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January 30, 2005

ライダー屋剣ちゃん総括 上級アンデッド編 『仮面ライダー剣』

昨日『風雲児たち』のファンの集いに出たら、誰も『剣』を観てないことが明らかになりました。うう。
そんなミーの心を癒してくれるのは、『イブニング』最新号にあった、吉田戦車先生の「趣味で仮面ライダーをずっと観ている」というコメント。吉田先生は『新選組!』も熱心に視聴されてたそうだし、なんだか君とは気があいそうだ。

さて、とうとう『響鬼』も始まってしまいましたが、上級編に行きたいと思います。完全にネタを割っているので、「それでもかまわん」という上の上たるアンデッドの方のみ、以降をお読みください。名セリフで振り返る『剣』の一年です。

「本当に裏切ったんですかあっ!」(#1)
バトルに始まり、絶望の叫びで終る第1話。多少ハッタリ感はあるものの、ツカミに必要なインパクトは十分にあった。
結局ギャレンの裏切りも誤解だったわけが、彼の振る舞いはわざと誤解されたがっているようにしか見えない。「李下に冠を正さず」とだけ言っておこう。考えてみると「他人をどこまで信頼できるか」が『剣』のテーマだった気がする。

「俺は今、むしょうに戦いたい。おまえのような奴を、この手でぶちのめしたい!」(#8)
夕闇の工場。すれ違うバイク。にらみ合う異形二人。ヴィジュアルがまことにかっこよく、『剣』を観ていて初めて「いいぞ! そこだ! もっとやれ!」と思ったシーン。決して手に入らぬ物があることを思い知り、戦いに苛立ちをぶつけるカリスが泣ける。

「サヨコオオオオーッ!」(#15)
『剣』前半で一番驚かされたくだり。まさかあのギャレンが、あの伊坂を倒すとは・・・ 強大な敵を葬り去ったものの、失ったものはあまりにも大きく、勝利の喜びなど湧き上がるはずもない。海に向かって立ち尽くす彼は、一体なにを思うのか。

「最後に雌雄を決しよう。最高の敵として」(#23)
次々登場する個性的な上級アンデッドの皆さん。「野暮なことしないの♪」の矢沢くん、「戦いが嫌いなんだ」の象さんも捨てがたいが、中盤でもっとも印象的だったのはイーグル(メガネ)アンデッドの高原さん。「勝負に対する美学」を重んじるところが、上のセリフからは感じられる。演じるは実力派の林泰文氏。

「おれが勝つか、カテゴリーAが勝っておれがいなくなるか・・・ でもこれがおれの運命ですから。」(#27)
精神を怪物に呑み込まれて行く睦月少年。このあとまたみんなを振り回すわけだが、泣き言ばっかり言っていた登場時に比べると、ちょっと「男」になったな、という気がする。

「例え今はきみ一人守るのが精一杯でも、あきらめない。運命に負けたくないんだ!」(#36)
実は観ていた時、「唐突で陳腐なセリフだなあ」と思った。だけど全編見終わったあとで思い返すと、「ああ、そういうことだったのか」と得心する。平成ライダーにはこういうセリフ多いですな。

「きみは広瀬義人の記憶をもつトライアルBではないか」(#38)
自分がもし自分ではなかったら? P.K.ディックによくある話だが、仮面ライダーでそれをやるとは。もと特撮俳優の春田純一氏は「娘への父性愛あふれる悪の敵幹部」という、難しい役を好演。そして広瀬のバックには、さらに上がいる!という事実が明らかに。終盤にむけて物語はさらに混沌を増し、否が応でも気分は盛り上がる。

「誰に命じられたわけでもない。ただ、一人でも多くの人を救いたい。・・・そう願った。」(#46)
さすがに元モロボシ・ダン。森次晃司氏の存在感はなみなみならぬもので、視聴者まで、「こいつの方が正しいかも」なんて思わされそうになる。そうした疑念を吹っ飛ばす剣崎のファイト一発。あんまり反論になってない気がするが、世の中しょせん気迫のある方が勝ち。

「しょせん俺とお前は・・・ 戦いを通してでなければ語りあえない!」(#49 および劇場版)
劇場版で一番感動したのが、冒頭のこの場面。劇場版が本編とつながらないことは、既にお約束と化していて、受け手の方でも最近は全然その辺期待していない。でもスタッフは多少良心の咎めがあるのか、こうやって微妙にリンクさせたりする。自分の存在が世界を滅ぼしてしまうために、自分が死ぬことでしか愛するものを救えない。そんな悲痛な叫びが胸に響くシーン。

「おれたちはもう二度と会わない。触れ合うこともない。だがそれでいいんだ。」(#49)
友の望みをかなえるため、人外の存在になることを選んだ剣崎は、皆の前から姿を消す。ひとつの世界を救ったというのに、そこには拍手も賞賛の声もない。そして彼の行く手には想像を越えた苦難が待っていることだろう。しかし我々は、彼ならば、剣崎一真ならば大丈夫と思う。なぜなら彼は「仮面ライダー」なのだから。

一年通して、本当に楽しませて頂きました。『響鬼』も「ヒビキ、カンゲキ!」といえるような作品になるといいですね!

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