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February 23, 2005

ソフィーの洗濯 宮崎駿 『ハウルの動く城』

本日は昨年から続いている「多足歩行メカシリーズ」の決定版、『ハウルの動く城』を取り上げます。
今回のヒーローはコテコテの美形で、ヒロインは8、90のばあさん・・・ 男性ファンは置いてけぼりかーい、と言いたくもなりますが、いつもどおりにメカやゲテモノも色々でてきますので、それでガマンしましょう。

さて、「ファミリー向け映画」の第一人者のように言われている宮ちゃんだが、けっこう趣味の悪い部分もある人だと思う。そして私にとっては、その悪趣味さが目立っている作品の方が面白かったりする(←単にてめえが悪趣味なんじゃ?) この『ハウル』、そうした意味ではまあまあ良かった。今回は特にスライム系の活躍が目立っていた。さながら101匹スライムちゃん大行進の感あり。
他にも例によってガラクタ、食い物、異国情緒、飛翔感など、絵を見ているだけで2時間はあっと言う間だ。だが、「じゃあどういう話だったの?」と聞かれると、ひごろわかり易い話に慣れ親しんでばかりいると、こういう時非常に困る。

そこで足りない頭を使ってそれなりに考えてみました。まずヒロインのソフィーにとっては、歳相応の若さを取り戻していく物語。冒頭老婆に変えられた彼女は、わりかしはやくその環境に順応する。普通あのくらいの子が一夜にしてばあちゃんになったら、くびをくくりたくなるんじゃ? と思うけど、呪いを受けるより前から心がフケこんでいたので、なりもバアサンになったところで「どってこたない」ということなのだろうか。そんな彼女もハウルと知り合うことで、徐々に心の(体も)若さを取り戻していく。
逆にヒーローのハウルにとっては伴侶を得た事で、少年から大人になっていく物語。ソフィーに茶髪を黒く染められてしまったり、最後で本当の○○を取り戻す・・・・生きる上での真の目的を見出す?、という箇所から、そう類推できる。
・・・・・と書いてはみたものの、いささか安直かもしれない。ご意見ある方は是非聞かせて欲しい。

くだらないことを幾つか
・倍賞千恵子より、我衆院と美輪明宏の怪演が強烈だった。
・カカシのキャラに愛情が芽生えたが、最後の最後で裏切られた気がした。
・ハウルみたいなやつどっかで・・・と思ったら石川賢は『魔獣戦線』の来留間慎一くんによく似ています。

さすがに今回は宮ちゃん、「これで引退」とか言わないみたいだが、かえって不安になったりして。まあ次回も期待してますよ!

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Comments

まいど。
励ましありがとうございました。
>「多足歩行メカシリーズ」の決定版
どっかのサイトのレビューではトップに
「こいつ、動くぞ」と書かれていました(笑)。
>冒頭老婆に変えられた彼女は、わりかし
>はやくその環境に順応する。
ジブリのヒロインはおおむねこんな
感じですね。前向きです。
他のジブリ作品の年寄り達は元々元気だし。
ドーラとか。
「船長とお呼び!」(笑)。
>・・・・・と書いてはみたものの、いささか
>安直かもしれない。
うーん。私もこれが「何を」いいたいかよく
わからん。
実のところ「紅の豚」と「耳をすませば」
あたりが私にとっての「ジブリ」作品の
ピークだった気が・・・。
このまえひさしぶりに「もののけ姫」
テレビでやっていたけど、全部見ずにリタイヤ。
「千と千尋」は実はまだ見ていない。
ひでえ(笑)。
「豚」と「耳を」はある意味、対極だけど
共通テーマがあるので色々言える事
多いですけどね。
>・カカシのキャラに愛情が芽生えたが、
>最後の最後で裏切られた気がした。
カブの場合、ラストはああいうオチになりそうな
気がしていました。魔法で変えられていたとか。
以前のレスですが・・・・。
>龍騎レビュー
「クウガ」のほうが少しかかりそうなので
もう少し待ってください。
装着変身「金の力セット」も買ったので(笑)。
ではでは。

