憧れたオレやスマイルが浮かばれねえ」
・・・泣ける。あ、この映画、中村獅童も別人のように重厚な役で出ています。

>金曜時代劇
『華岡清秋の妻』ですね。観てませんが。夫の実験台になって失明してしまう奥さんの話だとか。原作はそこそこ有名な話みたいです。読んでませんが(コラ)


Posted by: SGA屋伍一 | March 08, 2005 at 09:58 PM

何度も失礼します。
上のコメントでは重複してしまってすみません。一個消しといてください。今回の京都は「燃えよ剣」を読みつつだったので、よけいに感慨深かったです。すでに土方は函館に来てますが。以上

Posted by: kakakai | March 08, 2005 at 11:22 PM

ブログではよくこういうことありますね。自分も経験あります。書き込んだのに表示されず、再度書き込んでみると・・・あれ?みたいな

>『燃えよ剣』
レビュー楽しみにしてます。土方、終盤でも闊達というか、イキイキしてますよね。この辺の話では富樫綸太郎の『箱館売ります』もオススメ。1月の項にレビューしてあります。

Posted by: SGA屋伍一 | March 08, 2005 at 11:31 PM

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