いまごろ大河ドラマ『新選組!』を振り返ってみようのコーナー①
懇意にさせていただいているサイト、『興味と妄想』(http://www.takamasa.seesaa.net)の管理人さんであられる、高野正宗さまの希望で立ち上げたこのコーナー。
でもあれ、単なるリップサービスだったりして・・・ そんな疑念をひきずりつつ、見切り発車でIT'S ALL RIGHT!
#1 鬼瓦近藤
多摩の百姓の出でありながら、剣術道場・試衛館の跡取に選ばれた近藤勇は、悪友の土方歳三や坂本竜馬らと黒船見物へ出かけ、そのパワーに圧倒される。
放送直後から「近藤勇が竜馬と仲良く黒船見物などと、史実からの逸脱も甚だしい」と抗議殺到(笑)。わたしは『風雲児たち』で、幕末の立役者らが並んで黒船を見ているシーンに馴染んでいたので、かえって親しみを覚えたくらいだった。
この回で特に印象深いのは第1話本編より、ちょっと未来に飛んでいるプロローグ。それぞれ周知のキャラにうまくはまりながらも、十分個性を出しているのを観て、「こりゃいける!」と思った。この序章、後に時系列が追いついた時、うまく組み込む予定だったそうだが、計算ちがいで実現できなかったとのこと。ま、よくある話です。
この回の重要アイテム:酒瓶の栓
#2 初めてのお立ちあい
故郷多摩へ、盗賊退治にでかける勇。そこで彼は、友を守るために初めて人を斬った。
「近藤勇は拳固が口に入った」・・・知るひとぞ知るエピソードが、『トリビア』とこのドラマで一躍一般常識に。この回では他の作品で勇を演じている阿南健二さんとの、ダブルパックンチョが実現。ちなみに八嶋智人氏も可能らしい。
捨助、永倉、原田といった濃い~い面々が初登場。お笑い出身の山口氏の堂々たる演技には意表をつかれた。
やはり以前土方を演じた、栗塚旭氏の重厚な芝居も印象に深い。
この回の重要アイテム:おみつさんの捕まえたカマキリ
#3 ずっとあなたが好きじゃなかった
江戸をひとまず去る竜馬。勇は彼を見送ろうとするも、義母にネチネチといじめられていたため、行けずじまい。
自分のアイデンティティを否定された勇は、「武士よりも武士らしく」生きることを決意する。
約束をかわしながら出会えなかった二人。このことは後の展開を想像させる。
「勇さん、ここはわたしの台所なの。勝手に入らないでちょうだい」
「ひ、ひどいわ。おかあさま。よよよ」
なんてやりとりは無かったが、野際が慎吾ちゃんをいじめるあたりは、嫁姑の愛憎ドラマと大差ない。
そして「武士よりも武士らしく」という本作品のテーマが登場。成り上がる、というよりか、「誰よりも誇らしく」くらいの意味だと思う(実物はそうじゃなかったと思うが)。
この回のバッドアイテム:石田散薬
#4 桜田門外が大変
授業料の取立てに行ったことがきっかけで、微妙に桜田門外の変に巻き込まれてしまう勇。そのころ、試衛館を山南という男が訪れていた。
ある意味新選組の両親といえる芹沢、山南の二人が登場。特に薄汚い料理屋で鯉を刻んでいる、芹沢の登場シーンにはたまげた。
桜田門外の事件を観て興奮する山南。しかし勇は昨日まで元気だった門下生がもの言わぬ体になっているせいか、沈痛な面持ち。先週に引き続き、重厚なシーン多し。
この回の重要アイテム:徐々に減っていくメザシ、シェフ芹沢特製の鯉のアライ
あ、斎藤もこの回初登場。ギラついてます。もはや五代雄介の面影は無い。
#5 つねの嫁入り
晴れて嫁を迎える事になった近藤勇(ケッ)。そのめでたい席に、招かれざる客が乱入する。
この回は大河ドラマというより、三谷作品の黄金パターン。まるでまとまりのない連中が、最後は一丸となって難局をのりきっていく、という流れ。
さりげなく源さんの強さがわかる描写あり。
「わたしの名前をおぼえていてくれた・・・」 そんなことで感動すな。このセリフで平助のキャラは決まってしまった。あわれ。
この回の重要アイテム:つねちゃんのへそくり 捨助の鼻血
という感じで引き続きいってみたいと思います。はたして公式HPが残ってる間にどれだけやれるか? そもそも全部やれんのか? 謎は深まるばかりにてございます。


Comments
うわ~びっくりだ~。
有難うございます。
私も読者の方のサジェスチョンでカテゴリ立ち上げたりしてるし(笑)こういう風に影響を与え合っていくのもブログの楽しみらしいですよ。
過去ログ、消えちゃってるのが惜しいですね。やはり大河公式サイトないと辛いっすか。
早速サブタイトルに腹の皮よじれました。
そして、段々と五代雄介に還っていく斎藤に注目です(笑)
Posted by: 高野正宗 | January 07, 2005 11:51 PM
へい、らっしゃい!
