November 18, 2008

荒野の呼び声 ショーン・ペン 『イントゥ・ザ・ワイルド』

081118_155802首都圏より三ヶ月ばかり遅れて上映。でもこれはまだ都心でも細々とやってるのかな? 名優ショーン・ペンが実在した青年の放浪記を映画化。『イントゥ・ザ・ワイルド』であります。

1990年アメリカ。多感な青年クリスは、大学を卒業するとすぐ、家族に行方も告げずに放浪の旅に出る。親への反抗ともって生まれた冒険心が、彼をそうさせたのだった。持ち金をほとんど捨てて、自分の力だけでアラスカへ行くこと。それがクリスの最終目標だった。その高貴な志は、彼が旅の途中で出会う様々な人々に、深い感銘を与えていく。そして旅の出発から約二年後。目的の地アラスカの荒野に分け入った彼は、打ち捨てられた一台のバスを発見する・・・

何物にも囚われず、ただひたすら自分の目標を追い求めるクリスの姿がまぶしかったです。鑑賞前にあらすじを聞いたときは、「なんて親不孝な青年だろう」と思いました。しかし見てみると、彼があそこまで両親に冷たかった理由が理解できます。そしてクリスがなぜあそこまで「金」を忌み嫌うのかも。
「金に対する愛情はあらゆる有害なことに対する根」という言葉があります。また、金というのは本来それ自体は何の価値もない交換券であります。そうは思っていても、なかなか達観できないのが人情。しかしクリスは金がもたらす不幸を小さいころから目の当たりにしてきたためか、多くの人が目標とする事柄とは違うことに目を向けていたようです。
真にアラスカで自分の力だけで生きていく自信を得たとき、クリスはきっと両親を許したんじゃないかな、とわたしは思います。そう思うと、彼がそこまでたどりつけなかったことが残念でなりません。

クリスについて考えていると、わたしは数年前中東でテロリストによって命を絶たれた、一人の日本人青年のことを思い出します。すぐ前にも似たような例があって大きな問題になったせいか、彼に対する同情の声はほとんど聞かれませんでした。「自業自得」という意見がほとんどだったと記憶しています。ただわたしは彼が生前家族に向けて語っていた、「いま行かなきゃ意味がない」という言葉が強く印象に残りました(そういえば劇中で「今やらなければいけない」と語るブッシュ父の映像が流れましたが、あれは悪い例)。たぶん彼はブラウン管を通してでなく、自分の目と耳で世界がいまどれほどひどい状態にあるのか確かめたかったのでしょう。確かに愚かだし、無謀といえます。しかしそうした純粋さが死を招いてしまうということはとても悲しいことではないでしょうか。

わたしにも本当につかの間の間でしたが(笑)、彼らと同じように感じていたころがありました。ほんの少しでも妥協したら、それまでの全てがウソになってしまうように思えたときが。そして今妥協ばかりの日々を送っているわたしに、彼らを笑う資格はないということです。

クリスも魅力的な青年ですが、彼が旅先で出会うおじさん・おばさんたちがまた素敵な人々ばかりでした。夫婦でヒッピーの生活を送るジャンとその妻。農場で荒くれ男をたばねるウェイン。心の傷を隠しながら、皮細工を生業とする元軍人のロン。ときに無礼とも思えるクリスの鋭い言葉を、彼らは笑顔で優しく包み込むように受け止めます。こういう大人になりたいものです。

自分とは生まれも育ちもかけはなれたこの青年が、ジャック・ロンドンの愛読者であったとは嬉しい驚きでした。文芸学科というところにいながら未だに文学というのものがよくわからないわたしですが、ロンドンの小説はいつもシンプルでダイナミックな興奮を与えてくれました。『白い牙』『野生の呼び声』『海の狼』・・・・ この映画を見て、また彼の小説が読みたくなってきました。実際にクリスのような旅をするのは年齢的にももう無理なのでshock、せめて本を読むことで彼に近づきたいと思います。
20060411170702最近『火を熾す』(\4980)という短編集が訳されて、注目を集めているロンドン。文無しとしてはもう少し安くしていただきたいものですが・・・・


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November 16, 2008

適当掲示板73&ある日のSGA屋伍一80(エイティ)

ようやく冬らしくなってきたこのごろですが、皆様いかがおすごしでしょうか。当ブログに関するご意見、ご感想そのほかありましたらこちらに書き込んでやってください。

Usatann1_3_thumb薄暗くかび臭い部屋で、一人悶々としているこの男の名はSGA屋伍一(仮名)
彼には長年つきあっている従妹のような友人がいる
Mちゃんというそのコは、それほど美人ではないが、お年寄りに親切で、笑顔の似合ういい子である

Usa2_thumbある時、SGAは彼女とお母さんを車にのせて走っていた。
その時M母がこんなことを言った
「あー、SGAくんみたいな息子がほしいわ」
「わたしもあんな怪獣じゃなくて、M母みたいな優しいお母さんがほしいです」
調子を合わせるSGA
「じゃあMと結婚してウチの子になってよ」
その言葉に全身を貫かれるSGA
(もしかしてこれが・・・ 友情が愛情に変わる瞬間というヤツなのか!?)

20070125114219だが次の瞬間、Mちゃんは言った
「あははははははhappy01sweat01
やめてよ、お母さん。そんなこと、絶対にありえないから~」

「・・・・・そ、そうだよな
あはははははは・・・・・・
あはははははは・・・・・・」

081116_183926そんな時、彼の心を癒してくれるのはやっぱりサッ○ロドラフ○ワン・・・・
と言いたい所だが、そろそろ「その他の雑種②」は季節的に辛いところ
というか、M母からドカンと梅酒もらったんですわ

こいつをお湯で割って飲むのがSGAの最近の日課である

Usa4_2_thumbスープ餃子を肴に一杯やった後、いつものように酔いつぶれるSGA
梅酒だけに、甘酸っぱい思いが胸にしみる夜であった
うまくまとまったところでまた次回(あんのか!?)

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November 15, 2008

鎌倉四姉妹の逆襲 吉田秋生 『海街diary』

『BANANA FISH』や現在劇場版公開中の『櫻の園』で知られる吉田秋生先生の最新作。さきごろ文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞を受賞したそうです。うひょー

鎌倉に姉妹たちだけ住んでいる幸、佳乃、千佳のもとに、ある日消息がわからなくなっていた父の訃報が届いた。父に対し強いわだかまりを抱いていた幸は、佳乃と千佳の二人だけで、葬儀に出てくるように申し渡す。
観光気分でその場所へ赴いていった二人を待っていたのは、腹違いの妹であるすずだった。その後結局やってきた幸はすずと話をするうちに、彼女に「一緒に住まない?」ともちかける。

この作品、実は先に描かれた『ラヴァーズ・キス』と世界観を共にしています。舞台も鎌倉だし、『ラヴァーズ・キス』に登場した人物がチラホラ顔を出していたりします。ただ素直に「続編」といいがたいのは、まず『ラヴァーズ~』の約一年前から始まっている「前日譚」であるがゆえ。あの話は発表された当事はまちがいなくその時の「現代」・・・・・90年代半ばが舞台だったと思うのですが、『海街』もまた今の「現代」を舞台としているので、その辺頭を柔らかくする必要があるでしょう。
さらに登場人物の顔も微妙に違っていて、両作品の重要人物である藤井朋章くんなどは
081114_131835081114_131816こんなに顔が変わっています(まあわたしの絵も微妙に似てないですけどcoldsweats01
ま、吉田先生の10年間の絵柄の変遷を確かめるために読み比べてみるのも面白いかもしれません。

さて、お話は初めこそ奔放な次女・佳乃の目線で進められていきますが、次第に四女のすずを中心とした話が増えていきます。すずちゃんが新しい街で出会う人々や、その哀歓が少女らしいみずみずしい感性を通して語られます。この「子供の目を通して」というのが、わたしが特に魅かれるあたりです。これまで専ら大人メインで、ゲイレイプさえshock描いていた吉田先生が、こんなほのぼのした心温まる話を作れるなんて! つくづく奥の深いお方であります。