Posted by: まさとし | February 24, 2005 at 12:45 AM

>「こいつ、動くぞ」
「走れ! ソフィー! 君は・・・強い女の子じゃないかあっ!」

自分は宮崎系は『ラピュタ』までが面白くて、『トトロ』~『豚』あたりがややもの足りんなあというクチですね。『もののけ』『千尋』は好きな方です。

>カカシ
貧相なデザインになんか共感を覚えたんですね。そしたら「お前、××だったのかよ!」みたいな(笑)

>龍騎レビュー
どうぞ、ご自分のペースで。お待ちしてます。

Posted by: SGA屋伍一 | February 24, 2005 at 07:45 AM

去年の暮れに見たんですが、覚えているのはお花畑や町並みや音楽ばかり。
やっぱストーリーは考えない方がいいのかもしれませんね。だって思い出せないんですもの・・・(苦笑)

Posted by: ハル | February 28, 2005 at 06:17 PM

トラックバックもありがとうございます。読ませて頂きました。とりあえず絵を眺めているだけでも、十分楽しめるのが宮崎作品の優れたところかもしれません。
>お花畑
この「花が目立つ」というエッセンス、高畑勲作品と異なるところのような気がします。

Posted by: SGA屋伍一 | February 28, 2005 at 11:01 PM

「とりあえずブスコパン!」のa_beeです。
SGA屋伍一さん、いつもコメント有難うございます。

ハウルについて、昔自分のブログに書いた記事をTBさせていただきました。

私にとって、宮崎さんの作品で一番評価が高いのは、アニメではなく、アニメージュに連載されていたマンガの「風の谷のナウシカ」です。
マンガ版が描き終わる前に「ナウシカ」をアニメ化されたので、アニメ版「風の谷のナウシカ」に対しての期待が大きすぎて、アニメの「ナウシカ」を最初に見た時の印象は、今一でした。
(庵野さんの巨人兵の部分の表現には感動しましたが(^^;)
アニメージュに連載されていた、宮さんの描いたマンガ「風の谷のナウシカ」は、マンガという表現の見地からいえば、レベルの高いものではないと思いますが、(ま、宮さんは、マンガ家としては素人レベルなので、その点は仕方ないこと)内容は、レベルの高い和製デューン(映画版ではなく小説のほうの「砂の惑星」シリーズのほうです)じゃん、と痛く感動したものでした。
数年後にアニメ版「風の谷のナウシカ」を改めて(先入観なしで)見ると、それなりに、上手くまとめているとは、思いましたが、宮さんが描きたかった「ナウシカ」のテーマとしては、アニメ版では表現し切れていなかったため、その補足のために「もののけ姫」というアニメを世に排出したのだと、私は解釈していました。(そう解釈すると納得できるんですよ「もののけ姫」の位置づけが)
長文になってすみません、宮崎さんについては、自分のブログ上でも書きたい項目の一つなので、この辺で切り上げます(^^;

最後に「多足歩行メカシリーズ」といえば、私の中の評価では士郎正宗の「アップルシード」一番かと…(^^;

Posted by: a_bee | March 14, 2005 at 11:57 AM

a_beeさま、お出でをお待ちしておりました。
劇場版以前からナウシカを読んでおられたとは・・・これは、剛の方ですね。
原作、姉が全巻持っていたのですが、友人に貸しているウチに行方不明になってしまったとのこと。コラ!
いずれちゃんと読みたいと思っている作品(無限にあるのだが・・・)の一つです。

自分の宮崎ベストは『コナン』『ホームズ』『カリオストロの城』です。なんか・・・微妙につながっているような・・・ 『コナン』は近々レビューする予定。『ハウル』についてはまたそちらにTB&コメント送らせていただきます。よろしく。

