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February 09, 2005

イムジン・オーバー・ピープル 井筒和幸『パッチギ!』

井筒和幸という人に、あまり好感は抱いていない。理由は簡単、なんかやたらと偉そうだからだ。
ただ、才能と人格は別物である。井筒氏の才能がどれほどの物なのか、確かめたくはあった。が、『のど自慢』とか『ゲロッパ!』というタイトルに食指が動かなかったのも事実だ。
そういう意味ではこの『パッチギ(頭突きの意)!』もいい勝負ではある。なのになぜ行く気になったかというと、あらすじを読んで「なんか逆『GO』みたいな話だなあ」と思ったのと、Akimboさまが「コールスロー」でほめておられたからである。

舞台は1960年代末の京都。主人公コウスケの通う高校と近隣の朝鮮系の高校は、いつ果てるとも知れぬ抗争を続けていた。ひょんなことからその「敵地」へ親善サッカーの申し込みに行ったコウスケは、そこでフルートを吹く美少女に一目ぼれしてしまう。しかし彼女はその高校の番格、アンソンの妹だった・・・
こう書くと「結ばれぬ運命がゆえに一層燃え上がる二人の恋」みたいな展開を想像してしまうかもしれないが、途中まではあまりそんなことはなく、主人公はその純粋さでもってわりかし普通に異文化の人々と接していく。が、もちろんそのままメデタシメデタシともいかない。ある事件をきっかけに、コウスケは彼らと自分との間に横たわる、深くて大きな河の存在に気づかされてしまう。

『GO』が主人公クルパーの個性に、引っ張られるように語られる作品だったのに対し、こちらはコウスケが接することになる人々の群像劇といった構成。中でもヒロインの兄、アンソンの暴れっぷりは強烈だ。
また、『GO』よりも本作の方が、テーマやメッセージがはっきりしている。しかしそれとても隣国との問題に限定されたものではなく、世界に普遍的に見られる問題を、我々にとって一番身近な題材を通して考えよう、といった感じだ。
井筒監督はまず、事がこじれた原因を冷静に見つめることを映画の中で訴える。そしてそれを乗り越えられるものは、いわゆるその、アレであることを提示するわけだが、監督はそれを世界の極東で声高に叫ばせたりはしない。むしろ茶化してサラッと言わせてしまうところに、井筒和幸という人間の一端を垣間見た気がした。

特撮ファン的な見所としてはハリケンレッドと仮面ライダークウガの夢のセッション。どうした、オダギリ、そのさわやかな笑顔は(笑)。どうやら同じ畑で採れたやつと共演したことで、昔の自分をちょっと思い出したようだ。
それにしても『GO』『パッチギ!』ともに市井の人々の日常を描いた作品であるのに、流れ出る血の量のなんと多いことか。血を見るのが苦手、という人にはあまりオススメできない。
あと、井筒監督の次回作タイトルは、たぶん『ギックリ!』だと思う。

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Comments

 今見終わったところです。朝鮮人云々というより、不良がやられたら
やり返しており、お前ら落ち着けと思いました。
 人種云々というよりもコウスケくんが惚れた女の子のためにけなげに
ハングルを学び、そしてアンソンたちと兄弟杯をかわすまで仲良くなり
(時々からかわれ)作中ギャグもからめたり、イムジン川をあの川に
見立てて川を渡ったりしていましたが、青春劇ですよね。
 葬式の激白は少し余計に思いましたが、この作品で言いたいのは
ラジオで「歌ってはいけない歌はない」と「アンソンとモモコの子供が
産まれる」シーンでしょう。
 歌のシーンは、朝鮮○連?公○?知るか、歌は自由じゃ!
子供が産まれるシーンは日本と朝鮮の架け橋、というメッセージ
でしょうか?
 仲の悪い不良同士ですが、また再戦を約束するあたり「お前やるな」
「お前こそ」な展開があった、、、、、、、かなw
 でも店の中でケンカしたり物壊すなやw
絶対死ぬでお前ら。
 ところであのちん○くん、どこかで見たと思ったらライオン丸でしたか。

Posted by: 犬塚志乃 | May 19, 2007 at 12:52 AM

おはようございます
そういえば昨日テレビでやってたんですよね
在日うんぬんというより、普通に70年代ビーバップハイスクールな映画だったと思います

> 歌のシーンは、朝鮮○連?公○?知るか、歌は自由じゃ!
子供が産まれるシーンは日本と朝鮮の架け橋、というメッセージ
でしょうか?

そんなところだと思います。結局好きになっちゃえば歴史とか関係ないということでしょう。大友康平さんはきっとあとで飛ばされちゃったんだろうなあ

続編がそろそろ公開されるようですが、コウスケくんが影も形もなくなっているようなので、なんかあまり観にいく気になれません

Posted by: SGA屋伍一 | May 19, 2007 at 08:09 AM

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