「『BANANA FISH』は『日出処の天子』の影響下に描かれた作品であり、ひいては吉田秋生も山岸涼子から深い影響を受けている」というのがわたしの前からの持論であります(あんまし賛同してもらえないけどね・・・)。
で、この『海街diary』にも少し前紹介した『舞姫テレプシコーラ』と重なるところが幾つかありまして。
いや、今回は意識したというより、なんとなくかぶっちゃったんだろーなーとは思うんですが、少年少女が共にスポーツ?に励む話であり、その内の一人が片足に深刻な障害を抱え、「死を考えた」なんてセリフが出てくると、どうしても『舞姫~』を連想してしまうのですよ。つい最近読んだばっかりということもありますが。
もっとも吉田先生と山岸先生では扱う材料は一緒でも、調理の仕方はかなり違います。吉田先生が絵もお話もカラリとしているのに比べ、山岸先生の方はゆらゆらとした情念が漂ってくるような、そんな感じ。そうした作家性の違いがまた興味深かったりします。

わたしは映画も漫画も好きです。言うまでもないことですが、両方にそれぞれいいところがあるわけです。で、漫画の利点というのは「気に入った絵を、いつまでもじっと眺めていられる」ところにあると思います。映画じゃ「あ、ちょっと待って!」と思ってもさーっとフィルムは流れて行っちゃいますからねcoldsweats01。かといってビデオ機器で一時停止するのも、なんか無粋な気がしますし。
で、特にそれを感じたのが二巻最後のエピソードのあるシーン。幸とすずが、カレーを作りながら話している場面です。父が鎌倉の家を出て行ったことを、自分の母のせいだと考えたすずは、幸に泣きながら「ごめんなさい」と謝ります。自分が知らず知らずのうちに妹を傷つけていたことを知った幸もまた、「ごめんね」とつぶやいてすずの肩に手を回します。そして二人の背中に「ただいまーっ ホタテなかったからアサリにしたよー」「あとアイス買ってきたー」と佳乃と千佳の声がかぶさる。この場面が、まるで時間が止まったかのように見えて、なんとも言えず美しい。まさに「漫画を読み続けていて良かった」。そんな風に思える場面です。

さらに登場人物がどいつもこいつも撫で繰り回したくなるような、いいヤツばっかしでして。一人一人がわたしたちと同じ平凡な人間でありながら、深い悲しみを抱え(サッカー小僧二人は別。あとチカちゃんも)、それでも笑いながら生きている。そんなところが胸を打つ『海街diary』。そろそろ時系列的に『ラヴァーズ・キス』に追いつきそうな感じです。朋章くんが里伽子と仲良くしているところを見て、佳乃さんがズーンと落ち込むとか、そんな話がなければいいんだけど。

081114_131916『海街diary』は現在一巻「蝉時雨がやむ頃」と二巻「真昼の月」が、それぞれ小学館フラワーズコミックス(普通のよりちょい大版)より発売中。そんで「月刊フラワーズ」にて不定期連載中。
この進行の遅さがいいような、じれったいような・・・

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November 13, 2008

スピルバーグの傾向と対策 D・J・カルーソ 『イーグル・アイ』

20060825100157おお、やっと世間の流れにおいついてきたような!
スティーブン・スピルバーグ最新作?『イーグル・アイ』をご紹介します。

双子の兄にずっと劣等感を抱いていたいたしがないコピー店の店員、ジェリーのもとに、突然兄の訃報がもたらされた。悲しみにくれるヒマもなく、その日からジェリーは次々と奇妙な災難に見舞われることになる。見に覚えのない危険物が大量に送られてきたり、テロリストと目されてFBIに身柄を拘束されたり・・・ そして誰とも知らぬ女性から、携帯を通じて送られてくる様々な指令。「自由の身になりたかったら、言う事を聞け」
命の危険を感じて「彼女」の言うなりになるしかないジェリー。果たして彼は亡き兄弟の遺志を継いで、南を甲子園に連れて行くことができるのか・・・・

以下はチョイバレしております。これから見ようかという方は用心しつつご覧ください。
この作品、特に突出したところはありませんでしたが、実にスピルバーグの特徴のよく出たSFスリラーとなってました。それで今回はスピルバーグ作品にありがちな傾向について・・・・ ん? これよく見たらスピさんは「製作総指揮」で監督は別の人じゃないですか!!

・・・・・

ま、いいや。今回はこのネタでいくと決めちゃったので、このまま強引に押し切ります! DJカルーセル? そんなヤツァ知らん!(なんて横暴なshock

で、スピルバーグ・スリラー、略してスピラーの特徴ですが

①モンスターが非人間的というか、感情がない
モンスターにも色々あり、カワイそうなトラウマがあったり、人間に近かったり、それなりに喜怒哀楽があるヤツも少なくありませんが、基本的にスピラーでは人の情けは通用しません。
ジョーズに恐竜にトリポッド・・・ 連中が人を襲う動機は、もっぱら食欲やプログラムなどで、実に機械的なものである場合がほとんどです。
例外は『激突!』の運転手でしょうか。彼は一応人間なようなので。しかしこの作品において「モンスター」の表情は一切出てこないので、やはり非人間的な不気味さを強く感じたのを覚えています。

②細かいことはあんまり考えてない
スピさんの長所は、「こういうのがやりたい!」というのがはっきりわかるところにあると思います。『ジョーズ』だったら「巨大ザメ!」 『ジュラシック・パーク』だったら「恐竜!」という具合に。
ただはっきりしてるのはいいんですけど、その題材を扱うことだけで満足してしまって、全体のテンポとか、ストーリーの矛盾にはあんまり気をつかってないような(笑)

③あとはひかない・残さない
一応モンスターを倒しても、新たなる災厄を暗示したり、「実はまだ生きてたりして・・・・」ということを匂わせて終るホラーは少なくありません。というか、ホラーの90%にはこの公式があてはまるものと思われます(当店調べ)。
しかしスピラーに限ってはそういうことはまず無いと言っていいでしょう。その作品に登場する脅威は、その中でキッチリ片がつきます。何も心配することはありません。「これでめでたしめでたし。ああよかった」ということで幕を閉じます。こういう作品って、後味がスッキリしてて非常に気持ちいいんですけど、反面あっという間に記憶から消えてしまうんですよね~ むずかしいもんです。

かわいそうだからカルーソ監督についても少し書いておきます。この監督はヒッチコックの『裏窓』を意識した(というか、パクったの?)『ディスタービア』という作品でデビューしました。暇人が退屈なもんだから、ついつい隣をのぞいているうちに・・・・というアレです。この『イーグル・アイ』においても、「こっそり見ている」的な描写がふんだんにありました。つまり「のぞき(スリラー)専門」という認識でいいですね? 答えは聞いてません。

一応はスピルバーグ印ということで、まずまずの興奮、スリルは保証します。ただ斬新さや派手なインパクトは期待しない方がいいでしょう。

この映画で誉めたいのは予告編ですね。最近ストーリーの終わり近くまでていねいに見せてくれるangryannoy親切なトレーラーが多い中で、この映画の予告は本当にお話の最初の方しか見せていませんでした。それでいて客の期待をあおるだけの効果も十分にありました。他の皆さんもこれどうぞ参考にしてくださいね!