実は『新選組!』は基本的に録画しないで、一発勝負で視聴してたもので、あの感想も記憶だけを頼り好き勝手書いていたんです。だからあんな適当なものになったわけで。
前回はまだ同じ週に観たものだったからいいけど、今回は一年近く経ってますので、どの回に何があったかとか、本当に記憶の発掘作業みたいなものです。
そういうわけで公式サイトをあてにしてら、今月いっぱいでなくなっちゃうとか。あ~ん、もうちょっと待ってえ~ん。
Posted by: SGA屋伍一 | January 08, 2005 08:44 PM
こんばんは。
うちのブログの大河レビュー別館、一応全話やってますので、公式サイトがなくなっちゃった後はご参考に(笑)
Posted by: 高野正宗 | January 09, 2005 11:07 PM
そうでした。高野さまの“大河妄想”があったのでした。困った折は是非参考にさせていただきますです。ありがとうござます。
一応このレビュー、今月中に25話までやる予定。でっきるっかな でっきるっかな はてさてほほー
Posted by: SGA屋伍一 | January 10, 2005 08:10 AM
あつかましくも補足させて頂きます。
#1我が栄光の黒船
近藤が佐久間先生と黒船を見に行き異国船のフラッ
グ(旗)を盗ろうとしますが、この時の経験から
旗にこだわり「誠」一文字を創った、と勝手に思って
います。で斎藤の「俺の新撰組は終わらない」発言に繋がると。
近藤と土方が黒船に乗りこもうとするくだりって
吉田くんと金子を連想します。
#2初めての人斬り
近藤、初めて人を斬る(山賊だけど)左之も山賊の
一味でしたがもし近藤が斬ったのが彼だったら、おみ
つさんの鉄砲が当たっていたらその後の歴史は変わっ
たかもしれません。
#3足袋(たび)の仲間
後、近藤と義母はフロドとゴラムのように表裏一体
の存在と判明しました(?)
#4言い直す・毛、三月三日はみみの日
芹沢鴨のエール「尽忠報国の士あっぱれ也」が浪士
たちに送られる。最終回この台詞が左之から近藤勇へ
と送られます。
#5とどさまし、つねかーっ
旗本を斬ってしまいどうにもならなくなった斎藤が
助けを求めてくる(そうでしたよね?)おみつさんは
りちぎにも斎藤にお金を工面、斎藤はさらにりちぎに
後後までお金の事を覚えていました。
桂さんも結婚式に参加、後これが近藤勇個人にかか
わる大事件と歴史的な大ポカへとつながるとは誰も
思っていなかったはずです。
いやあおもしろいです。SGA様。タイトルのセン
スとか。私の言いたい事は高野さまが全部言われてい
るので他に言う事がないのです。
Posted by: 犬塚志乃 | January 27, 2005 09:02 PM
どうも、どうも。
補足、訂正、ツッコミ、いつでも受け付けています。今後ともよろしく。
犬塚様のシュールなネタも素敵です。「・・・誰か手を振ってるぞ」「待ってほしいでがんす、乗せて欲しいでがんす」とかね(笑)
>おみつさんの鉄砲が当たっていたら
確かに。でも切腹しても死なないヤツのことですから、意外に「イテッ」ですましちゃうかも
>尽忠報国
くせになりますね、この言葉。他に大河でクセになった文句というと、「匹夫の勇にあらずんばしてなんぞや」「今宵は、ここまでにいたしとうございます」「で、あるか」「あてぶれーべ、おぶりが-ど」などなど
Posted by: SGA屋伍一 | January 28, 2005 10:37 PM