>多足歩行メカシリーズ
なんか色々重なってましたね、去年は。他に『CASSHERN』『スチームボーイ』、(強引だけど)『スパイダーマン2』も。

Posted by: SGA屋伍一 | March 14, 2005 at 12:34 PM

SGA屋伍一さま

ども、どもです。

>多足歩行メカシリーズ
なんか色々重なってましたね、去年は。他に『CASSHERN』『スチームボーイ』、(強引だけど)『スパイダーマン2』も。

あっ、私『アップルシード』って、あのアニメ版は、全くもって否定的立場にあります(^^;
士郎正宗の『アップルシード』についてと、あのアニメ版については、自分のブログに書きたいと思いつつ、なかなか手に付けられない状態です(だって、結構、士郎さんのマンガの事、書くのって時間がかかってしまうので(^^;)

『CASSHERN』については、昨年の12月16日~18日と3日に亘って、自分のブログに記事かいてます(^^;

では、また(^^)

Posted by: a_bee | March 15, 2005 at 12:05 AM

読ませて頂きましたが、『CASSHERN』と『ハニー』に関する限り、a_beeさまと私の見解は正反対のようで(笑) わたくしも12月末と、1月頭のとこに
昨年の映画の短評を書きましたので、よかったら寛大な心で読んでみてください。

>アップルシード
原作は中二のころ二巻まで読みました。緻密な書き込みに感銘を受けたものの、内容が高度すぎて、とても全部は理解しきれませんでした。
映画はまあ、もとはとったかな、という感じ。ストーリーも一応わかったし。原作にあった軽妙な部分はそっくり削られてましたね。
この映画、なぜか筑紫哲也が絶賛してましたっけ。あと『ピンポン』が監督がプロデュースしたというので、観に行く気になりました。

Posted by: SGA屋伍一 | March 15, 2005 at 10:06 PM

sga851さま

>、と『ハニー』に関する限り、a_beeさまと私の見解は正反対のようで(笑) わたくしも12月末と、1月頭のとこに
昨年の映画の短評を書きましたので、よかったら寛大な心で読んでみてください。

読ませていただきました。
私は、キューティーハニーのこと褒めてませんよ(^^;;;
庵野さんのことを、できるだけ一生懸命かばっているだけで…(^^;;;;;

それと、『CASSHERN』に関しても、完全否定はしておらず…(^^;;;;

なので、
>私の見解は正反対のようで(笑

というのとは、ちょっと違うかと(^^;;;;;;
SGA851さんが書かれてらっしゃるのは短評すぎて、なんとコメントしていいのか・・・
もっと詳しくどういう見解でらっしゃるのか書いていただかないと、ディベートが出来ず残念です。

士郎正宗のマンガは殆ど全作、所有してます。
士郎さんのマンガの中で一番好きなのが「アップルシード」なのです。私が常に、人間社会に対して疑問に思っていることが、上手く描かれていて、あの作品が未完のままなのは、とても残念なことです。
アニメ版「アップルシード」は原作とは全く違うテーマにされてしまっていたことが一番、頭に来てしまって(^^;

Posted by: a_bee | March 15, 2005 at 10:54 PM

「見解」というか「印象」と言った方がよかったかも知れません。自分で「読んでください」といっておいてなんですが、12月のアレは単なる「一口感想」に過ぎないので、あまり真剣に受け止められてしまうとまことにお恥ずかしいかぎりです(汗)

>正反対
というのはa_beeさまが『CASSHERN』を「お尻が痛くなった」「観ていて凄く疲れた」と評していように、わたしが『ハニー』を「大変居心地が悪かった」と思った点 
+ a_beeさまの『ハニー』評を読んでいると「『ハニー』好きなんだなあ」というのがよく伝わってくるんですね。ちょうどわたしが『CASSHERN』、ダメダメなところも多分にあると知りつつ愛しているように。
ま、こんな風に人によって観点や感性がまるで違ったりする一方で、意見の合うところもあることが、わたしは大変面白かったりするのですが、もし何かお気に障った点がありましたらどうかご容赦の程。

>アップルシードのテーマ
原作は「行き届いた管理社会で、何不自由なく生活することが本当に幸福なのか」ということでしたっけ? なにせ2巻までしか読んでないので自信なし。
映画はむしろ生命工学の是非を問うような内容でしたね。

Posted by: | March 16, 2005 at 07:21 PM

↑すいません。管理人です(またやった・・・)

Posted by: SGA屋伍一  | March 16, 2005 at 07:24 PM

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