20070818181134それにしてもシャイア・ラブーフ君は一年の間にずいぶんたくましくなってしまったな・・・・ 『トランスフォーマー』でパンツ一丁でオタオタしていた姿が懐かしい。(たぶん)来年の『トランスフォーマー2』では、久しぶりにへなちょこぶりを見せてくれるんじゃないかと密かに期待してるんですが。


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November 11, 2008

ケロロ群像 中島哲也 『パコと魔法の絵本』

081111_184603えーと、これまだやってるよね?coldsweats01 終了間際に滑り込みレビュー。『パコと魔法の絵本』参ります。

むかしむかし・・・というほどむかしでもないむかし。ある所に風変わりな病院がありました。そこへ入院している大貫というおじいさんは、偏屈で意地悪で乱暴者だったため、みんなから嫌われていました。
ある日大貫はパコという少女と出会います。パコは一日経つとその日の記憶が全て消えてしまうという病気を持っていました。最初は公平にパコにも冷たく接していた大貫でしたが、あることをきっかけにパコをいじらしく思うようになります。いわゆるひとつのツンデレというやつです。
大貫はパコの記憶に何か残してやりたいと思い、彼女の愛読書『ガマ王子対ザリガニ魔神』を芝居にすることを思いつきます。果たして大貫の願いは天に届くのでしょうか。

これまでの中島作品と同じように、CGや舞台美術にかなり力が注がれております。でもこの映画で一番面白いのは、CGでも背景でもなく、出ている人々だったりします。どんな風に面白かったのか、幾人か列挙してみます。

☆役所広司(大貫)
やはり日本を代表する名優が、サリーちゃんのパパみたいなヘアスタイルで「ゲロゲーロ」とか言ってるのがたまらなくおかしい。まあ本人は『リア王』のことでも考えながらがんばってたのかもしれません。

☆上川隆也(医者)
この人はドラマ『大地の子』で、それはもう見事な中国語を話していて、マジで中国人なのかと思ったくらいでした。それほどに重厚な芝居をする人が、スカートやタイツをはいて「ティンカーベルはどこ?」なんて言っているのはある意味すごい。『天元突破グレンラガン』の重厚なナレーションも記憶に新しい。仕事選べよ。

☆妻夫木聡(自殺志願の元名子役)
わたしは『池袋ウエストゲートパーク』というドラマで、彼がまだデビュー間もないころの演技を見たことがありましたが、すさまじいまでの大根芝居でした。平成ライダーとか見ててもあまり気にならないわたしが言ってるのだから、これは相当なものです。その彼がこれほどまでに演技が達者になるのだから、やはり人間、早々に見限ってはいけません。
ちなみに坂口征二もすごかったです・・・・

☆土屋アンナ&小池栄子(ナース)
『下妻物語』にてレディースの師弟を演じた二人。今回はナースという役柄ですが、この仕様はどう見てもイメクラではなかろーか。
アンナちゃんは自己破壊願望でもあるのかな。おじさんはちょっと心配です。

☆劇団ひとり(消防車にはねられた消防士)
前作『嫌われ松子の一生』撮影時、中谷美紀は監督から「キミがせっかくの劇団ひとりくんの面白い芝居を台無しにしている」と怒られたそうです。
その天才的な演技を存分に堪能したかったところですが、いかんせん出番が少なかった(笑)

☆松本さゆき(お話が語られている部屋で寝っころがっている女の子)
前作撮影時煮詰まっていた監督が、コンビニでグラビア雑誌を眺めている際、「このコいいな」ということでひっぱってきたそうです。『嫌われ松子』の青井そらも同じ経緯で出演したとか。
「本当に撮影中はコンビニで立ち読みするくらいしか楽しみがなくて」
悲しすぎるぜ、中島哲也・・・・

☆國村隼(オカマ)
今回もっとも衝撃的だったのは、「國村隼は意外に女装が似合う」ということでした。
決して美しくはない。でも似合う。つか、美川憲一に似てました。
彼にマジメに泣かされたい方は『ローレライ』を見てください。
いま気づいたけどこの映画、『ローレライ』とキャストが4人もかぶってます。

☆阿部サダヲ(謎の患者)
で、この映画で一番面白かったのは彼だと思います。いや、ほかの皆さんもじゅーぶんにおかしいんですが、彼だけ格が違ってました。みなさん名優だけあってお笑いもキチンとこなされてましたが、やはり本来の芸風とはかなり異なるわけで。そういう意味ではわき道というか、バイトみたいなもんなわけです。
その点やはり阿部さんは人を笑わせるために生まれてきた人だと思いました。特に「人間~なんてららら~ららららら~ら~」とギターをかきならすシーンでは、笑いをこらえるのに必死で、腹筋がギリギリと痛みました。

20060409203622世の女性は概ね二つに大別できると思います。カエルくんを可愛いと思うか(少数派)、思わないか(多数派)という具合に。
多数派のみなさんも、これを見たら少しはカエルが好きになるかも? ちなみに姉は少数派でした・・・

けろっぴけろけろ

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November 09, 2008

いちご白書よ、永遠に ジュリー・テイモア 『アクロス・ザ・ユニバース』

081109_201516
首都圏から三ヶ月ばかり遅れて上映。速攻で終っちゃいましたけどねcoldsweats01
『ライオン・キング』演出で知られるジュリー・テイモアが、ビートルズの楽曲だけで作り上げたミュージカル映画です。

あれは確か高校受験のときか。夜中にうつらうつら勉強していると、かけっぱなしにしていたFM放送の音がぴたっと止まる。そしておごそかに「ゴ~~~~」と響く排気音。

「ジェッ                 ・・・・トストリ~~ム」

・・・・怖かった(笑)。しかしいつの間にかこのOPがなんだか快感に思えてきて、毎晩のようにこの番組『ジェット・ストリーム』を聞いていたころがありました。
主にちょっと古めの落ち着いた洋楽を紹介するこの番組。サイモン&ガーファンクル、カーペンターズ、PPM、ビージーズ、シカゴ、ジョン・デンバー、『青い影』、『ミスター・ロンリー』・・・・ 本当にたくさんのアーティストと名曲を教えてもらいました。
そしてもちろん、ザ・ビートルズに本格的になじんだのも『ジェット・ストリーム』を聴くようになってから。初期の軽快であんまり中身のない"She Loves You "や"Please Please Me"もいいですが、やっぱり趣味にあったのは"Strawberry Fields Forever"や"Nowhere Man(ひとりぼっちのあいつ)""Mr. Moonlight"といった、シュールな内容の、「しっとりムード歌謡」的な曲。
ちなみに"Ticket To Ride(涙の乗車券)"はカーペンターズが、"Here, There and Everywhere"は名も知らぬ女性ボーカルがカバーしてるヴァージョンの方が好きです。

・・・って映画の話ぜんぜんしてないよcoldsweats01 それじゃあらすじいきまーす。
時代がラブ&ピースでグッド・モーニング・ベトナムでJFKでLSDだった60年代。ペニーレインにまみれて育ったリヴァプール出身の青年ジュードは、母エリナ・リグビーに別れを告げてなんとなく新大陸へと渡ります。
そこではっちゃけた学生のマックスやその妹のルーシーと出会い、彼らと共同生活を始めるジュード。ルーシーと恋に落ちたり、サイケデリックなアートにのめりこんだり、マジカル・ミステリー・ツアーに出かけたり・・・とジュード青春を謳歌します。
しかしいつしかベトナム戦争の影が彼らに亀裂を生じさせます。マックスは姿を消し、ルーシーとジュードは音楽性の違いをめぐって激しくぶつかります。果たして彼らがまたともに演奏をする日は来るのか・・・・

ま、こんな風にお話はベタベタ(?)でしたが、最近そういうの全然見てなかったので、逆に新鮮でした。
もともとストーリーにはあまり期待してなくて、ビートルズ・トリビュートのながーいPVでも見るつもりで鑑賞しました。映像もすごかった。突き抜けてた。突抜けすぎてて・・・ときどき置いてかれた(笑) 

劇中で使われた中で、特に印象に残ったのは黒人の少年が歌う"Let It Be"(定番だなあ)、主人公がヒロインを見つめながら口ずさむ"Something"や、クライマックスでかかる、"All You Need Is Love"(定番だねえ)など

あとジュードが落ち込んでるシーンで案の定"Hey Jude"がかかりました。
一説によるとこの曲はジョン・レノンがふられて落ち込んでる息子、ジュリアン(ジュール)のために作った曲だとか。でも名前変えちゃったらせっかくのメッセージも伝わりませんよね。ちなみにジュリアンは「悪ィけど、オヤジの主張する"愛"とやらは、オレのところまでは全然届いてこなかった」と言っていたそうで。ヘイ、ジュリー! それシャレになってないから! っていうかまた話が横道にそれてるし!

081109_201449
・・・・でも、この映画の結論は、やっぱり"愛"なんです! 愛こそすべて! 愛さえあればなんでもできる! なぜなら彼女はあなたを愛しているから! ジロッチュー・ヤー・ヤーヤー♪(わたしの耳にはこう聞こえる)

多少ハイテンション気味でお送りしましたが、クスリは一切使っていません。信じてくださいshock


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November 07, 2008

仮面らいだー キバってGO×3!

