2024年12月に観た映画を振り返る
今頃暮れの映画について振り返ります。通常ペースに戻ったということですね。
☆『ザ・バイクライダーズ』
同名の写真集からインスパイアされた1960年代のバイカー集団の盛衰を描いた物語。まぎれもないフィクションなんですが、メンバーがめちゃくちゃ実際にいそうな人だったり、その死にざまがあっけなかったりといかにも本当にあったような話になっております。
自分このジェフ・ニコルズ監督の『MUD』という作品が好きだったんですけど、優し気なジュブナイルだったそちらと比べると、こちらはビターで感傷を突き放すような仕上りになっておりました。走り出したら止まらないような、オースティン・バトラー演じる主人公が強烈。彼のにやけ顔を背景にしたタイトルバックが特に印象に残りました。
☆『ロボット・ドリームズ』
俺は涙を流さない ロボットだから マシンだから だけどわかるぜ 燃える友情 君と一緒に 夏を待つ
同名のコミックを元に作られたアニメ映画。ポスターを見ててっきりロボが犬を飼う話かと思ったら逆だったという… 全編ほぼセリフなしで、そんな一匹と一台の切ない擦れ違いが語られていきます。ハッピーとはいいがたいけど、決してバッドでもない独特の後味が胸に残ります。
自分この監督の作品で残酷版『白雪姫』とも言える『ブランカニエベス』という映画も見たことあるのですが、こちらはそちらに比べると意地悪さはそのままに暖かさを増したような作りになっておりました。
特に「あるある」と思ったのはドッグとダックとのくだり。これでけっこう仲良くなったかな?と思い、実際気まずくなることがあったわけでもないけど、相手の方は…みたいな。ふう。人生はビターですね。
☆『クレイブン・ザ・ハンター』
スパイダーマンの出てこないソニーのスパイダーマン・ユニバース最新作にして最終作。ロシアン・マフィアのボンボンに生まれたクレイブン君が野性に目覚めちゃって悪人ハンターになるものの、最愛の弟が抗争に巻き込まれたりド悪人の父との関係に悩んだり…というお話。
自分はぬるい映画ファンなのでSSU6作品、どれも普通に面白かったんですよね。本作品もアーロン・テイラー・ジョンソンが体を張ってアクションをがんばってましたし。でもこの「どれも普通」というのがよくなかったのかもしれない。1、2本くらいは大傑作がないと。それでもダークユニバースに比べれば頑張ったよな…と、クレイヴン父役のラッセル・クロウを見ながら思いました。また10年後くらいにソニーのアメコミ映画総決算…みたいな映画が作られたらクレイヴンやモービウスとも再会できるやもしれません。
☆『モアナと伝説の海2』
あの冒険から数年後、外界との接触を探し求め続けてたモアナは、それを阻もうとする邪神から狙われることに。モアナは島の仲間とマウイと共に試練に立ち向かう。
いや、よく出来た続編でしたがもうだいぶ忘れてる… 加齢っていやね… 辛うじて覚えてるいいところは、前作で悪役だったココナッツの妖精みたいなやつがかわいくてがんばっててフィギュアが欲しくなったりとか。あとやっぱり巨大な怪獣とか海が大荒れしてる映像はCGアニメの大家ディズニーだけあって大層な迫力でした。
世界でも日本でもかなり売れたそうで、そんだけ子供たちから評価されてるということなのでしょう。わたしが観てた時近くの席でちびっこが「マウイかっこいいねー!」とはしゃいでいたのがかわいかったです。
☆『ソニック×シャドウ TOKYO MISSION』
ソニックの映画シリーズも早くも3作目。長年秘密研究所に囚われていた謎の宇宙生命体シャドウと、我らがソニックチームが対決。それと並行してミスター・ロボトニック親子とロボトニック助手の愛憎劇が繰り広げられていきます。
相変わらずソニックたちはぬいぐるみみたいだし、ロボトニックのギャグがいちいち脱力するほどくだらないのですが、シャドウの悲しい過去と暴走を反省するソニックの姿に泣かされてしまいました。自分の情緒も大概おかしいと思います。
ただモアナにもソニックにも最近のそういう作品全般に言いたいのは、最後に「戦いはこれからだぞ♪」的なエンドロール後のオマケを出すのはいい加減やめましょう。続きがいつ見られるかとか、そもそも無事作られるのかとかわかんないんだからさ!!! ソニックとモアナはけっこうヒットしたようなので大丈夫な気はしますが。
次回は『はたらく細胞』『ビー・キーパー』『カルキ』『機動戦士ガンダム ジークアクス』『室町無頼』について書く予定。
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