そのいち 

0806hr11
「ふうううう

ぼくはどうしたらいいんだ・・・・」

「どうした、渡? ため息なんかついて

もっとシャッキリしろよ!」


080928_193749
「そ、その声は父さん!?

死んだんじゃなかったの!?」

「そいつが未だにどうにもあいまいでな

ま、とにかく悩みがあるならこの音也様に言ってごらんなさい!」


20080128210048「実はですね・・・
ぼくの好きなコが実は親友の婚約者で、そのコと親友は実は怪人の王様と女王様で、その親友は実はボクの腹違いの兄弟で、ボクのお母さんは実は怪人で、そうするとボクも半分は人間じゃないわけで、あと視聴率とキャッスルドランの売り上げがイマイチで・・・・

ボクはどうしたらいいんですか!?
父さん!!」


080928_193749_2
「・・・・・・・

あ、あのさ

み、南明奈って、かわいーよな!!coldsweats01

(・・・・ダメだ、このひと)


そのに

0806hr09
「こうなったら仕方がない。名護さんにでも相談してみるか・・・

あの、名護さん、聞いてほしいことがあるんですけど・・・」

「ワイはナゴやない。ケンゴや

渡、オンドレから受けた屈辱は忘れてへんからな。覚えとき!」


0806hr07
「あの・・・ ケンゴさん?ですか?

前に会ったことありましたっけ?」

(・・・・・

殺すannoy


そのさん

20080128210048
「やっぱりこういうとき、一番頼りになるのはガル次郎さんだよなー

あ、いたいた

ガル次郎さーん!!

聞いてほしいことがあるんですけどー!!」


Tbk43_thumbワンワン!!dog

「あ、すいません。人違いでしたか」

ワンワン!!dog

「あ、そうですね。『犬違い』ですよね」


そのよん

20080128162950
「もー 渡くんてば水臭いな♪

恋愛系の悩み事なら、このボクに聞いてよね♪」

「・・・・カメタロスさん

いや、恋愛以外にもいろいろあるんですけどね」


081107_175313「情報が必要だな

まずそのミオちゃんというコの住所と電話番号とスリーサイズと星座と血液型と趣味と好きな食べ物をだね・・・」

(・・・・・油断できんgawk


次回未定

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November 05, 2008

シシ狩人の十六将 田中芳樹 『アルスラーン戦記⑬ 蛇王再臨』

081104_174436たいへんじゃ~ッ みなのしゅ~
ついに、ついにヘビ王さまが復活なされた~ッ!!

・・・失礼しました。ササン朝ペルシアをモデルにした田中芳樹氏の架空歴史小説(もうここまで来ると普通にファンタジーだろ)『アルスラーン戦記』第13巻「蛇王再臨」が、このほど発売となりました。
ついでにいままで書いた記事を。第1部のまとめはコチラ 第2部のまとめはコチラ
驚くべきことにここ三年毎年新刊が出てますね。光文社さんにはよほど腕利きの担当さんがおられるようです。
それにしてもこのサブタイ、個人的にはなかなか感慨深いものがあります。あれは確か二巻目のあとがきでしたか。「すでにタイトルが決まってる巻もあります。(略)『蛇王再臨』とか」 当事中学生だったわたしは、「いったいどんな展開になるんだろう? わくわく」と胸を躍らせたものでした。
・・・・まさかこんな三十を幾つか越したオヤジになってから、その現物を拝むことになろうとは夢にも思いませんでしたよ・・・・ その間に『グイン・サーガ』なんていったい何巻出たと思ってるんですか! 田中さん!

えー、それでですね。この巻でアルスラーン配下の「十六翼将」がようやく勢ぞろいします。どんな人がいたのか順々に思い出してみたいと思います。

☆ダリューン
十六翼将の筆頭で、現時点で人間では最強のキャラ。三国志でいえば関羽のような存在。なぜか黒衣を好む

☆ナルサス
パルスの天才軍師。三国志でいえば孔明的なキャラ。本人ははやく芸術の道で生きて行きたいと願っているのだが、絵の腕に関しては「ヘタクソ」ということで周りの意見は一致している

☆ファランギース
絶世の美貌を誇る神官。笛と弓と陰陽道に長けている

☆ギーヴ
元ストリート・ミュージシャン。田中氏お得意のプレイボーイ・キャラ。ファランギースにつられてアルスラーン陣営に加わった

☆エラム
☆アルフリード
方やナルサスの小姓、方や押しかけ女房(未だに一線は越えてないようだが)
「マスコットがいた方が楽しいだろう」「女子がもう一人いた方がにぎやかだろう」という戦隊的な発想で加えられたキャラかと思われます

☆ジャスワント
インド人。もともと敵陣営にいたが、アルスラーンの人柄に心打たれて配下となる。スタミナ自慢で寒さに弱い


この七人はアルくんが素寒貧のころから苦楽をともにしてきた、十六翼将の中でも中心的な存在。「アルスラセブン」とも呼ばれています(ウソ)。
アルくんが第一部クライマックスで「力を貸してくれるか?」と彼らに尋ねるシーンがあるのですが、その時の反応が七人七様で面白いです。
ダリューン 「生命に代えましても」
ナルサス 「非才なる身の(ブラフ)全力をあげて」
ギーヴ 「おれでよければおれなりに」
ファランギース 「ミスラ神の御名のもとに」
エラム 「おともさせていただきます」
アルフリード 「ナルサスたちといっしょに」
ジャスワント 「こ、心から!(ボキャ貧)」


次いで父王アンドラゴラスの代から王家に仕えている、「パパのお下がり」的な武将が二人。

☆キシュワード
十六翼将中一番のベテラン・・・といっても34歳(追い越しちまっただよcrying
二刀を使うため「双刀将軍」の異名も。メンバーで子持ちなのは彼だけ

☆クバード
ほら吹き、酒好き、女好きと三拍子そろった隻眼の武将。もちろん腕は確かで、出世欲がないのもいいところ


さらに「その他大勢」的な武将(ヒドイ)6人。前の記事で書いたヤツもいますが、まあ記念ということで
まず第一部中盤で「侵略者撃つべし」というアルスラーンの号令に答えて集まった武将三人

☆ザラーヴァント
童顔のため、ヒゲを生やしてごまかしている。土木工事の指揮が得意
☆イスファーン
極めて短期間ではあるが、狼に育てられてたことがある。その恩返しのせいか、ペットに狼を引き連れている
☆トゥース
腕に巻いた鎖を武器とする「鉄鎖術」をよくする武将。さして面白みのないキャラだったが、近刊で三姉妹を同時に娶るという犯罪まがいのことをやってのけた


次いでアルくんがオヤジに軍隊をもってかれてまた根無し草になった際、あちこちで拾ったりひっぱってきたりした3名

☆ジムサ
遊牧民族出身で吹き矢が得意(せこい)。もともと敵陣営だったが(略)。前の巻で幼女になつかれていたが、あの娘はいったいどうなっただろう
☆メルレイン
アルフリードの兄で盗賊ゾット族の族長。族長の座をゆずるべく妹を探していた際、なりゆきでパルス軍に加わる。弓矢が得意でいつも不機嫌な顔をしている
☆グラーゼ
港町のあきんど。武将となってからはパルス海軍を一手にたばねる

そしてこの最新刊にて加わる十六番目の武将・・・ですが、これから読まれる方もおられるでしょうし、とりあえず名を伏せておきましょう。なかなか意外な人物でした。

さて、13巻前書きにはこんな内容の文章が。「この巻からどんどん死んでいくキャラが増えていきます」

・・・なんやねん! そろたと思たらもう解散かい!

081104_174548予定では次の巻で完結のはずだったですが、新刊にはどこにもそんなこと書いてないので、たぶんもうちょい続くのではないでしょうか。

左の画像はわたしがかれこれ二十年前に買った角川文庫版第一巻。
♪あのころに~ もどれたら~ ららららら~

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November 02, 2008

極道も計画的に デヴィッド・クローネンバーグ 『イースタン・プロミス』

081102_190603首都圏より三ヶ月ばかり遅れて公開。『裸のランチ』『クラッシュ』などで知られるデヴィッド・クローネンバーグが、ロシアン・マフィアを題材にした社会派サスペンスです。

現代イギリス。出産寸前で病院に担ぎ込まれてきた少女。赤ん坊はなんとか助かったものの、少女は息を引き取ります。助産師のアンナは、赤ん坊の引き取り先を見つけようと少女の日記を調べていくうちに、彼女がロシア人で構成されたある組織に関わっていたことを知ります。少女は甘い言葉にだまされてロシアからつれてこられ、組織に売春を強要されていたのでした。そのことを知ってしまったアンナの周りに、ニコライという謎めいた男の影がちらつき始めます。彼の真意はいったいどこにあるのか・・・・

この映画、男の哀愁をうたいあげた渋い内容もさることながら、アラゴルンことヴィゴ・モーテンセンが「素っ裸で大暴れ」ということで話題になっておりました。米エンターテインメント・ウィークリー誌の「忘れらない映画のヌード」ベスト30に入ってしまったこともあり、その道の人でないにも関わらず「王の帰還」ならぬ「王の股間」が気になって気になって仕方がありませんでした。やっと現物を拝むことができましたが、いや・・・すごい迫力でした・・・・coldsweats02

話をマジメに戻しますとcoldsweats01これは二つの境界線を描いた映画です。ヤクザとカタギ、イギリスとロシア。著しく価値観の異なる相手というのは、時として自分の目に怪物のよう映ることもあります。しかしそうであっても、「彼らもまた同じ感情を持つ人間である」ということがこの映画ではよく表れていました。例えば作品中一番の極悪人であるマフィアのボスですら、孫の前ではその辺のおじいちゃんと変わりなかったりします。また赤ん坊を可愛い、いとおしいと思う感情も、生まれや育ちには関係のない、人類共通のものではないでしょうか。

あとこの映画では「刺青」がとても印象的に使われていました。ロシアの極道の間では、「刺青」が多くのことを証明します。どこの組織に属しているか、どんなポリシーを持っているのか、どこの刑務所に入っていたのか・・・ etc
ニコライの体は多くの刺青で覆われています。恐らくそれらは望んで付けたというよりも、生きていくために仕方なく刻んでいったものなのでしょう。それらは文字通り一生消すことのできない傷跡のようにわたしには見えました。

クローネンバーグ作品はグログロな印象が強く、なんとなく敬遠気味でしたが、たまたまテレビで観た『ザ・フライ』『デッドゾーン』は好きでした。この二作品と同じ空気が、『イースタン・プロミス』にも流れていました。
それは独特のやるせなさというか、一種の諦観美とでもいいましょうか。自分に明るい未来がないことはわかっているんだけど、あえてジタバタせず、滅びを進んでうけいれる男たち。そしてどうせ破滅するのなら、せめて愛する人のために殉じようという思い。


以下はラストまでネタを割ってます。未見の方はご注意ください・・・

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正直見た直後はサスペンスに気をとられていて、どうしてニコライがアンナに急速に魅かれていったのか、よくわかりませんでした。しかしその後落ち着いてじっくり振りかえってみると、ニコライの気持ちがなんとなくわかってきたような。人を人とも思わぬような組織にどっぷりとひたってしまったニコライにとって、他人の赤ん坊を一生懸命助けようとするアンナは、まさしく聖女のように見えたに違いありません。そんな恋というよりは、憧憬に近い気持ちだったのでは、と思います。
組織の隠れ家でもあるレストランで、一人沈鬱な表情を浮かべるニコライ。その姿を映して映画は終ります。この時点で彼は組織のボスを裏切っています。そのあと彼はどうするのか・・・ マフィアとして生きていくなら、警察を裏切ることになる。警官としての務めを果たせば、相棒のキリルを裏切ることになる。どの道を選んでも、彼には裏切ることしかできません。恐らく彼はそう永くはない残りの生涯を、自分がただひとり裏切らなかった女性の面影を胸に、泥にまみれながら生きていくのでしょう。

ボスの息子でニコライをひきたてるキリル=ヴァン・サン・カッセルも強烈な印象を残します。見掛け倒しでみんなからバカにされて親父からまでないがしろにされて・・・・ いやー、こんなに情けないヴァンさんは初めて観た(笑)
最後に凶行に走る寸前で我に返るシーン、普通なら「よかったね、それでいいんだよweep」と慰めてあげたくなるところですが、彼の場合は「だったら最初っからそんなことすんじゃねー!! このアホタレがー!!annoy」とむしろムカつきました(笑) もっともそのまま思い切っちゃったら、さらに激怒したと思いますが。
威厳あるゴッド・ファーザーとろくでなしのセガレ、その軋轢に巻き込まれる主人公という構図は、『子連れ狼』を翻案にした『ロード・トゥ・パーディション』を思い出します。

081102_190942季節の設定はクリスマスのころ、ということになってるんですが、真夏にこの映画を見た都心のみなさんはその辺気にならなかったでしょうか。もっともシーズンたけなわのころに見たら、気分が盛りさがること間違いないと思われますが。

DVDは今月中旬に発売予定。最近はホントに出るの早いですよねー


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October 31, 2008

あつ姫じゃ~っ!! ~大河ドラマ『篤姫』より⑭ 維新の王子様の巻

あつ姫 「あつ姫じゃ~ッ!!」
小松 「小松帯刀です」
西郷 「西郷吉之助にごわはんど」
あつ姫 「あれ? 久しぶりに基本メンバーに戻ったか? あたしの千秋先輩は?」
西郷 「ああ、彼なら今頃暗殺されとるころでごわす」
あつ姫 「ナンだって~!!shock こうしちゃいられない、すぐ助けに行かなくちゃ!」
小松 「無駄だと思いますよ。歴史がそうなってますから」
あつ姫 「そんな・・・ ひどい! 翔太くんがいなくなった今、彼まで逝ってしまったらこの番組からイケメンが消えてしまうじゃない!」
西郷 「おいどんがいるではないでごわ(剣光thunder) あぎゃ!shock
あつ姫 「おれは冗談が嫌いだ・・・ 一体あたしのリョーマさまを殺ったヤツは誰? 絶対見つけ出して、とっちめてやらなきゃ!」
小松 「そうですねー ヒマだし龍馬暗殺犯でも推理してみましょうか。まず考えられるのは新選組!の誰かですね」
あつ姫 「『誰か』ってあいまいだなあ。根拠は?」
小松 「確率の問題ですね。連中は怪しいと思った連中はブルドーザー式に抹殺してますから。彼らだったら誰を殺っててもおかしくない、みたいな」
あつ姫 「物騒なヤツラだな・・・ そういえばあたしの沖田くんの登場はいつ?」
西郷 「いや、さすがにもう出てこんでしょう」
あつ姫 「はあ・・・sad もうこの際居眠り磐音でもいいんだけど・・・」
小松 「二番目に考えられるのは佐々木只三郎さんです」
あつ姫 「だれそれ?」
西郷 「秘剣ツバメ返しで知られる佐々木小次郎の息子だそうでごわすよ」
あつ姫 「ええーっ!! ビックリ!!coldsweats02
小松 「時代が全然違うでしょ! いい加減なこと言わないでください! 佐々木さんは京都見廻組の隊長さんですよ!」
あつ姫 「ひまわり組って・・・ それはどこの幼稚園よ」
小松 「みまわり組です! まあ新選組がキャラ立ちまくりなせいで、いまひとつスポットの当たらないカワイソーな人たちですね。んで、佐々木さんは自分から『わたしが竜馬を殺りました』と告白してるんです」
あつ姫 「それってなんか怪しいなあ。ほら、誰も名乗り出ないことをいいことに、やってもいないのに自分の手柄にしちゃう人っているじゃない?」
小松 「手柄・・・・かな、これ」
西郷 「有名にはなれるでごわす」
小松 「いや、この人そんなにメジャーじゃないし。もう一つ考えられるのは薩摩藩から送られた刺客ですね。藩の思惑を越えて勝手に動くようになった竜馬が、邪魔になってきた、とか」
あつ姫 「ふーん ・・・・って何テメー他人事みてえに語ってんだよ!」
小松 「わたしは何も知りません( ̄Д ̄;; 知らないことになってるんです」
西郷 「ぐふふふふshadow
あつ姫 「黒い・・・・ てめえら腹の中まで真っ黒黒助だぜgawk
小松 「川原正敏さんの『修羅の刻』では中村半次郎が行ったことになってますね」
西郷 「必殺仕事人の中村主水なら知っちょりもすが」
小松 「しっかりしてくださいよ~ あなたの側近の一人じゃないですか!!」
西郷 「そんな番組に出てこないヤツのことまで覚えてられもはん!」
あつ姫 「ひでえ上司・・・ ねえ、ところで一体誰が犯人なのよ?」
小松 「正解は明後日八時の、このチャンネルで!」
あつ姫 「てめえ・・・ 一体どこの回しモンだgawk

ガラッ

坂本(血まみれで) 「こんばんは皆の衆!! 坂本龍馬ぜよ!」
あつ姫 「きゃ~千秋先輩!!heart04 ご無事でらしたのね!!」
坂本 「いや、もういけません。脳をやられてますきに!(ぴゅー) ただあの世に行く前に、ちょいと宣伝をしとかにゃいかんと思いまして」
小松 「宣伝?」
坂本 「みなさん! 2010年の大河ドラマはズバリ『龍馬伝』ですきに! ぜひ応援よろしく! それではアイルビーバックぜよ!」

ガタピシャ!

081031_183135西郷 「いや~ 最後まで慌しかおひとでごわしたのう」
小松 「『龍馬伝』・・・ ヒットしますかねえ?」
あつ姫 「そんなのし~らない♪」

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October 29, 2008

貫き止めぬ魂ぞ散りける 今石洋之 『劇場版天元突破グレンラガン 紅蓮編』二回目

081029_192404先日『劇場版グレンラガン』二回目を見てきましたので、今度はネタバレ全開でレビュー行ってみます。一回目はコチラ

・いきなりアート魂全開のアバンタイトル。テレビ版では見なかった少年→青年は恐らく螺旋王の若かりしころかと。ロボット群の中にマジンガー・ゲッターみたいなのがいるのはご愛嬌 「なぜ戦う なぜ殺す」 そりゃイデオン

・「毎日毎日穴を掘る たくさん掘れば村長は喜んでオレにブタモグラのステーキを食わしてくれる。ステーキのために掘るのかって? それも違うよ。 ・・・・・宝物を見つけるときだってある」
本放送の時から心をガッとつかまれた冒頭のモノローグ

・「無理を通して道理をけっとばすんだよ!」
シモン&カミナの初陣。泣きながらつんのめってゴロゴロころがっていくラガンが愉快でたまらない
敵ガンメンを粉砕しつつ彼らが地上に出た瞬間、わたしはシモンと一体になっていたと思う

・第二パート。グレンに乗り込んだはいいものの、思うように動かせないカミナ。焦る彼の眼前に、野ざらしになったドクロが映し出される
・・・恐らくカミナは自分がここで生き延びたとしても、そう遠くない将来戦いの中で散るであろうことを予感したのだと思う。それでも前に進むことを決意した時、異形の巨人はカミナのものとなった
そして必殺キャノンボールアタック
「無茶苦茶なんですけどッ!」 無茶苦茶ですね

・第三パート。ヴィラル登場。横一線に切り裂かれた後、ざざーっと草が散らばっていく絵が美しい
「ほらよ、合体だ」
「(キタンへ)お前誰だっけ?」と並んで一番劇場が沸いたシーンです

・インタールード。やはりここが一番今回苦しかった部分か・・・ あと一時間あれば・・・ 
夜空にコアドリルを掲げてにっこり微笑むシモン。これ、テレビ版OPのラストカットだったんだよねえ。憎い

・第四パート前半。グレンラガンをはたいたりつまみあげたりするダイガンザンのアクションが愉快。後の「投擲~」のシーンも笑った。このメカ、『ザブングル』のアイアンギアーが元ネタだと思う

・第四パート後半。「お前が迷った時はいつだって、オレが殴りにきてやるからよ!」 大事な言葉を相棒に告げた後、男は星となる。血反吐を吐きながら「オチオチ寝てもらんねえか・・・」とつぶやくシーンは、涙なくしては見れない

・ここからお話は一気に最後までノンストップ。「アニキは絶対に逃げなかった!」 自暴自棄になったシモンを拒絶したグレンラガンは、盛大なゲロを吐く。ロボットがどうやってゲロを? それはご自分の目でお確かめください

・転落した崖の下で二アと出会うシモン。長い間降り続いていた雨がやむ、象徴的なシーン。だがシモンの苦悩はまだ続く

・「二アは渡さない!」 中天に浮かぶシュザックの表面を、傷だらけになって這い上がるシモン。守らなければならないものがあることに気づいた時、少年は再び拳を握って立ち上がる
一度目・二度目とも個人的に一番乱れたシーン。「親に捨てられた」二アが、自分を必死になって助けようとするシモンを認めたとき、一体どんな気持ちがしただろう。思い出しただけで鼻水が吹き出ますcrying

・驚愕の四天王合体形態。これは劇場版オリジナルなので、もしかしたら今回一番の目玉かも・・・・

・「戦いは続くのですね」
てっきりテッペリン攻防戦まで行くのかと思ったら、ここで唐突に幕。ロシウの顔がUPになるのは次回への伏線か
しかしここで「続く」ということは、次回はいきなり第二部クライマックスから始まるわけで、相当ハイテンションな代物になりそう


081029_192517自分的には今年のナンバー1というだけでなく、ここ四年間の中で一番のめりこんだ映画作品。お金がなくても、女にもてなくても、将来性ゼロでも、これさえあれば生きていける気がします(イタすぎ)

『螺旋編』は来年五月公開。心して待ちます。


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October 28, 2008

適当掲示板72&我が愛しの絶版本

ようやく涼しくなってきたこのごろ、みなさまいかがお過ごしでしょうか。当ブログに関するご意見ご感想そのほかございましたら、こちらに書き込んでやってください

さて、読書の秋でございますね。最近本の整理をしているのですが、いろいろ昔のなつかしー本など出てきました。今回はその中でも現在入手しにくいものでもさくさくっと紹介してみることにいたします。

20070512134531まずは定番のアメコミから。以前にも紹介したウォッチメン日本語版。冷戦の時代を舞台にヒーローたちの暗闘を描いた「アメコミの最高傑作」との呼び声も高い作品です。当事でさえ4千円しましたけど、いまアマゾンで中古品見たら3万円の値が付いてた。すげーwobbly
以前映画化の話があったとき、ジャイヴさんから復刊されかけたのですが、映画化がポシャると同時にそっちの話もなかったことに。時は流れて今度こそ映画化が実現しそうな雰囲気だったんですが、権利問題で訴えられて、またもや難航している模様。つくづく呪われてるよな、この企画。


20060509180104半端な画像ですいませんが、二冊目は右寄りに写ってる山田風太郎の『忍者黒白草紙』。『天保忍法帖』を改題したご存知忍法帖の一作。怒涛の山風復刊ブームの時でさえ見送られた(笑)、いわくつきの作品です。よく『忍法双頭の鷲』と並んで「忍法帖ワースト長編」と言われてますが、天保という時代に興味あるひとならまず面白く読めるんじゃないでしょうか。驚くべき事に『ナポレオン 獅子の時代』などで知られる長谷川哲也氏が、現在ウェブコミックでこちらのコミカライズを熱烈連載中。長谷川さん・・・ あんたもマニアやねえ。


20060521212651お次は手塚治虫文化賞受賞作『風雲児たち』のみなもと太郎先生の『向こう傷のチョンボ』と『学園無頼帖』
一昨年行われた「みなもと太郎と語る会」の際、先生がご自分の蔵からどどーんとビンゴ景品を持ってきてくださりまして、その中から引き当てた二冊。
二つとも「若木書房」という出版社の「コミックメイト」というレーベルから出てるんですが、この会社、まだあんのかしら。


20060414212536さらに行きます。社会思想社の教養文庫という大層な名前のレーベルから出ていた、夢野久作先生の『爆弾太平記』。
実は表題作は全体の三分の一くらいで、あとはほとんど『犬神博士』という中篇が占めております。
この社会思想社もいまは消滅しております。巻末を見ますとほかに「小栗虫太郎全集」「香山滋全集」「山田風太郎傑作選」なんてのを出していた模様。どこが「教養」文庫だよ(笑)。こんだけマニアックな本ばっかり出してたら、そりゃあ潰れもするでしょうな。


081028_122616お次は石ノ森章太郎先生が、幾つかの少年誌にて連載された『リュウの道』『原始少年リュウ』『番長惑星』の『リュウ三部作』。各作品に直接の関わりはなく、リュウという似たルックスの少年が、それぞれ未来・原始時代・パラレルワールドで活躍するお話。「第4作」的な『ギルガメッシュ』という作品もあります。
画像は竹書房が共通デザインで出してくれた文庫版。現在絶版となっておりますが、ネット古書店などを探せば比較的容易に入手できるはず。わたしが求めた三部セットは「日焼け・タバコの匂いあり」ということで若干お安くなってました。


081028_123542今度はぐっと渋系の作品を。フィンランドの作家が書いた古代エジプトの物語『エジプト人』(まんま)。エジプトの宗教改革の時代を舞台に、ミイラ医師シヌヘ(・・・・)の半生を描いた作品。画像は今から20年ほど前に、角川さんが復刊フェアの際に出してくれたものです(全三冊)。
特に覚えているのはシヌへが悪い女にだまされてしまったせいで、命より大事な埋葬代を失ってしまったにも関わらず、「お前はわたしたちの誇り」とご両親が手紙で述べるくだり。「親ってありがたいな」と思いました。


081028_123653どんどん行きます。横田順彌氏が明治期のへんてこな本を研究した『日本SFこてん古典』。どうですか。この読者をなめくさったタイトル。しかしそれとは裏腹に、中身はなかなか資料的に価値の高いものとなっております。夢野久作や平賀源内の『風流志道軒伝』などはこの本で教えてもらいました。理科の教科書と『太閤記』を融合させた『炭素太閤記』など、わけのわからん(でも面白い)珍品がたくさん紹介されています。


081028_123724こちらは「世界名作劇場」末期の傑作(あ、でも最近復活したんだっけ)、『ロミオの青い空』の原作『黒い兄弟』。煙突掃除夫としてミラノに売り飛ばされた少年の、冒険と友情の物語。ちなみに原作では主人公の名はロミオではなく、ジョルジョとなっております。
画像は福武文庫版ゆえ、いまでは絶版となっておりますが、あすなろ書房版だったら普通にオンライン等で入手できるかも。


081028_123233こんなのまで出てきました(笑)。以前ハヤカワ文庫より出ていた『超人ハルク対スパイダーマン』。表紙から見事なまでのB級臭が漂っております。値段も見事に百円coldsweats01
てゆーかこの本まだ読んでなかった・・・ なんか読まずとも持ってるだけで安心できるような、そんな本ですね。わたしにとっては。


書棚をさらすとゆーことは、そのままその人の人格を表すことらしいです。・・・・ろくなもんじゃないですね。
それではみなさん、また次回。

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October 26, 2008

集まれスーパーヒーロー マーヴルコミックス 『アヴェンジャーズ』

081026_183859今回はいきなり映画『インクレディブル・ハルク』と『アイアンマン』のエンドロール後をばらしています。これから見ようかという人は避難するか、ちょっと飛ばし読みしてください。


いいかな?
『ハルク』のラスト、酒場で飲んだくれてるロス将軍に、アイアンマンことトニー・スタークが近づきます。「我々はチームを作っている・・・」
一方『アイアンマン』では、記者会見をかっこよく決めてルンルン気分(死語)のトニーを、ニック・フューリーと名乗る男が待ち受けます。「超人は自分ひとりだと思っていないか?」「アヴェンジャーズへようこそ!」
これ、本国での公開順を考えると、本当は「アヴェンジャーズへようこそ」→「我々はチームを作っている」の順番が正しい。ともあれ、このエンドを見て「やった! 待ってたぜ!」と喜べるのは、日本ではごくごくわずかな人だけでしょう。それで今回はこのアヴェンジャーズとはなんぞや?ということを、映画化の予定とからめつつご説明します。ちなみに98年に製作されたレイフ・ファインズ主演のスパイ映画は、何の関わりもありません。

アヴェンジャーズの誕生は今から40年以上前(最近こればっかし・・・)、劇中では十五年くらい前でしょうか。北欧の邪神ロキ(まんま)に操られたハルクが暴走するという事件が発生。まーこの人はいつも暴走してるんですけど。
この事態を、ご存知アイアンマンと、ロキの兄の雷神ソー(まんま)、さらに縮小能力を身に着けたアントマン&ワスプのコンビが力をあわせて解決します。一件が片付いたあとも、一同はこれからも協力して戦うことを決意し、ここにアヴェンジャーズが結成されたのでした。
しかし、二号目で早くもハルクが脱退(笑)。大体なんでこんな怪獣をチームに入れようと思ったのか、その辺が謎です。その代わり、アベンジャーズは第4号で、北極海から氷漬けのキャプテン・アメリカ(通称キャップ)を発見。彼は第二次大戦中政府により開発された「超人兵士」でしたが、終戦間際敵の急襲にあい、長らく行方不明となっていたのでした。生ける伝説を目の当たりにしたアヴェンジャーズは、キャップにリーダーになってくれと懇願。こうして、アヴェンジャーズはようやく本格的に始動することになります。

メンバーのうち、キャップ、ソー、アイアンマンはそれぞれ別の作品で主役を張っているため、「ビッグ3」とも呼ばれています。そのほかにも本当にたくさんのメンバーが40年の間に加入したり、脱退したり、行方不明になったり、死んだり、生き返ったりを繰り返してきました。
一応主要なメンバーをもう少しあげておきますと、もともと悪者だった弓矢の達人ホークアイ、やはり元悪者で、マグニートーの子供でもあるクイックシルバー&スカーレットウィッチ、悪のロボットウルトロンに作られた(悪ばっかし)アンドロイドのヴィジョンなどがいます。

一時期は西海岸に分家ができるほど羽振りがよかったアヴェンジャーズですが、90年代に入ると「アイアンマンとキャップが喧嘩別れする」という展開がよくなかったのか、部数がだんだん伸び悩んできます。そこでマーヴルは96年に『ヒーローズ・リボーン』というプロジェクトを立ち上げ、メンバーをまるごと異世界に転生&新生させることにします。しかしこのプロジェクト、正直成功したとは言いがたいものでした。

業を煮やした?マーヴルは2004年「アヴェンジャーズ ディスアッセンブルド」というエピソードで、メンバーのほとんどを死亡させるという暴挙に出ますshock。生き残ったキャップは人気回復、じゃなくてチーム存続のため、スパイダーマンやウルヴァリンといった超人気キャラをメンバーに引き抜き、どうにかアヴェンジャーズを再結成します。

これでひとまず安心だ、と思いきや、今度は「シビル・ウォー」事件が勃発。一部の若手ヒーローの不手際により起きた大惨事をきっかけに、世論はヒーローたちを猛バッシング。これを受けてアイアンマン=トニー・スタークは「ヒーローたちは全員素顔を明かして、政府の指揮下に入るべきだ」ということを提唱します。しかしその意見に賛同しないヒーローも当然数多くおり、アヴェンジャーズも政府側のマイティ・アヴェンジャーズと、反政府側のシークレット(ニュー)・アヴェンジャーズに分裂。「キャップが暗殺される」という悲劇も起き、両チームの対立は深刻なものとなってしまいます。さらに年少の超人たちが勝手に「ヤング・アヴェンジャーズ」を結成したり、異世界ではほぼ同一の「アルティメッツ」というチームが存在したり・・・・ さすがに頭がくらくらしてきましたwobbly ただ映画版のニック・フューリーが黒人なのは、この『アルティメッツ』版を意識してるのかもしれません。

さて、現在マーヴルはこの『アヴェンジャーズ』の劇場版を企画中。当初の予定は今年2008年、二ヶ月おきに『アイアンマン』『ハルク』『ソー』を連続公開。そしておいおい『アントマン』『キャプテン・アメリカ』『アヴェンジャーズ』を作っていく、というものでした。しかしこないだ起きた脚本家ストライキにより、早くも計画は変更を余儀なくされます。
変更された最新の予定は次の通り(公開月は本国でのもの)。まず2009年はまるまるお休み。・・・・・脚本家ア!! うがうああ!!
2010年は5月に『アイアンマン2』、7月に『ソー』
2011年は5月に『キャプテン・アメリカ』、7月に『アヴェンジャーズ』
そして恐らくこのあとに『アイアンマン3』・・・となります(http://www.varietyjapan.com/news/business/2k1u7d00000dgf9n.html)

『アントマン』がいつの間にか消えてしまい、代わりに『アイアンマン2』があがっています。まああんまり当たる話とも思えないので、賢明でしょう。あるいは単にまだ検討中なのか。

081026_183957ただ問題なのは真のリーダーであるキャップが、コミックでは現在熱烈死亡中であるということ。ひょっとすると映画化にあわせて、壮大な復活劇でも展開しようかというハラなのかもしれません。

2011年は『スパイダーマン4』もありますし、アメコミ的にすごい年になりそう。その時、ぼくは一体幾つになってるんだろう?
・・・・考えたくもねえgawk

画像は上がソー、下がキャップです。

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October 24, 2008

土曜マドリード劇場 ミロシュ・フォアマン 『宮廷画家ゴヤは見た』

081024_18192118世紀スペイン。宮廷で家政婦として働くことになったゴヤは、そこで王家の様々なスキャンダルを目撃する。王の乱交、王妃の不貞、ひきこもりの王女、非行に走る王子・・・ という内容ではございません。「18世紀スペイン」だけ本当です。

異端の疑いをかけられ、投獄された少女イネス。彼女に魅せられた不気味な神父ロレンソ。二人の運命の変転が、もっぱら高名な画家ゴヤの目を通して語られていきます。

「名画の数だけ、ドラマがある」(SGA屋伍一)

なんていい言葉なんだ!crying さすがオレ! つくづく自分の才能が恐ろしい!

・・・・・失礼しました。原題は「GOYA'S GHOSTS」。このタイトルから、今年初めに公開された『レンブラントの夜警』のゴヤ版のような話かと思いましたが、ちょいと違いました。『夜警』は一枚の絵に秘められた謎についてじっくりと迫るお話でしたが、こちらはタイトルにある『幽霊』については冒頭でちょこっと触れられるだけ。ゴヤはあくまで「目撃者」でしかなく、メインはロレンソとイネスの方。じゃあどうしてこんな題にしたのでしょう。絵の解説でも読めばわかるかな、と思い検索してみたんですが、出てくるのはこの映画に関連した記事ばっかし(笑) どうもこの絵、ゴヤさんの仕事の中でもかなりマイナーなほうみたいです。

聞いたところによるとパンフにはこんな説が書いてあるとか。「実際のゴヤは映画よりももっとしっちゃかめっちゃかな人物で、その非常識的な部分を『ロレンソ』というキャラクターとして表したのではないか。つまり幽霊とはゴヤの投影であるロレンソのことでは・・・」 

・・・・そんなん、映画見ただけじゃわかんないっすよー(笑)

わたしとしてではですね、冒頭でゴヤのアトリエに、ロレンソの肖像画、イネスをモデルにした絵、そしてこの『幽霊』が一緒においてあったことが、なんだかとてもしょーちょー的に思えました。『幽霊』の絵はこれから二人を見舞うであろう恐ろしい運命とか、スペインの暗部、あるいは人間の業なんかを表しているのでは・・・なんて勝手に考えておりましたよ。
またゴヤがあの絵を虐げられた人の恨みを込めて描いたのだとしたら、その絵をからかったために、イネスは呪われてしまったのかもしれません。そんなホラーチックなことを思ってしまうのは、ミロシュ監督の名作『アマデウス』をつい念頭に置いてしまうからなのか。

異端審問の様子が生々しいゆえか、この映画を宗教・信仰を批判したものとしてとらえる向きもあるようですが、わたしはそうは思いません。なぜなら民衆を虐げているのは、あとからやってくるナポレオンの解放軍もあまり変わりないから。要するに隠れてやってるか、おおっぴらにやってるかの違いです。
人は自分が正しいと信じて疑わないとき、そしてその手に権力があるとき、いくらでも残酷なことができる・・・ そういうことだと思います。ミロシュ監督のご両親はナチの収容所で殺されているそうなので、そうした背景も映画には反映されてるような気がしました。

081024_181956非情な運命と時代の荒波が通り過ぎたあとに、残るものとは果たして。

この「名画サスペンスシリーズ」(勝手に命名)、一昨年の『ダ・ヴィンチ・コード』からの流れなんでしょうかね。面白いので引き続き作っていってほしいです。

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October 22, 2008

少年鉄仮面伝説 谷口悟朗 『コードギアス 反逆のルルーシュR2』 ゼロ・レクイエム編

081022_183427第二次トウキョウ決戦において、最愛の妹を失ったルルーシュ。さらにいままでのたばかりが全部「黒の騎士団」にばれてしまい、絶体絶命の危機に追いやられる。「もう死んだってかまやしねー」とやけになったルルーシュだったが、義弟ロロの捨身の行動により命を拾う。
ロロの犠牲に心打たれたルルーシュは、積年の仇敵である父・皇帝シャルルとの決着をつけるべく、彼が訪れている神根島へ向かう。幸い状況が味方し、シャルルを葬り去ったルルーシュは、ギアスの力を用いて皇帝の座に収まる。だがそれは自ら作り上げた超合集国と、真っ向から対立することでもあった。富士の上空を舞台に、切って落とされる皇帝ルルーシュと、シュナイゼルおよび黒の騎士団との決戦。かつての友や、生きていたナナリーを敵に回してまで、世界の統一を図るルルーシュの真意はどこに?

一年の休止をはさみ、丸二年の間続いていた『コードギアス』も、先日とうとう幕となりました。まず最終回にいたるまでの展開があまりにも目まぐるしくて、主役二人の心境がわかりづらかったので、自分なりにまとめてみます。

ルルーシュのこれまでの行動は、全て妹であるナナリーのためでありました。そのナナリーを「失った」時、彼にとって残されたのは父への復讐心と、ナナリーが望んだ「優しい世界」の実現しかありませんでした。
一方スザクも望まなかったとはいえ大量虐殺の引き金をひいてしまったことから、「もはやどんな手段を用いてでも世界平和を実現しなければ」という思いに駆り立てられます。
ルルーシュがユフィを殺したのは本意ではなかった・・・ということにも気づいていたのでしょう。そんなこんなで、スザクはこれまでのわだかまりを捨て、ルルーシュと手を組むことにします。
その甲斐あってかすんなり皇帝の座もゲットしたルルーシュ。しかし最大の誤算はナナリーが実は生きていて、しかもシュナイゼルと意を共にしていたということでした。
ここでナナリーを思い切り突き放していたのには目が点になりました。決死の思いで決めた覚悟を、いまさら曲げるわけにはいかないということだったんでしょうか。あるいは、最終的にナナリーを救うために、仕方なく悪者を演じてみせたということだったのか。
とにもかくにも全ての敵に打ち勝ったルルーシュは、世界の恨みを一身に引き受けることになります。しかしそれは人々の思いを一つにするために、彼が望んだことだったのでした・・・・ ってまるでどこかのソレ○タル・ビー○ングみたいだなあcoldsweats01

わたしの予想はまたしても大ハズレでございました(笑)
まあ、みなさん思ったよりがんばってよく生き残ったなあと。昔の冨野監督だったら、まちがいなく全員惨死してたと思いますが。それにひきかえ肝心のルルーシュくんは・・・・ このお話が「神話」を意識していたのであれば、やはりその最後は「英雄の死」をもって閉じるのがふさわしいのかもしれません。
しかしわたしはどうにも納得が